知事の記者会見
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平成28年5月16日(月) 午前10時
1.

知事発言

(1)

中部国際空港における伊勢志摩サミット参加国首脳への花束贈呈等について

【知事】  おはようございます。5月16日月曜日午前10時、定例記者会見を始めさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 中部国際空港におけるサミット参加国首脳への花束贈呈等について申し上げます。
 伊勢志摩サミット開催まであと10日ということでございます。サミット参加のために各国首脳が政府専用機等で中部国際空港に到着される際には、私もお出迎えの1人としてタラップ前でお迎えをする予定でございます。その際、県民の方から各国首脳に対してバラやカーネーションなど県産の花で制作した花束を贈呈していただくことといたします。かねてから「愛知の花」をPRしたい、首脳には「愛知の花」の花束をお渡ししたいと申し上げておりましたが、それを具体化してまいります。
 花束贈呈を行うのは、小学校5、6年生の男女の児童、又は平成28年1月、今年の1月に成人式を迎えた男女の新成人の方々ということでございます。対象者といたしましては、知多5市5町はもとより、県内全域から児童、新成人を選ぶことといたしました。新成人の女性には有松絞の振袖を着用していただくことといたします。
 なお、現時点では各国首脳の中部国際空港への到着予定が定まっておりませんので、具体的な花束贈呈の相手国、贈呈者等が固まりましたら、改めて情報提供させていただきたいと思います。サミット直前になると思います。直前にならないと決まりませんのでね。直前にその日程が固まりましたら、あわせて御報告をさせていただければと思います。
 そして、花束の贈呈に加えまして、各国首脳が使用されるタラップの手すり部分にも県産の花を飾りつけて、歓迎の意を表します。このほか、明日17日から名古屋駅前中央花壇、21日から中部国際空港3階の出発ロビーを「愛知の花」で装飾し、サミット開催の雰囲気を一層盛り上げてまいります。
 2枚目の資料を御覧いただきたいと思いますが、花束はこんなイメージですね。バラ、カーネーション、ガーベラ、トルコギキョウ、ピンポンマムといった、今ちょうどシーズンのものをアレンジしてつくらせていただきたいと思います。
 タラップのところにはこういった形で、ガラスケースに入れてですけど。外ですので、風が吹いて飛んでしまったら困るので、ガラスケースに入れて、ピンポンマム、カーネーション、スプレーカーネーション、トルコギキョウ、スターチスといったものを並べます。中部空港の出発ロビー、それから名古屋駅前の中央花壇と、こういった形で花で飾っていきたいと思っております。
 知多の5町を小学校5、6年生の児童にして、知多の5市は新成人、それから知多以外のところで、新成人を10組、合わせまして、児童、新成人で20組、計40人の花束贈呈のペアを選んでいきたいと思っております。というのは、G7関係が最大8名、アウトリーチ国、国際機関で12名なので、最大20名ということで20組という形でペアをつくっていきたいと思います。
 なお、全員が中部空港経由ではないかもしれませんので、20組用意していますけど、場合によっては、その役割が回ってこないという方もおられるかもしれませんが、そういう方は、レセプション等において、またそういった機会を設けたいということで、やっていきたいと思います。
 最初私も全部児童ではいけないのかと言ったのですけど、やはり夜間は、子供に花束贈呈をやってもらうのはいけないと、いわゆる深夜労働みたいな話になるのでだめだと。ですから、日の出から日没までの明るい間は、昼間は児童で、夜は新成人でと。そんなことを言っても、日本の場合、大みそかから元旦にかけては子供もみんな走り回っているぞと言ったのですけど、いけないと言われましたので、そういう形で用意をしてまいります。
 あわせまして、先程申し上げましたが、新成人の女性には有松絞の振袖を、私どもが用意して着ていただいて、そして全員で渡していただくように段取りをしたいと思います。これは、名古屋市緑区有松の竹田嘉兵衛商店の御協力をいただいて、有松絞の振袖を無償でお借りすることになりましたので、その振袖を着ていただいて、着付けとか何とかは我々がこちらの方できちっとやりますが、そういった形で、愛知の誇る日本の伝統工芸品をしっかりと世界の方々にアピールができればというふうに思っております。是非また何とぞ皆さんも、アピールのほどよろしくお願い申し上げたいと思います。
 なお、知多の5市5町で10組、あとは、名古屋市始め政令指定都市、中核市、特例市、それから市長会、町村会の会長市等々、県内バランスをとって選びましたので、また事務方からお聞きをいただければと思っておりますが。
 ちなみに、大した数ではないので申し上げますと、名古屋市、一宮市、春日井市、飛島村、それから岡崎市、豊田市、安城市、豊橋市、豊川市と、こういったところでございます。名古屋市からは2組ということで、9市村で10組ということで選んでいきたいと思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。
  
