知事の記者会見
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平成28年3月14日(月) 午前10時
1.

知事発言

(1)

東日本大震災5年に当たって

【知事】  おはようございます。3月14日月曜日、定例記者会見を始めさせていただきたいと思います。
 今日は3月14日ということでございまして、先週の金曜日が、3月11日が東日本大震災のちょうど5年ということでございました。私からもコメントを発表させていただきましたが、改めまして、今日は記者会見ですので、一言申し上げたいと思います。
 2011年の3月11日に発災いたしました東日本大震災で犠牲となられた方、そして被害を受けられた方に心から哀悼の意を表しますとともに、お見舞いを申し上げたいと思っております。
 私どもは3月11日、午後1時からの県議会本会議冒頭、1分間の黙とうを捧げさせていただきました。また午後2時46分からは、久屋大通公園、久屋広場におきまして追悼式典がございまして、献花と御挨拶をさせていただきました。2時46分には全庁的に1分間の黙とうも捧げさせていただきました。
 東北3県、被災県からは、今現在も1,000名を超える方が愛知県で避難生活を送られておられます。引き続き被災者支援センターを運営し、きめ細かくサポートしていきたいと思っております。また、平成28年度におきましても、職員の長期派遣、被災者支援に引き続き、しっかりと取り組んでいきたいと思います。
 また、私ども愛知県におきましても、南海トラフ巨大地震の発災が危惧されます。平成26年12月には第3次地震対策アクションプランを作成させていただきました。また、今年度末には「愛知県地域強靱化計画」を拡充いたします。災害に強い、そして強靱で安心安全な愛知を、皆様と一緒につくっていきたいと思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。
  
(2)

マラソンフェスティバルナゴヤ・愛知2016について

【知事】  昨日の名古屋ウィメンズマラソンは、大変な熱い熱いレースで、熱戦でございました。関係の皆様に心から感謝申し上げたいと思います。11日の金曜日から金、土、日、3日間開かれました「マラソンフェスティバルナゴヤ・愛知2016」でございます。昨日は、そのメインイベントでありますウィメンズマラソン、ホイールチェアマラソン、シティマラソンということでございました。
 ウィメンズマラソンは、エントリーが2万1,000人を超えていましたが、実際の出走者数は1万9,607人、完走者が1万9,112人、完走率97.5%ということで、出走者1万9,607人はギネスのワールドレコードを更新いたしまして、早速ギネスの方に登録をしたとお聞きいたしております。名古屋シティマラソンも1万7,325人の出走で、完走が1万6,900人、同じく完走率は97.5%。これらに、ホイールチェアマラソンを合わせた全体の出走者が3万6,941人、完走者が3万6,021人で完走率は97.5%ということでございました。うち、ウィメンズマラソンの海外からのエントリーは2,875人ということで、昨年が1,456人ですので倍になったということでございます。大変結構なことだと思っております。
 マラソンEXPOの来場者が3日間で12万5,381人、沿道の観衆は、実行委員会発表ですが52万人、ボランティアは9,460人ということでございました。本当に多くの皆様に御支援をいただきましたことを厚く厚く御礼、感謝申し上げたいと思っております。
 レースも、キルワ選手の2連覇、そして日本人第1位は、田中智美選手が大変いいレースで、第2位ということでございました。今週、リオオリンピックの代表が決まるということでございますが、大いにまた、オリンピックの舞台で、ひのき舞台でも頑張っていただきたいと心から期待を申し上げたいと思います。
  
(3)

バレーボールV・プレミアリーグ男子における豊田合成の優勝について

【知事】  そして、バレーボールの男子V・プレミアリーグで、豊田合成が、全日本選手権との2冠を達成したということでございまして、プレミアリーグでは初優勝ということでございました。心からお祝いを申し上げたいと思っております。
  
(4)

