知事の記者会見
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平成29年7月3日(月) 午前10時

1 知事発言
(1)熱中症への注意について
 おはようございます。7月3日月曜日午前10時の定例記者会見を始めさせていただきます。
 熱中症への注意ということで、大分蒸し暑くなっております。今日も大分気温が上がり湿度も高いということでありまして。愛知県はですね、毎年熱中症で救急搬送される方が全国で1番2番ということになるわけでございます。それはですね、一つは、やはり高温多湿なこの夏の気候ということが一つございます。名古屋の地は、この伊勢湾がですね、グーッと太平洋から離れておりまして、海というよりも盆地みたいな形状になっているので、相当気温が上がりやすいというのが名古屋の特徴ということでありまして、高温多湿になりやすいということ、それと併せてですね、大都市部のですね、そういったアスファルトとかね、コンクリート、そういった現象、ヒートアイランド現象もあるということ、それともう一つはですね、やはり県内の消防の救急体制が非常に頑張っていただいて、とにかくすぐ来て、すぐ運んでくれるということもあるかと思います。
 ということでございますので、是非ですね、熱中症にはお気を付けをいただきたい。これは、我々の県の部局を通じてもしっかりとこれは周知をしていきたいと思います。
 ちなみに、7月1日、おととい土曜日、瑞穂球場で行いました高校野球の愛知県大会の開会式でもですね、愛知県大会は189校188チームということで全国屈指。去年まで全国で一番多かったんですが、今年は神奈川県に1校だけ、1チームだけ何か神奈川県多かったようですが、何せほぼ全国のトップということでありますが、全部は入場行進できないので、名古屋地区中心に60校の入場行進ですが、それでも30分かかりますでね。その後式典でやっぱり1時間ぐらい、人工芝の暑い暑いところをおったんですけれども、今年大丈夫かなと思いましたら、高校生がおとといは5人途中で倒れましてね。一つは愛知商業のブラスの女の子と、あと中京のチアの女の子が、最初先頭に旗を運んでくれる子ね、それとあと、あとは高校球児が3人倒れましてね。やっぱり独特の、試合じゃない緊張感等々もあったのかもしれませんが、そんなことも含めてですね、是非お気を付けをいただきたいというのが1点でございます。

(2)最年少プロ棋士藤井聡太四段の活躍について
 将棋の藤井聡太四段がですね、29連勝、30年ぶりに新記録を達成をしたということで、大いに日本国中がですね、この天才棋士の出現に湧き返っているということでありますが、残念ながらですね、昨日の対局で、11時間半の熱闘の末ですね、惜しくも敗れたということでありました。大変残念でありますけれども、本当にすばらしい大活躍をしていただいたということで、大いにですね、感謝をしたい、大いにたたえたいというふうに思っております。
 昨年ですね、11月に私のところにプロ棋士昇格の報告に来ていただいた際ね、藤井四段自ら、いや、今は実力をつけるときですと、しっかりとね、実力をつけて蓄えて強くなっていきたいというふうに初々しく語っておられたのが印象に残っております。全くその通りだと思いますのでね、私ども、29連勝の新記録のときは祝電とお祝いの胡蝶蘭、お花を贈らせていただきましたが、しっかりと応援をいたしますが、温かく見守りながらね、応援をしていきたいというふうに思っております。
 プロですからね、だんだん階級が上がりレベルが上がればね、そりゃもう全部勝つということはありませんので、勝ったり負けたりということでしょうけれども、是非ですね、すばらしい、この21世紀をね、代表する大棋士になっていただいてね、更に活躍をしていただきたいと思っております。大いにエールを送りたいと思います。

