知事の記者会見
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平成29年1月30日(月) 午前10時

1 知事発言
(1) インドネシア共和国経済担当調整大臣府との経済交流に関する覚書の締結について
(https://www.pref.aichi.jp/soshiki/ricchitsusho/20170130indonesia.html)
 おはようございます。1月30日月曜日午前10時の定例記者会見を始めさせていただきます。
 さて、今日はですね、御報告事項は1点でございます。お手元の資料を御覧いただきながらお聞きをいただきたいと思います。
 インドネシア共和国経済担当調整大臣府との経済交流に関する覚書の締結について、御報告をいたします。この度、インドネシア共和国経済担当調整大臣府と「経済交流に関する覚書」を締結することになりました。
 お手元にですね、機構図がお配りをしてございますが、インドネシアの行政機構ってのはこういうふうになっておりまして、大統領の下にですね、各省がもちろんあるんですが、各省を束ねるものとして、政治・法務・治安担当、それから海洋担当、経済担当、文化・人間開発、4くくりにして、それぞれに省庁をぶら下げるというやり方ということでございまして。ある意味では経済担当調整大臣府というのは、経済・財政等々を、すべて調整をする所ということでありますので、大変な大きな権限ということでございます。そことですね、今回、私ども愛知県とでですね、「経済交流に関する覚書」を締結することになりました。
 インドネシアには、現在、本県企業が169社222拠点、進出をしております。これ、1年ぐらい前の数字ですので、多分もっと増えていると思いますが。
 そして、企業が今後の進出先として検討する国の中でも、常に上位に位置するなど、愛知県にとって重要な国であると認識をいたしております。
 愛知県からインドネシアに進出している企業の割合といいますか、位置付けは、愛知県から海外に出てるのは、一番多いのは中国でございまして、中国は大体500社から600社ぐらいで1,000拠点以上、600社で1,200拠点ぐらいですかね。アメリカがその半分で250社で500拠点以上。タイが250社の440〜450拠点。それに次いで4番目。次がベトナムかな、ということでございますけれども。そういう意味でですね、大変大きな、この進出先ということでございます。
 そして、進出先の検討国でもですね、インドネシアは現在第5位かな、ベトナム、タイ、メキシコ、中国、インドネシアということでございまして、大変重要な国だというふうに思っております。なお、そういう投資の企業数でありますが、日本からはですね、インドネシアにはもう1万社以上が進出しているということだと思いますが、ただ投資規模でいくとですね、インドネシアに対する投資規模だと、トヨタグループだけで5割超えると。全部のですよ、日本で。という実態がありますので、最大の投資規模。規模が違うのでね、投資の。という、そういう関係がございます。
 そういう中でね、国家レベルでも、今月15日に安倍総理がインドネシアにおいて、ジョコ・ウィドド大統領と会談し、戦略的パートナーシップの強化に関する共同声明を発表をしております。アジア大会が2018年、来年ですね、ジャカルタを中心にインドネシアで開催されるということもありまして、2026年、その次の次は我が愛知でやるということで、そういった協力も含めて、この安倍総理がインドネシアを訪問された時の共同声明にも盛り込まれているところでございます。
 そういう中で、私もですね、一昨年10月に、インドネシアの経済担当調整大臣でありますダルミン調整大臣、この方は経済閣僚のトップであり、ジョコ政権でNo.3であります。この方とも会談をいたしました。その際、愛知県とインドネシアとで経済交流が拡大するよう、覚書の締結も含めて関係を深めていくことで意見が一致をいたしました。
 また、昨年5月、G7アウトリーチ会合出席のため訪日されたジョコ大統領と、名古屋で会談もさせていただきました。都合2回、帰りの空港で、ジョコ大統領とも話をさせていただきましたが、「今、経済担当調整大臣府とですね、覚書の締結に向けた協議を進めさせていただいています。」ということを申し上げたところですね、ジョコ大統領からも「大変それはいいことだ。」と「是非進めてほしい。」というお話もいただきました。
 その後、名古屋大学卒の経済人や留学生が中心となって、ASEANとの交流を促進するASEAN-NAGOYA CLUB(アセアン・ナゴヤ・クラブ)というのがありますけれども、その協力を得つつ、経済担当調整大臣府と協議を進めてきたところでございます。
