知事の記者会見
メインメニュー
知事のマニフェスト 知事の発言・寄稿 知事記者会見 県議会知事提案説明 知事からのメッセージ 知事交際費の執行状況 プロフィール トップページ 写真で見る主な活動


平成30年4月2日(月) 午前10時
知事発言
(1)新年度の御挨拶
 皆さん、おはようございます。今日はですね、4月の2日月曜日、午前10時のですね、定例記者会見をさせていただきますが、毎年恒例で、4月、新年度初めの冒頭のですね、会見は県公館で行わせていただいております。
 それでは、新年度、冒頭御挨拶をさせていただきます。
 昨年度、29年度はですね、1年間いろいろありましたが、例えば、「ジブリパーク」構想を発表したり、また、夢の新技術である自動車の自動運転の実証実験を更に積み上げたり、また、「あいち航空ミュージアム」をオープンさせたりと、様々ありました。今年もですね、更に一回りも二回りも大きく、こうした構想を大きくして、この愛知から、もっともっと夢や希望にあふれるわくわくした仕掛けを創り出して、県民の皆様の夢の実現につなげていきたいというふうに考えております。
 そして、先週ですね、月曜日26日に2月議会におきまして、平成30年度当初予算の議決をいただきました。一般会計が2兆5,000億円、特別会計、企業会計入れますと4兆円という予算であります。
 こうした予算をですね、「日本一元気な愛知」、「すべての人が輝く愛知」、そして「日本一住みやすい愛知」づくりを進めるため、これまで培ってきた未来へと続く取組を愛知の発展の種として、しっかりと芽吹かせて、着実に育んでいきたいというふうに考えております。ということで、「愛知の夢」を実現する予算をこの新年度、しっかりと実行していきたいと思います。
 引き続き、「ジブリパーク」構想をですね、2020年代初頭のオープンを目指して、更に構想を詰めてまいります。
 また、製造業生産額40年連続日本一という愛知の産業力を更に強化して、「産業首都あいち」を盤石なものにしていきたいというふうに考えております。
 また、愛知県国際展示場につきましては、2019年9月の開業に向けて、引き続き着実に建設を進めてまいります。
 あわせて、先週、機中泊2泊で、日帰りでフランスへ行ってまいりましたが、世界の展示会見本市の事業者としては世界トップレベルのですね、GL eventsという会社に、私ども、ここ愛知県国際展示場の運営をお任せすることといたしております。今、契約内容等々の詰めを行っておりますが、彼らもですね、日本と連携をして、しっかりとですね、この展示会産業を前に向けていきたいということでありますので、こうしたことで日本の産業、愛知の産業の活性化につなげていきたいと思います。
 また、このほかにも、認知症に理解の深いまちづくりを目指すオレンジタウン構想、そして学習支援、子ども食堂の開設支援などの「子どもの貧困対策」、女性の活躍促進、産業人材の育成、文化・芸術の振興、教育の充実、医療福祉の充実といったことにもしっかりと取り組み、人づくり、人が輝く愛知を目指してまいります。
 また、10月からは、全国規模の、JRグループと連携する「愛知デスティネーションキャンペーン」、大型観光キャンペーンを展開をいたします。愛知の素晴らしい魅力を内外に向けて力強く発信をしていきたいというふうに思います。
 また、引き続きですね、こうした取組を通じまして、産業力、経済力、文化力、人財力、地域力といった愛知の総合力を一段と高め、「日本一元気な愛知」、「すべての人が輝く愛知」、「日本一住みやすい愛知」を目指していきたいと思います。
 平成30年度、新年度がスタートいたしました。最初から全力でね、ロケットスタートで、県民の皆様の夢、愛知の夢の実現に向けて、職員一丸となって取り組んでまいりますので、また記者クラブの皆様にも、今年1年、何とぞよろしくお願いを申し上げたいと思います。

(2)知事のフランス渡航の成果について
https://www.pref.aichi.jp/soshiki/chiiki/francereport.html
 先週のですね、フランス渡航について申し上げたいと思います。
 資料は、もう既にですね、お届けさせていただいておりますが、改めて申し上げたいと思います。