(3)東京都議会議員選挙の結果について
 東京都議会議員選挙について、私なりの感想等々申し上げさせていただければというふうに思っております。
 今日のですね、新聞各紙の見出し等々いろんな、様々な要因分析等々記事が大変大きく載っておりまして、大体拝見をしております。大体全ての新聞、報道機関等々の中で、表現は総じてやはり自民党の歴史的な大敗、惨敗ということで報道されております。全くそのとおりだというふうに思います。
 その中で、1強のおごりを改めよとかですね、安倍1強の慢心を反省せよとか、聞く耳を持たぬツケだと、安倍政治への怒りだと、それから疑惑や不祥事で自滅したと、政権のおごりへの審判だと、おごりの代償と自覚しろと、強引な政権について世論が嫌気したといったような表現が並んでいたというふうに受け止めております。
 東京都議会議員選挙はですね、4年に一度、大変、ほかに選挙がない時期に行われることが多いのでですね、大変注目をされるわけであります。これまでもずっといろんなところですね、いろんな方々からそういった情報も逐次ですね、いただいておりましたので、特に4月5月の状況とこの6月に入ってからの状況というのは大分違うということをお聞きしておりました。ですから、6月の大分早い段階でこれは自民党が相当厳しい、過去最低ラインをですね、割り込むのではないかということを聞いておりましたので、ある意味ではそういう感じかなというふうに思っておりましたが、最後の1週間ですね、ああいう感じで不祥事とか失言とか、スキャンダルめいたことがあれだけバカバカですね、三つも四つも出てくるということになりますと、これはですね、更にその流れに拍車がかかってしまったということではないかというふうに受け止めさせていただきました。
 こういった選挙、大きな選挙になりますとね、途中でそういうマスコミ報道に取り上げられることでガンガンやられるとですね、そりゃもうそれぞれの選挙区の候補者の力ではもう押し留められないわけですね。私も何度か経験しましたけども、本当に嫌なもんですよ、あれは。たまったもんじゃないですよあれ。その先週の報道でも、候補者はたまったもんじゃないという、そういう表現が各新聞、テレビいっぱい出てましたけど、まさにそのとおりだというふうに思います。
 そういう中でね、こういう結果ということになったということでありますが、はっきり言って、さすがに自民党が38議席で過去最低を割り込むだろうなとは思ってましたけれども、いやまさか30議席を割るとは私も思いませんでしたけどね。ですから、ことごとく競り合ったところを全部競り負けた。最後の一押しで押し負けたということはですね、やっぱりそれはそういう流れがですね、できちゃった、それを加速したということの現れなんだなというふうに受け止めさせていただきました。
 そういうことでね、各新聞報道等々の表現が全くそのとおりだと思いますし、私もですね、受け止めとしては、これは自民党政権のおごり、慢心への批判がですね、大きなうねりとなって、まさに東京都議会議員選挙という選挙を通じて有権者からのある意味でレッドカードにですね、レッドカードに近いものというか、レッドカードが出されたというふうに受け止めてもいいのではないかというふうに思います。
 こうしたおごりというのは至るところに、特にこの6月だけでも見られたんではないか。国会運営でね、私もここでも申し上げましたよ。共謀罪について委員会採決まですっ飛ばしてですね、採決をする。ほかの法律と違いますんでね、これ刑法なんで、どっからを罪にしてどっからを罪にしないのかというその線を引くところをですよ。国会で十分な慎重審議を飛ばしてやるということについては、私はやはりそこはおごり、慢心と言われても仕方がないというか、まさにそのものではないかというふうに申し上げざるを得ないと思います。
 また、議員の不祥事、失言が連発したと、魔の2回生という言葉に象徴されてるんだろうというふうに思います。一体この人たちは何なんだと、何のために議員になっているんだと、何のために議員のバッジ付けてるんだということが完全に言われたと、そういうふうに見られてしまったということではないかと思います。
 それに私は一番、これ共謀罪の委員会採決をすっ飛ばしての強行採決、これも私は憲政史上ですね、大変な、これは問題だというふうに思いますが、併せてですね、同じぐらいひどいということで先週申し上げたのは、稲田防衛大臣のですね、あの「自衛隊としてもお願いしたい」という発言だと思います。一連のですね、国会での発言の撤回謝罪、それから国際会議での全くナンセンスな発言等々も合わせればね、まさにこの方は政治家としての資質を欠いていると言わざるを得ないと思いますね。ですから、にもかかわらず、国を守るという大変な重責にもかかわらず、国会閉じちゃったからいいやとかね、しばらく何もねえからいいやという形で続投させてるということそのものがですね、私は政権運営に対する真摯な対応とは言えないと思います。政権運営に真面目に取り組んでいないと言わざるを得ないというふうに思います。
 自衛隊という実力組織のね、トップが政治的な中立を踏み外すようなね、発言をしてその場に居座ると、居続けると、あってはならないことが起きている。そういったことが様々に言われですね、今回のこの東京都議会議員選挙の結果になったんではないかというふうに思います。
 今まで何となしに国民の間でモヤモヤしていたものを、しかし、安倍政権、安倍さんに替わる人がいないからという消極的な理由で安倍政権内閣支持率非常に高かったということ、それから自民党の支持率も高く、そして野党第一党民進党はもう1桁に沈んでいたということだったんだろうと思いますが、そういうもろもろのモヤモヤした不満が、今回の東京都議選で、ある意味爆発したような感じで受け止めております。
 いや分かりますよ、2012年12月にね、野党、3年3か月後にですね、3年4か月か、政権に復帰したということなんで、さあ俺たちは政権とったぞと、300議席あるぞと、次は国政選挙4連勝だと、衆参の3分の2できたと、憲法改正だという、何といいますかね、さあ誰が手向かってくるんだコラッという感じのね、高揚した感じは、感じは分からんでもありませんよ。私もね、自民党にいましたし、政権運営もしてきましたから、携わってきましたから分かりますが、それと、だからといって肩で風切ってね、反対するやつはもうどけどけと、蹴散らかしていくんだと。言うこと聞かないやつはね、知らんと、自分になびいてくるやつだけをね、優遇するんだというのはね、私はやはり通らないのではないかというふうに思います。
 今回の一連の流れの中で思い出しましたけどね、一部報道にも、どっかでされてたかと思いますが、4年前にですね、自民党政権が復帰した後、直ちに地方公務員の給与を引き下げてくれという話がありました。4年前ね、平成25年。
 私はね、そのときにも愛知県の公務員給与はですね、5年連続一般職員の、一般職の給与引き下げまでね、やってると。5年連続ですよ、5年連続やってきたと。更に上乗せのね、給与引下げというのは、これはできないということを申し上げて、そういうふうに決めたんですけれども、その間、時の総務大臣から2回どう喝の電話がかかってきましてね、何考えとるんだと、従わないのかと、どうなってもいいのかというあれがありましたけれども、屈しませんでしたけどね、どう喝なんかに屈しませんよ。何だと。俺、お前電話かかってきたこと言うぞと言ったら、いやいやそれは勘弁してくれと、こういう話でしたけどね。その後、その一連の経過の中でね、その方、国家戦略特区の担当だったんで、愛知県だけは外すということで突っ張られて頑張られてね、見事に理由を説明せずに外してくれましたけどね。その後、国家戦略特区でどこが一番きちっとやっているかというのは御案内のとおりでありますが、そういうおごり高ぶりというのがこれまでもあったのは事実でありますから、そういう意味でですね、この自民党政権のおごり高ぶりということについてですよ、私は今回の東京都議会議員選挙でそれはいかんということで審判が下ったというふうに思っております。
 ですから、そういう意味で政権の関係の方々、安倍総理を始めですね、こうした点について謙虚に受け止め反省をしていくと。丁寧に政権運営、国会運営もしていくというふうに言われておりますので、それは是非ですね、口だけではなくてまさに謙虚に、真摯に受け止めて、丁寧に政権運営をしていただきたいなということを強く申し上げたいというふうに思っております。
 決して居丈高になりね、政権の権力があるから何でもできると、何をしてもいいと、反対派、逆らうやつは、言うこと聞かないやつは脅すんだということではですね、これは私は、国民の信頼は得られないと思います。そのことを強く申し上げたいというふうに思っております。
 今後ですね、今後のことについても申し上げたいと思いますが、小池さんはですね、今回、東京都議会議員選挙で圧倒的な多数を得られたわけでありますけれども、支持する勢力でね。ただですね、小池さん自身が言われてると思いますが、私も聞いておりますけれども、まずは足場固めをするということだろうと思います。
 都議会議員選挙、昨日終わったわけでありますから、これから会派構成をし、これからやはり選挙中にですね、公約されたこと、1年前の都知事選挙で公約されたこと、そして今回の都議会選挙で公約されたこと、そういったことを実現をしていくべくですね、とにかく理事者側と、執行部側とそして議会側を両方多数の力を得たわけですから実現をしていけますのでね、政策は。ですからまずは、それをしっかりと有権者、都民に説明しながら、お約束したことを一つずつ着実に実現をしていくと。そして2020年東京オリンピック・パラリンピックを成功させていくという使命があるんだろうと思います。ですから、まずは足場固めをする。まずは着実に都政を運営をし足場固めをしていくと、足場固めをしていくということに専念されるというふうに思います。
 あれだけの大都市、都政運営というのはそう簡単ではないと思いますよ。ですから、浮ついているというふうな行動とか浮ついているというふうに見られるとですね、民心はすぐ離れていくということになると思います。ですから、そんな浮ついたようなことを言うことはないと思いますが、まずはね、やっぱりしっかり足場固めをしていくというふうに聞いておりますので、そういうふうにされていくと思いますし、そういうふうにされた方がよろしいんではないかというふうに思います。
 そしてまた、私ども愛知県との関係ではね、やはり大都市圏域の主張ということはありますので、毎年ね、夏の概算要求の時期とか、また秋からの年末にかけての予算の時期とか等々でですね、税財源、地方税財源の問題を中心に、私ども愛知県と東京都でよくよく連携しながら、更に大阪府とか神奈川県とかね、大体4都府県で地方税財源の問題で国に対して要請をし、主張をすることは毎年やっておりますので、そういった形でもしっかり連携をしていきたいと思いますし、地方分権改革ということは当然必要でありますから、そういった大都市圏を主張する、アピールする政策はしっかりとですね、連携しながらやっていきたい、着実にやっていきたいというふうに思っております。
 いずれにしても、引き続きですね、東京都の動向、小池さんの動向、都政の運営等々、注視をしながら、また併せてね、同じベクトルを向く大都市圏域としてでね、連携をしていきたいというふうに思っております。