(2)

あいちシェイクアウト訓練の参加者の募集について

【知事】  あいちシェイクアウト訓練の参加者の募集について申し上げます。
 先月発生いたしました熊本地震で犠牲となられた方には心から御冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された皆様に心からお見舞いを申し上げたいと存じます。
 熊本地震では、家屋の倒壊等で多くの尊い命が失われました。今回の教訓を踏まえ、御自宅の耐震化や家具の転倒防止対策をしていただくとともに、大きな揺れを感じたときには自らの命を守る行動をとっていただくことが非常に重要だと考えております。
 愛知県では、大規模地震の発生の際に、県民の皆様それぞれが、御自身の身の安全を確保できるようにするための「シェイクアウト訓練」を県内全域で実施いたします。昨年は約35万人の方々に参加いただきました。今年は是非とも50万人を目指して多くの方々の参加を得たいと思いまして、私から直接県民の皆様に参加を呼びかけさせていただきます。
 訓練実施日時は、「防災の日」であります9月1日の正午から1分間とする予定でございます。当日は木曜日でございますので、企業、学校単位で多くの方々に参加していただきやすいものと思っております。これから市町村、学校関係機関、経済団体等、各方面に声をかけさせていただきますので、是非とも参加いただきますようお願いを申し上げます。また、別の日時にも実施していただいても構いませんので、幅広く参加いただきたいと思います。若干日時がずれてもいいということでございますので、よろしくお願いいたします。「備えあれば憂いなし」、是非御参加をお願いしたいと思います。
 「シェイクアウト訓練」というのは、こうしてここに、3の訓練内容と書いてありますが、「しせいをひくく」し、「あたまをまもり」、「じっとする」。これを1分間やるということでございます。前日の平成28年8月31日までに申し込んでといいますか、参加表明をしていただくとありがたいということでございますので、よろしくお願いを申し上げます。
 この「シェイクアウト訓練」というのは、平成20年に南カリフォルニア地震センターが主体となって、アメリカのロサンゼルスを中心に始まった訓練でございます。日本国内では平成24年3月に東京都千代田区で初めて実施され、愛知県では翌年の平成25年から県内全域で実施いたしております。25年、26年、27年と3か年やりまして、今度で4回目ということでございます。
 初年度が26万人、2回目が33万7,000人、去年が34万9,000人ということで約35万人ですね。順調に拡大してきております。是非今年は50万人を超えたいと思いますので、多くの皆様に御参加をいただければありがたいと思っております。
 なお、この協力というところ、資料の6 、協力というところに愛知工業大学、あいぼう会といったところが書いてありますが、あいぼう会というのは「企業防災ネットワーク 地震に強いものづくり地域の会」という会でございまして、会員企業は、中部経済連合会とか名古屋商工会議所、中部電力、東邦ガス、エーアイシステムサービス、ファルコンといった40数社・団体の会でありまして、企業の災害に対する被害の軽減、復旧の迅速化を目指すことを目的とした会があいぼう会という、平仮名で「あいぼう会」と書いてありますが、という会がございまして、そこに協力、このあいぼう会の会員企業さんには、参加登録用のホームページの制作・管理、登録者の集計、広報用のリーフレット・ポスターの制作・配布、企業等へのPR等について御協力をいただいておりますが、その事務局をこの愛知工業大学さんに行っていただいているということでございます。
 愛知工業大学さんでは、地域防災研究センターを設けて、主に三河地域の地震防災力の向上を目指して研究を行っていただいておりまして、このあいぼう会、企業さんの企業防災ネットワークの事務局としても御活躍をいただいております。その全面的な協力のもとで、この「シェイクアウト訓練」を実施するということでありますので、何とぞよろしくお願いを申し上げたいと思っております。
  