 ちなみにこの経済担当調整大臣府の次官というのが、名古屋大学の大学院に留学しておられた方でありまして、そういう意味じゃあ、大変話がスムーズに進んだということでございます。 こうしたこともあって、今回、合意に至ったということでございます。
 この覚書の締結につきましては、ダルミン経済担当調整大臣の代理として、経済担当調整大臣府のリザル次官が、来週8日水曜日に、大臣が署名された覚書文書を携えて来県される運びとなりました。
 この、彼が名古屋大学におったんだな、リザルさんがな。ということなので、非常に好意的ということでありまして。
 この覚書は、「セミナー、商談会等の経済交流事業の実施への協力及び企業が投資を拡大・開始する場合の支援」、「人的往来の円滑化」、「経済交流の拡大に資する情報交換・人材交流の協力」の3点を主な内容といたしております。
 この締結を機に、両地域の企業等が相互に、より活発に事業を展開出来るよう、双方が協力して支援することにより、インドネシアと経済交流を一層促進し、双方の更なる発展につなげていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
 資料に書いてあります通りでありまして、2月8日(水)午後3時から、公館におきまして、インドネシア共和国経済担当調整大臣府リザル・アファンディ・ルクマン次官ほか、来訪をいただいて、署名をし、会見をするということでございます。
 締結内容は今申し上げた3点を中心に、基本的には緊密な友好交流関係を築くということでございますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 インドネシアはですね、2億5,000万人の人口を擁し、若年層も多く、将来的な市場としても大変有望だということでありますし、また堅調な経済成長と国民所得の増大により、魅力的な投資先としても期待をされているところでございます。
 そういう意味で、日本の産業首都ともいうべき愛知県と、経済成長を続けているこの東南アジアの大国インドネシアとの関係、交流はですね、更に重要性を増してくるというふうに思っておりまして、そういった点で、しっかりと友好協力、交流を進めていきたいというふうに思っております。
 今回はですね、この覚書は、大枠として経済分野で緊密な関係を確立することを確認するものでありまして、両地域の企業等の活動を共同で支援することや、経済交流事業を協力して実施することや、インドネシアへの進出企業がビジネスを円滑に行えるよう、インドネシア政府のサポートを期待をしたいといったことなどをですね、これから進めていければというふうに思っております。
 なお、私が知事に就任してから、海外とのこういう友好協力協定等の覚書を締結するのは、これで八つ目ということでございます。バンコク都、広東省、タイ工業省、それから韓国の京畿道、そして昨年は、テキサス州、ベトナムのホーチミン市、ワシントン州、そして今回のインドネシア経済担当調整大臣府ということでございます。しっかりとですね、連携を進めて、ウィンウィンの関係を作っていければ、というふうに思っております。
 なお、かねてから私どもの中部国際空港とインドネシアとの直行便がないのでですね、中部国際空港とジャカルタへのですね、直行便をということで、何度も何度もガルーダ航空に言って、「もう決めた。」というような話もいただいたんですが、その後の国際経済情勢等々の変転により、いまだ、何と言いますかね、出来るだけ早く何とかしたいという返事でありますが、まだ出来ていないので、この際是非ですね、そういった直行便をまず飛ばしていただけるようにですね、是非また引き続き、強く働き掛け、要請をしていきたいというふうに思っております。
 あとですね、私が一昨年、平成27年秋に渡航した時は、そういった経済界との各関係閣僚との面談とか、ユスフ・カッラ副大統領との面談とか、経済界との交流とかやりましたが、併せてガジャマダ大学と名古屋大学と私たちの愛知県立大学とが友好提携というか、協定、連携をしておりますので、ガジャマダ大学でも講演をさせていただいたということもございます。そこに日本の企業、愛知から行ってるトヨタ関係の企業がお金を出して、ガジャマダ大学の学生に奨学金を出しているというような関係もありまして、そういった形でのですね、交流も更に進めていければかというふうに思っておりますので、またしっかりとやっていきたい。ちなみに、このジョコ大統領はこのガジャマダ大学の出身だね、確か。林業学部だな、この人は。家具屋さんだよな、元々。ということでございます。そういったこともしっかりと進めていければと思います。

