知事の記者会見
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平成28年11月28日(月) 午前10時

1 知事発言
(1) 島田章三氏の訃報について
【知事】 皆さんおはようございます。11月28日月曜日午前10時、定例記者会見を始めさせていただきます。
 洋画家で文化功労者の島田章三(しまだ しょうぞう)様が11月26日土曜日、膵臓がんのため、83歳で御逝去されました。謹んで御冥福をお祈りいたしたいと思っております。
 島田先生は神奈川県横須賀市出身で、東京藝術大学を卒業された後、昭和41年に愛知県立芸術大学の講師、44年同大学助教授、そして49年愛知県立芸術大学教授とお勤めいただき、そして平成13年4月から19年3月まで県立芸大の学長、そして19年4月から22年12月まで愛知芸術文化センター総長を務めていただきました。県立芸大学長、芸文総長として愛知の芸術文化の振興に積極的にかかわっていただき、文化行政のため偉大な御功績を残していただきました。また、平成11年に日本芸術院賞、平成16年に文化功労者に選ばれ、まさに日本を代表する芸術家であられたわけでございます。ここに謹んで御冥福をお祈り申し上げます。

(2) 知事のメキシコ渡航について
(https://www.pref.aichi.jp/soshiki/shizen/coppu13sanka.html)
【知事】 メキシコ渡航について申し上げたいと思います。
 生物多様性条約第13回締約国会議(COP13)が12月、メキシコのカンクンにおいて開催されます。このCOP13では、生物多様性の主流化等について議論がなされ、約1万人が参加される予定だと聞いております。COP13の主な会議の一つとして、国際自治体会議が12月10日・11日の土日に開催されます。
 このCOP13に先立ちまして、世界の生物多様性保全の活性化を促し、COP10で採択をされました「愛知目標」の達成に向けて貢献することを目的として、私が呼びかけて、今年8月に生物多様性保全に先進的に取り組む六つのサブナショナル政府ですね、これは州・県レベルの広域自治体でありますけれども、具体的には、メキシコ州政府連合、これは開催国だということ。そしてスペインのカタルーニャ州、カナダのオンタリオ州、ケベック州、そしてブラジルのサンパウロ州と愛知県を構成メンバーとする、「愛知目標達成に向けた国際先進広域自治体連合」を設立いたしました。その後、メンバーとウェブ会議等で議論を重ね、COP13の場において連合として世界の生物多様性保全の活性化を促すためのアピールを共同で行うことといたしました。
 まず、12月10日の土曜日には、連合のメンバーが実際に顔を合わせて行う会議を開催し、共同声明の採択を行います。
 この共同声明は配付資料3ページの要約のとおりでございまして、資料の1ページは私の日程、それから2ページがそのスケジュール、3ページに共同声明の案ということで載せてあります。この4ページ以降が全文でございますが、要約を、1枚紙ですね、要約を御覧いただければというふうに思っております。
 二つになっておりまして、一つはですね、趣旨としては、サブナショナル政府の積極的な貢献が不可欠だということ。そしてまず1点目として、「我々の率先行動について」ということでございまして、お互いに議論をし、更にステップアップしていくことが必要だということ。そして、世界のサブナショナル政府に対し、我々が展開する議論に積極的に参加するように呼びかけるということを提言するものでございます。そして二つ目は「締約国への呼びかけ」ということで、締約各国に対してサブナショナル政府をよりよく支援するように呼びかけるということ、そして、可能な限り関係者が協力するという内容になっております。これが10日の土曜日。
 そして11日日曜日には、世界の自治体、国際機関、締約国などの関係者が出席する国際自治体会議の場で私から「共同声明」を発表し、世界各地域に生物多様性保全への取組の活性化を促してまいります。
 そして、12月12日月曜日には、COP13のサイドイベントとして「愛知目標達成に向けたサブナショナル政府の貢献」をテーマに連合フォーラムを開催し、各州や県の先進的な取組、愛知県でいえば「あいち方式」を世界に向けて発信してまいります。
 この一連の共同アピールには、連合の構成メンバーだけでなく、生物多様性条約の事務局やnrg4SD(持続可能な発展のための地方政府ネットワーク)などの関係国際機関にも参画をいただく予定であります。それぞれの国の中で圧倒的な発信力、発言力があり、同じ思いを持つサブナショナル政府と、生物多様性に係る国際的機関がCOP13の場で共同のアピールを行うことによって、世界の生物多様性保全の活性化と愛知目標の達成に貢献をしてまいります。
 なお、滞在期間中に地元メキシコのユカタン州知事や、COP12の開催地であった韓国の江原道副知事、さらには生物多様性条約事務局長などとも会談をし、意見交換をしてまいりたいと思っております。
 資料の1ページがその日程、2ページがそのスケジュールということでございまして、また御覧をいただければというふうに思っております。