(3)

産業廃棄物処理業者への行政処分(改善命令)に係る動きについて

【知事】  毎週定例会見で申し上げておりますが、産業廃棄物の処理について、ダイコー関連について申し上げたいと思います。
 新たに処理困難通知書を出した社が2社追加になりまして、72社ということになりました。72社でございまして、排出事業者による廃棄物の回収状況は、更に進んでおりまして、これまでに40社が回収にやってまいりまして、391トンが回収されました。ということでございます。
 毎日、県職員が巡回し、悪臭、飛散、流出等々をチェックしております。今のところ、悪臭とか廃棄物の飛散、流出に係る苦情は来ておりません。
 そして、この処理困難通知書を通知したのは72社でございますが、この排出事業者につきましては、ほとんどの排出事業者が、既に現場を確認しておりまして、ほぼ毎日、廃棄物の回収も、もちろん全体の量も多いものですから何割というところまでまだいきませんが、毎日回収作業は行われているということでございます。私どもとしては、この廃棄物の撤去を最優先に進めて取り組んでいきたいと思っておりまして、引き続きこの回収作業進めていきたいと思っております。
  
(4)

三菱自動車工業(株)の燃費試験における不正行為について

【知事】  先週一連の動きがありました三菱自動車についてでございます。
 先週申し上げましたが、改めて申し上げさせていただきますと、その後の状況を私も注視しておりまして、この18日の水曜日までに軽自動車以外の試験状況を三菱自工さんが国に報告することになっておりますので、引き続き三菱自動車による追加調査、特別調査委員会の調査、国土交通省による独自調査の状況を注視していきたいと思っております。県内の経済、そして雇用に悪影響がないように、地元の市、商工会議所、それから国等々と連携しながら、万全を期していきたいと思っております。
 なお、今回、日産自動車さんのバックアップのもとで、両社が連携をして、今後とも名古屋製作所を生産拠点として、中長期的に維持継続していくという方向で進んでいくということであれば、そのことは、私は大いに歓迎したいと思っております。一刻も早く不安を払拭し、今後の継続を明らかにしていただきたいと思っております。
 なお、そのことを申し上げたのが5月12日木曜日でございましたが、その5月12日に名古屋製作所の所長さん、豊国所長さんから私ども県の事務方に報告がありまして、名古屋製作所は引き続き生産は継続するということ。特に海外市場向けの受注残があるということなので、今年度計画は25万台のフル生産状態であると。名古屋製作所の生産は継続をし、下請企業、外注先等々には影響は出さないという御報告がありました。
 でもって、我々、関係のところ、主な取引企業、関連企業団体からも、今のところ特に影響は聞いていないということでございますが、とにかく状況を注視しながら、しっかりと対応をしていきたいと思っております。とにかく、一日も早く不安を払拭して、将来に向けてしっかりと再生を期していただきたいと、心から強く申し上げたいと思っております。
2.

質疑応答

(1)