2 質疑応答
(1) インドネシア共和国経済担当調整大臣府との経済交流に関する覚書の締結について
【質問】 インドネシア共和国経済担当調整大臣府の「府」とはどういう意味ですか。
【知事】 だから、うちでいう内閣府みたいなやつ。財務省、商業省、工業省だけど、それを束ねるという意味で府なんだな。

【質問】 日本の自治体がインドネシア政府と覚書を結ぶことは珍しいのでしょうか。他の自治体の状況が分かれば件数を教えてください。
【知事】 後で聞いてもらえばいいけど、去年2月に福岡県がインドネシアの工業省と自動車関連企業のビジネス交流の促進に関する協力というのを、覚書を結んだというのはあるんだな。
 だから、この下の段階だね。工業省と自動車関連企業のビジネスの交流の促進に関する。だから、非常にテーマを絞ってあれしてるから、包括的なあれというのは我々が初めてだし、だからこの経済担当調整大臣府なんだ。ありとあらゆる経済交流に関する全てのところと調整しましょう、ということですね。ですから相当広範な、そしてまた役所としては格上ということになるかと思います。

【質問】 愛知県は、例えば、テキサス州やワシントン州などの州政府とも覚書を締結していますが、今回の覚書の締結は、それら州政府との覚書の締結と分けて数えるのでしょうか。
【知事】 どっちでもいいです。どっちでもいいけど。
だから、州政府とかレベルの地域とのものと、こういう政府との、こういう経済連携協定、政府のこういう行政機関ですね、役所との経済連携協定はこれで四つ目なので、愛知県は。ベトナムの計画投資省、江蘇省。江蘇省は違う、だから三つ目か政府とは。ベトナムの計画投資省とタイの工業省、それからインドネシアの経済担当調整大臣府で三つ目と。あとは大体全部地域ですね、普通は地域。

【質問】 インドネシアへは、トヨタ自動車(株)を始め、県内からどのような企業が進出していますか。
【知事】 インドネシア進出企業ですか。
 またちょっと細かい具体的なやつは、また産業労働部に聞いてもらえればと思いますが、圧倒的にさっき申し上げたように、日本からの投資額の半分以上はトヨタグループ。トヨタ、ダイハツも入れて、ダイハツは当然トヨタの100%子会社だから、全部で5割以上ですから、サプライヤーも入れたらどうでしょうかね、あらかた200社ぐらい出ているんでしょう。ほぼですよ、ほぼ。今、Tier1じゃなくてTier2の皆さんも今行き出しているということではないでしょうか。ということが実態だと思いますから、主立ったところは全部行ってますよ。あと更にということであれば、またちょっと聞いて。ただ、愛知県の主立った企業は大体行ってるんじゃないかな、巨大なマーケットだもん。巨大なマーケットだし、ASEANの中での、今アメリカのNAFTAがあれになっていますが、ASEAN域内の経済の協定でASEAN域内はもう関税はゼロか。
 だから、そういう意味ではどこで造っても、ということだけど、インドネシアはやっぱり人口が2億5,000万人だし、人件費も、中でやっぱり当然、そりゃタイ、マレーシア、シンガポールに比べれば安いはず、安いので、そういう意味では製造業の進出先としては、やっぱり有力なところということではないでしょうかね。

【質問】 自動車の組立工場もインドネシアにあるのですか。
【知事】 もちろん、もちろん。俺も何回も見に行ったことありますけどね。各社皆出てるんじゃないかな。トヨタも二つあって、ダイハツもあって、スズキも三菱もホンダも、皆あると思いますがね。

【質問】 ガルーダ・インドネシア航空のセントレア―ジャカルタ直行便の開設については、この覚書の締結により、インドネシアと愛知県で、もう一度一緒に航空会社にお願いをしようということになったのですか。
【知事】 毎回毎回話してるので、その度に、いやいやちゃんと言っとく言っとく、という話なんですが、なかなかいかない。改めて、やっぱり強く要請をしていくということだと思います。
 平成26年の9月に私が行ったときに、ガルーダのCEOがですね、「来年の春から飛ばす」と言って断言をして、明言をしたんですが、年明けたら、ちょっと為替が悪なったんで、ちょっと赤字になったんでちょっと延期させてくれ、とかいう話になったという経緯がありましてね。
 ですから、今ジャカルタ、インドネシアへビジネスに行く人は皆、この自動車、トヨタ関係の人も皆含めて、どこで乗り換えてるのかな。シンガポールで乗り換えてるのか、香港で乗り換えているのか、どちらかでしょう、多分。非常に不便だということなので、是非ですね、早くあれしてもらいたいなというふうに思いますね。
 ビジネス需要はあるというんだな、ビジネス需要はいっぱいあると。問題は、その後の一般の観光需要のそういったものが。でもそれもビザが、インドネシアからのビザも緩くなったので。他の、タイとかマレーシアも一緒だな、確か緩くなったよな。だから、そういう意味ではそういう需要があるはずなんですけどね。あとは、だからそのエアライン、航空会社の決断次第だと思ってね、我々はまた更に引き続き、強く要請をしていきたいというふうに思っています。
 あと、インドネシアだと、トヨタはインドネシアの国民車というキジャン・イノーバというのを造ってましてね。ノアみたいなやつだな、ああいう3列8人乗りというのか。キジャンというのがもう40年前からボックスカーを造ってて、今キジャン・イノーバというのになって、それをインドネシアで造ってアジア各国に輸出してというところまでやっているので、そういう意味では、ビジネスとしては相当大きく、そして根を張ってやっているというのは事実ですね。ですから、そうしたところとやっぱりしっかりと連携をとっていくということは、これからも必要ではないでしょうか。