 3月27日、28日の2日間でフランスのパリを日帰り訪問いたしました。ちょうどシャルル・ド・ゴール空港に近いところのですね、パリ・ノール・ヴィルパント見本市会場で産業展・グローバルインダストリーが開催されまして、視察をいたしました。
 この展示会の主催者は展示会産業における世界トップクラスの総合的な主催運営企業でありますGL eventsでありまして、展示面積約10万平方メートル、出展企業約2,700社、来場者約5万人というヨーロッパ最大級の展示会として、四つの産業別の見本市を一つに合わせたというものでございます。
 これはですね、マクロン・フランス大統領が経済・財務大臣在任の時に立ち上げを提唱していたもので、大規模な産業展でありました。この度、駐日フランス大使からの招待を受けて参加をいたしました。
 本当は、このGL eventsの会長のジノンさんはマクロンさんと大変な懇意でありまして、マクロン大統領は来るという予定でありましたが、この近い時期にテロとストライキがあってですね、急きょ来られなくなったということでございまして、その代わりに、ブリュノ・ル・メール経済・財務大臣が代わりに来て一緒に視察をし、一緒にですね、少し懇談もさせていただきました。私も愛知県に拠点を置く日本企業のブースを中心に視察をしてまいりました。
 会場内、ちょうど昼ぐらいにですね、みんな出展者が集まってきたその会場で、オリビエ・ジノン会長が司会進行等々仕切りをやりながら、そこでGL eventsと私ども愛知県とで、展示会産業の発展に資する協力関係を築くための協定を締結をいたしました。その折にル・メール大臣に一緒に立ち会っていただいたということでございます。
 締結式では、ジノン会長から「東京オリンピックにより多くの人が日本を訪れて、産業交流の契機となることが期待される。その機会を生かし、大きなイベントを開催していきたい。そのきっかけとして、本日の協定締結は意義深い」との発言があり、私からは、「GL eventsと愛知県とで未来に向かって新しい展示会産業を作っていきたい」と発言をいたしました。
 その後ですね、この展示会を見た後に、パリ郊外、ちょっと北の方にあります、全天候型屋内スタジアム「Uアリーナ」を視察をいたしました。観客席が3面U型に整備されて、この地元のですね、ラグビーチームのスタジアムで、完全な屋内で人工芝でありました。人工芝でラグビーができるようになったんだなという思いがありますけれども、そこは普段は3万人、そしてコンサートをやる時は4万人と、こういう形でですね、最新鋭の多目的スタジアムということでありました。こういったものもですね、今後の地域振興に向けての参考にしていきたいというふうに思っております。
 世界はどんどんこういう展示会産業もやれば、こういうスポーツアリーナもですね、スポーツの試合もビジネス化をしてどんどん人を集めるし、また、様々なコンサート、イベントでですね、また人を集めていく。これもまた一つの産業ということで。このスタジアムが350億円日本円でかかったけど、これは誰が造ったのか聞いたところ、このラグビーチームのオーナーが、民間企業が造ったと、全てということでありました。なかなか収支を取るのは大変ではないかと思いましたけれども、まあなかなかそういう意味では活力があるということではないかと思います。
 そして、今回、渡航は機中泊2泊の日帰りということでありましたが、グローバルインダストリーへの参加、その主催者であるGL events、またフランス政府の経済・財務大臣立会いの下で協定を締結させて、大変有意義なものとなったと思っております。
 今後とも展示会産業の振興に向けて、GL eventsと愛知県とで連携・協力を進めていきたいというふうに考えております。
 GL eventsとはですね、1月に基本協定を締結し、先週も連携協定を締結いたしまして、議会も済みましたのでですね、2月議会で運営権設定の議案を提案をし、議決をいただきましたので、4月末までに実施契約を締結をしたいということで、今最終的な契約条項のですね、協議を行っているということでございます。しっかりと進めていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。

(3)ベトナム・ホーチミン市人民委員会フォン委員長の来県について
https://www.pref.aichi.jp/soshiki/kokusai/vietnam-hochiminh.html