(4)平成29年度第1回「大村知事と語る会」の開催について
https://www.pref.aichi.jp/soshiki/koho/290721katarukai.html
 「平成29年度第1回大村知事と語る会」の開催についてということでございます。
 今年度も3回語る会を開催をいたします。第1回目となる今回は、7月21日の金曜日に本庁舎6階正庁におきまして、「次世代産業の育成−創意工夫が育む、次世代のモノづくり−」をテーマに開催をいたします。
 今年は、7月・8月を「あいち発明の夏2017」として、科学技術や創意工夫への興味・関心を高め、次代を担う科学技術人材の育成に取り組みます。この「あいち発明の夏2017」にちなみまして、今年度第1回目は、科学技術や創意工夫の粋を集めた、自動運転技術や航空宇宙産業、ロボット産業のほか、知的財産の保護や活用などの分野の第一線で活躍する方々から、日々の活動状況や活動を通じてふだん感じておられること等をお聞きし、愛知の次世代産業の更なる育成・強化について語ってまいります。「産業首都あいち」実現に向けた次世代産業の一層の発展について、新たな気付きやアイデアが得られればと考えております。
 また、開催に当たりまして、傍聴者30名を本日から募集いたします。多くの皆様からの御応募をお待ちをいたしております。
 参加される方はですね、まずは、緒川修治さん。PDエアロスペース株式会社の社長さんということで、ロケットでのですね、ロケットの宇宙旅行を進めようという取組をしている方であります。
 それから、影山くるみさん、三菱重工のMRJ事業部の方。女性の方と。
 3番目がトヨタ自動車のパートナーロボット部の部長さん、玉置さん。
 それから4番目、富澤さん。特許事務所パートナー・弁理士さん。
 そして5番目が富士機械製造の介護ロボットビジネスセールスリーダー長江さん、女性の方。
 それから、二宮さん、名古屋大学の未来社会創造機構の特任教授。情報エレクトロニクス関係。
 そして、子供たちのということで、刈谷少年少女発明クラブ会長、山下さんということでございます。
 自動車、航空宇宙、ロボット、知的財産の保護・活用などなど幅広く、男性、女性も含めてですね、選ばせていただいたということでございまして、かっ達に御意見、御議論をいただけたら有り難いというふうに思っております。