(2) 知事の海外渡航について
【質問】 先日の知事のアメリカ・ワシントン訪問について、私共の方に、物見遊山ではないかという声が寄せられていますが、知事は、実際にワシントンを訪問した効果をどう考えますか。
 また、知事自らが海外に出向き、エアポートセールスをしたり観光PRをしたり、COP13やOCAの総会に出席したりする効果については、どうですか。
【知事】 この世の中、何言ったって自由なので、何言ってくれても結構でございますけれども、そういうふうに言われる方は、そりゃゼロではないんでしょうけれども、そんな方ほとんどおられないと思いますね。そういう方はあれじゃないですか、日本とアメリカはどうでもいいと思っているんじゃないでしょうか、きっと。
 私はそうは思いませんのでね。日米関係は非常に大事だし、日米同盟はかけがえのない二国間同盟でありますし、日本とアメリカ、日米の経済関係は本当に大事であるし、世界経済のメインストリーム、中心でありますしね。それも、中国はやはり異質な論理がね、ありますけれども、自由と民主主義と資本主義の要の同じ価値を共有する国で、同じ経済大国、自由と民主主義と資本主義をベースにしたナンバーワンとナンバーツーの国でありますし。そして、アメリカ経済及び日米の貿易関係、経済関係に一番影響を受けるのがこの愛知でありますから、そこをですね、うまくやっていこうというふうに、皆がそれぞれに持っているチャネルで努力をしていく、汗をかいていくということが、私は円滑な日米経済関係をつくっていく、ひいては愛知の経済を盛り上げていくということにつながるということは、確信をいたしております。
 もし違うというんであれば言ってください、違うというんであれば。 いや、いいんです。その方にね、そういう方に是非、違うというんであればそのことをね。
 そういうことを言う向きは、そりゃどこに行ったってありますよ。そりゃ100人に1人や2人はね。全てのことが嫌いだと言う方はおられるので、それは何を言ってもこの世の中自由だから、何を言っていただいても結構だと思いますが。世の中にそう、いろんな評価の分かれることはあると思いますが、このことは、評価は、私は分かれないと思いますね。ですから、そういう意味で日米関係をしっかりやっていく、その日米経済関係をやっていくということは大事でありますし。
 そして、同盟関係、それから友好関係、それから人と人との友情関係でもね、3年も5年も10年も会わなければね、そりゃ冷めて無くなってしまいますよね。常にやっぱりお互い行き来して、往来をしてですね、確認をするということが私は大事だと。私が大事というか、そんなの当たり前のことだと思いますけどね。
 現にですよ、現に日本から、愛知からトヨタ始めグループ企業、自動車始め多くの企業がアメリカに行き、アメリカに投資をし、アメリカの良き企業市民として活動しているわけで、常に投資も人の往来もあるんでね、そこを我々がしっかりとね、サポートをして、州政府レベル、ガバナー同士で胸襟を開いて話をしていく。また、そこの出身の上下両院議員の皆さん、連邦議員の皆さんとね、やはり日米関係、日米同盟は大事だよねということを、やはり折に触れて確認をし、意見交換をするということは、非常に私は大事で意義があるというふうに思っております。
 ですから、外交はね、私何度もずっと申し上げておりますが、そう難しいこと言ってませんけど、分かりやすく申し上げているつもりなんですが、外交は政府対政府がきちっとやる話でね。外交というのは機密に関係するので、僕は国会議員の時もね、機密事項はやっぱり議員は守秘義務がかからないので、そこは最後はやっぱり政府対政府、GtoGの話になるんですね。
 ただ、我々はやはり議員同士の交流、議会同士の交流、で、私ガバナーですから州知事ガバナー同士、州政府との交流、それからそういったところの議員さんとの交流はやれるので、それはこういう時こそやっぱりやって、そこの意思疎通をしっかり図って、日米関係がおかしな方向に行かないようにね、やっぱりしっかりサポートしていく、補強していくということが必要じゃないかというふうに思っております。
 ですから、これだけグローバル化が進み、特に理屈抜きで、理屈抜きで現実問題として日本の企業が、愛知の企業がアメリカに巨大な投資をして、アメリカで日本企業としては最大のビッグビジネスをやっているという現実があるわけなので、それはやはりしっかりサポートしていきたい。これからもそういうことを揺るぎなくやっていきたいというふうに思っています。