(3) 「愛知子ども調査」の実施について
(https://www.pref.aichi.jp/soshiki/chiikifukushi/28kodomochousa.html)
【知事】 「愛知子ども調査」の実施について御報告をいたします。
 「愛知子ども調査」の実施については、6月13日の定例記者会見で発表させていただいたところでありますが、本日は、その後4回の「子どもの貧困対策検討会議」を経て調査実施の具体的な準備が整いましたので、その御報告と、県民の皆様への御協力のお願いをしたいと思います。
 「人が輝くあいち」をつくるためには、未来を担う子どもたちが健やかに育成される環境を整備することが重要であります。このため、12月7日から20日まで県内全域で3万3,757人を対象としてアンケート方式による「愛知子ども調査」を実施し、子どもの生活実態や子育て支援ニーズ、経済的な要因が及ぼす影響等を調査することといたしました。この調査は、子どもの健全育成や子育て支援、子どもの貧困対策等の施策の検討に活用していく大切な調査であります。
 手元の資料の1ページの表を御覧いただきたいと思います。
 調査対象者は、小学1年生の保護者、そして小学校5年生と中学2年生の子どもと保護者の各10%としておりますが、具体的な抽出方法といたしましては、市町村立の小中学校1,389校から調査対象クラスとして688校・688クラスを県が無作為に抽出をし、そのクラスの子ども、保護者全員を対象とさせていただきました。対象人数は合計3万3,757人を予定いたしております。また、県内市町村及び県・市町村教育委員会に御協力をいただいて、学校を通じて調査票を配付することとしております。回収は、学校回収または郵送といたします。
 調査票の検討に当たっては、6月に有識者7名による「子どもの貧困対策検討会議」を設置し、4回にわたって御審議をいただきました。ここで構成員の皆様に対して心から御礼を申し上げたいと思います。
 また、アンケート調査を補足するため、関係者聞き取り調査を実施いたします。具体的には、来年の2月以降、生活困窮世帯の保護者と子ども、外国人の保護者と子どもを始めとした当事者や、学校関係者、福祉関係団体支援者へのヒアリング調査を実施する予定でございます。
 加えて、ひとり親世帯はふたり親世帯に比べて相対的貧困率が高いとの調査結果があることから、ひとり親家庭特有の課題を抽出するため、愛知子ども調査と同時期に、これとは別に、併せてといいますかね、別にでございますが、県内6,500世帯を対象としてひとり親家庭等実態調査を実施する予定でございます。
 現在、そして未来の子どもたちのために必要な、大切な調査でありますので、調査の趣旨を御理解いただいて、是非とも御協力いただきますように、よろしくお願いを申し上げたいと思います。資料の1ページが今申し上げたことでございます。
 それから2ページはですね、2ページの(5)調査票でございますが、調査票についてはですね、ここに書いてありますようにといいますか、4ページに質問項目の一覧を示しておりますが、子ども調査票には放課後の居場所、学校生活、家庭学習、食事の摂取状況、健康状態、生活習慣など25の質問項目を設けております。保護者の調査票には、子どもの様子、保護者の勤労状況、学歴、家族構成、保護者の出勤・帰宅時間、現在の暮らし向き、収入、支出など56項目の質問項目を設けております。という調査票をつくりまして、お配りをして回収するということでございます。
 なお、調査の公正を期すため調査票の事前公表は行わず、調査期間終了後に公表させていただくということにいたしております。これは、事前に公表いたしますとね、第三者の意見がアンケート対象者の回答に影響を及ぼすことが想定されるということなので、そういったことはないというようにということで公表しないということ。それから、他の県などの調査でも調査票の公表は行われていないということでございますので、調査期間終了後に公表させていただきたいというふうに思っております。
 今後のスケジュールでございますが、(7)ですね、12月の7日から20日において調査をし、2月ごろに子どもの貧困対策検討会議第5回目を開催し、その状況等を報告し、そして3月に集計結果の公表、市町村への情報提供。第5回の2月は集計結果の方向性を検討いただくということですね。調査の意図、考察等を検討いただくということでございまして、3月に集計結果の公表、市町村への情報提供、そして最終的に4月に集計結果の分析、結果報告、最終報告書の公表ということを予定いたしているところでございます。
 そして、2の関係者の「聞き取り調査」はですね、先ほど申し上げたように、対象としては、ここに書いてあります生活困窮世帯の保護者と子ども、外国人の保護者と子ども、児童養護施設入所・退所児童と学校関係者、福祉団体等の支援者等ということでありまして、2月ごろに対象者へのヒアリングを実施し、最終報告書に反映。4月の最終報告書に反映をしていきたいというふうに思っております。
 3ページにありますように、対象としてはひとり親世帯等6,500世帯ということでございまして、これはスケジュールとしては、12月9日から31日まで調査票を配付し、回収し、そして来年3月に報告書の公表を行うということにいたしております。
 ということでございまして、今申し上げましたように、子どもの貧困対策検討会議はこれまで4回、6月28日第1回からスタートいたしまして、4回実施をしていただいて、その調査の内容等々について御意見をいただいて、その検討会議の中でこの調査の対象をつくらせていただきました。今後、第5回を2月、第6回を3月に予定し、それぞれ集計結果について検討、そして報告をしていきたいというふうに思っております。
 なお、この子どもの貧困対策検討会議は来年度も引き続き開催をする予定でございまして、調査の集計結果を多角的な視点から分析をしていただいて、子どもの生活実態や子育て支援ニーズの傾向、さらには本県特有の課題等があればですね、浮き彫りにしていきたいというふうに思っておりますし、併せて具体的な支援策の提言等についてもお願いができればというふうに思っております。
 この子どもの貧困問題はですね、私は社会全体で取り組むべき課題だというふうに考えております。子どもの貧困を放置するということは、教育機会の不平等などによりまして、子どもたちの本来の能力が社会に生かすことができなくなるなど、社会全体として大きな損失だというふうに思っております。したがって、愛知県では平成27年3月にあいちはぐみんプランと一体的に子どもの貧困対策推進計画を策定し、第3子の保育料無料化を始めとする経済的支援や、公立学校におけるスクールソーシャルワーカーの増員など、教育の支援に努めているところでございます。で、さらにですね、今回こうした子どもの貧困対策を効果的に推進していくためには、その実態を明らかにするということが必要だということで、経済的に困窮している家庭の子どもの実態の把握という観点から、今回のこの調査を愛知県内しっ皆でですね、全部で3万人を超える調査、3万3,757人の調査とひとり親家庭6,500世帯の調査を併せて行うということにさせていただきました。多くの方々にですね、この調査に御協力をいただき、是非その実態を明らかにした上で、効果的な対策を打っていきたいというふうに思っております。
 やはり貧困問題、そして経済的な問題を、世代を超えて連鎖させないということが健全な社会をつくっていくために私は大変重要だというふうに思っております。こういった実態を明らかにした上でですね、特に教育の機会均等、平等等々を含めて進めていければというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。