 ベトナムのホーチミン市人民委員会フォン委員長の来県について申し上げます。
 愛知県では、経済や文化、人的な交流を更に活性化させるため、海外の諸地域とのパートナーシップ形成に取り組んでおります。ベトナムのホーチミン市とは、平成28年9月に私がベトナムへ渡航し、ホーチミン市人民委員会のグエン・タイン・フォン委員長、人民委員会の委員長というのは、我々の感覚でいえば市長さんということでございます。その上に書記という方がおられますけどね。ですから、ホーチミン市を代表する市長さんということでございます。
 このフォン委員長とはですね、今から6年前、県議会の皆さん40人ぐらいと一緒にベトナムを訪問、ハノイ市、ホーチミン市、それからベンチェ省ですね、口唇口蓋裂協会の皆さんがベンチェ省との医療協力を25年やってきたところのベンチェ省の書記をやっておられたということで、そのベンチェ省は、ホーチミン市のすぐそばの小っちゃい、本当のメコンデルタのですね、稲作の水田地帯ばかりのところでありましたが、そこの書記からホーチミン市の委員長ということで、大変な出世を遂げたということではないかと思いますが、そういう御縁もあってですね、その時もお会いしまして、大変御縁もありましたので、そういうことも含めですね、友好交流、相互協力に関するMOUを締結をいたしました。
 フォン委員長は私どもの招きに応じて、今回初めて来県をされて、4月5日、愛知県公館でお会いできるということで、大変うれしく思っております。
 ベトナムには、現在愛知県から192社の企業が進出をし、中でもホーチミン市が70社ということで国内最大、ベトナムでは最大の進出先ということと併せて、愛知県内には今、2万1,000人を超えるベトナム人の方が在住し、東京に次いで2番目に多いということで、非常に今増えております。技能実習の方が一番多いわけでありますが。私ども愛知県とベトナム・ホーチミン市とは深い関係にあるということで、今回の来県を機に、更に両地域の交流を深めていきたいと考えております。
 そして、4月6日の金曜日には、愛知県とホーチミン市が主催する投資セミナー、観光セミナーを午後にやりますが、そこもフォン委員長が出席し、私も出席し、冒頭で挨拶をいたします。セミナー終了後には県主催の歓迎レセプションを開催し、名古屋めしなどでフォン委員長一行をおもてなしするとともに、愛知の魅力もしっかりPRをしてまいりたいと思います。今後の交流の促進などについても意見交換を行い、有意義な機会としたいと考えております。
 また、4月7日、8日、土日の2日間は、日本とベトナムとの外交関係樹立45周年を記念した「2018ベトナムフェスティバルホーチミンin愛知名古屋」が、栄の久屋広場で開催されます。そのオープニングセレモニーにもフォン委員長と私も出席をして大いに盛り上げたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 フェスティバルでは、ベトナム料理・ベトナム雑貨のブースに加え、愛知県、愛知県観光協会もブースを出展することとしております。ベトナムで有名なサーカス団、水上人形劇が上演されることになっておりまして、大変有意義で楽しいイベントになると思いますので、是非多くの皆様にお越しをいただきたいと思います。
 その次、3枚目からまた資料が付いておりますので、また御覧をいただければというふうに思っております。
 カラー刷りのパンフレットを御覧いただきますと、こういったイベントが盛りだくさんでありますし、ベトナムの歌手とかいろんな方も来られてですね、大変にぎやかになるのではないかというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。
 なお、私ども愛知県と愛知県観光協会のブースではですね、愛知県でのベトナムとの友好の取組でありますとか、県内にいるベトナム人留学生のアトラクションとしてのバンブーダンスの体験やイベント、ベトナムの子供の遊びなども紹介をすることといたしております。
 なお、ベトナムフェスティバルは、ちょうど5年前、平成25年9月にですね、外交関係樹立40周年の記念事業として。これは県が主催したこともございます。今回は実行委員会の主催ということでございますので、よろしくお願いをいたします。

(4)平成30年度の知事の名刺を使った県産農林水産物のPRについて
