知事の記者会見
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平成29年7月31日(月) 午前10時

1 知事発言
(1)第99回全国高等学校野球選手権愛知大会の結果について
 おはようございます。7月31日の月曜日の10時の定例会見を始めさせていただきます。
 今月は7月31日まであるということでありまして、いよいよ明日から8月ということでございます。
 一昨日、土曜日にですね、高校野球の愛知県大会も決勝戦ありまして、私も瑞穂球場で、最後までは見れませんでしたけどね、激励にまいりました。大変いい試合でありました。是非ですね、優勝した中京大中京にはですね、甲子園で大活躍をしていただきたいというふうに思っております。
 今週どっかで、近々訪問来ますので、是非甲子園でも頑張っていただきたいと思います。
 併せて、敗れたとはいいながら、栄徳高校もですね、決勝までいって、大変いいチームでありました。また、来年はね、100回記念大会で2校出れますので、大いに期待をしたいというふうに思っております。

(2)北朝鮮の弾道ミサイル発射について
 北朝鮮による弾道ミサイル発射についてはですね、コメントを出させていただきましたが、7月28日金曜日のですね、ほぼ12時に近い頃ですね、真夜中23時42分頃に発射をされたものが45分間1,000キロ飛翔し、日本海の我が国のEEZ内に落下したと推定をされるものでございます。
 これ、極めてゆゆしき事態であり、断じて容認をできないということと厳重に抗議をし、強く非難をいたします。政府には、断固とした措置をとるように強く要請をいたします。
 本県としては、引き続き県民の生命・財産を守るため、安全・安心の確保に努めていきたいと考えております。

(3)全国知事会議での発言について
 先週はですね、全国知事会議に、ロボカップとですね、世界青少年発明工夫展と「愛知発明の日」講演会の合間を縫ってですね、27日木曜日の夕方といいますか、から夜にかけて出てですね、発言をしてまいりました。28日の朝には一番で帰ってきましたけれども、盛岡で行われた全国知事会議でもしっかりと発言をしてまいりました。
 一つはふるさと納税。ふるさと納税につきましては、昨年度の受入額が2,844億円まで増加をしているということでありますし、今年度の控除額が1,767億円ということでありますので、大変ですね、愛知県全体で県と市町村で88億円のマイナス、県単独でも52億円のマイナスということで、ゆゆしき事態だと思っております。
 これは一刻も早くですね、見直しを行わないと、この地方税財政、国の税財政が壊れてしまうということで、返礼品は1割までとするとともにですね、都道府県の控除額もですね、もうこれはやめてもらいたいということで提案をさせていただいております。
 いや、そういうふうになっていくと思いますね、間違いなく。だって、こんな狂った制度ありませんから、ということでございます。それを強く申し上げていきたいと思います。
 それから、森林環境税についてもですね、各県がやっている独自の課税と施策と調整するように、これも強く申し上げました。
 憲法改正については、憲法前文にですね、地方自治の理念をうたい上げること、そして憲法に地方政府と立法機関を明確に位置付けるということ。これは前から申し上げていることですが、これを申し上げました。参議院による合区については賛同できないということを明快に申し上げてまいりました。
 私の翌日に来た大阪府の松井知事は断固反対と言っていったそうでありますが、それは去年と同じこと、構図でありますが、発議は難しいと思いますよ、この点は。自民党の中だけが何か盛り上がっているようですけど、無理だと思いますね。発議しても、私は国民投票通らないと思いますから。出てきたら断固反対キャンペーン張りますけどね、やりますけれども、そういうことだと思っております。
 何となればですね、憲法の法の下の平等という大原則とね、どういうふうに整合性とるのかということ、それから、最高裁判例のですね、積み重ねとどう整合性とるのか。情緒論だけでね、通るほど、世の中甘くないということを常に申し上げておりますし、これからも申し上げていきたいと思います。