(4) アジア競技大会推進体制の拡充について
(https://www.pref.aichi.jp/soshiki/sposhin/281122-asiangames.html)
【知事】 アジア競技大会推進体制の拡充について申し上げます。
 今年の9月25日に、2026年の第20回アジア大会を愛知・名古屋に決定をいただきました。今後、開催都市契約を1年かけて協議し、締結するということでございますが、その中で、競技会場計画、選手村計画、財政計画の精査を行っていく必要がございます。
 競技会場計画については、愛知県と名古屋市が県内競技団体へのヒアリング結果を参考にしつつ、競技エリアの国際基準適合性を確認して競技会場を選定し、地元市町村の了解を得て開催構想に記載をしておりますが、大会を盛り上げていくためには、地元市町村の積極的な関与が不可欠であります。
 このため、現在、開催構想をベースとしつつ、より効果的、効率的に競技が開催できるという観点から、競技会場に関する提案を県内市町村にお願いをしているところでございます。
 これに伴い、競技会場について地元市町村、競技団体との調整が本格化してまいりますので、12月1日にアジア競技大会推進室に新たに競技グループを設置し、人員を現在の10人から15人に増員することといたしました。
 競技グループでは、競技会場に関する市町村、競技団体との調整、練習会場の検討等に取り組んでまいります。
 なお、事務室は現在の場所からは動かないということでありまして、この拡充によりアジア大会の準備を更にしっかりと進めてまいりますので、よろしくお願いをいたします。
 お手元の資料で、準備グループ、計画グループに加えて競技グループをつくるということでございまして、競技会場と練習会場も併せて検討し、詰めていくということでございまして、そういった形で拡充をしていきたいというふうに思っております。