https://www.pref.aichi.jp/soshiki/shokuiku/h30meishi.html
 平成30年度の知事の名刺を使った県産農林水産物のPRであります。
 愛知県では、あいちが誇る全国トップレベルの農林水産物の更なるブランド力の強化や県産農林水産物全体のイメージアップを進め、需要拡大を図っております。
 その取組の一環として、今年度も名刺にあいちの農林水産物の図案を入れて、県内外へのPRを行います。これは平成23年度から毎年取り組んで、今年度で8年目であります。
 今年度PRする品目は、昔は毎月毎月でしたけど、今は2か月に一つということで、産出額が全国上位である「お茶」、「つまもの」、「名古屋コーチン」、そして「絹姫サーモン」、「しいたけ」、「小麦」の6品目を今回は選びました。
 今回初めて取り上げる「絹姫サーモン」は愛知県の水産試験場が開発した品種で、従来の養殖サーモンと比較して脂臭さがなく、ほどよく脂がのり、しっかりとした食感が特徴でありまして、東三河の山間部を中心にですね、養殖をいたしております。
 そして、4月は既に「お茶」の図案を入れた名刺を使っておりまして、今後とも、名刺を使って本県の農林水産物をしっかりとPRをしたいというふうに思っております。
 図案等は、お手元にお配りしている資料を御覧をいただければというふうに思っております。
 この中でも、特に名古屋コーチンは、毎年冬場の鍋の時期にね、PRしておりますが、愛知県は3月10日を名古屋コーチンの日としてですね、アピールをしております。記念日登録もしております。
 名古屋コーチンは、明治38年(1905年)、ちょうど日露戦争の終わった年というか、その3月だから、ちょうどだから日露戦争やってるときで、日本海海戦が5月ですからね、その年の。その年の、明治38年3月10日に国産実用品種第1号に認定されたということを記念をして、3月10日を名古屋コーチンの日としてPRをいたしております。
 もっともっとこれはね、生産を増やしていきたいということで、今、小牧市にですね、県の種鶏場を移転・新築をするということで事業にかかっておりますので、これもね、しっかりと盛り上げていきたいというふうに思っております。

2 質疑応答
(1)知事のフランス渡航の成果について
【質問】フランス渡航に関して、グローバルインダストリーの視察において、印象に残ったことや愛知県国際展示場での展示会に生かしたいことがあれば教えてください。
【知事】 この展示会場がですね、パリ・ノール・ヴィルパント見本市会場というのは、全部で建屋面積が10万平方メートルで、だんだん建て増し、建て増しで大きくしているという感じでありますが、10万平方メートルに所狭しと、とにかくこのブースが、2,700社のブースってのは壮観でありましてね、どこも活気があるなというのは非常に印象に残りました。
 かつては、ちょっと前、フランスでものづくりとか、フランスの産業とか、フランスの製造業って、ええっという感じがありましたけど、とてもとてもそんなあれではなくて。今、もうそういう意味では、フランス、ドイツ、ヨーロッパ全体からね、出てくるそういう企業さんが中心、特にフランスが一番多いんですけども、非常に活気があったという印象がありました。
 ただ、その中でね、一番大きなブースを展開していたのはヤマザキマザック(MAZAK)ですよ。880平方メートルだと、880平方メートルのブースって広いよ。すごく広かった。ヤマザキマザック(MAZAK)は工作機械だとかもう最新鋭のものがいっぱいあって。あと、F1の自動車ですね。ヤマザキマザック(MAZAK)が提供した機械で、F1の車っていうのはもう精密機械ですから、とにかくもう全部手作りでこうやりながら。それも展示してあったので、そういうのも非常に印象に残りました。
 一番大きなブースがヤマザキマザック(MAZAK)。2番目に大きなブースがDMG森精機。これがね、560平方メートルぐらいだったかな。これはあれですね。最新鋭の工作機械があって、まあ壮観というか、そういう意味では、日本企業のですね、パワーというものをね、拝見しましたし、展示会見本市、ああいう形で企業を集める、マッチングをして広げる。
 それから、スタートアップ企業のコーナーもありましてね、そこがブースは小さいけれども非常に活気がある。フランスのスタートアップ企業は非常に技術レベルが高くてですね、非常に世界中から評価をされてきて、世界の大手企業がその技術と能力を買いに来ているということなので、そういう面でも非常に活気があったと思います。