(5)特定外来生物の「ヒアリ」について
 ヒアリのことについて申し上げたいと思います。
 ここのところの、先週ですね、ずっと環境部、それから名古屋港管理組合等々でその都度その都度御報告をさせていただいておりますので、それに尽きるということでございますが、総括して申し上げますと、先週のですね、6月30日に、6月27日に名古屋港鍋田ふ頭コンテナターミナルにおいて発見されたアリが6月30日金曜日に特定外来生物であるヒアリと確認をされたということは、御報告したとおりでございます。30日午後に記者会見、記者発表をさせていただきました。
 その後ですね、それを受けまして、衣浦港及び三河港では6月30日から緊急点検を開始をいたしております。現時点で、三河港では南沙港からの貨物は確認されておりません。また、中国との定期航路の船舶が利用する施設の現地確認を実施いたしましたが、ヒアリの疑いのある個体などは発見をされておりません。衣浦港につきましては、現在港湾関係者に確認中でありまして、本日中、今日3日ですね、本日中には回答がなされると聞いておりますが、現時点では南沙港からの貨物は確認をされておりません。
 そして、名古屋港につきましては、7月1日土曜日に鍋田ふ頭の緊急点検を実施をいたしております。実施をいたしておりますということでございます。それから、その点検中にですね、ヒアリではないと思われるが在来種だとは特定できなかったアリを発見をし、念のため確保して、今日3日にですね、中部地方環境事務所に提出を、その個体を提出をしております。今後、同事務所においてその種の同定がですね、行われるということでございます。
 そこにですね、7月1日に鍋田ふ頭コンテナターミナルにトラップ、アリが入って来るようなわなとね、あとベイトって殺虫剤入りの餌をまきましたので、それが明日4日には一応その状況確認をし、6日木曜日にはそのトラップを回収をして、見てもう一回再設置するという形で今週もやっていきたいというふうに思っております。
 あとほかにも、鍋田ふ頭のコンテナターミナルだけじゃなくて、ふ頭全体ですね、緊急点検やっておりますが、今のところそれは見つかっていない。確認はして、そういったアリは確認はされておりませんということは、今のところ無いということでございます。今後、飛島ふ頭だとかね、そういったところもしっかりとやっていくということでございます。
 いずれにいたしましてもですね、私ども今後ともですね、環境省の中部地方環境事務所、名古屋港管理組合、弥富市、そして愛知県、連携、情報共有を図りながら南沙港からの貨物に対する調査を継続するとともに、港湾施設に関して通常実施している点検の中で注意深く確認し、ヒアリの水際での侵入の防止を図っていくと、水際でしっかりと防除していくということでございます。併せて、港湾利用者への注意喚起、情報提供も実施を引き続きしてまいります。
 県民の皆様に対しても、県のWebページでヒアリの特徴、そして発見した場合の情報提供について注意喚起を行っております。市町村に対しましては、6月30日金曜日に、ヒアリに係る一般的な注意事項や県民の皆様から情報提供があった場合、すぐに連絡してほしいということも通知をいたしているところでございます。
 ということで、引き続き注視をして、そして水際で防除をしっかりやっていきたいというふうに思っております。