2 質疑応答
(1) アジア競技大会推進体制の拡充について
【質問】 アジア競技大会について、自治体が開催を希望する競技とか、複数の自治体で開催希望競技が重複したり、競技団体からいろいろな要望が出たりすることが考えられますが、特に調整が必要だと感じるところはどこですか。
【知事】 とりあえずそりゃ全部でしょうね。まだ先のことなんであれですけど、この間、招致ブックにはですね、36の競技のですね、会場等々は複数にわたって、あれ、50会場ぐらいになったのかな、全部でね。で、載せさせていただきましたが、それについても、国際基準をきちっと満たすかどうかとかね、まだ競技団体の希望とかいうのもあると思いますし、あと、それは時間があれば各市町村から、やっぱりうちではこういう競技が是非やってほしいとかですね、さらには、今回申し上げました大会会場ではなくてね、そういう大きなものはないけれども、その練習会場としてね、いわゆる練習会場。キャンプは選手村をつくりますけど、練習会場としてうちを是非使ってほしいとかいう御要望は、もう既に、内々と言いますかね、寄せられておりますから、そういったものをトータルでお聞きをして、また調整をしていくということが必要だというふうに思っています。ですから、基本的にはこれからだというふうに思っています。

(2) 「愛知子ども調査」の実施について
【質問】 「来年度も引き続き行う」というお話ですが、「子どもの貧困対策検討会議」を来年度もやるのか、それとも「愛知子ども調査」を来年度もやるということですか。
【知事】 いやいや、子どもの貧困対策検討会議、この会議をね。この調査についてはこの12月にやって集計をして、3月にですね、ある程度の結果を公表して、4月にその分析、検証したものを出すということでありますから、そこまででこの検討会議、第6回がね、来年3月に1回検討会議をやってそこで一区切りということかもしれませんが、それを踏まえてですね、せっかく調査結果等々についても御意見、御議論いただいたわけでありますので、引き続き来年度も、その調査結果を踏まえて、様々な対策等々、具体的な支援策の提言、それからこの調査結果を見ての本県特有の課題だとか、こういった点が見えるとか、そういった分析等々も併せてですね、この検討会議の先生方に御意見をいただいて、提言をしていただけたらありがたいという意味でまた来年度も。せっかくこうつくって、ずっと協議して意見をいただいたわけなんで、また引き続きそういった視点から御意見、御提言をいただけたらありがたいという意味で、継続をしていきたいということでございます。

