知事の記者会見
メインメニュー
知事のマニフェスト 知事の発言・寄稿 知事記者会見 県議会知事提案説明 知事からのメッセージ 知事交際費の執行状況 プロフィール トップページ 写真で見る主な活動


令和元年7月2日(月) 午前10時
1 知事発言
(1)「SDGs未来都市」の選定証授与式について
(https://www.pref.aichi.jp/soshiki/kikaku/aichi-sdgs.html)

 「SDGs未来都市」の選定証の授与について御報告いたします。お手元に資料がありますので、御覧をいただければと思います。
 昨日、記者発表いたしましたが、愛知県が「SDGs未来都市」に選定され、昨日、総理大臣官邸で安倍総理から「SDGs未来都市」選定証を授与されました。
 この「SDGs未来都市」は2018年度から始まり、今年度は2年目ということで、今年度は本県を含め全国31都市。去年が29都市なので、合わせて60都市ということでございます。
 SDGsとは、2015年9月にニューヨークで開催された国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に掲げられた17の目標のことであります。Sustainable Development Goalsというね、先進国、途上国問わず、国際社会全体で経済、社会、環境に関わる諸課題の解決に統合的に取り組もうという重要な考え方です。
 国では、持続可能な開発目標「SDGs」の理念に沿った基本的・総合的取組を推進しようとする都市・地域の中から、特に経済、社会、環境の三側面における新しい価値創出を通して持続可能な開発を実現するポテンシャルが高い都市・地域を「SDGs未来都市」として選定し、支援をしております。
 本県は、「世界をリードする日本一の産業の革新・創造拠点」、「人が輝き、女性や高齢者、障害がある人など、全ての人が活躍する愛知」、「県民みんなで未来へつながる『環境首都あいち』」の、経済、社会、環境の3つの側面の調和を図りながら活力と持続力を兼ね備えた大都市圏を目指す「SDGs未来都市あいち」を提案し、それが持続可能なまちづくりを推進する取組として評価されたということであります。
 本県としては、これまでもSDGsの理念を踏まえた各種施策を実施をしてきましたが、今後とも「SDGs未来都市」として持続可能な発展を目指し、SDGsの理念の具体化に取り組んでまいります。特に、「地球上の誰一人として取り残さない」というSDGsのスローガンは、本県が目指す「すべての人が輝く愛知」と合致するものであり、今回の「SDGs未来都市」の選定を契機に、本県の発展を支える人づくりに向けてSDGsの理念や視点を踏まえた取組を更に推進をしてまいります。
 お手元にですね、未来都市選定証の写しがありますが、実際のものはこれでございますので、よろしくお願いいたします。
 そしてですね、これはですね、SDGs未来都市について今、申し上げましたが、今後はですね、今後は今年の8月下旬までに、国へ提出した提案書を更に具体化をいたしまして、2019年からの3年間の計画であります「愛知県SDGs未来都市計画」(仮称)ですが、を策定をし、経済面としては近未来技術等の社会実装の推進、スタートアップと既存企業の連携によるイノベーションの創出などを行い、本県の強みであるモノづくり産業の高度化、高付加価値化を図るといったようなこと。それから社会面としてはですね、若者の活躍促進、女性の活躍促進、障害者の活躍促進など、誰もが活躍できる社会を目指す。環境面としては、「あいち地球温暖化防止戦略2030」を推進し、循環型社会に向けた取組などを行い、「環境首都あいち」の実現を目指す。そのための県民の皆さんや企業さんに向けてのSDGsの普及啓発、人材育成のためのセミナー、ワークショップなどをやっていきたいと思います。
 環境面ではですね、例えば社会の低炭素化を進める、エコカーとか再生可能エネルギーの普及などによりまして。あと、生態系ネットワークの形成の推進、国際的な協働による生物多様性の保全、食品ロスなどの廃棄物の削減や資源循環といったようなことに具体的に取り組んでいきたい。そういう計画作りを8月までにやっていくということで進めていきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。

(2)愛知県大学対抗ハッカソン“Hack Aichi”の開催について
(https://www.pref.aichi.jp/soshiki/kikaku/hack-aichi.html)

 愛知県大学対抗ハッカソン“Hack Aichi”の開催について申し上げます。
 愛知県が主催となって初めて開催するハッカソンを、「愛知県大学対抗ハッカソン“Hack Aichi”」として、本年9月に開催することとし、本日から参加大学の募集を開始します。