【質問】 トップである知事自らが、海外に渡航することの意義及び費用について、気を付けていることがあれば教えてください。
【知事】 私が行かないとね、相手は出てきませんよ、という非常に分かりやすい話だと思いますね。それは私が行かなければ、向こうのガバナー、トップは出てきませんわね。私が行かなきゃ、アメリカの上院議員は会わないですわね。
 アメリカの上院議員は普通、海外の国会議員には会わないですよ。会うの簡単じゃないですよ。ワシントンの記者さんに取材していただければお分かりだと思いますが、そりゃ100人しかいませんしね、共和党の上院議員52人しかいませんから。世界中から来ますから、そんな簡単に会ってくれないですね。
 ですから、今回そういう意味では、1日全く休みなしで、全て空き時間なく、インディアナ州知事、それから上院議員本人4人と、テッド・クルーズさんはスタッフでしたが、また是非次は会いたいと言ってね、メッセージいただいたし。そういう意味では、5人の上院議員さん及びスタッフと会えたということは、私はね、それだけでも大変有意義だったというふうに思っています。
 やはりこういったのは、何回も何回も重ねて重ねていって。彼らは肌で分かっていますから。日本の大事さ、日米同盟の大事さ、それから日本の企業がしっかりアメリカ企業市民として活躍してくれていると。それをやっぱりそうだよねという確認事項を、我々は念押しという、だめ押しという意味でもね、やっぱりやっていくということは、これは絶対必要なことではないでしょうか。そういったことを、皆がね、それぞれのパイプ、チャネルがあるとすればやっていくということを、是非こういうときだからこそやっていただきたいな、というふうに思います。
 ある意味でね、これは今回のトランプさんが大統領になったということは、これまでのアメリカ政府の連続性を断ち切った、ある意味でアメリカの政治の中の一つの革命と言ってもいいんだろうと言う人もいますしね。そういう意味では、今までこうだったからこれからもこうだというのは、多分通用しないだろうということだと、私も思いますよ。だから、ここに非連続性があるとすればですよ、それでは困るので、引き続き我々日本側として、それぞれのジャンルの方がね、やれることを。これまでこうやってアメリカと日本の間で培ってきた同盟関係と経済関係をね、やっぱり引き続きつなげていこう、維持していこうということを、もう一度やっぱり再確認する、そういう作業がやっぱり必要だというふうに思っております。
 更に加えて言えば、愛知県の企業で、自動車だけじゃなくて日本の企業でと言ってもいいかもしれませんが、海外で仕事をしない企業さんとかね、海外と一切関係なくビジネスやっている企業さんて、多分あんまりないんじゃないかと。これだけグローバル化してるので。
 ですから、私は今回のアメリカ訪問についても、経済関係4団体の賀詞交歓会の前に発表しましたから、この中部地区の経済関係団体700人以上の方が出席されましたけど、非常に関心は高かったですね。聞く人聞く人皆やっぱり、アメリカどうなんだ、世界経済どうなんだ、うちはメキシコに投資しようと思ってるけどちょっと、ちょっとペンディングしようかなとか言う人が何人もおられたので。そういう意味では、やっぱりこういう形での対応というのをね、やっていくということは、重要だというふうに思っています。