【質問】 前名古屋市副市長の岩城氏が名古屋市長選にもし立候補されたら、「子どもの貧困対策検討会議」の構成員の任はどうなりますか。
【知事】 仮に、仮定の話にはお答えはしませんけどもですね、その質問は、ちょっと答えるあれがないので答えませんが、岩城前副市長さんには、長年弁護士としてですね、少年事件や児童虐待を始めとした子どもの諸問題に携わり、また、名古屋市の副市長として福祉・教育行政の御経験もあるということから、今回も幅広い御意見をいただいたということでございます。
 例えばですね、今回の調査の質問項目検討では、児童養護施設の入所児童や里親委託児童の現状について、実際に現場でそういったものを見てこられて、そういった仕事に携わられた経験を踏まえ、様々に、そういった面での御意見もいただいたということでございますし、また、ひとり親家庭の調査等々に当たってはですね、養育費や面会交流の取り決め等について、実際に離婚した当事者が困っていること。現にそういう実務に携わっておられるわけでありますので、そういったことを始め法律家の視点から調査で押さえるべきポイントについて、現状を踏まえた的確なアドバイスをいただいたというふうに聞いております。そういう意味で大変有意義な、貴重な御意見、御提言をいただいたということで、大変感謝をいたしております。そういう意味で、この貧困対策検討会議は引き続き、続いていきますので、またそういう機会があれば、是非また有意義な御意見をいただければというふうに思っております。

(3) 知事のメキシコ渡航について
【質問】 先日のネット会議でも質問が出ていたと思いますが、「愛知目標達成に向けた国際先進広域自治体連合」は、COP13の「国際自治体会議」において、今後、もっと広く参加を呼びかけていくということを発言するのでしょうか。また、今後のこの連合のあり方について何か計画がありますか。
【知事】 今たちまちですね、今の時点でこの後どうするかというのは考えているわけではありません。
 まずは、このCOP13で、これまでCOP10、COP11、COP12で、我々は特にCOP11、COP12で我々愛知県がサイドイベント等々をやったとき必ず出てきていただいた方々、それも常に大変熱心にですね、こういう環境問題等々に取り組んでいる、それも大規模な自治体ということでお声がけをさせていただきました。ですから、同じように並ぶようなところはそうたくさんあるわけではないとは思いますが、もしそういう御要請、御要望があればですね、その時点で考えていければと思います。
 まずは我々で、ヨーロッパ、それから北米大陸、南米大陸、それとアジアということで、我々連合を組んでですね、アピールしますから、結構大きなアピールにはなるんではないかと思っておりまして、ここから更に一緒に参画してアピールしていきたいという方々がおられれば、その段階で考えるということではないかと。
 ただ、これはある程度の規模のレベルの広域自治体でということでやっていますから、そういったところが出てくればね、出てくればウエルカムだなというふうに思いますけど、これからだと思っております。

【質問】 日程の中でメキシコの要人との会談も組まれていますが、メキシコをめぐっては、トランプ次期アメリカ大統領が北米自由貿易協定の見直しについて言及しており、県内から現地に進出している企業も多数ある中で、愛知への影響は大きいと思われますが、現地での情報収集や、何か関連の話をされる予定はありますか。
【知事】 テーマが生物多様性と環境ということでありますから、そういう意味では、それから経済的な問題とかですね、そういった形のアメリカとの関係とか、そういった話にあまりならないのではないのかなという気がいたしますけどね。もちろん、そこでもしそういう情報に触れるようなことがあればね、それは収集していきたいと思いますが、まずは、この生物多様性の保全、それから環境問題、そういったことについて前向きにしっかりとね、アピールをしていきたいというふうに思っています。