金融懇談会の開催について

【知事】  金融懇談会の開催について申し上げたいと思います。
https://www.pref.aichi.jp/soshiki/kinyu/kinyuukondankai.html
 今月24日に、愛知県公館におきまして金融懇談会を開催いたします。地域の金融機関の代表者にお集まりをいただいて、金融経済情勢を踏まえ、意見交換を行う場として、平成23年度以降、適時開催いたしまして、今回で9回目ということでございます。
 今回は、地域創生に係る金融機関の具体的な取組状況、それから地域金融機関が地域創生の取組の中で果たす役割などをテーマに、意見交換を行います。産学官連携に地域の労・言そして金。金・労・言と、金融機関も入れてというのが今回の地域創生、地方創生の仕立てということでございまして、私ども愛知県では、昨年10月、「愛知県人口ビジョン・まち・ひと・しごと創生総合戦略」を作りまして、その上でまた、昨年12月に「あいち産業労働ビジョン2016−2020」も作成いたしました。日本一の「産業力」を強くし、「人財力」、「地域力」を一層強化し、東京一極集中にストップをかけて、日本の活力を取り戻す核としての役割をしっかりと果たしていきたいと考えております。
 そのためには、中小企業の経営の安定化、効率化、地域経済を支える中小企業の支援強化が不可欠でありまして、こうした課題に金融機関の果たす役割が重要でございます。金融懇談会では、金融機関の代表の方から貴重な御意見を頂戴し、今後の県政に役立てていきたいと考えております。
 この金融懇談会は、平成23年の4月5日が第1回でございました。東日本大震災の発災を受けた1か月後で、年度替わりのときに、中小企業の資金繰りの支援を要請したのが、第1回でございました。当時は、本当にドカンと売り上げが落ちて、優良企業でも、取引がどんどんシュリンクして自粛されて、手持ち資金がなくなっていくという状況でございました。
 そして、震災対策として「あいちガンバロー資金」というものをつくらせていただきました。これは、無担保無保証の融資ということで、議会を開けなかったので、私の専決処分で4月中に1,000億円の融資、無担保無保証で5,000万円限度の融資をつくって、つくったので是非、使ってもらいたいということで、平成23年4月20日にやりました。
 結果、あれが10日間ぐらいで1,000億円出ていったので、また、さらに連休前に、もう1,000億円追加をして、専決処分で2,000億円の県単独融資を、無担保無保証を決めさせていただいたことからスタートしたという金融懇談会でございました。
 あとは、年度末の中小企業への資金支援だとか、途中、3年前に、中小企業金融円滑化法が終了することに伴っての中小企業への支援、そして2年前に消費税率引上げ後の状況はどうだということで、平成26年4月にも開いておりまして、今回が9回目ということでございます。前回が2年前の4月ですから、2年ぶりになろうかと思います。
 今申し上げましたように、地方創生に関する取組などを議論し、意見交換をしていきたいと思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。
   
(5)

産業廃棄物処理業者への行政処分(改善命令)に係る動きについて

【知事】  ダイコー関連について、この1週間の動きを申し上げたいと思っております。
 この1週間、3月7日から11日ということでありますが、先週申し上げましたとおり、ダイコー株式会社が、3月3日の木曜日に、排出事業者47社に対しまして処理困難通知書を発出いたしましたことから、各排出事業者による廃棄物の撤去作業が開始されました。なお、ダイコー株式会社は、この47社にプラスして、新たに排出事業者4社が確認されたということで、4社に対して通知をまた追加して出したということで、これで合計51社に対しまして処理困難通知書が発出されております。
 先週の3月8日火曜日には、そのうちの1社が、約11トンを回収いたしました。このときには、県の職員がその作業に立会いまして、適切に回収されたことを確認いたしました。このほか、排出事業者16社から回収に向けた相談を受けておりますが、これらの排出事業者からは、排出事業者を明らかにしないようにという要請がありまして、私から申し上げることは差し控えさせていただきたいと思っております。
 県としては、引き続き、廃棄物が一日でも早く撤去されるように、ダイコー株式会社や排出事業者に対して、回収を促していきたいと考えております。
 現場の状況は、県の職員が、本社及び関連保管場所を毎日巡回して確認させていただいているところでございます。私どもは、既に申し上げておりますように、ちょうど2週間前の月曜日でありますが、2月29日にダイコーに対し廃棄物処理法に基づいて改善命令を発出し、廃棄物の速やかな撤去を指導いたしております。この廃棄物処理法に基づく処分等々につきましては、現在、違反内容について事実確認を進めているところでございまして、今後全ての違反事実が確認できた段階で、厳正に対処していきたいと思っております。
 
     
(6)