2 質疑応答
(1)最年少プロ棋士藤井聡太四段の活躍について
【質問】 最年少プロ棋士の藤井聡太四段についてです。知事は、藤井聡太四段が連勝記録を達成する前、まだこれからの人なので、すぐに表彰することは考えていないと言いました。記録を達成した今も考えは変わっていないですか。
【知事】 そりゃそうですね、やっぱりね。
 まずは、先週の月曜日ですね、26日、記録達成したときには、祝電、お祝いの電報と胡蝶蘭、お祝いのお花を贈らせていただきましたが、これからですからね、始まったところですから。まだ14歳のね、本当に未来を嘱望される棋士ですから、是非これからね、勝ったり負けたり、負けたり勝ったりいっぱいあるでしょう。だけども、そういったのを全て糧にしていただいてね、21世紀を代表するね、大棋士にね、育っていただきたいなというふうに思います。
 勝負事ってのはね、いろいろありますけど、やっぱりあのね、負けた方がね、勉強になることが多いんだよ。いっぱい負けた方がいいんだよ、若い最初のうち、力蓄えるときはね。ですから、そういう意味ではね、今回プロになってね、初めて負けたということなんでしょうけど、しかし、これからもっともっと負けてね、もっともっとね、それを肥やしにして吸収してね、もっともっと大きく育ってほしいなというふうに思います。
 最近よく言われるじゃないですか。いろんなところで、ビジネス誌とかいろんなとこ見てるとね、やっぱり今、日本の企業経営者もね、やっぱりもっと若いうちにね、いっぱいいろんなとこ出ていろいろな経験積んで、それもね、成功体験よりも失敗を積み重ねた方がよっぽど成長すると。だから、日本の今の大企業のですね、キャリアアップのやり方は、何かこの内輪の母集団だけでね、何かその中で誰が一番できるんだ、そつなくこなすんだとか選んでるから、今、日本の大手企業のね、経営がね、何か変なことやると傾いちゃうようなことがね、出てきて、プロの経営者が育っていないということを今言われてるじゃないですか。僕はそうだと思うね。やっぱり若いうちにね、最初にいっぱい負けてね、いっぱい吸収してね、それを肥やしにしてね、大きく大きくなってほしいと思って期待をしたいと思います。