産業廃棄物処理業者への行政処分(改善命令)に係る動きについて

【記者】  ダイコーの問題について、17日火曜日がダイコーの産業廃棄物の撤去の期限となっていますが、多くの事業者が回収を進めている中とはいえ、それでもまだ多くの廃棄物が残されています。その点について知事はどうお考えですか。
【知事】  先程申し上げましたように、私どもとしてはこの廃棄物の回収処理を最優先にしたいということでございますので、引き続き、ダイコーはもちろんですが、排出事業者に対しまして、一日も早い、一刻も早い回収処理を強く促していきたいと思っております。引き続き、現場の状況を、これは毎日巡回確認をしておりますが、チェックをしながら、回収処理を促していきたいということでございます。
 明日がその改善命令の履行期限でありますが、御案内のように、ダイコーという会社自体がもう現段階で、基本的にはそういう社としての対応能力が実態上失われているという状況でありますので、そういう意味では、我々は、ダイコーはもちろんですが、排出物の責任を負う排出事業者に対して、しっかりと回収処理を引き続き促していきたいと思います。
【記者】  ダイコーが県の改善命令の期限を迎えた後は、ダイコーに対する愛知県としての対応は変わりますか。
【知事】  明日、一つの、17日という日を迎えますが、それはそれとして、我々としては、引き続き回収処理を促していく、引き続き我々の対応は、今のこの基本姿勢で進めていきたいと思っております。ですから、その後どうするかは、またよくよくその状況を踏まえながら判断をしていきたいと思っておりますが、当面は、まずはこの回収を最優先にしていくということでやっていきたいと思っております。
【記者】  ダイコーの問題について、廃棄物の撤去を最優先で進めるということは、明日、改善命令の期限を迎えるダイコーへの処分等は考えず、撤去を進めていくということですか。
【知事】  そういうことです。要はですね、率直に申し上げて、許可の取り消しうんぬんといっても、御案内のように三重県、岐阜県さんが、いわゆる最終処分ではなくて、運送の方の許可を取り消しました。そうすると結局、欠格事由になって、いずれかは我々も取り消さざるを得ないということになるのですけれども、はっきり言って、私は1か月ぐらい前にそういうことになったときも申し上げました。形だけね、役所というのはすぐ形だけとろうとするから。今回の三重県、岐阜県の対応がまさにそうだと思いますよ、はっきり言って。だけど、そういう形だけとったってしようがないので、我々としては、あくまでも廃棄物、そこに、現に積まれているものを少しでも減らしたいと、少しでも減らしていくと。それで、周辺にお住いの県民、市民の皆さんの生活の安全を確保するということが、我々の第一義のことでありますから、当面はそういったものにこだわらずに、回収を最優先にしていくということでございます。
 ですから、この1週間でまた2社かな、処理困難通知書が70社から72社になったので、まだ少しずつ分かってきているわけですよ。分かったところへ処理困難通知書を出させて、そうするとそこの排出事業者にその回収責任が法的に成立しますので、そういった形で回収を促していくと。それを最優先にやりたいと思っています。

(2)

伊勢志摩サミット関連について

【記者】  サミットに関連して、オバマ大統領の広島行きが決まりましたが、県のイベントスケジュールやおもてなしに影響はありますか。
【知事】  我々は、25日、26日ですか、首脳の皆様がお越しになる、その歓迎、お出迎え等々の段取りは、そこは変更がないと思っておりますし、26日の歓迎レセプションについても、これはアウトリーチ国と国際機関の皆様ですから、そこは変更ないと。
 問題は、27日以降ですよね。そこはまだ、27日以降の段取り等々については、もともとフレキシブルに考えておりましたので、我々の段取りについて大きな変更があるということにはなっていないと。引き続き我々が準備していく中で、しっかりと対応していきたいと思っております。
 ただ、言われているとおり、オバマさんが行って、また28日ですか、安倍総理との会談が名古屋であるのですかね。それはどこでやるかはあれですが、外務省がホテルを含めて会場とかを押さえるのだろうと思いますけど。そこでどうするかは我々はまだ、日程が固まりませんので、どういうふうに対応するか、それはちょっとまだ分かりません。
 ですから、首脳の皆様がもともと27日に名古屋から東京に行くのか、それとも帰られるのかということだったのですが、もう1日名古屋におられるのでしょうね。そうするとどうなるか、それはちょっとまだ、全然これからでございますが、一応27日もですね、やろうと思えばそういうのはやれるように、会場は押さえてありますけども、2日続けてということには多分あまりならないような気がしますけどね。
 こういう首脳の関係の日程、外交日程というのは、大体直前に決まることが多いので、そこは概要が判明次第、弾力的にというか、機動的に対応していきたいと思っています。
(3)