 ハッカソンとは、ソフトウエアのエンジニアリングを指す「ハック」と「マラソン」を組み合わせた造語で、複数の参加チームがマラソンのように与えられた時間中ずっと、ITを活用して新たなサービスや製品等を開発し、競い合うイベントであります。
 このハッカソンを大学対抗という形で、愛知県経営者協会及び同協会会員企業等の協力のもと開催し、県内産業の維持・発展に不可欠なIT人材の確保・育成を図ってまいります。また、IT人材の育成に取り組む県内大学の取組姿勢をアピールすることにより、次代を担う優秀な人材が当地域に集まる流れを創出したいと考えております。
 開催日は、9月7日土曜日、9月14日土曜日、15日日曜日の合計3日間であります。9月7日土曜日は、特別講演、事前セミナー、アイデアメイキングを、9月14・15日の土日にはハッカソン本番としての開発作業や審査、表彰を行います。
 開催場所は、名古屋駅前のデンソー名古屋オフィスで、参加対象は全国の大学の大学生とし、定員は20大学100人程度といたしております。
 テーマは、「モノづくり×AI・IoT」でありまして、「愛知県の社会課題を解決しよう!~現場の人材不足を解決する新しいサービスを創り出せ~」です。多くの企業に共通する課題である現場における人材不足をテーマとして設定をいたしました。
 優秀チームへの特典として、愛知県知事賞のほか、愛知県経営者協会や協賛企業に御協力をいただき、愛知県経営者協会賞、企業賞、特別賞などを用意しております。
 是非多くの大学に参加していただき、若い皆さんの新しいアイデアや技術力、デザイン力などを存分に発揮していただきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。
 具体的な、更に詳細なものはこの資料に書いてありますので、また御覧をいただければというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。
 なおですね、この20大学、上限100人ということでありますが、一応今のところ、事前に県内全ての大学に参加意向を調査した結果、県内の14大学が参加意向を示されておられますし、近隣県の主要大学である岐阜大学、三重大学、静岡大学さんにも働き掛けを行った結果、各大学とも前向きな意向を示しておられますので、そうしたところは御参加いただけるんではないかと思いますし、さらにね、奮って御参加いただければ有り難いと思います。
 これまでハッカソンの関係者にヒアリングしたところ、対象を大学生とか大学院生に限定したハッカソンはほかにもありますが、大学から1チームのみ参加して行う大学対抗形式のハッカソンは全国初、初めてだということでございますので、奮って御応募いただいてね、大いに切磋琢磨してね、盛り上がっていただければ有り難いなというふうに思っております。
 また、この事業はですね、3年を限度とする国の地方創生推進交付金を活用しておりまして、当面、3年を目途に毎年やっていきたいというふうに思っておりますので、今年をスタートとして3年ね、続けて。そこでまた更に、3年たてばね、やっぱり世の中変わるので、多分また別のやり方で盛り上げたらどうかという話になるんではないかと思いますがね、まずは3年はしっかりやっていきたいなと思います。
 また、愛知県経営者協会さんが入っているのはですね、これは2018年2月に私とですね、愛知県経営者協会の正・副会長さんとで様々な、大学とか人材育成、人材確保をテーマとした意見交換を2017年11月と2018年2月と2回続けてやりましたが、その折にですね、モノづくりと情報技術を結びづけたIoT人材の育成拠点づくりのためのハッカソンを開催したらどうかという提案をこの経営者協会さんからいただきましたので、そりゃいいことだと、是非やっていきましょうという話でね、今日まで組み立ててきました。
 私どもは、このハッカソンは、県内産業の維持・発展に不可欠なIT人材の確保・育成を図るとともに、IT人材の育成に取り組む県内大学の取組姿勢をアピールすることにより、次代を担う優秀な人材が当地域に集まる流れを創出することを目的としております。
 したがって、愛知県が主催いたしますが、産学行政の連携が重要でありますので、提案者である愛知県経営者協会からも協力の申出がありましたので、今回、御協力をいただき、知事賞と併せてですね、経営者協会賞といったようなですね、この賞もお出しをいただくと。協会の会員企業さんは企業賞とか特別賞なんかも出していただき御協力をいただくと、こういうことでございます。経営者協会さんと一緒になりましてね、しっかり盛り上げていきたい。
 今、経営者協会の会長はデンソー会長の加藤さんなので、そんなこともあって、今回会場も含めて御協力をいただいていると。駅前のすぐなんで非常に便利のいい、利便性のいい所でありますから、学生の皆さんにとってもね、多くの皆さんにとっても参加しやすいんではないかなというふうに思っております。