 それから、大学生の東京一極集中の是正ということも強く申し上げました。あと、国家戦略特区の外国人材の確保、そうした点でも強く申し上げたところでございます。ということで、この点もですね、先週強く申し上げてまいりました。

(4)浅田真央さんへ贈る愛知県県民栄誉賞の記念品について
(https://www.pref.aichi.jp/soshiki/hisho/kinenhin.html
 浅田真央さんへ贈る愛知県県民栄誉賞の記念品について発表したいと思います。
 愛知県では、愛知県県民栄誉賞第1号として、元フィギュアスケート選手の浅田真央さんを今週金曜日、8月4日に開催される「THE ICE(ザ・アイス)」の中で表彰することを6月に御報告をいたしました。愛知県体育館で開催をされるものでございます。
 この度、表彰式におきまして真央さんに贈る記念品が完成いたしましたので、御報告をいたします。
 記念品は、真央さんの御希望を踏まえまして、ノリタケのティーセットにいたしました。熟練の職人さんが真央さんをイメージした明るい色彩でデザインを描き上げ、御本人がお選びになった、スケート姿や愛用のスケートシューズ、愛犬エアロといった写真のシルエットを受皿の中央にあしらった世界に一つだけのですね、オンリーワンのティーセットであります。
 表彰式当日は、表彰状とこの記念品をお渡しをし、会場のスケートファンの皆様とともに浅田真央さんのこれまでの功績をたたえ、感謝の意を改めて表したいというふうに思っております。
 これはですね、経過につきましては、記念品については受賞者である浅田真央さんのイメージにふさわしく、そして愛知県らしい、そして思い出に残るものというふうに考えまして、いろんなアイデアを真央さんにですね、提案し、調整をさせていただきました。
 そうした中でね、できれば普段使いできるものがいいという御希望や自分のスケート姿などのシルエットがどっかに描かれたらいいなといったような真央さんの希望を伺いましたので、洋食器メーカーであるノリタケの職人さんに、熟練の職人さんに腕を振るってもらって、この世界に一つだけのティーセットというのを作らせていただきました。
 ということでありまして、このノリタケの洋食器はね、この愛知県で生まれ、そして100年以上の歴史を重ねて、そして継承された職人技によって生み出された高級食器でありまして、今でも世界中で愛されております。これはまさにね、同じく愛知県で生まれ、フィギュアスケートを通して日本だけでなくね、世界中のファンの皆さんに愛されている浅田真央さんにふさわしいんではないかなというふうに思って、今回のものにさせていただきました。
 これはね、6種類の草花とテントウムシをアレンジしたデザインの中に、今回、さっき申し上げたスケートをやっているときの真央さんのシルエットとかスケート靴、それから愛犬のエアロをですね、何といいますかね、あしらったものということでございます。
 これが現物なので、後ほど御覧をいただければというふうに思いますし、これがそのものということですね。ということでございますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 6種類の草花はね、ちなみにシクラメン、ニオイスミレ、アスター、カモミール、スイートピー、ラベンダーで、そこにテントウムシがあって、テントウムシはですね、植物の高いところまで登って空に羽ばたくことから、上を目指す象徴とされているということで、真央さんにふさわしいかなということで、いろいろ考えて作ったということでございます。また御覧をいただければというふうに思っております。
 「THE ICE」はあれですね、ちょうど金曜日の1部と2部の間の13時50分頃から表彰式を現地で開催をするということでございますので、よろしくお願いをいたしたいというふうに思っております。

(5)「愛知の魅力つぶやき隊」のメンバー募集について
https://www.pref.aichi.jp/soshiki/kikaku/aichinomiryokutubuyakitai.html
  「愛知の魅力つぶやき隊」のメンバー募集についてであります。
