知事の記者会見
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令和元年8月5日(月) 午前10時
1 知事発言
(1)熱中症の注意喚起について
(https://www.pref.aichi.jp/soshiki/shobohoan/netutop31.html)

 皆さんおはようございます。8月5日月曜日のですね、午前10時、定例会見を始めさせていただきます。
 熱中症の注意喚起について申し上げます。
 梅雨明け後、今日まで大変暑い日が続いております。今後も厳しい暑さが続くものと思われますので、改めて、熱中症について県民の皆様に注意喚起をさせていただきます。
 現状でありますが、県内における熱中症による救急搬送患者は、今年5月1日から8月4日までの速報値として2,431人となっており、そのうち、先週の7月29日から8月4日までの1週間では、熱中症による救急搬送者数は1,309人に上っております。
 愛知県では、熱中症予防の注意喚起のため、5月1日から、土日祝日を除く毎日、熱中症による救急搬送者数を、県内消防本部の協力を得て、防災安全局のWebサイトに公開しております。また、様々な会合等の機会を活用し、県民の皆様方に広く、熱中症の予防啓発・注意喚起をしていきたいと考えております。
 また、2017年2月に、愛知県と大塚製薬株式会社との間で「健康づくり等に関する包括的連携協定」を締結いたしましたが、特に熱中症対策については、毎年、大塚製薬株式会社に注意喚起のポスターを作成していただいております。引き続き、このポスターを市町村や学校、関係施設に掲示し、注意喚起を図ってまいります。
 県民の皆様には、エアコンや扇風機を適切にお使いいただくとともに、小まめに水分、塩分を補給いただき、体調管理に努めていただきますようにお願いを申し上げます。
 大塚製薬株式会社さんとは2017年2月に「健康づくり等に関する包括的連携協定」を締結しておりまして、これに基づきまして、熱中症予防の対策ポスターを3,000枚作成をして、主に県の機関や指定管理施設等に掲示をし、熱中症の予防に努めております。
 県のいろんな施設、地方機関、それから県立高等学校、特別支援学校、それから指定管理施設、県営住宅というところでございまして、大体3,000枚をこれ作ってですね、掲示しているということでございます。
 また、「あいちシルバーカレッジ」では、大塚製薬株式会社さんにも協力いただいて熱中症予防の講話を6月に開催をし、直接高齢者にも呼び掛けていただいております。
 是非ですね、熱中症予防、お気をつけいただきたいと思います。
 なお、1週間ごとに各消防本部の報告を受けた数値を発表しておりますが、2019年度5月1日から1週間ごとにまとめておりますが、7月28日の日曜日までの3か月はですね、去年が熱中症で搬送された方が4,247人、今年は1,122人で4分の1だったのが、7月29日から8月4日、昨日までで今年が1,309人。去年が815人なんで、ちょっと梅雨でですね、少なかった分が、急にまた暑くなったんで、今伸びております。数字にも表れておりますので、是非お気をつけをいただきたいというふうに思っております。
 
(2)Aichi Sky Expoの開館記念事業について
(https://www.pref.aichi.jp/soshiki/kokusai-kanko/opening.html)

 Aichi Sky Expoの開館記念事業についてです。
 Aichi Sky Expoのオープニングまで残すところ1か月弱となりました。これまで、オープニングイベントの内容など、段階的に発表してまいりましたが、ここで改めて全体概要をお知らせします。
 記者発表資料の1ページを御覧ください。はじめに、開業日の8月30日金曜日には、開業式典として、午前10時から、国、地方自治体、経済界、展示会業界など、国内外から約1,100人の参加者をお迎えし、式典及びレセプションを行います。
 海外からは、国際見本市連盟(UFI)や国際会議協会(ICCA)といった業界団体を始め、展示会主催者等の方々にお越しをいただく予定となっております。この機会を捉え、世界を視野に入れた展示場をアピールしてまいりたいと思います。
また、開業式典に合わせ、会場周辺において、県として積極的に進めている自動運転やサービスロボットのデモンストレーションを実施し、ものづくり愛知の産業力をアピールしてまいります。
 2ページを御覧ください。続いて、同日夜から9月1日までの3日間、オープニングイベントとしてeスポーツとライブエンタテインメントの祭典「AICHI IMPACT!2019」を開催をいたします、ということでございます。