【質問】 一般の人の中には、知事は航空機はファーストクラスを利用し、ホテルはスイートルームに泊まっているのではないかと思っている方がいますが、その点についてはいかがですか。
【知事】 それは、それはどういうふうに思われても自由ですけど、事実ではないので。私は、全て情報は公開というか、オープンしてますから、それを御覧いただければというふうに思います。
 ただ、そんなの聞きたくないと、何でもとにかくこんなものは行くことすらけしからんと、何だと言われるのは、それはもう誰が何言ったって自由ですから、それは仕方ないんじゃないでしょうか、それは。私は全て情報公開してるので、そのことで、それ以上のことはできませんよね。
 だからあえて言うと、私は、だからまとめて言うと、私は全ての情報を公開しておりますし、そういった形できちっとやっているので、そこを是非御覧いただいて御理解いただきたいと、こういうことになろうかというふうに思います。

(3) トランプ大統領の日本の自動車産業等に対する発言について
【質問】 トランプ大統領が、日本との自動車貿易は不公平だという主張をしており、今後、日本の自動車産業に対して圧力をかけてくること等も予想され、懸念の声が挙がっています。こうしたトランプ大統領の日本に対する発言についての知事の受け止めと、今後懸念されることに対し、県として何か対応する考えがありましたら聞かせてください。
【知事】 これは、前から申し上げていることをもう一回まとめて言うことになろうかと思いますが、今回、大統領就任前から、それから就任後も含めてですね、日本に対して、日本は大事な国だと、日米関係は大事だ、日米同盟関係は大事だということははっきり言っておられるし、関係の閣僚スタッフもそのことはですね、確認されておられるので、そのことは、日米関係、日米同盟をこれからも堅持してやっていくということは変わりがないということについてはですね、大変結構なことだというふうに思っておりますが。
 一方で、日米間の経済関係、貿易関係、通商関係、そして特に自動車の関係について、かつての日米貿易摩擦の時代をですね、20数年前、30年ぐらい前をですね、ほうふつとさせるような発言が続いていることにはですね、大変憂慮いたしておりますし、大変心配をいたしております。
 ですから、そういったことではないと。25年前、30年前のですね、あの時代とは全く構造が違うということをですね、その事実関係をですね、特に日本の自動車産業を、愛知の企業がアメリカに大きな投資をして、そしてアメリカで大きな大きな雇用を生んでいるということ。トヨタ自動車が、直接雇用だけでも13万6,000人、間接も入れれば47万人の雇用をアメリカで生んでいるということ。そして、アメリカの良き企業市民として地域活動にもしっかり貢献をしているということ。そういった良好な関係にあるということをですね、そういう事実関係を、やはり関係の皆さん、この今回のトランプ新政権及び政策を決めるもう一つの大きな柱である連邦議会の皆さんに、しっかりこれをお話をしていく、インプットしていく。そして事実だから、事実はやはりしっかり主張するということを、我々がやれる範囲でね、やれるそれぞれの分野の、ジャンルの方が自分の持っているチャネルを使ってですね、やっぱりしっかりアメリカ側に言っていくということが必要だというふうに思います。そういった事実関係をしっかり言っていけば、私はですね、この日米の経済関係がおかしな方向には行かないのではないかというふうに思います。
 だって、日本の企業が、自動車産業始め日本の企業が、アメリカに大きな投資をして大きな雇用を生んでいるということでもって、アメリカの地域経済、アメリカ経済がその分支えられているということは事実ですから。その面を見れば、現在、現段階でウィンウィンの関係になっているはずなんですね、なっているんですね。ですから、そこをやっぱり、しっかり言っていくということが必要じゃないかなというふうに思いますね。ですから、引き続きそういう側面でね、そういう観点からしっかり申し上げていきたいというふうに思っています。