海上の森の隣接地における太陽光発電施設の建設に係る動きについて

【知事】  海上の森の隣接地における、太陽光発電施設の建設について、この1週間の動きということを申し上げさせていただきます。
 2月26日金曜日の現地確認におきまして、業者に対して、そこで再測量を指示いたしましたが、事業者から、3月2日の水曜日に測量図等の提出がありました。その測量図等を踏まえて、3月11日の金曜日に、県の環境部、農林水産部、建設部の職員並びに瀬戸市役所の職員が、この事業者から提出された測量図の現地確認を行いまして、再測量結果が現地と整合していることを確認いたしました。これによりまして、関係法と条例の違反の状況が確定したところでございます。
 一つは、森林法につきましては、無許可ということで法令違反。そして、砂防指定地内における行為の規制に関する条例、これは無許可ということで条例違反。土壌汚染対策法と県民の生活環境の保全等に関する条例につきましては、これも無届けということで法令、条例違反ということ。それから、愛知県土地開発行為に関する指導要綱については、事前協議を経ない不適正な開発ということが確認ができております。
 今後につきましては、こうした関係法、条例に違反していることが確認されましたので、瀬戸市とも連携をして、事業者に対して是正指導等をしていきたいと思っております。これは是正計画書や法律、条例に基づく届出書、報告書の提出を、今週中をめどに指導いたします。そして、その提出された計画書の内容を審査し、それが適切ということであれば、それをやれということで是正措置の実施を指示いたします。その是正措置の指示をした後で、計画書と合わせて工程表を提出させまして、進捗管理を行っていくということでございます。
 ということで、まずは法令、条例違反が確認できましたので、それに基づいて、森林法であれば沈砂池や排水施設等の設置、一定緑地の確保、砂防の関係では流出調整池、沈砂池や排水施設の設置、それから土壌汚染対策法等については当該土地の利用履歴、有害物質の使用状況の報告といったことで、これについて是正計画書を出させて、それを確定させて内容を審査して、是正措置を指示すると、それを進捗管理していくということを当面進めていくということでございます。
 そしてなお、文化財保護法に基づく手続がなされていなかったということについての一部報道がありましたので、その点についても申し上げたいと思っております。
 これは、この場所で影響を受けている遺跡は、室町時代の窯であります大平窯跡と縄文時代の大平縄文遺跡ということでございます。大平窯跡につきましては、遺跡の範囲の7割、8割が計画地に入っているということで、今回の件によって瀬戸市教育委員会が現地を確認いたしましたが、工事によって窯の一部が露出しているという状況であるということでございます。大平縄文遺跡につきましては、遺跡の範囲がもともと定まっておりません。なお、瀬戸市教育委員会が現地を確認いたしましたが、今回の工事による遺跡への影響は不明ということでございます。
 この周知の埋蔵文化財包蔵地内で国の機関等以外が土木工事を行う場合は、文化財保護法第93条によりまして、まずは手続上、地元の市町村の教育委員会へ照会し、市町村教育委員会から愛知県教育委員会に事前の届出が義務付けられているわけでございまして、今回は2月16日に新聞報道がありましたので、瀬戸市教育委員会に県教育委員会が確認した結果、届出が行われないまま、無届けで土木工事が行われているというのを確認したということでございます。
 2月16日の新聞報道以降、瀬戸市教育委員会に、現地の状況を確認するよう指示をいたしました。その結果、文化財保護法違反が判明したため、瀬戸市教育委員会を通じて事業者へ文化財保護法に違反していることを伝え、今回の無届け工事に至る経緯と、今後の再発防止を記した顛末書を付けた文化財保護法第93条の手続を行うことを指示いたしたところでございます。
 したがってですね、今現段階ではこうした今回の経緯と再発防止策を記した顛末書を付した手続を、届出を出すようにということを指示させていただいているところでございます。
 今後につきましては、まずこうした報告を待って、どういう形で進めていくか、取り扱っていくかを、これはしっかりと検討をしていきたいと思っております。
 
(7)

ジカウイルス感染症患者の発生について

【知事】  これは新しい話ではありませんが、先週金曜日11日に、厚生労働省がジカウイルス感染症患者の発生について報道発表されました。事前に私のところにもその情報は入っておりましたが、これは愛知県内の女性が、ブラジル渡航した際に蚊に刺されて感染し、帰国後に発症した。そういう意味では輸入感染症例であるということでございます。
 今年2月1日に、世界保健機関(WHO)が緊急事態を宣言して以降の2例目ということでありまして、愛知県では初めての事例ということでございます。
 患者さんは現在自宅療養中でありまして、症状は安定をしていると聞いております。ただ、現在日本国内はこの感染症を媒介する蚊の活動時期ではない。そうですね、今この寒いときに蚊はおりませんのでね。そういう意味では、国内で感染が拡大するリスクは極めて低い状況ということでございます。
 そういう意味で、県民の皆さんには、そこのところは御心配されないようにお願いしたいと思いますし、一方で、流行地域への渡航の際は蚊に刺されないように注意をしていただきたいということ、特に妊婦の方は流行地域への渡航は控えていただきたいということ、これは国も言われていますが、我々からも申し上げていきたいと思いますし、県としては引き続き、医療機関と連携しながら感染症対策に努めるとともに、ホームページ等を活用して県民への注意喚起を行っていきたいと思っております。
 これは今から6年前、7年前ですかね、新型インフルエンザのときもそうでありましたが、こういったものの発表につきましては、厚生労働省で情報の一元管理をして随時発表していくということになろうかと思いますので、その点は御理解をいただければと思っております。我々としては、そうした形で全力で取り組んでいきたいと思っておりますので、よろしくお願いをいたします。

2.