 本県では、今年度、強い経済基盤や安定した雇用環境に加え、優れた居住環境など、他の大都市圏に比べた愛知の強みである住みやすさについて、これから居住地を選択をしていく首都圏の大学生などの若者層を中心に、広くPRをする愛知の住みやすさ発信事業を実施し、愛知への人口流入・定着を促進することとしております。
 この度、本事業の趣旨に賛同する名古屋わかもの会議の協力を得て、SNSで住みやすさを始めとする愛知の魅力を発信・拡散をしていただく「愛知の魅力つぶやき隊」を発足しましたので、お知らせをします。
 まず、名古屋わかもの会議の創設者・総合統括である水野翔太さんを始め、16歳高校1年生から22歳社会人までの若者12名、うち東京都在住2名でスタートをいたしますが、一緒に愛知の魅力を発信・拡散をしていただけるつぶやき隊のメンバーを広く募集したいと思います。
 具体的な活動内容は、ツイッター、フェイスブック、インスタグラム、ラインなどのSNSで県内の魅力的なイベントや風物等に関するコメント、画像及び動画を「#(ハッシュタグ)愛知の魅力つぶやき隊」を付けて投稿していただくことや、県のSNS公式アカウントの投稿を#を付けて引用ツイートをしていただくことであります。
 愛知の魅力つぶやき隊になっていただいた方には、隊員証と缶バッジをお送りします。
 このパネルを御覧をいただきたいと思います。これは隊員証と缶バッジに用いるロゴマークでございます。お配りしている資料の中にも入っておりますが、本県が全国有数の招き猫の生産地、全国有数って日本一の招き猫の生産地でありますので、愛知県の形を模したかわいらしい猫がですね、かわいいか、かわいいよね、かわいいと思いますけど、かわいらしい猫が左手で人を招いている姿としており、本県に住む人を数多く招き入れたいとのメッセージを込めております。猫の体に書かれた「一番住みたい愛知」は、先日6月26日の定例記者会見で発表させていただいたこの事業のキャッチコピーであります。
 県民の皆様を始め、是非多くの方に「愛知の魅力つぶやき隊」となっていただいて、住みやすさを始めとする愛知の魅力を県内外に発信をしていただきたいと思っております。
 若者の利用頻度が高いSNSを活用して、本県の住みやすさを広く発信をしていくことで、若者層を中心に多くの方に愛知に住もう、住んでみようという気持ちを呼び起こしていただいて、働くなら愛知、住むなら愛知という大きな流れを作っていきたいと考えております。
 ということで、あとは資料を御覧をいただければというふうに思っておりますが、これはですね、名古屋わかもの会議の水野翔太さんに相談をしてメンバーを集めて、快く引き受けていただいたということでございます。この会議のメンバーを中心に、更に参加に承諾を得られた方を選定をいたしました。正式な活動開始は今日からでありまして、任期は特に設けておりません。
 これからですね、メンバー募集は更に広げていきたいと思いますので、県のホームページにおいてメンバーの募集の告知をしていくとともに、愛知県の公式アカウントのSNSなども活用して積極的に呼びかけていきたいと思います。
 また、現在のつぶやき隊のメンバーにもそれぞれ、SNSを使って広く「愛知の魅力つぶやき隊」についてのネタを発信をしていただいて、隊員を増やすことに協力をしていただくことになっております。
 また、8月6日日曜日発行の広報あいちでも、このことも告知をしていきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。

(6)「愛知子ども調査」詳細分析結果について
https://www.pref.aichi.jp/soshiki/chiikifukushi/28kodomochousa-shousai.html
 「愛知子ども調査」詳細分析結果について申し上げます。
 経済的に困窮している家庭における生活実態や様々な課題を把握し、実効性のある子どもの貧困対策を検討するため、昨年12月に県内全域において愛知子ども調査を実施し、今年3月に集計結果を公表いたしました。
 それをもとに、今年度は、生活困窮世帯とそれ以外の世帯に区分して比較するとともに、複数の質問を組み合わせてクロス集計を行うことにより、経済的な要因が子どもの成長に及ぼす影響を詳しく調べることといたしました。