 まず、本イベントの中心となるeスポーツにつきましては、eスポーツグローバルエキシビションと題しまして、8月31日と9月1日、土日の2日間開催いたします。1日目の8月31日は、「J‐eスポーツ」と題して、「グランツーリスモSPORT」やオンライントレーディングカードゲームの「シャドウバース」、「ストリートファイターV」など、国産のゲームで、国内外のトッププレーヤーや有名芸能人がエキシビションマッチを行います。
 次に、4ページを御覧ください。これがずっと3ページまでありますけれども、2日目の9月1日の日曜日はですね、海外製ゲームで国際的人気のある「フォートナイト」の大会を開催をいたします。「フォートナイト オールスタードリームマッチ」ですね。事前の人気投票で選ばれた強豪選手による対戦が繰り広げられます。
 次に、KPOPライブについてです。8月30日と31日、金土の2日間、「AICHI IMPACT!2019 KPOP FESTIVAL」と題して開催いたします。出演アーティストは、A.C.E、Apeace、Cherry Bullet、IZ*ONEという、いずれも人気の、国際色豊かなメンバー等から成る4組です。
 6ページを御覧ください。ブース展示についてでございます。これまで御説明いたしましたeスポーツとKPOPのステージ企画が行われる「展示ホールA」のほかに、隣接する「展示ホールC」をブースエリアとし、8月30日から9月1日まで様々なブースが出展されます。
 eスポーツを体験できるコーナーやKPOP関連グッズの販売コーナーなど、ステージと連動した企画はもちろんのこと、世界の料理が楽しめるコーナーや、次世代通信規格5Gを使ったエンターテインメントが体験できるコーナー、知多地域を中心に愛知の観光と物産、伝統文化を体験できるコーナーなど、盛りだくさんの内容となっております。
 ゲームファン、KPOPファンだけでなく、お子様からお年寄りまで、どなたでも楽しめる、夏休み最後のお祭りイベントとなっておりますので、御家族そろってお出かけをいただき、新しい展示場を体感をしていただければ有り難いというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。
 様々にイベントを用意しておりますこのオープニングイベント、「AICHI IMPACT!2019」、是非ですね、多くの方にお越しをいただければと思います。この規模でのeスポーツの国際大会ですね、これだけのメンバーを集めての大会というのは本邦初公開ということだと思っておりますし、KPOPのフェスティバルということで、4組が一堂に会してのコンサートというのも、これもですね、国内でそうそうないことでありますので、また多くの方にお越しをいただくことを願っております。
 なお、補足いたしますと、式典は1,000人を超える方々を対象に御出席をいただく予定でございますが、参加者のうちイベント主催者、業界関係者として、首都圏を中心に全国から、この地元を除いて約500名の方に参加をしていただく予定でございます。海外からの参加者としては、GLeventsが有するネットワークにより、ヨーロッパやアジアの主要なイベント主催者にも参加をしていただく予定です。この機会を捉えてAichi Sky Expoを国内外にアピールすることで、新たな展示会・イベントの開催につなげていきたいと思います。
 KPOPのチケット販売は、7月24日の水曜日から一般販売が始まりました。今のところ順調と聞いておりますが、多くの方にお越しをいただければというふうに思っております。
 eスポーツはですね、見どころとしては、一つは、選手が非常に豪華だということでございます。世界規模の大会で優勝経験のある有名選手が多数来場いたします。それから、YouTubeなどでゲームプレイ動画を配信している、ストリーマーと呼ばれる方々も多数参加をいたしますので、盛り上がるのではないかと思います。二つ目は、体験できることです。TOYOTA GAZOO Racing提供の試遊台、リアルドライビングシミュレーター「グランツーリスモSPORT」を自由にプレーできるという企画でございますし、見るだけでなく実際に体験していただけるプログラムを用意しております。三つ目は、ゲームをよく知らない人でも楽しめる企画になっております。お笑い芸人の霜降り明星さんやゴールデンボンバーの歌広場淳さんなど、おなじみの芸能人の対決は、ゲームの内容が分からなくても、その芸人の方のね、魅力で楽しめるのではないかというふうに思います。
 また、ゲーム音楽をピアノで演奏したYouTube動画の再生回数5億回を誇る、地元名古屋出身のピアニスト「まらしぃ」さんが、今回AICHI IMPACT!のテーマソングを作っていただきました。8月31日のJ‐eスポーツのオープニングで、1曲通しての演奏を初公開をしていただきます。
 この機会に、是非eスポーツの魅力に触れていただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。