(4) 国土交通省によって指定された「改良すべき踏切道」の対策について
【質問】 先週、国土交通省がいわゆる「開かずの踏切」など改良の必要がある踏切について、愛知県が一番多いという結果を発表しましたが、それに対する知事の受け止めと、県として何か対策があれば教えてください。
【知事】 これはですね、私も新聞報道で知りましたけれども、全国で、早急に改良が必要な踏切が、全国で529か所で、愛知県が69か所ということでありまして、そのうち愛知県管轄、それは道路だから管轄があるわけですね、国の直轄が二つ、愛知県が17か所、名古屋市が10か所、市町が40か所とかいう形で、全部で69か所ということですが。県の管轄の17か所については、現在事業中が一つで、鉄道事業者ともう協議に入っているのが三つで、構想、こういうのをやっていく構想を計画をしているのが二つということで、まだ11か所はこれからということでありますが。鉄道が敷いてあるところというのは、御案内のように鉄道を上げたり下げたりとか、あとは鉄道を広げたり、鉄道事業者とやはり協議をしていかないけないので、そりゃ1年や2年ですぐ済むというものではないですね。
 これの定義ですけど、これは道の遮断交通量が5万台以上の自動車ボトルネック踏切ということが、どうも対象になるようですけどね。ですから、そりゃそれも含めて、やっぱりやっていかないけないんだと思いますが、普通はね、僕は、これは国土交通省が調査してこうやって発表するということは、それはそこを早急に解消しようという意思なんでしょうけど。こういうのは、こういうふうに解消しようと思うなら、自分の直轄も含めた、愛知県、名古屋市、それから一般市町、全国のところとね、こういうふうにここを早く解消したいと、予算はこう付けるからこうやって一緒にやっていこう、ということがあって発表するのが普通じゃないかなと。先にこういう、こういうのがたくさんあってね、愛知県が一番多くてどうのこうのというのを、ぱんと発表しといてね、じゃあこれからやりましょうかね、というのもあったかどうか知りませんけどね、こういうやり方はね、非常に違和感を覚えますね、やっぱりね。
 じゃ、自分たちの責任はないのかと。じゃあおまえら金付けろもっとと。やってみろ、というふうに言いたなるね、これね。ここまで言う以上はちゃんと、いいよこっちは1年でやるから、ちゃんと1年ですぐやれるように金付けるんだろうなこれ、と言いたくなりますね。どういう意図があってというか、今までこうやってやってきたのかよう分かりませんけどね。彼らは軽い気持ちでやっているんじゃないですか。
 ただ、我々は、それは責任持って物事をやっていかないかんので、しっかりやって。ただ、お金かかりますからね、これね。予算かかりますから、計画作って、鉄道事業者と協議やって、道路工事。工事やるときに、鉄道ってしょっちゅう走ってるから、工事やるにしたって、走ってない時間なんて3時間ぐらいしかないでしょ、点検とか。夜中の時にやるという協議も必要だしね。もし何かあったら、もし事故で、変なことやって鉄道止まっちゃったらえらいことになっちゃうので。そういうことも含めてですね、早急にやろうと思いますが。こういう、しっかりとね、こんなことは言うより前に先にはよ予算付けろというふうに言いたなりますけど。
 いずれにしても、しっかりと、できるだけ早くこういったことが解消できるようにやっていきたいというふうに思っています。

【質問】 県の管轄の踏切については取組を進めていくということですが、県以外が管轄する踏切の対策については、県でプロジェクトチームを作ったりするのですか。
【知事】 今申し上げたようにですね、これ、17か所のうちやっているところ、やりかかっているところ含めて6か所で、まだ11か所はこれからなので、これからそういったところはしっかりやっていきたいというふうに思いますが。これは県の内部でやれるやつはありますし、あと名古屋市以外の市町で40か所あるんで、これはやはりそういう連絡協議会等々、これは今、中部地方整備局が何か作ろうというふうにね、何かやっているというか、これからやろうとしているのかな、というふうに聞いていますが、そういった形で、それはこちらからも働きかけをしながらね、やっていきたいというふうに思っています。
 ただ、さっき言ったように、本当にお金かかるので。市町の場合、これ市道の予算でやることになるので。彼らも彼らなりに優先順位が付いているわけですよね。だから、それを曲げてこっちを優先してやってくれというんだったら、その分はやっぱりそりゃ予算出さないといかんでしょ。だから、そこはそういうこと。それを併せてやってくれないといかんと思いますがね。そういう形にはなっていくというふうに思います。