 詳細分析の方法につきましては、今年2月から3月に開催いたしました子どもの貧困対策検討会議での御意見を踏まえて、検討会議の構成員に個別にですね、御相談をしながら進めてまいりましたが、詳細分析結果の一部を概要版として取りまとめましたので、本日公表をさせていただきます。
 詳細分析に当たりましては、県内の全ての子どもたちが生まれ育った環境に左右されることなく健やかに成長できる愛知を目指して、次の三つのテーマ、教育の機会の均等、健やかな成育環境、そして支援体制の充実の視点から、それぞれ質問項目を取り出して分析を行わせていただきました。
 なお、詳細分析結果報告書は、今週、8月の3日木曜日に開催予定の第7回子どもの貧困対策検討会議で構成員に御確認をいただいた後に公表をする予定といたしております。
 では、詳細分析結果から判明したことをトピックスとしてまとめてありますので、資料の2ページを御覧をいただきたいと思っております。資料も御覧いただきながらお聞きをいただきたいと思います。
 1点目の、圏域別の子どもの貧困率であります。
 本県の子どもの貧困率は3月に公表いたしておりますが、県内の市町村を12の福祉圏域に分けまして、それぞれの圏域ごとに子どもの貧困率を算出をいたしました。なお、新城市と北設楽郡を区域とする東三河北部圏域は、子どもの数が少ないため分析ができませんでした。
 まず、国民生活基礎調査の貧困線による子どもの貧困率でありますが、この国民生活基礎調査の概要を申し上げますと、平成24年の貧困線が122万円、子どもの貧困率は16.3パーセントであり、今年6月に公表されました平成27年の貧困線は前回と同額の122万円、子どもの貧困率は13.9パーセントとなっております。
 この貧困線122万円により算出をした本県のですね、子どもの貧困率は、グラフにございますように、県全体が5.9パーセントであり、圏域別では尾張東部圏域でやや低く4.1パーセント、東三河南部圏域でやや高く7.5パーセントとなっております。
 これはですね、いろいろ分析しておりますが、東三河南部圏域というのはですね、豊橋市、豊川市、蒲郡市、田原市ですが、これはですね、世帯の人員が多いんですよ。世帯人員が6人以上の割合が19パーセントということで、他の圏域に比べて世帯人員が多いと。そうなりますとね、全体の可処分所得を人数で割りますので、1人当たり可処分所得。ですから、どうしてもですね、家族の人員が多いと、やっぱり1人当たりの可処分所得が低くなるということは、大家族だということがこれで出てきている。
 尾張東部圏域はですね、やっぱり他の圏域と比べて小学1年生の保護者の所得が高い傾向にある。したがって、1人当たりの等価可処分所得が高くなって影響している。尾張東部地域というのはですね、東部圏域は、これは瀬戸市、尾張旭市、豊明市、日進市、長久手市、東郷町。名古屋市と豊田市に挟まれたところということで、ここは間違いなくあれでしょうな、トヨタ関係のサラリーマンの方が多いということなんでしょう。若い方が多く、サラリーマンの方が多く、そして家族の人員が少ないということで、こういうことが出てくるのではないかというふうに思っております。
 それでもってもう一回戻っていただきますが、もう一つですね、3ページのところでありますが、次に、本県独自の貧困線による子どもの貧困率についてであります。
 「愛知子ども調査」から、本県独自の貧困線は137万5,000円でありまして、この貧困線により算出した本県の子どもの貧困率は、グラフにありますように、県全体が9パーセント、圏域別が、尾張東部圏域でやや低く6.6パーセント、東三河南部圏域ではやや高く10.5パーセント、同じ傾向ですね。そりゃそう、122万円を137万5,000円にしただけですから、数字が変わってくる。
 本県の圏域別の子どもの貧困率は、圏域によって若干の違いが見られるものの、顕著な違いは見られませんでした。圏域、どの地域であっても、国の平成27年の貧困率13.9パーセントを大きく下回っており、私といたしましては、地域別に子どもの貧困対策を検討するのではなく、県全域を対象としてまいりたいと考えております。いわゆる愛知県内の特定の地域をフォーカスしたような対策は必要ではないのではないか。全体で対策を組んでいけばいいということでございます。