 日本はですね、こういった面で、バブルがはじけてから20年、失われた20年以降ね、やはり一つは国際空港で出遅れたと。こんなに人がグローバルに行き来するようになるとは思わなかったというか、ついていけなかったということがあるのではないかということと、こういう見本市とか展示会とかこういうビジネスマッチングにもはっきり言って乗り遅れたというのは否めないと思いますね。
 そういう意味で、今からでも遅くないというか、日本にはね、産業力、企業力、技術力はあるので、そういう意味では、こういった形のノウハウを持った企業と連携をしてね、やっていくということで、私は新たな展開を作っていけると、ニーズはどんどんあるということをね、本当に意を強くしたという感じがあります。
 是非しっかりとやってね、成功させていきたいというふうに思いました。

【質問】フランス渡航に関して、ブリュノ・ル・メール経済・財政大臣との懇談において、具体的にどのような話をしましたか。
【知事】 ジノンさんと一緒だったからね、こういう形で素晴らしい活気のあるね、展示会に私も参加できて大変うれしいということと、これからGLとはビジネスパートナーだからしっかり一緒にやっていきますからねと言って、「是非、日本とフランスでね、連携をして、このプロジェクトをね、大いに成功させてほしい」というふうに言っていただきました。それは我々もね、望むところなので、大いに期待したいなというふうに思います。
 また、GL eventsは、本拠地はリヨン市でありますけど、トゥールーズ市にも巨大な展示場があって、それを運営しているのもGL eventsなので。2年に1回ある世界最大の航空ショー、航空宇宙産業、そういった面でのノウハウもね、非常にビジネスマッチングのノウハウを持っておられます。そういう点も含めてね、要は彼らに一日の長があるところはね、積極的に我々からも出ていって、連携をしていくということではないでしょうか。そう思っています。

(2)2045年までの地域別将来推計人口について
【質問】国立社会保障・人口問題研究所が公表した2045年までの地域別将来推計人口について、東三河地域の市町村の人口減少率が5割6割とかなり大きくなり、県内でも人口の格差が顕著に表れる見通しとなっています。
 この推計結果の知事の受け止めと、この結果を受けて、今後県として、どのような人口減少対策を行っていきますか。
【知事】 これは、地方創生のですね、まち・ひと・しごと、地方創生の計画づくり、県全体のものを作り、あと各市町村ごとにも作っていただいておりますが、これは別に今回初めて出たことではなくて、あらかじめ想定されることですよね、この傾向自体はね。たまたまこの2045年のものを国立社会保障・人口問題研究所がですね、推計値をはじき出したということだと思います。
 ただ、人口推計っていうのは当たるんだよね。当たるんですよ。ほかの統計とか推計値はね、ほぼ外れると、特に経済関係の数値というのは当たった試しがないと言われておりますけれども、人口推計だけは当たると。それはそうですね。今の現状から見てトレンドを伸ばしていくから。上位推計、下位推計、中位と、大体中位よりも下振れで来ているのが今までの戦後日本になりますけれども、今、この足元の2000年以降のあれを見ますとね、東京都と愛知県はですね、推計よりも上振れしているんですね、上振れしている。
 愛知県の統計も、2020年をピークにピークアウトして、人口が減っていくだろうということがちょっと前の推計でしたけど、これは上振れしていて、もうちょっとまだピークはまだ先にいくと。それはやはり産業力、経済力だと思います。
 私は、これは一つの数値として率直に、真摯に、それもですね、大変厳しく受け止めなければいけないと思いますが、一つはね、我々が今日までやってきている、そしてこれからもやっていく産業、経済の活力を維持していくということで、国内はもとより国内外、世界中からも人材集めていくことで、私は人口はね、更に上振れをして維持ができるという思いがあります。
 これは、だから引き続きそれをやっていこうということが1点。ですから、これでいってもあれですよね、人口は東京都が伸びる、沖縄県が若干減る、うちがだから3番目だわね、3番目。それは多分もうちょっと上振れすると思いますよ、愛知県に限っては。