(5) 名古屋港水族館のシャチ購入について
【質問】 名古屋港水族館が、今年の夏に、新しいシャチを4億8,000万円で購入するとのことです。元々無償で借りていたのに、今回4億8,000万円で購入するのは高いのでは、という声が出るのではないかと思いますが、それについての知事の考えを聞かせてください。
【知事】 金額は、何と言いますかね、私もその、これが額が高いか安いかということを申し上げる知見があるわけではありませんが、希少価値のある動物なので、だいたい相場はこんなもんだというふうに聞いてますけどね。相場感といいますか。これまで名古屋港水族館が購入して、残念ながら亡くなったシャチも5億円ぐらいずっとしてますよね。日本というか世界にそうない、世界で50何頭じゃなかったかな、確かね、という水族館で飼われてるのがね。ですから、そういう意味では大変希少価値のある動物なので、そのぐらいの価値だと聞いておりますが。
 これは鴨川シーワールドとの間でですね、いろんな約束があって。うちはシャチがいなくなってしまって、結局ステラの出産でね、家族揃って、鴨川では狭いので名古屋港でどうですかという話と、家族揃ってでないと、シャチというのはやっぱり非常にセンシティブな動物なんで、いかんということで、3頭一緒にお借りをしたということで。我々としては大変、名古屋港水族館、大きな名物ができてね、ありがたいことだということでありますが、一旦また1頭お返しをして、また1頭来たということで、いい関係ができていますので、当然どこかの段階でね、これずっとお借りをするというわけにはいかないと思いますので、どこかの段階で、我々としても購入をするということではなかったかなというふうに思います。ずっと向こうに甘えっぱなしというわけにはいきませんのでね。ですからそういうことでやっていくということ。
 それから、我々の、名古屋港水族館のものということにしてですね、当然、今度繁殖をやらなきゃいけませんからね、今度いただくのはオスなので。ですからそこは、我々が購入するという形にして、そして繁殖に結び付けられるようにね、引き続きしっかりやっていくということだと思います。その点についても、やはり知見は鴨川シーワールドに、非常に高いそういう知見があるし、そういう蓄積されてますので、また引き続き御指導いただきながらね、やっていければ、というふうに思っていますけど。

【質問】 名古屋港水族館ではこれまでやっていなかったのですが、大きなメインプールでシャチのトレーニングを公開するということです。シャチはセンシティブな動物なので厳しいのではないか、という見方もあるようですが、その辺りは大丈夫ですか。
【知事】 いや、それは分からない。これは、私、こういう場で申し上げたこともあるかと思いますが、シャチが来てですね、あれ4年ぐらい前かな、出産してしばらくして、一番小っちゃい子どもがね、リンちゃんか、子どもがある程度大きなったら、こっちの大水槽にしてね、あそこでジャンプか何か、曲芸がね、出来るんじゃないかということを申し上げた。ずーっと言ってんですよ。言ってきたんですが、やっぱりなかなか難しくて。問題はその、シャチを一回大水槽に、大プールに出すと、ここの方が住み心地が良いと、それは良いわね、あんな狭い、狭いというか、今までおる所より良いといったら帰らなくなる恐れがあると。いや、そういうことになっても、こっち来いこっち来いとやれないのかって、いや、そこまでしつけられるかどうかはまだ難しいんです、ということなんで、ちょっと大水槽に出せない。
 だから、今回出したいというのは、たぶんそういうことが出来るようになるということではないかなと思って、期待しているんですけどね。要はだから、一旦大水槽に入れたらね、入れて帰んなかったら、まあいいじゃないかと、そこにおってもらったらいいじゃないかと言ったら、いやいや、そうしたらイルカのショーができなくなると。いや、イルカと一緒にシャチも一緒におればいいじゃないかって言ったらですね、そうしたら、非常に警戒心の強い動物なので、イルカが来たらね、やっぱり、攻撃する恐れがあると。出てけと、しっしっと追い払うならいいけど、場合によってはこう、かみ付いたりしたらですね、これはもう、そりゃ子どもたちの前でね、シャチがイルカを襲ったなんていったら、ちょっとこれは、しゃれにならないのでですね。だから、そういう危険性がないとは言えないのでできませんと、こういう、その水族館にいる飼育員というか、獣医さんのお答えだったので、それ以上、無理にとは言えなかったんですけどね。
 是非、こう行って、だから、イルカとこう、交互に出入りすることが、当時は難しいという話だったんだけど、出来るようになるんですかね。そこは僕もまだ、確たることは聞いてないんで、是非、是非そうして、やって欲しいなと思いますね。
あの大水槽で、やっぱりシャチの、あれ見たいね、私もね。シャチがこう、シャチの鼻の頭の所にね、飼育員じゃない、人、人を乗せてね、だっだっだーっとこう、海面をこう、何と言うんだろ、あの半身出して走っていくのは、すごいよ、やっぱ迫力が。イルカと違うもん、やっぱり大きさが。だから、それは是非見てみたいですけどね。是非そうあって欲しいなと思いますよ。