 続いて、資料の3ページにまいりまして、2点目の学習の習熟度でございます。
 子どもに学校の授業がわかるか尋ねたところ、保護者の所得が低いほど、「だいぶわかる」「ほとんどわかる」と答える子どもの割合が低くなっております。また、ひとり親家庭や、ふたり親家庭におきましても、ともにパートの家庭では他に比べてその割合が低くなっております。
 3点目の子どもの進学希望につきましては、子どもに将来どの学校まで行きたいと思うか尋ねたところ、保護者の所得が低いほど、「大学・大学院まで」と答える子どもの割合が低くなっております。また、ひとり親家庭や、ふたり親家庭におきましても、ともにパートの家庭では、他に比べてその割合が低くなっております。
 4点目の子どもの食事の状況については、子どもに学校のない日の昼御飯を誰と食べるか尋ねたところ、保護者の所得が低いほど、「ひとりで食べる」または「食べない」と答える子どもの割合が高い傾向にあります。また、ひとり親家庭では、他に比べてその割合が高くなっているところであります。
 そして、5点目の地域活動への参加につきましては、子どもに子ども会や近所のお祭りなどの行事に参加したことがあるか尋ねたところ、保護者の所得が低いほど、「参加していない」と答える子どもの割合が高くなっております。
 同様に、保護者に地域の行事に参加しているか尋ねたところ、保護者の所得が低いほど、「あまり参加していない」「まったく参加していない」と答える保護者の割合が高くなっております。また、ひとり親家庭では他に比べてその割合が高くなっております。
 今回の詳細分析から、保護者の所得によって子どもの成長に様々な影響を与えることが確認できました。また、ひとり親家庭や保護者が2人ともパートという不安定な雇用状況にある家庭でも影響があることが確認ができました。
 こうした子どもたちが家庭環境や現在の経済状況にかかわらず等しく将来の夢と希望を実現する機会が与えられるよう、どのように支援していくのかが重要であります。
 私は、子どもたちの将来が生まれ育った環境に左右されてはならないと常々申し上げております。子どもの未来の可能性を伸ばすためには、やはり経済的な影響が大きい教育への支援が一番重要であると考えます。
 一方で、子どもたちがそれぞれの地域で健やかに成長していくためには、家庭環境含めた成育環境の整備が重要であります。特に、経済的に苦しい家庭は、地域活動への参加が少ないなど、地域から孤立しがちであることから、子どもと保護者を温かく見守り、必要なときに手を差し伸べることができる、そうした地域づくりが必要であると感じております。
 そのため、学校教育の充実やスクールソーシャルワーカーの配置、生活困窮世帯に対する相談員等の資質の向上、子どもも保護者も安心して過ごせる居場所づくりなど、教育への支援や成育環境の整備に早急に取り組んでまいります。
 8月3日の子どもの貧困対策検討会議では、有識者の方々に詳細分析結果を確認をしていただき、具体的な施策に向けた方向性を御検討いただくわけでありますが、その御意見を踏まえて、宮本副知事をトップとした部局横断的な組織であります子どもの貧困対策推進プロジェクトチームにおいて、県として早急に対応すべきこと、中長期的に対応すべきことなどをしっかりと検討いたします。
 そして、経済的な理由により夢を諦める子どもがいなくなる、そのような愛知を目指して子どもの貧困対策を強力に進めていきたいと考えております。
 この子どもの貧困対策検討会議は、有識者の皆様にメンバーとなっていただきまして、昨年度6回開催をし、この愛知子ども調査の対象児童の抽出方法だとか調査票の質問項目、それから詳細分析の方法等について検討をいただきました。昨年6月28日に1回目をやり、それから昨年4回、対象とか質問項目を作るのに4回、それから今年2月、3月で5回、6回、いわゆる暫定集計に対する意見だとかいわゆるその結果を報告して御意見をいただくといったこと等々でやり、今回が7回目ということでございます。
 今回はですね、「愛知子ども調査」の詳細分析結果について確認をいただいて、併せて、子どもの貧困対策の方向性の検討についてですね、御議論をいただく、検討をいただくということにいたしております。