(4) 県内の道路の陥没について
【質問】 JR博多駅前で大規模な道路の陥没があって以降、県内でも、先週、名古屋市や岡崎市で、道路の一部が陥没するということが起きています。この陥没のリスクに対して、県としてどのような対応を考えていますか。
【知事】 道路はですね、御案内のようにというか、私もちょっと国会議員になってから初めて知りましたけどね、行革の関係だったかな、今から10年ちょっと前に、2005年ぐらいだったと思いましたがね、2005年ぐらいに、国交省の外郭団体でそういう道路の空洞を調査する、そういう外郭団体というかそういったのがあるんですね。そこの調査がちょっといいかげんではないかというようなことをね、僕は河野太郎と一緒に追及した覚えがあってね、行革か何かで。そういえば、そうだったなと。この間、2週間ぐらい前、彼と一緒に昼飯食ったときも、いや、すぐにおまえの顔が浮かんだよと思ったら、そうだよとかって。あれ、あのとき追及してたんだよな、とかって言ってたんですけどね。
 結局、当時我々もちょっと調べたんですけど、道路の下というのははっきり言って穴ぼこだらけなんです。言葉がちょっと、何て言うんだろう、ちょっと誤解を招くようなあれだといけませんがね。誇張かもしれない。本当に穴ぼこだらけなんです。空洞がいっぱいあるんですね。それはね、よくわからない、はっきり言って。
 田舎の、本当に土をばっと固めてね、バラスを置いてですよ、砂利、バラスを置いてざっと踏み固めるところはそうないでしょうけれども、特に都市部は下にいっぱい管(かん)だ、管(くだ)からいっぱい通っているでしょ。そういったところは当然、長年のあれであって、水だって上下水で漏水したり何とかね、いろいろあって、特に古いというか、昔からの大都市部はやっぱり道路も古いので、地下にいっぱいついているし、地下鉄もあればいろんなものが入っているとすると、長年のあれでですね、どうしても老朽化、劣化してきて、その空洞があるときにどーんと大きくなって陥没というリスクはあるんですね。これね、相当あるということを当時、いやそうなんだ、大変なことだなということを思いましたけど、ただ、全部調査をするといっても、お金、限界がありますからね。ですから、そういったことを我々常に頭に入れながらですね、着実に、地道にそういった空洞調査をやるということが一つとですね、やっぱりちょっとでも道路の異変等々があればですね、それは担当部局にやっぱり言っていただくということをお願いをしたいということだと思います。
 ですから、調査を、どういうやり方があるかあれですけど、これは地道に、着実にやっていくということと、ちょっとでも何かそういう異変があり、異変に気づかれたらね、県民市民の皆様には、関係する所、お気づきの所にやっぱり御一報いただくということではないでしょうか。
 ですから、愛知県内でも時々、特に、確かに大都市部だから名古屋市内というのが一番多いんでしょうけど、そうすると名古屋市さんの話になってきますけれども、ちょっとでも何かそういうあれが、異変等々があれば、市民の皆さんにやっぱり、それは市でも県でも結構ですから、どこでもいいので御一報いただくということも必要ではないかなというふうに思っています。
 もう一つ、愛知県の道路とは別に、陥没という点であるとするとね、亜炭鉱の廃道があるわけですよ、愛知県の場合は。名古屋の東部丘陵から岐阜県にかけてね、昭和30年代半ばまで採ってたんですな亜炭鉱で。燃料不足だったから。これはね、これこそ、どこに廃坑道があるかわからない。相当掘って取っているんですよね。時々、いつだったかな、去年かおととしぐらい、愛知県の春日井の公園か何か、どんとこういうところが沈んだとかね。というようなことはありますんでね、これこそですよ、ちょっとでも何か異変というか、ちょっとおかしいなと思ったらですね、ちょっと沈んでるなとか傾いているなぐらいのことがあったら御一報いただくという形でね、関係の住民の皆さんにはね、県もそうですし、市を通じても周知していますので。
 今回こういうことがありましたから、また道路部局にはですね、やっぱり今一度そういった点検、調査のあり方をちょっと検討するようということと、それと県民市民の皆さんには、ちょっとでもお気づきの点があればね御一報いただくということを、少し周知をしていきたいというふうに思っています。