(3)「あいちトリエンナーレ2019」について
 河村さんから私のところに2日夕方届きました文書、それから、3日にですね、愛知維新の会の代表、杉本さんから届いた文書をお配りをしております。私ども県が受け取りましたので、公文書ということなので、ここでお配りをさせていただき、この点についての私の考えを少し申し上げさせていただければというふうに思いましたので、お配りをいたしました。
 この数日来様々にですね、いろんな御意見をいただいておりまして。経過等につきましては、3日の土曜日、おととい土曜日の夕方5時から愛知芸術文化センターで私が会見をいたしましたので、御案内いただいていると思いますが。今回、このあいちトリエンナーレ2019の中の企画展の一つ、「表現の不自由展・その後」につきましては、8月3日の6時が閉館ですから、3日までということにさせていただきました。
 3日間の展示、それからまた7月31日の内覧会を含めて、実質4日の展示ということでありましたが、多くの皆様から様々な御意見をいただいたということでございますけれども、その中でですね、大変残念なことにですね、脅迫、恫喝(どうかつ)、そしてまた電話対応した職員の名前を聞き出して、それをネットに張りつけて誹謗中傷するとか、そういったですね、心ない動きがたくさんありました。そして何といってもですね、「ガソリン携行缶を持ってお邪魔しますね」という、テロ予告のようなですね、そういったものもありました。ということで、このトリエンナーレという3年に1回の芸術祭を安全安心に、多くの方に楽しんでいただくという観点からですね、今回、この「表現の不自由展・その後」は3日までということにさせていただきました。
 いろんな御意見をね、たくさんいただきましたが、我々としてはですね、この間にいただいた御意見とかいろんな電話、メールなどなどについても、電話回線を増やし、職員を増やし、この本庁にも一室をまた新たに設けてやってまいりましたが、やはりテロ予告とか、脅迫、恫喝、犯罪めいたことを言われますとね、やはり安全安心を考えてですね、この判断に至ったということでありますので。津田監督とも相談して合意をして、こういう判断をしたということなので、御理解をいただければと思います。
 なおまた、そういう中でね、今朝でありますけれども、また1通のメールが県に届きまして。早朝のメールでありましたのでね、5時前の時間でありまして、今朝職員がこれを気づいて、直ちに警察に連絡をさせていただきましたが、愛知芸術文化センターへということで、これは名前と住所も書いてありますけれども、ここには「私の部下青葉真司が実行した京都アニメーション放火はお楽しみいただけましたでしょうか」と、「市民たちがおびえながら避難するさまは滑稽でした」というようなことがですね、そう書いてあるんです、ここに。実際にですね、だから何言っているのか支離滅裂ではありますけれども、日も特定して、何月何日の何分に愛知芸術文化センターと何とかかんとかにですね、ガソリンを散布しますと、こう書いてあります。直ちにこれは警察に連絡しましたけれども、こういうですね、卑劣なメールがですね、来るということは、もう言語道断だというふうに思っております。これはきっちりとですね、対応をしていただきたい。これは住所も名前も、本当にそうなのかよく分かりませんが書いてありますのでね、これは是非厳正に対処していただきたいというふうに思っております。
 その上でですね、8月2日の夕方ですね、私は豊根村に山村問題懇談会、山村サミットに行っておりましたんであれですが、河村さんからこういう形でですね、お手元にあるような文書をいただきました。これは、個人の文書といいますかね、契印が押してありますので公文書ということになろうかと思いますけれども、ここに書いてありますね。「表現の不自由という領域ではなく、日本国民の心を踏みにじる行為で許されない。厳重に抗議するとともに、展示の中止を含めた適切な対応を求める」。要は、「行政の立場を超えた展示が行われている」というふうに書いてあります。
 そしてもう1枚はですね、その翌日、8月3日に愛知維新の会、公党ですね、の代表として杉本衆議院議員の名前で、同じく作品を特定してですね、「不適切であり、展示中止を求めます」という内容の、これも公党の判がついてありますから公文書でしょう。そういうものが来ております。
 これについて私の考えを申し上げたいと思います。
 今回の河村さんの一連の発言は、私は憲法違反の疑いが極めて濃厚ではないかというふうに思っております。