 それを受けて、8月下旬にですね、子どもの貧困対策推進プロジェクトチームを、これは宮本副知事をトップとした部局横断的な組織である、このプロジェクトチームを開催をして、全庁横断的な施策の検討を進めていきたいというふうに思っております。

2 質疑応答
(1)「愛知子ども調査」詳細分析結果について
【質問】 「愛知子ども調査」の詳細分析結果について、子どもの貧困率について、思っていた以上に地域格差があるように感じます。知事は、東三河圏域の貧困率が高くなっているのは大家族が多く一人あたりの可処分所得が少ないからと言いましたが、その要因だけでこの差が付くことに疑問を感じます。世帯の人数を調査した上で、顕著な地域格差はなかったということですか。
【知事】 世帯、もちろん人数聞かないとね、1人当たりの可処分所得が出てきませんからね。ですから、全部その調査した上で。だって、世帯で、人数で割り戻さないかんですからね、1人当たり。
 それでやれば、この差はですね、専門家の方が見れば、何ていいますかね、大きな差ではないという評価だということであります。我々県庁の職員が、県庁がそういう評価をする能力があるわけではありませんので、専門家の方にそういって評価をしてもらって、こういうことだということで御理解いただければかなと思います。
 こういう差があっても、こういう要因で説明ができるということだと思いますけどね。

【質問】 子どもの貧困率によって地域別の対策はしないということで良いですか。
【知事】 そういうことです、そういうことです。そこまでのその差ではないということです。
 ですからね、その中の一例として、子どもの学習支援事業というのをですね、この生活困窮者自立支援、いわゆる生活困窮者に対していわゆる学習支援事業、要はですね、小学生、中学生、高校生のですね、生活困窮世帯の子ども、小中高を対象にいわゆる無料の塾といいますかね、そういった学習支援をやると。
 場所を決めて、そしてそこに来てもらって学習指導とそれから進路指導等々やるという事業をやっておりまして。平成23年度からモデル的に始まって、平成27年度からですね、この生活困窮者自立支援法が平成27年4月に施行されておりますが、その施行前のモデル事業が平成23年度から始まっておりまして、徐々に増えてきて、この平成29年度では、愛知県内23の市と四つの町で、市はその市の事業としてそれぞれやっていただく、増えてきましたけれども、平成29年度、今年度は、町、町村については、これはですね、いわゆる生活保護の事業というのは、市はそれぞれの市がやる。町村は、県のこの福祉事務所がやるということになっておりまして、今年度、平成29年度は23の市と四つの町でやることになっております。県の分担の町については、尾張部は扶桑町、海部郡は蟹江町、知多郡は武豊町、西三河の幸田町という4町でやるということで、今年度スタートいたしております。
 これは、塾とかNPOとかに委託をしましてね、そこで、そこの場所にそれぞれ四つの町では12名程度を受け入れる。トライグループとかね、あとは社会福祉法人の、幸田町なんかは社会福祉法人ですね、扶桑町なんかはNPOさん。だから、場所があってそういったことをやっているところに委託をして、子どもたちに来てもらって、学習指導とそれから進路指導をやると、こういう形になっておりまして、こういったものをやはり着々、着実にやっていくということではないかと思っております。
 ですから、愛知県内には38の市がありまして、そのうち23市で実施しておりますから、大分増えてきているのではないかと思いますし、町村はですね、御希望に応じてまた増やしていければというふうに思っております。

(2)防衛大臣や民進党代表の辞任及び今後の政局について
【質問】 稲田前防衛大臣と民進党の蓮舫代表が相次いで辞任し、今週は内閣改造も予定されています。知事の受け止めと今後の政局についてはどのように見ていますか。
【知事】 それぞれ、全く同じようなタイミングということでありますけど、背景は全く違うということではないでしょうかね。
 一つは、稲田防衛大臣の辞任については、特別防衛監察でですね、ああいう形での報告があって、知り得る状況にあったととられる内容であって、しかし、そこのところはですね、稲田大臣の認識とか関与とか指示ということは無かったということですから、そこは非常に分かりにくい監察結果ではなかったかと思います。