(5) 伊勢志摩サミットの経済効果について
【質問】 伊勢志摩サミットから半年が経ちましたが、サミット後の経済効果が愛知県、東海地域にどのように波及しているかについて、知事の所感を聞かせてください。
【知事】 というか、これはですね、私はもともと、そうですね、サミットは、2日間の国際会議ですから、首脳会議とは言いながら2日間なのでね、もともと大きな経済効果というかね、宝の山を掘り当てるようなことを、期待をしちゃいけないんだと思いますよ。
 まずは、やっぱりそういう世界の首脳が一堂に会する大きな会議をね、無事に、トラブルもなく、事故もなく、そんな変なこともなくですね、無事に終えることができたということが、私はまずよかったということだと思いますね。世界に、そして国内外にやっぱりそのことはきちっと、そういう大きな会議がやれるんだよということをアピールすることができたということ、これは伊勢志摩もそうですし、我々の中部空港、名古屋もね、そういったことをトラブルなくやることができたということは大いにアピールができるんではないかというふうに思います。
 もう一つの経済効果はね、経済効果というのは、僕はあんまり、そりゃそういうたった2日の国際会議でね、大きなものを期待するほうがちょっと無理ではないかというふうにもともと思っておりますので、ですから、しっかりそういう国際会議をやり遂げることができた、そして世界中から首脳にお越しいただいたと。でもって私もですね、各首脳とそれぞれにみんなバイの会談4か国もやれましたしね、アジアの方々と。そんなことは前代未聞だし、名古屋観光ホテルで6か国の大統領、首相と国際機関のトップ4人で10人がずらっと並んでという、あんなレセプションをやることは、多分しばらくはないでしょう、名古屋では。そういったことがちゃんと無事にやれたということは大いに誇っていいのではないかというふうに思います。
 ですから、あとは経済効果等々は、そういったことでしっかりそういう会議をやれたということをアピールしながら、これから我々がどう取り組んでいくかということではないかと思います。ですから、我々はこれで大規模展示場をね、これで年内にも契約をしてですね、2019年の秋にはオープンということになるわけなので、そういったことにしっかり、アピールにつなげていけると、大きな展示会とかそういった商談会とかね、ビッグイベントも呼べるというふうに我々はしっかりつなげていきたいなというふうに思っています。

(6) 車両運転中の「ながらスマホ」対策の強化に関する要請について
【質問】 車両運転中の「ながらスマホ」対策の強化に関して国に要請に行かれる際は、先日の事故の被害者のお父様も一緒に行かれるということで間違いないですか。
【知事】 はい。まだ最終的に確定ということではありませんが、その方向で調整をいたしております。私どものほうからお声がけをしております。今のところ、そういった方向で調整している、検討していただいているということでございます。

【質問】 要請先としては、法務省とか国家公安委員会あたりですか。
【知事】 そうですね。閣僚ということで話をしておりますが、これは国会の日程がありますのでね。国会の日程次第でありますが、今のところそういう方向で調整をしております。

【質問】 今の調整中の日程ですと、どこのあたりですか。
【知事】 まだちょっと。一応とりあえず時間を仮押さえというか押さえてはありますので、行けるというふうに思っておりますが、わからない。今も申し上げた国会の日程次第なんですよ。国会延長しますからね。延長しますというか、延長するでしょうから、その日程次第でしょうね。だって、前の日に突然呼ばれたらパア、アウトだもんね、これ。ということなんですよ。
 もちろん、決まったら当然できるだけ早く御連絡できるように、記者クラブにも御連絡できるようにします。