(2)東京都議会議員選挙の結果について
【質問】 東京都議会議員選挙の結果による国政への影響について、どのように考えていますか。
【知事】 国政とか政局について私はコメントする立場にはないということをまず申し上げておきたいと思います。
 その上で、そういう質問があろうかなと思ったので先ほど申し上げたんですが、小池さん及び今回の都民ファーストの会の皆さんはですね、まずは足場固めに専念されるだろうというふうに思っておりますし、そう聞いております。
 やはり都政運営というのはそう簡単ではないと思います。また、2020年東京オリパラという大きな大目標もあると思います。ですから、まずはですね、去年の知事選挙の公約、今回の都議選挙の公約、二つあるわけですから、それをきちっと着実に実現をしていくようにしっかりと足場固めをしてですね、都政に、都政運営に臨んでいくということになると思います。
 また、そうでなければね、先ほど申し上げたように、やはり足場固めもせずにですね、浮ついた感じで何かやってるというふうにとられるとね、それは、私はね、民意とか民心が離れていくのは早いと思いますよ。安倍さんが選挙中言われたじゃないですか、「築城3年、落城1日」、まさにそういうことだと思います。
 政権運営もそうですけどね、我々首長というのはやはり執行権がありますから、やっぱり議員さん、国会議員720名のあの議員さんとは違うんですよ。やっぱり常に結果を出していかなきゃいけないので、結果を出さないと、何を言ってても駄目ということだと思います。
 ましてやね、東京都ということで、首都東京ですから、注目度も非常に高いと思いますし、2020年オリンピックという節目もあるということなので、私は小池さんと都民ファーストの会始め関係の皆さんは、まずは足場固めをしっかりやって、そしてお約束した政策を着実に実行していくということに専念をされていくというふうに思います。
 我々もしっかりその動向を注視しながら、同じ大都市圏域としてベクトルは一緒なので、様々な点で協議をし、連携をしていく、そういうふうに思っております。

【質問】 東京都議会議員選挙で民進党が議席を減らしました。知事が健全な状態であると言う、緊張感のある二大政党制にはなっていないと思います。支持率も低迷している民進党が、今後回復することは懐疑的だと思いますが、どのように受け止めましたか。
【知事】 首都東京でですね、有権者1,000万人のところで投票率が51.28パーセント。前回よりも8パーセント上がったというところで民進党さん5議席しか取れなかったということは、明確な大敗北だと言えるというふうに思います。
 相当候補者の方々も、都民ファーストに移られた方も多かったということ等々踏まえますとね、私の個人的な感想ですけども、民進党さんは歴史的な使命を終えたのではないかというふうに思います。私の個人的な感想ですが。
 大阪でも勢力は維新に取って代わられたと、東京でも、今回そういった支持層は都民ファーストに完全に取って代わられたということになりますとね、民進党さんと、その前の民進党というか民主党さんでいいと思いますが、政権交代、2009年の政権交代ということを経てですね、その後、政権から落ちて、勢力のですね、回復ができていないということなどなどを考えますと、今回の東京都議会議員選挙、東京都という、首都東京での有権者の判断ということで、私は歴史的な使命は終えたというふうに思わざるを得ないということだと思います。
 今後はですね、やはり健全な政治をですね、作っていくためには、私は自民党の保守層をバックにした政党とやはり中道リベラルと言うのが適当かどうかあれですけど、やはり何て言いますかね、柔らかな保守層といいますかね、そういった保守、右か左かといえば、あんまり左というのは多分あんまり日本人の国民的にですね、それはメインストリームになることはあり得ないと思いますが、右の方の保守層と真ん中の中道保守リベラルというか保守中道層といいますか、そういったところとのやっぱり切磋琢磨があるべき姿だというふうに思いますので、そういった面での政治勢力のですね、再編成、再結集というのが望まれるのではないかというふうに思います。そういうふうに事態は流れていくといいますか、進んでいくことになるのではないかというふうに思います。是非そうあってほしいなというふうに思いますけどね。