 ただ、そういう状況にあって、陸幕長と事務次官が辞めるということになればですね、一番の責任者である大臣自身は、そりゃずっとその職におるというのは難しいというのは客観的な状況ではなかったでしょうか。
 ただ、今日ここに至るまでにね、もう既にマスコミ報道等々でずっとされておりますし、私もですね、こういう会見の場もそうですし、自分自身のツイッターでも稲田さんは早く辞めるべきだということを先月からずっと申し上げているのは御案内のとおりであります。
 いろんなことがありますけれども、いろんな国際会議でのあの何といいますかね、場にそぐわない発言、失言だと思いますけどね、だとか、国会での虚偽の答弁だとかですね、軽い発言だとかいろんな軽い行動だとかですね、ということが積み重なってですね、この方には防衛大臣はもちろんですけど、政治家としての、国会議員としての自覚があるのかと。自覚もなければ資質もない。早くお辞めになったがいいんじゃないか。弁護士さんに戻られた方がいいんじゃないかというふうに思いますね。能力そのものが無いというふうに言われても仕方がないと思います。
 極め付けはですよ、そりゃ東京都議選挙最中の「自衛隊としてもお願いしたい」というあの発言はですね、論外といいますかね、戦後営々と保守政治家がですよ、積み重ねてきた自衛隊の位置付け、ありようをですね、真っ向から逸脱する、否定する発言ですよね。そりゃ日本国内最大の実力組織である自衛隊がですよ、自衛隊としてお願いしたいというそんなことがまかり通るんだったらですよ、そりゃ民主主義もへったくれも何にもありませんね、これは。憲法を否定するといいますかね、法治国家、民主主義を否定するですよ、僕はもう耳を疑う発言だと思います。この発言一つでね、私は万死に値すると言っても過言ではないと思います。私も同じ保守政治家としてですよ、あり得ないですね、あり得ないということだと思っております。
 ですから、遅きに失したということではないでしょうか。ですから、しっかり反省をしていただいて、反省をしていただいてももう治らないんじゃないかと思いますから、ゆっくり頭を冷やしてね、自分の来し方行く末を、政治家としてのね、来し方行く末をお考えいただくべきではないか。お引き取りいただいた方がいいんではないかというふうに思います。
 そして、民進党のですね、蓮舫代表の件については、この1年いろんなことが言われておりますが、結局党勢の回復ができなかったということだと思いますし、東京都議選挙のあの結果を受けてもですね、何というか深刻に受けとめておられなかった。都議選挙の結果よりも、何か野田幹事長がやめたことで、もう何かつっかえ棒がなくなってですね、心が折れちゃったというんだったらですよ、それもやっぱり政治家としての資質を問われるんではないかなというふうに思いますね。
 ですから、いずれにしても新しい代表選挙がこれから始まるんでしょうから、やっぱり野党第一党の責任って重いと思いますね。やっぱり常にそのチャレンジャーがいると、チャレンジャーがいるからやはり政治というか国会は締まるんでありますのでね、相手がね、全然全然大したことないというんだと、やっぱり政権与党の方も緩みますから、この何年間がそういう状況だったんではないでしょうか。
 やっぱり日本の政治がですね、やっぱりいい政治になっていくために、やはり緊張感がなけりゃいけない。そのために、やはり野党第一党がしっかりしなきゃいけないということなんで。
 私は民進党というままでね、国民の信頼が戻るとは到底思われないので、この場でも申し上げたと思いますが、民主党、民進党さんは一回政権交代ということを成し遂げてその後ですね、また政権維持に失敗されたわけですから、その後支持が全く回復してないということを含めればね、やはり歴史的使命は終わったということだと思います。新しいやはり受皿作りをね、やっぱり目指していくべきではないんでしょうか。