 奮って御応募いただきたいと思います。
 私からは以上です。

2 質疑応答
(1)安倍首相の大阪城エレベーターに関するG20大阪サミットでの発言について
【質問】 安倍首相がG20大阪サミットの夕食会の挨拶で大阪城にエレベーターを設置したことはミスであったと発言しました。この発言に対して、名古屋城木造天守閣のエレベーター不設置に反発している障害者団体などから非難の声が出ています。河村名古屋市長は首相の発言に一定の理解を示す発言をしていますが、知事の考えを教えてください。
【知事】 多分その会の雰囲気でですね、G20首脳がおられて大阪城をバックにした夜のレセプションでありましたので、マスコミ等々の報道でも言われておりますが、場を和ますために言われた、はっきりいって受けを狙って言われたんではないかと言われております。原稿にそんなもんあるわけないのでですね、アドリブでそうやってその場の受けを狙って言われたんではないかというふうに言われておりますけれども、正直言って、不適切な発言だったというふうに思います。
 政府はバリアフリーを進めておられますね、法律に基づいてね。法律も作ってやっている。我々もそのバリアフリー社会を目指してやっている。障害者団体もバリアフリーを求めておられるということですね。
 そういう中で、そのリーダーである、時の総理大臣がですね、あたかもバリアフリーでなくてもいいんだととられかねないようなですね、発言をこういうG20の場で、いかなレセプションということであろうともですね、されるというのは、私は極めて不適切だというふうに思います。したがって、早めに取り消された方がいいというふうに思います。
 この後、あさってから参議院選挙が始まりますけどね、これは当然、もう既にマスコミ等々でもありますし、各党の皆さんからもですね、いかがなものか、撤回すべきだというような声も上がっているのは承知しております。私もこれは不適切な発言だというふうに思いますので、取り消されるならば早く取り消された方がいいというふうに思います。そうでないと、これはこの選挙期間中、尾を引くんではないかというふうに思います。
 ということが一つと、もう一つ、名古屋城の関係でいえば、もう皆さん御案内のようにですね、障害者団体の皆さんが、それも愛知県ではなくて全国の障害者団体の皆さんがもう既に決議をしですね、名古屋城にエレベーターを設置をすべきであるということでですね、活動し、名古屋市には抗議を、抗議文をぶつけて、そしてその署名活動までし、そしてちょうど1年前にはですね、名古屋市内でデモも行って、そしてまた名古屋市役所の前でもですね、そうした演説会もやられたということでありますので、私はですね、そういう中でこういう発言をされるというのは誤解を受ける元になると思いますので、そういう面でもですね、早めに取り消された方がいいというふうに思います。
 当然いろんな各党討論会等で詰められますわね、これね。どうやってお答えになるんですかね。政府はバリアフリーを進めるんでしょう。進めるんでしょう。違うというんなら違うと言われればいいですけど。そこはあれですよ、あやふやと言っていると答えに窮しますよ、それ。
 私は、明快に取り消しますと、適切でなかったということを一言言えばいいんだろうというふうに思います。それでもって、あわせてバリアフリーの社会をしっかり進めていく、障害者福祉政策をしっかりやっていくんだということを表明されたらいいのではないかというふうに思います。

(2)名古屋城の木造天守閣について
【質問】 名古屋城の木造天守閣について、知事は先週の定例記者会見において、先方が望むならば文化庁と名古屋市の間に県が入って調整しても良いとの発言がありましたが、その後、名古屋市側からの依頼等はありましたか。 
【知事】 特に具体的にそういう話があったわけではありません。昨日まで名古屋市役所及び名古屋市議会は、昨日が最終日でしたかね。今日が最終日ですけど、昨日最終の本会議で今日は予備日ですから、昨日、6月議会は全ての議決を終えてですね、閉会ということになったというふうにお聞きしておりますので、その6月議会の対応でいっぱいいっぱいということではなかったんでしょうか。
 ということでありますが、これについてですね、名古屋市さんがこの木材保管庫の議案を6月26日に撤回をしたというときのコメントと、昨日もですね、河村市長が名古屋市議会においてコメントをされておられますので、それについて私からも少し所感を申し上げたいというふうに思っております。
 いろいろ言われておりますけれども、河村市長及び名古屋市さんの言い分としては、文化庁からはできるだけ速やかに結論を得たい旨の発言をいただき、臨時の第三専門調査会の開催についても日程調整を行っていただいていると聞いているということなので、すぐにでもめどがありますよというようなことを言っておられるようでありますけれども、日程調整は文化庁はしておりません。したがってですね、事実と異なる発言をまだされておられるということはいかがなものかというふうに私は思います。そろそろ本当のことを言われたらどうかという思いで聞いておりました。