【質問】 愛知、名古屋は地域政党という意味では先進的だと思いますが、都民ファーストの会への助言又は心配な点がありましたら教えてください。
【知事】 先ほど申し上げたことと同じになろうかと思いますが、やはり選挙終わったばっかりでありますから、1年前の都知事選挙での公約、そして、今回の都議選挙での公約、やはりそれを着実にですね、実現をしていかなければならないという使命を負ったんですね。ですから、執行権者側と、執行権者である知事とそして議会も多数を、それも圧倒的多数を得たわけでありますから、実現できるんですね。
 ですから、そういう意味で、まずはですね、足、足元をしっかり見詰め、固め、足場固めをしっかりやっていただいてね、そういった公約、約束した施策、そして都民が望む施策、これをですね、しっかりと着実に実現をしていただきたいと思います。
 その先に2020年の東京オリンピック・パラリンピックがあるということですから、私はその小池さん及びこの都民ファーストの会、要は、本当に知事、執行権者側と議会と両方と有権者からですね、多数をいただいたわけですから、これだけ強いことはありませんのでね、そこでしっかりと足元を見詰め、足場固めをやって、政策をしっかり実現をしていただきたいというふうに思っております。
 そういうふうにすると、足場固めをしっかりやってやるんだと、そういう着実にやってきますというふうに、そういうふうに聞いておりますので、別に私は当てずっぽうで言っているわけじゃない、そういうふうに聞いて、小池さんのサイドからそういうふうに聞いておりますので、そういうふうにされた方が私はいいというふうに申し上げたいと思いますし、そういうふうになると、そういうふうにやられていくというふうに思っております。
 先ほど申し上げましたが、そうでないとね、何か今回勝ったから、勝ったということでね、何か更に別のこと別のことというふうに何かポンポン言われるとね、それは浮ついていると、それは違うんじゃないかということになってね、民意とか民心が離れるのは早いと思いますから、そんなことにならないように、私はね、足場をしっかり固めながら手堅くやっていかれることになるというふうに思っております。

【質問】 今回の東京都議会議員選挙は地域政党が盛り上がってきたというよりは、政権選択選挙のような色合いがあったと思いますか。
【知事】 地域政党ということじゃないと思います。
 やっぱり東京都議会議員選挙、都民の人は、東京都は昔から豊かだでね。そりゃインフラは大体もうできてますからね。インフラ整備はほぼ終わりですよ、道路は今更道路作るところなんかほとんどないし、作れませんしね。公共交通機関、鉄道も全部できてるしですね、地下鉄だってほぼできてるし、あと、下水道だって何だってみんなできてるわけですよ。それでもって医療も福祉もね、社会保障そういったことについてだって、もう手厚い、あれだけの財源があるわけですから手厚いことやっている。ですから、もう選挙になればですね、常に東京都議会議員選挙とか東京都知事選挙って、常にやっぱり国政の争点がマターになってくるんですね。
 特に東京都の有権者は、東京の大手企業に勤めるやっぱりサラリーマンの方が非常に多いので、高学歴層が多いという特徴がありますから、常にそうなっていくということなんで、地域政党というよりも、今回は、自民党の政権運営及びですね、自民党の政権運営のやり方、体質、それからそこにいる議員さんのね、レベル、そういったものが今回は大いに有権者に判断されたんではないかというふうに思います。

【質問】 民進党は歴史的使命を終えたとのことですが、愛知県議会においては、民進党は30ぐらい議席を持っています。次の県議会議員選挙などにはどう影響すると思いますか。
【知事】 国政選挙はいつあるかというのはあれですけれども、県議選挙等々は統一地方選挙ですからね、まだ2年先なので、まだこれがどういう影響するかって、そりゃ全くわからないということだと思います。
 ただですね、私は愛知県の、この民進党、県議会のことしか私は申し上げる立場ありませんが、民進党の県議会の皆さんは、県議会を中心に民進党の皆さんはと言ってもいいかと思いますが、私にとっては応援していただいた、私にとっては与党だと思っておりますから、民進党県議団の政策要請、要望等々は常に反映をしですね、実現をしてきてるというふうに思います。公契約条例しかりね、手話言語・障害者コミュニケーション条例しかり、等々相当な面で、私が言うのもあれですけど、私にとっては政策、いつも話ができる与党だと思ってますから、政策実現をしているということを通じてですね、やっぱり有権者にしっかりアピールできるんじゃないでしょうか。
 ということと、愛知県の場合はやはり連合愛知、それからトヨタ労連始めですね、やはり分厚い支持組織がありますから、そういう意味では、東京都とかね、今回の東京都議選挙といったような感じのこととは、少し様相は相当違うのではないかなというふうに思います。
 ですから、そういった愛知県の状況、それからもう一つ、やはりしっかり県議団始めね、民進党の皆さんと私は連携して政策実現をしてますから、民進党の皆さんがね、またこういうことで愛知ではこんだけ政策実現してきたと、経済政策も産業政策も、女性の活躍も、働き方のね、ワーク・ライフ・バランスも含めてね、やってるということをね、大いにやっぱりアピールしていただければいいんじゃないでしょうか。そういうふうに私は期待をしたいというふうに思ってます。