 是非そういうですね、議論を民進党の代表選でもね、併せてやっていただいて、そういう責任があると思いますよ。そういう責任が。今のままでですね、何ていうんですかね、2012年、2014年の2回厳しい、民主党の国会議員にとってね、厳しい選挙を乗り切ったから、次は、今もバッジ付けとるなら次は俺も大丈夫だろうと、どんなことがあってもというような形でね、思っておられる方がおられるとしたら、その方も国会議員辞めてもらった方がいいと思いますね。
 何かバッジを付けてる国会議員であるためというふうにが目的になってですよ、バッジ付けることが目的になって、何となしに国会議員であるとね、みんながほいほいしてくれるし、待遇もいいし、それでおればいいやということではね、そういうんだったら、その人も国会議員辞めてもらったらいいと思いますがね。何となしにそういう雰囲気が、空気が漂ってるんじゃないかという気がしてね、ならないので、あえて申し上げますが。
 やはり野党第一党、そして、今小選挙区制度ですから、やはりいつでも政権に取って代われるんだという受皿を作る、そういう緊張感がなければですよ、日本の政治は良くなりませんよ。そのことをね、私は強く申し上げたい。
 ですから、今回稲田大臣がですな、ああいう形で辞職をした、その後、今週内閣改造あるということでありますが、是非、緊張感を持ってやっていただける顔ぶれ、体制を作っていただきたいということを申し上げたいと思います。それが1点と。
 もう一つはね、この民進党の方もですね、併せてやはり緊張感を持って政権与党とですね、対じできる、そういう体制をね、しっかりと作っていただきたいというふうに思います。
 そういう体制さえ作ればね、今の現有議席がこんなに差があったとしてもですよ、今小選挙区制度ですから一発逆転なんてあっという間に、オセロのようにあるわけなんでね、それはこの間の東京都議選挙で示されたんじゃないでしょうか。ですから、自民党のね、今ある300近い議席も、これもフィクションですよ。東京都議選挙の結果を見れば。
 そりゃ受皿ができたら一遍で300議席どころかですね、過半数割り込んで政権転落もあり得るということですよ。290とか300今ある議席はね、まさにフィクションだと思いますよ。今の都議選挙の結果を見れば。
 だから、そういう意味ではね、やはり両方とも、与野党ともに緊張感を持ってしっかりと政治をやっていただきたい。政治に真正面からね、向き直ってね、取り組んでいただきたい、そのことを強く注文したいというふうに思います。

(3)渇水対策について
【質問】 本日、中部地方整備局に渇水対策本部が設置されました。今年は5月から雨が少ないため、矢作ダムは現在節水中であり、牧尾ダムも一時節水をしていました。渇水対策本部が設置されたことに対する知事の受け止めと、県の対策があれば教えてください。
【知事】 今の状況、愛知県は木曽三川と矢作川水系と豊川水系と三つのですね、大きな河川の水系があるわけでありまして、今日、朝ですね、事務方から今の時点のね、報告を受けましたけれども、木曽三川と豊川水系はですね、今のところ何とかといいますか、今のところ、特に木曽三川は平年並みというか十分あると、豊川水系も平年並みに近いところまであるということなんでね、ここは、二つは当面大丈夫だと、心配ないということでありますが、矢作川水系が貯水率がですね、矢作ダム半分を切ってるのかな、ということで、やや足らな目ということでございますので、今日の会議を経てですね、矢作川水系だけ取水制限といいますかね、渇水対策を、取水制限を強化するというふうに聞いております。
 いずれにしてもですね、どんなにたくさんあっても、1か月雨降らなかったらどんな水系でも干上がってしまいますので、そんなことは日本のね、気候からしてないということだと思いますが、その雨の状況等々を注視しながら、併せてですね、この渇水対策、中部地整だけではなくて、もちろん県管理、県が持ってるダム、その木曽三川、それから矢作川、豊川とですね、愛知県が相当たくさん水利権持ってますので、これは一緒になって対応していくということになろうかと思いますが、まずはですね、特にこの矢作川水系では今日から取水制限、渇水対策強化するということになりますので、関係の皆様には節水等々ですね、呼びかけながら、大事に使ってもらいたいということをですね、呼びかけていきたいというふうに思います。
 いずれにしても、この河川の状況はですね、ダムの水の状況はしっかり注視をしていきたいと思います。