質疑応答

(1)

海上の森の隣接地における太陽光発電施設の建設に係る動きについて

【記者】  太陽光発電施設の建設工事によって、埋蔵文化財が、露出、破壊されたことについて、愛知県や愛知県教育委員会として、何らかの処分をすることは可能ですか。
【知事】  今申し上げましたように、まずは届出を出さずにこういったことをやったということは、文化財保護法第93条違反ということでございますので、このことについて何でこういったことになったのか、無届け工事に至る経緯と、今後再発防止策を記した顛末書を付けた届出、第93条の手続を行えということを指示させていただいた。その報告を待って対応するということになろうかと思っております。
【記者】  文化財保護法以外にも、色々な法令の違反が見つかっています。
 工事そのものを止めたり、原状復帰をさせたりすることはなかなか難しいと思いますが、県として弱腰ではないかとの市民の意見もあります。これについて、知事はどう考えますか。
【知事】  今後どうするか、どう対応するかは、こういう行政処分のことについては私が予断をもって、予見をもって申し上げるのは控えたいと思っておりますが、いずれにしても、我々行政というのは、役所というのは、国も県も市もそうなんですが、法律、条例、規則、いわゆる法令に基づいて仕事をしていくということになっているわけですね。これが法治国家なわけですから。法律にないことを踏み込んでやるということについては、それはおのずと限界があるということは事実だろうと思います。
 色々な具合があろうかと思いますけれども、我々としては法律、条例、規則、法令に基づいて、こういうときの表現としては、そういうのを粛々とやっていくということではないのかなと思います。
 ですから、そういう中で、どういうことができるのかということについて、しっかりと検討し、やっていきたいと思いますが、私は今回のこの件については、ある意味で、見る限り確信犯みたいなところがあるような気がしまして、非常に悪意を持ってやっている、悪質ではないかという感がいたします。
 要は、2013年でしたかね、瀬戸市に相談に行って、止めてくださいよと言われたから、あとは一切無視してやってしまったと。それで世の中通るのかというようなことを、地元の関係者、地元の人たち、そして市民の皆さんが、そういう感情を持ち、そういう御意見を持つのは、私は至極普通といいますか、普通の市民感情だと思います。
 そういった市民の皆さんのお声なりお考えを受け止めて、あとは我々が法令によって、法律上の規則によって我々に与えられている権能、権限、ツールでどこまで対処できるのかということだと思います。私は、この業者さんは、失念していたとか、そういう話ではなくて、非常に悪質であるし、悪意を持っていたということだと思いますので、私はそこのところは、やはり厳正に対処していかなければいけないと思っています。

(2)