【質問】 今回の東京都議会議員選挙の結果が、今後、愛知県で行われる国政選挙に影響があると思いますか。
【知事】 それは私がコメントする立場にはないということだと思います。

(3)ふるさと納税について
【質問】 先週の全国知事会地方税財政常任委員会で、知事は、ふるさと納税制度の税額控除に係る見直しの提案をしましたが、改めて考え方を教えてください。
【知事】 先週のですね、28日に地方税財政常任委員会でですね、申し上げました。特にふるさと納税につきましては、かねてからの私の主張でありますが、総務省がこの4月にですね、3割、返礼品は3割までということをめどに見直しをしてもらいたいという通知を出して、そういう指導というか対応しているということについては一定の評価はいたしますが、まだまだそれでは返礼品の競争が沈静化しないということなので、私は返礼品は1割だということで法律で義務付けるべきだということを申し上げたのが1点。
 それから、今はですね、あれが地方の住民税から控除されますと、6割が市町村民税で4割が県民税ということなんで、4割付き合わされちゃうんですね。そりゃやはりいかにも理不尽ではないかということなので、市町村がやるなら市町村でやってくれと、県はその分は外してほしいと、県民税はということをね、主張させていただきました。
 いろんな御意見はあるんでしょう。あると思いますが、私はですね、本来のあるべき姿ではないかというふうに思いますので、そのことは引き続き申し上げていきたいというふうに思っております。
 これは、放っておきますとね、もう去年、平成28年度はふるさと納税が2,800億円ですか、というところまでなったということですから、私はもう看過できる状況はもう過ぎたというふうに思います。一部のね、都市部のお金持ちだけが得をするというような税制制度、それも物で釣るというね、制度。本来の出身地のふるさとを応援しようとか、地震の大きな災害があったところの被災地を応援しようとか、特定の行政目的に賛同するから応援しようとかいうことから完全にかけ離れてね、物が欲しいからそこに、どうせ税金とられるなら、物に半分でも変わった方が得だわというようなね、損得でやるというような税制がまかり通るというのは、本当に残念でなりません。それを言っても言ってもね、それが何か動いていかないというのはね、もう本当に残念だなと。
 これは時がたてばね、必ずこんな制度なくなりますよ。ですから、後で振り返って、あのときは何だったんだという話にしかならないんですよね。ですから、こういう国民経済的に見てね、何の利もない制度がまかり通っている、このことこそがね、私は政治の貧困だと、日本の政治の貧困だと言わざるを得ないと思いますね。国会では何の議論をしてるんだというふうに言わざるを得ないというふうに思います。

【質問】 知事は、地方税の税額控除の特例分について、税率の比率ではなく、市区町村向けの寄附金は市区町村民税から、都道府県向けの寄附金は都道府県民税から、それぞれ控除する方法に改めてほしいと提案しました。この提案について、全国知事会の受け止めと実現可能性をどのように思いますか。
【知事】 これからじゃないですか、議論は。これからだと思いますよ。いろんな議論が出てくると思います。

(4)節水対策について
【質問】 先週、3年ぶりに、牧尾ダムの貯水量減による愛知用水の節水対策が始まりました。今年は、梅雨入り後も、あまり雨が降らない状況ですが、この状況をどのように見ていますか。
【知事】 これはですね、今日の未明の段階のやつをちょっとさっき資料もらいましたが、愛知用水の牧尾ダムはですね、大分回復しましてね、この先週末のあの雨で。やっぱり山の方に結構降ったんですね。ですから、牧尾ダムが今日の0時現在で貯水率63.6パーセントまで回復をしておりますので、これまた節水は一旦解除になるんではないかというふうに思います。
 あとはですね、矢作川それから豊川、矢作川も自主節水6月1日から入っておりますが、豊川の方もですね、豊川全体では64.6パーセントということで、そこそこ回復をしておりますので、とりあえずまたちょっとこの、この間の週末のね、金土日ですか、雨で少し回復したなと思いますがですね、しかし、空梅雨傾向には変わりはないので、これは引き続き、これは注視をしてしっかり対応していきたいというふうに思っております。
 ですから、今週、今、台風が向かってんでしたっけ。台風はちょっと心配ですけど、あんまり風とかそういうことはない方がいいと思いますが、雨は降ってほしいなと、雨は降ってほしいなと思いますね。
 そうせんとあれでしょ、今週ぐらいでもう梅雨明けしちゃうとかいう話。それだと本当空梅雨になっちゃいますからね。是非、注視をしながら、夏に向けてしっかり備えていきたいというふうに思ってます。