 それをしっかりやっていこうと、トータルではね。そういう産業力、経済力に合わせてですね、やはりもっともっと観光面でも、そして更にいろんな事業、イベントでも人に来てもらい、もっともっと交流人口、定住人口も増やさないかんし、交流人口をもっと増やしたいという思いでね。
 ですから、この大規模国際展示場なんかはその一つの手段だと思いますけどね。こういった形で、国内外からもっと交流人口呼んでね、愛知に行くと何かいろんなビジネスチャンスが転がっている、愛知に行くと何か必ずエキサイティングなことがあるというふうに是非していきたいと思います。
 今年度の予算ですけど、来年3月にはオースティンのサウス・バイ・サウスウエストに県内の大学生を送ってね、向こうでプロポーザルというかね、プレゼンテーションやってもらおうと思いますけど。愛知県ブース作るんですよ、オースティンに。それは非常に私もね、こういうのは期待をしているんですけど、そういうこともやっていく。それと併せてジブリパークですね、オンリーワンのコンテンツであるジブリパークをですね、造りたいと。そこで、愛知に来ればいろんなエキサイティングなことがあるという形に是非していきたいというのが1点と、もう一つ、さっき言われた愛知県内でも全部が増えているわけではなくて、やはり人口が増えているのは、これは傾向もそうですが、名古屋から西三河にかけてということなんですね。一つ一つ見ていくと、西三河地区は2045年はまだ増えてる、人口が増えるところがたくさんあるんですよね。
 ですから、それはもう産業力、経済力だと思いますが、一方で、東三河、特に山間部とかね、半島といったところは人口が減っていくという推計なので、私は県全体を盛り上げて増やしていくということと併せて、やはりそれぞれにきめ細かく対策を組んで、そういった推計をされているところは、更にそこに若い人を寄せていく、そういう企業、産業の立地とか、また、そういう若い人を集めていく仕掛け、そういったものをですね、きめ細かくやっていく必要があるというふうに思います。
 それを併せてね、一緒になってやっていきたいと思います。特に東三河では、東三河県庁中心にもう何年も前から、まち・ひと・しごと創生総合戦略を機にね、人口対策というのをですね、プロジェクト、ワーキンググループを作ってずーっとやってますので、引き続きですね、それを強力にやっていきたい。企業・産業を張りつけ、更に若い人がそこに定着をしていく仕掛け、それは観光面等々での交流人口が増えていく仕掛け、そういったものをきめ細かくやっていきたいなというふうに思ってます。

【質問】地域別将来推計人口について、東京への人口集中が進むという推計結果に対し、どのような対策が必要になると考えますか。
【知事】 それはもう既に問題点、課題も出尽くしてると思います。ですから、日本の国のあり方をどう持っていくのかということをじゃないでしょうか。
 引き続き、やっぱり東京都は日本の首都だから、政治行政的にもやっぱりここに集まる仕掛けになっている。交通インフラも集まる仕掛けになっている。明治政府以来150年それでやってきているわけですから。そういう仕掛けだというので、経済的にもね、観光集客的にも、とにかく東京が日本の都ではなくて、アジアの都だから、たとえ日本という国が滅んでも東京は滅びないと思いますよ、私は。
 いつも私、よくいろんなところで申し上げるんですけど、東京、ニューヨーク市、パリ市は世界の都だから、アメリカが滅ぶことはないけど、ニューヨーク市はもう全くアメリカという国ではないと、世界なんだと。同じだと思うね、東京もね。そういったところが魅力を集めていくのは、それは僕は日本の国力という点でね、全部いかんとは言いませんが、それも必要なことだと思う。
 ただ一方でね、どんどんどんどんこんなに東京だけが増えて、あとは落ち込んでいく。それ、一番の大きな要因が大学生ですよ。いつも申し上げている、私が知事会でもどぎつく申し上げましたけどね。毎年、高校を出た大学生が10万人新規で行く。毎年ですから、毎年。東京からは2万5,000人が外へ出て、隣の神奈川とか千葉とか埼玉入れてね。だから、毎年7万5,000人の大学生が、18歳が純増していると。それで、東京圏の社会増は10万5,000から11万人だと。だからほぼ大学生ですね、若い20代前半ですよ、大学卒業し、就職も東京都。そこを何とかしなきゃいけないでしょということ。僕はそこがポイントだと思います。