愛知県体育館について

【記者】  名古屋市の河村市長が移転に関する発言をされていますが、それについてはいかがですか。
【知事】  この世の中、何を言ったって自由だと思いますけれども、河村さん前から言っておられますのであれですが、私は特に、特段のコメントはありません。そんな簡単にできるものではありませんからね。
 正直、50年たっているので、はっきり言って、あの場所で建て替えたいというぐらいの思いがありますけどね。ただ、なかなか名古屋城の中でそう簡単にはいかないということなので、一切躯体とかそういったものに触らずに、それも長寿命化ということではなくて、現に使っている人たちのために、中にロッカーを作るとか、シャワー室を作るとか、間仕切りを変えるとか。50年以上前の建物だからトイレが今、和式なわけですよ。和式を洋式に変えるとかね。あと本体のところにある吊り天井は、安全のために早く取れということを言われていますから、吊り天井を撤去して直すだけでも、8億円ぐらいかかるんです。ですから、そういったことをやろうということなので、多くの県民市民の皆さんは、そのことを思ってどうのこうの言う人は、一人もおられないのではないかなと思います。
 河村さんが、何年か前から、飲んだ席でも昼間でも、そういうことを私にも言われますが、そのとき私が申し上げているのはね、それは普通、移ってくれいうのだったら、まずは場所を用意して、ここを用意しますと言って、それでもって移転の費用はこうですと、場所とお金を用意するからここに行ってちょうだいという話をするのが世の中の常識だわな、ということを申し上げているのです。
 この週末も、名古屋ウィメンズマラソンのときに、土日と色々な式典なりセレモニーなり色々な行事がありましたから、一緒になった機会がありましたけど、同じことは申し上げております。まさか、愛知県体育館はもうやめちゃえと、都心に体育館はやめろと、なくせということは言わないと思いますけどね。あれを実際使っているのは、どうでしょうね、場所的に8割以上名古屋市民でしょうね。なんと言ったって名古屋場所でしょう。名古屋場所の会場がなくなってもいいということはないと思います。
 ですから、ただただ言葉だけで、その場で何か言うのは、まあまあ河村さんらしいかもしれませんけど、それだと、我々としてもああそうですかとしか言いようがないのでね。当然ですよね、場所と移転費用をどうしてくれるんだというような話とか、そういう話がなければ、まず議論の俎上(そじょう)にも乗らないということではないでしょうかね。それが日本の社会の常識だと私は思いますけど。
 ただ、日本の世の中は言論の自由なので、公序良俗に反しない限りは何を言ったって自由なので、何を言ったって自由なのかなと思っていますけどね。
 ただ、最後に私から申し上げますが、コメントにも出させていただきましたが、愛知県体育館は、昭和39年、東京オリンピックのちょうど1週間前ですかね、10月3日に聖火を受け入れるということでこけら落とし、オープンをして以来、大相撲名古屋場所の会場でもあり、ファイティング原田が黄金のバンタムを破ったというタイトルマッチを始めボクシングの聖地でもありましたし、長いこと中日カップですかね、体操の聖地でもありましたし、それから、まさに世界の外交を動かしたピンポン外交の舞台でもあったということもあります。この都心の立地がいい悪いは別にして、好きか嫌いかというのはありますけど、名古屋城のお城の中にあるという立地ね。大相撲の関係者に言わせれば、雰囲気があって日本で、ロケーションが一番いいところなんですと。お城の石垣を通っていって、名古屋城の天守、金のシャチを仰ぎ見ながら本場所、名古屋場所に臨むということなので、大変いい場所だと。
 それと、色々サブの武道場とか、地下にプールもあったりして、エリートのスポーツ選手だけではなくて、近場の皆さんの、都心部の市民の皆さんの、一般の市民の皆さんの、スポーツの拠点にもなっているということですから、本当に多くの皆さんに使っていただいている、まさに都心中の都心の極めて貴重なスポーツの拠点だと思いますので、そういった期待される役割を、引き続き果たしていくということだと思っております。
【記者】  知事は、移転に反対ということですか。
【知事】  そういう話にまでならないということです。そういう話にまで至らないということを申し上げた。
 あなた自身がなくせと、もう要らないというなら、そういうようなことを言ってください。私は、この都心の、名古屋の中心部のスポーツの拠点をなくせという声は、万に一つないと思いますよ。名古屋場所をやめてしまえという声も、万に一つないと思います。
 ですから、私が最初に申し上げたように、テーブルに乗る、俎上(そじょう)に乗せたいのであれば、具体的に何なんだと。ただ単にどうのこうの言っているだけでは、行政だけではなくて、そういうのは仕事ではないので。私は当たり前のことを申し上げているんですけどね。そのことを言っていただかないと、議論の俎上(そじょう)にも乗りませんねという、至極当たり前のことを申し上げているだけでございます。 
【記者】   FIFAフットサルワールドカップ2020やアジア大会の招致が本格化していく中で、今回、体育館の問題が出てくるのは、良くない影響がある気がしますが、いかがですか。
 また、名古屋市の行政のトップがあのような形で言われることについて、ガバナビリティは大丈夫だろうかと思いますが、いかがですか。
【知事】  大きなアジア大会とかフットサル大会とか、そういったものに影響することはありません。それはそれで別の話だと思います。
 もう一つの件は、河村さんはああいう人なので、まあいいのではないでしょうか、ということでございます。それ以上、私が申し上げることはありません。 
【記者】  移転の場所や費用について、週末に河村市長と話をしたとのことですが、返事はどうでしたか。
【知事】  それは前から言っているんですよ。今週末もその点もちょっと話しましたよ。ちょっと話したけど、そんな返事なんかあるわけないじゃないですか。何があるんですか。