 先週も私申し上げましたが、これはそういう、今、名古屋市が出してきた資料に基づいて議論をするというような段階ではないんですね。要は、文化庁及び石垣部会始め文化財、城郭建築の専門家の皆さんは、あの石垣及びあのお堀の、その天守閣のね、天守台のお堀のところのあれも当然埋蔵文化財が入っていると。この石垣及びお堀のところも含めてこれが特別史跡、国宝であると。これを守ってほしいと、保存をしてほしいということを最初からずっとですね、言っておられるわけであります。しかしながら、名古屋市さんの返事は、天守閣を壊してみなければ分かりませんという答えなので、そうですかと。それでは、まず調査してくださいねということを言っているわけなんですね。
 ですから、一から調査をしなければですね、この議論は全く進まないというのが事実でありますので、そろそろ事実を、本当のことを言われたらいいのではないかということを先週も申し上げました。今日も申し上げたいと思います。専門家の方から私がお聞きすれば、調査だけで五、六年はかかる。保存計画を作るのに二、三年かかる。まあ八、九年はかかるでしょうということでございます。
 昨日、名古屋に石井啓一国土交通大臣が来られましたので、その始まる前、2人で30分話しましたんでね。菅官房長官も入れて10分ぐらい3人で話しまして、それはよもやま話に近かったんですけども、そのときにちょっと、熊本城の石垣もね、あんなの何十年もかかりますからねって言ったら、まあ一応オフィシャルでは熊本城は20年だと言われました。私は、名古屋城の石垣はその何倍も大きいと。倍ではない、何倍も大きいということなので、そう簡単ではないんですよねということは申し上げておきましたが、そういうことなんですね。
 言った言わないとかですね、いやいや文化庁こう言っているんだ、言わないとか、そういう話で済んでいればいいんですけれども、もう事態はですね、私が先週も申し上げましたが、木材を100億円で調達してしまった。文化庁の許可が出るめどもなく。最初から無理だ、できない、難しいと言われていたにもかかわらずですね、もう契約してしまった、調達してしまったということなんですね。
 河村さんとか名古屋市さんが、いや、こう言っていたって言い張るのは御勝手ですけれどもですね、そこのことで、しかしもう木材を調達してしまった。でも許可はおりない。これ、どうするんですかと。100億円全損になってもいいんですかと。さらにですね、保管料が増えて被害は拡大していくんですね、損害は。これ一体どうするんですか。もう何年間先延ばししてればそのうちみんなが忘れてくれるだろうとでも思っておられるんですかね。
 私は全然そんなことはあり得ない。どんどん被害が拡大していきます。最後、結論出るんです。幾ら損害が出たと。これ、誰の責任になるんだということに私はなると思います。
 昨日ですね、自民党の名古屋市議団の皆さんが、木材調達に当たってはね、これ議決したのは2年前かな、それと去年だな。予算は単年度だから、1年前の3月に木材の調達に当たっては、文化庁から与えられた課題を確実に解決し、現状変更許可の見通しを立てた上で計画的に行うこととの要望を付して賛成し、可決した経過があると。いまだ現状変更許可の見通しが立ったとは言い難いということで、であればですね、もう木材の調達については慎重にしろということを、要は、もうこれ以上やめろと、これ以上製材するなということを昨日、言いに行かれたというふうにお聞きをいたしました。この申入れ書もいただきましたが、そういうことだと思うんですね。
 事ここに至れば、あとはですね、やはりいかにその損害額を、損害が出るのはもう間違いないので、損害額をいかに小さくしていくかということをやられなければいけないんではないでしょうか。
 ましてや、名古屋市議会でも予算は撤回されたと。昨日、名古屋市議団から、文化庁の許可が立ってから木材調達しろと言ったじゃないかと。にもかかわらず、何で全額、94億5,000万円ね、全額契約してしまったんだということをですね、言われている。じゃあ、もうこれ以上はやめろというふうに昨日言われているんですね。
 ところが、まあそれでも河村さんは、何か、いやいや、もうちょっとで許可出ますよとか言ったらしいですけれども、言うのは自由ですけれども、それだったら、結果を見せていただければいいんではないかと思いますね。結果は明らかなんですね、私が言ってることのとおりになるわけでありますから。
 それとですね、そもそも論としてですね、そもそも論ですよ、そもそも論として、これは世間の常識というかビジネスの常識ですけれども、お金で持っているときはですね、コストはかからないんですよ、お金は。お金はコストはかからずにですね、金融機関に預ければ、本当に微々たるもんですけれども今はね、金利が付くんですね、利息がね。