大規模国際展示場について

【記者】  先週末、名古屋市が大規模国際展示場について、市単独でやっていくと議会で表明したようです。東京五輪前という期限にはこだわらないようですが、県としては市の動きをどのように評価していますか。
 また、市側は、大規模国際展示場が県と合計で約15万平米になるということで、愛知県全体として、色々誘致しやすくなるだろうとの理由付けをしているようですが、これについての知事の考えを聞かせてください。
【知事】  もともと2020年というか、2019年秋までに必達の期限でやるということについては、私どもの計画しかなかったのでですね、それは我々の事業計画に変更等々があるものにはならないということなので、我々は粛々ときちっとやることをやっていくと、しっかり地に足をつけてやっていくということに尽きると思っております。
 なお、大規模展示場について、先週河村市長さんが私のところに来られましてね、名古屋市としてはこういう考え方でやっていきたいということを言われていきました。名古屋市さんが考えておられるのは、まずは金城ふ頭ですね、第1展示館の移転整備を2021年度を目指してやると。それ以降のものについては、オリンピック以降を目指したいということ。県がやられる空港島での展示場については、2019年、2020年のオリンピック需要への対応について頑張っていただきたい。そうした点、事業についても、市としても事業面で応援させていただきたい。様々な企画誘致とか開催とかね。それで、県と市が連携してやっていけば、東京一極集中の打破、海外都市との競争もできるということで、是非やっていきましょうというお話がありました。それは大変結構なことなので、それはやっていきましょうねという話はさせていただきました。
 私からは、前から申し上げておりますように、2019年の4月から東京ビッグサイト等々がもう使えないと、全部使えないということなので、それに合わせて機を逃さずに、この機を逸することなく対応するということでやっていくことを一義的にやるのが1点ですが、その後、名古屋市が考えているレゴランドとのことで、金城ふ頭を、3万4,000平米を一部レゴランド用の駐車場かな、一部事業用地にして、こちらにまた2万平米つくってということで4万平米になる。我々の6万平米と4万平米で合わせて10万平米というのが、我々が今年2月に事業許可を出させていただいたときに、そこを連携してやっていこうと申し上げておりますので、そういった形でやっていければと思っております。なお、それ以降の話は、全くそれ以降でいいのではないかと、今考えることではないのではないかということは、申し上げさせていただきました。
 ということは、この名古屋経済圏、中京経済圏で、全体で15万平米の需要があるかというね。ということはやはり、私はそこはしっかり見ていかないといけないのではないかと思いますよ。ということは前から申し上げておりますし、先週も申し上げさせていただきましたし、そこが変わることはありません。
 ですから、まずはだから我々がやる、それから名古屋市が金城ふ頭をやる。ただ、あのグレードでやるかどうかといったら、議論はあると思うよ。名古屋市議会に出した資料を見たけど、370億円、ちょっと違うのではないかという気がするがね、私はね。色々議論はあるのではないですか、それは。
 今、舛添さんの話が色々あれだけど、公共事業を県とか市の単独事業で、いけいけどんどんで、高くていいものをつくればいい、グレードは高くすればいいやというものではないと思うがね、私はね。それは、市の人が市議会でよく議論してもらえば良いと思いますが、税金を使うのだから、これね。だから、少しでもやはり合理化、効率化というのはあるのではないですか。と私は率直に思いましたよ、あの資料をちょっと見てね。というか、それはそれとして、それは十分議論される話だろうと思いますが。
 それ以降の話は、それができた後でいいのではないでしょうかね、本当にやるかどうかも含めて。ですから、現段階ですぐそれが具体化していくという話にはならない。ですから、一部報道で二重行政がどうのこうのということを書かれていましたけど、そういうことにはならないということは申し上げておきたいと思っております。
【記者】  名古屋市は愛知県の協力を得たいと言っているようですが、そのあたりはどう考えますか。
【知事】  協力というのは、調べていただければ分かると思いますが、あの場所の様々な用途規制等々で、あそこは工業専用地域ですから、ああいった形のものをつくろうと、工業以外のものをつくろうとなれば、変更の手続が要るのですね。それは県としての合意がなければできないということでありますから、現段階では、私はそこまでの段階には至っていないということだと思っています。
 補足して申し上げますと、先程ああいう形で私も申し上げましたが、やはり、我々がつくる空港島で6万平米と金城ふ頭での4万平米をやって、その上で、その時点でまたよくよく考えるべきではないか、そこのところはそういうことなのですが、名古屋市さんがどういうふうに、こういうことをやりたいという希望を持たれるのは、それは御自由だと思います。やれるかやれないかは別にしてね。そういう構想を持たれるのはあれですが、ただ、それを具体化しようとされると、それは手順を踏んでいかないと、いくらこれをやるやると言っても、できない場合もありますから。
 そういう意味では、私が申し上げているのは、御希望とか構想を持たれるのは、それは御自由だと。ただ、よくよくそれは名古屋市内部、それから名古屋市議会でもよく議論してもらえればと思います。ただ、名古屋港の、港に関することでありますから、これは県と市が合意をしないと前に進んでいかないということを申し上げているのでございます。
 全体的に、大変な事業費、お金がかかる話なので、ぼこぼこぼこぼこつくっていってという話にはならないので。あと、やはり運営をしっかり考えないとね。そこは大事な話ではないかなと思います。ですから、我々はしっかり地に足をつけて、やれることをきちっとやって、オリンピックで閉鎖される東京ビッグサイト、幕張メッセ、その需要をしっかり取込んで、その上で、そこではずみをつけて、2021年以降も、この中部地区、中京地区でそういった展示場、ビジネス、ビジネスマッチング、そういったビジネスモデルが定着できるようにやっていきたいということでございます。
 