 確かに、そりゃ日本だけかといったら違いますよ。韓国だってソウル市に、ソウル市は韓国人口の3分の1を超えて、もっともっと増えてるでしょ。何でソウルばっかりかといったら、結局子供の教育だと。大学はソウル市にしかないと言って、みんな集まってきちゃうんです。それがいいということではないと思うんです。
 一方で、じゃあアメリカなんかは、確かに東海岸のアイビーリーグね、ボストン市とかニューヨーク市に固まってるって、いや、そうかもしれないけど、西海岸にもあればね、中西部にもあれば、それぞれのところでみんな散らばってというか、それぞれに特色ある大学が覇を競っているわけですよね。だから、僕はそういう、そこに世界から頭脳が集まってくる。是非ね、私は首都であり、いろんな交通機能とか、世界の都、アジアの都だから、そこは魅力を持ってね、輝きを持って人を集めるというのは、それは否定しないし、これからもやってもらえばいいと思いますが、日本国内だけで毎年10万人、18歳、高校卒業をかき集めるというその枠組みは、あまりにもこれはアンフェアではないかと。イコールフッティングではないと、同じ条件ではないですよ。
 それは私立大学の経営問題になるとかいうことは確かなんでしょうけど、その一方で、じゃあ国全体のあり方考えたときに、それが公平なんですかと、公正なんですかということは申し上げたいですね。
 これだけのITの時代にね、東京にいなかったら勉強ができない、東京にいなかったら研究ができないというのはね、私は全くまやかしだと思いますね。じゃあ、アメリカでボストン市にいなかったら、ハーバード大学、MITにいなかったら研究ができないかと。そんなことはない。カリフォルニア州だって、むしろシリコンバレーに人がどんどん集まってくるでしょ。
 是非ね、それはね、そりゃ我々も頑張りますよ。頑張るけど、それはやっぱり僕は、今回、23区のね、大学の私大の定員を増やさないということを決めたのはね、我々が強く言ったからっていう話ですけど、あれは減らすんじゃない、増やさないんだから。減らすんじゃない、増やさないですから。私は、だから、これは更にもう一歩進んで、もう一歩進んでそれを分散していく方策までね、踏み込んでいただかないと、これは止まらないと思いますね。
 若い子がみんな行っちゃう。それをそのままにしておいて、大学のね、国際競争がどうのこうのって言っても、それはあれだな、問題点のすりかえとしか私は思えない。
 そういった点をやっぱりもっともっと改善じゃないな、抜本的に、抜本的に変革をしてもらわないと、日本の国の、この人のありようというのは変わっていかないというふうに思います。是非そういった面でもっともっとみんなに関心を持ってもらいたいと思います。

(3)今年度の重点事業等について
【質問】新年度特に力を入れたい事業をあげてください。また、今年度は2期目の任期最終年度になりますが、何か考えていることはありますか。
【知事】 我々政治家には任期は必ずあるので、今これで4年目ですからね、まあ実質この30年度が任期2期目の4年目、最終年度ということは認識をいたしております。  
 したがってね、2期8年やって、あっという間だなと思いながらですね、おりますけれど、しっかりとこの最終年度ね、務めていきたい。ですから、予算で提案したことを、様々な施策をしっかり実現をしていきたいというふうに思っております。それが1点。
 それから、今年度はね、2018年度は、来年2019年度はたくさんあるんですね、いろんなことがね。全国植樹祭もあればですね、ラグビーワールドカップもあれば、国際展示場のオープンもあればですね、あいちトリエンナーレもあれば、様々なものが固まっているので、そういったものの何ていうかね、仕掛け、準備をしていくというのがこの2018年度ではないかなというふうに思います。しっかりとね、その仕込みをね、やっていきたいというふうに思っておりますし、それと冒頭申し上げましたけれども、この平成30年度ね、昨年6月に構想を申し上げさせていただいたジブリパークのね、構想もできるだけ早いうちにね、骨格を固めて、また皆さんというかね、県民国民の皆さんにね、是非お示ししたいなというふうに思ってますから、その作業をやはり精力的にね、進めていきたいというふうに思っております。