 ところが、お金を物に換えた途端にですね、世の中は金倉が要るんですよ。金利倉敷、保管料ですね。金利と保管料。常識じゃないですか、金倉が要るの。物に換えた途端に。ましてや木材のようなかさ物、かさばる物をかさ物と言うんですけどね、木材のようなこんなかさ物をですね、置いとくんだったら、そんなのただで置けるわけないじゃないですか。お金だったらコストかからない。物に換えた途端に金倉が要ってコストがかかるんです。
 許可のめども立たないのにですね、物に換える。それもかさ物に換える。ましてや木材は鉄と違ってですね、調達した途端に劣化が始まる。だから、いろんな企業さんとか建築関係でも、もうとにかく調達したらすぐ。必要になったときに調達して使う。必要になったときに調達して使うということは常識ですよね。いや、僕は考えられないですね、こんな無謀はやり方は。
 河村さんもね、とんでもないと思いますけれども、名古屋市の職員もですね、このお金を物に換えた途端に金倉で、この日本国というか物に換えて保管料がかからない世界ってどこにあるんですかね。ありませんよ。
 我々行政官は、企業も同じだと思いますが、善管注意義務ってあるんですよ、善管注意義務が。きちっとした普通の、通常の、善良なる管理者の注意義務をもってですね、仕事をしていく、職務を執行していくというのがあるんですね。これから照らして、本当にあり得るんですか、こういう話が。私はもう非常識極まりないと思いますね。
 だから、そういう意味で私はね、今のまま進んでいって、いやできます、できますと言ってずーっと、一日ずつ先延ばしをしていってですね、得るものは何もないと思います。このままなら100億円が全損になってですね、更に保管料で拡大をしていく、そういうリスクを抱えてるんですよ。
 私はね、これはもうそろそろ本当のことを言ってですね、事実関係を明らかにして、早急に対策を打つべきだと。そういう深刻な事態に至っているということを申し上げたい。そのことを多くの方に知っていただきたいというふうに思います。
 先週申し上げましたが、市議会でね、やはり事実解明、真相解明をしっかりやってほしい。例え話で百条委員会とも言いましたけども、しっかり、しっかり事実関係を明らかにしてほしい。私もですね、一県民としてやはり事実を知りたい。何でこうなったのか。何でこんな常識に反するようなことが行われてね、この100億円がね、全損になるようなリスクを抱えてしまったのか、お聞きをしたいというふうに思います。

(3)リニア中央新幹線の静岡工区について
【質問】 昨日、石井国土交通大臣が名古屋に来られていたとのことですが、リニア中央新幹線の静岡工区の件で、何か意見交換等をされましたか。
【知事】 はい。先ほど申し上げましたように、昨日6時30分からの会合でありまして、その6時30分からの会合でもですね、石井大臣が最初に挨拶して、私がその次で、その後が菅官房長官という三者そろい踏みで挨拶しましたが、その挨拶の中でもリニアのことについては、一生懸命大村さんからぴしっと言われたので、我々は責任持って、今、一生懸命いろいろ話をさせていただいていますということを言っていただきましたが、私からもその場でも申し上げました。
 そして、その6時30分の会に先立つ前、6時から30分2人で話しましたが、同じことですけどね、5月に来られたときも同じ話をしておりますが、今回も6月6日のリニア中央新幹線建設促進期成同盟会のですね、決議をお渡しをし、東京-大阪間の9都府県の会で、私は会長をやってますと。東京-大阪間の全線早期開業、特にその前提としての東京-名古屋間のね、2027年度の目標をね、必ず達成していただけるように、この工事計画に従ってですね、着実に工事、事業を進めてほしいという決議があるんですね。今年は特にその中でいまだ未着工の区間については、国、JR東海及び関係者がスピード感をもって協議・調整を行い、そして速やかに事業に着手すること、工事に着手することという決議をしました。ということなので、是非その点は。これは全国新幹線鉄道整備法に基づいて国が計画を作って、JR東海、事業者に指示をしてやる国の事業ですよねと。だから沿線自治体も協力しなさいという、そういう義務がかかっているから一生懸命やってますねと。
 何といっても日本の屋台骨をつくる事業なので、我々としては、2027年度の目標期限がですね、遅れることはね、受け入れられないと。それも、今ここで工事に入れないからそれは今ここでずれてしまうというのは到底受け入れられないので、しっかりと任を果たしてもらいたい。しっかりと静岡県と調整してもらいたいということをですね、2人のときはもうちょっときつく、どぎつく言いましたけども、きちっと申し上げました。
 石井大臣からは、それはもう重々状況は分かっているので、しっかりと調整していきます、やっていきますというお話をいただきました。