(4)

アジア大会の海外への招致活動について

【記者】  アジア大会の海外への招致活動について伺います。伊勢志摩サミットでアジアのアウトリーチ国の首脳が日本にお越しになりますが、その際に働きかけをしますか。
【知事】  ちょうど先週13日に、JOCの竹田会長に招致要請をさせていただきました。そういう中で、今月サミットということで、アジア各国からも、それも首脳が、トップが5人お越しになるということでありますから、大変いい機会なので、その機会を捉えてしっかりと誘致といいますかね、我々はこういうアジア大会招致に名乗りを上げさせていただいたので、是非御理解と御協力をいただきたいという形で、全体のレセプションももちろんですが、個別にお話しさせていただく機会があれば、是非個別にもお願いをさせていただきたいと思っております。大変いいタイミングで、いい機会だと思っております。
 特にインドネシアは、今度、2年後の2018年のアジア大会の開催国、開催地でもありますから、是非そういった形で、インドネシアを、我々も日本としてもしっかり応援させていただきたいと思いますし、是非ですね、我々にもまたしっかり御支援をいただければという形で、そんなことを申し上げさせていただければと思っています。

(5)

消費税引き上げの時期及び衆参同日選挙について

【記者】  先週末に、「消費増税先送り」との一部報道があり、それに伴いダブル選挙がこれで決まった、決まらないという憶測も出ていますが、知事の受けとめと見立てを教えてください。
【知事】  私は前からダブル選挙というのはなかなか可能性としては低いのではないかと申し上げてまいりましたので、今回のことがあったからということではないのだと思いますが、もともとそう可能性は高くないと言いますか、そもそも、もともとないのではないかということを申し上げていましたので、その私自身の見込みというか、見立ては変わっておりませんというのが1点。
 それから消費税うんぬんについてでありますけれども、色々国の、安倍総理も含めて、国の政治家、関係の皆さんがリーマンショック級の経済事変だとか変動だとか、また、東日本大震災級の大きな災害等々といったことを事例に挙げておられますが、正直言って、今現段階の国内の景気、経済、それから海外の経済動向等々を見ますと、なかなか日本の経済を取り巻く状況は厳しいのではないかと思います。
 先週のトヨタ自動車の決算発表、来期の決算見込み等々で豊田章男社長が、年明けから日本経済を取り巻く状況、潮目が変わったということを言われておりますが、私も全くそのとおりではないかと思います。今の為替の円高の状況、原油安、資源国の、それから中国経済の停滞、低迷等々ですね、やはり日本経済を取り巻く状況、特に日本経済を支えている基幹産業である自動車産業、その特にこの愛知、東海地区のまさに屋台骨を支えている自動車産業、国内それから輸出も含めて、なかなか先行きは楽観視できない、安閑とできない、厳しいのではないかと思います。
 ですから、そういう状況の中で、2年前の消費税を上げたことによる国内の消費の低迷からなかなかまだ抜け切れていないのではないかと言われているこの段階で、また更に消費税を上げていくのはなかなか難しいのではないかと。状況的にですよ、今取り巻く状況から見てということは、私も、私の立場においても率直にそういうふうに感じられると思います。
 ですから、これはもちろん安倍総理がトップリーダーとしてきちっと決断されるということになろうかと思いますが、国内、それから日本経済を取り巻く海外の状況を踏まえると、なかなか厳しいのではないか、もう選択肢は限られてきているのではないかという気は率直にいたします。あとは御判断ではないかと思います。