 憲法21条はですね、もう御案内のように「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する」。第2項で「検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない」というふうになっております。このポイントはですね、国家があらかじめ介入してコントロールすることはできない。要は、既存の概念や権力の在り方に異論を述べる自由を保障する。要は、公権力が思想内容の当否を判断すること自体が許されていないのですと。こういうふうな解説が大体通説って、定説なんでしょう、ということだと思っております。というふうに憲法21条に書いてあります。
 なので、私はですね、これは最近の論調で、いわゆる税金でやるからこういうことをやっちゃいけないんだ、おのずと範囲が限られるんだということをですね、ネットでいろんな意見が飛び交っているのは、これは匿名の世界だからあれかもしれませんが、いろんな報道等々でコメンテーターの方がややもすればそういうことを言っておられる方もおられるようですけど、それは全く逆ではないかと思いますね。これは行政、国、県、市、公権力を持ったところだからこそ表現の自由は保障されなければならないと思います。思いますというか、そうじゃないですか。税金でやるからこそ、公権力でやるからこそ、表現の自由は保障されなければいけない。逆に、分かりやすく言えば、この内容は良くてこの内容はいけないということを公権力がやるということは許されていないということではないでしょうか、ということ。むしろね、民間企業さんとか個人なら、社の方針としてこの範囲、うちはこうだよねと、こういうことでやるというのはあってもいいのかなというふうに思いますが、公権力ですね、国だけじゃなくて、県も市もですね、公権力が、この内容は良くて、この内容は駄目だよと言うのは、これはこの憲法21条からして、違うのではないでしょうか。
 最近の何かあれを見ると、税金でやるんだから、何か一番ひどいのはね、国の補助金もらうんだから国の方針に従うのは当たり前だろうというようなことを平気で書かれているところがありますけど、皆さんどう思われます、それ。本当にそう思います?私、全く真逆ではないかと思いますよ。税金でやるからこそ、むしろこの憲法21条はきっちりと守られなきゃいけないんじゃないでしょうか。何かこの数日間、ちょっと待てよとつらつら考えて、非常に違和感を覚えております。
 だから、この文書ね、河村さんから来た文書、何か河村さん得意げになっていろんなところで胸を張ってね、この発言をテレビの前で言われておりますけれどもね、カメラの前とか新聞で言われておりますけど、河村さんがこの実行委員会の会長代行なんですね。市長で、市の代表です。市の負担金2億円を含むこういう税金が使われるんだと。だから、今回のこの内容についてはね、この内容はここまでならいいけど、これ以上はいけないと書いてあるんですね、これ。中止しろと書いてあるわけですね。
 これはですね、河村さんはまさに市長さんで予算も出す、まさに権力者ですよ。公権力を使われる、公権力を行使される方ですね。公権力を持った方が、この内容はいい、この内容は悪いと言うのはですね、これは憲法21条に言う検閲ととられても仕方がないんじゃないでしょうか。検閲は、御案内のように、一番オーソドックスなのは事前検閲ですけれども、それは事後検閲だってありますからね、これね。これ、まさにやめろと言っているんですから、そういうことになるんじゃないですか。
 法律家の皆さんとあれするとですね、検閲の概念をどこまでとるのかというと、非常に技術的な、テクニカルな話になるとは聞いていますけれども、そういうことじゃなくて、私は趣旨としてね、河村さんは権力者ですよ、公権力を持った方、それも予算も出している。だから、よってもってこの内容はよくて、これの内容は駄目だから、これは中止しろと書いてあるわけですね、これも公文書で。これって、憲法21条に照らしていかがでしょうか。皆さんどうお考えになりますか。
 私はですね、非常に疑問があります。憲法21条違反の疑いが非常に濃厚ではないかというふうに思います。一私人が言うのとは違うんですよね。いや、僕はそのことはもっと自覚された方がよかったんじゃないかと思います。これ、裁判されたら、直ちに負けますよ、完璧に。そのことがまず第1点。
 もう一つはですね、これは何か1日の夕方6時ぐらいに、何か維新の松井さんから河村さんに電話があって、こんなんがいいのかといって言われたというふうに、河村さんも松井さんもそう得意げに言っておられますね。松井さんからもね、再三そういう趣旨、この河村さんと同趣旨の発言がされておられます。またね、吉村知事って、私はあんまり知りませんけど、私は不信任すべきだという発言というか、ネットでのね、書き込みもありました。それでもってこの文書ですね、この申入れの文書ですね。内容を特定して、これは不適切であって、「公的な施設が公的支援に支えられて行われる催事として不適切であり、即刻の展示中止を求めます」。特定の内容を特定してですよ、作品を特定して。
 もう一度申し上げますね。憲法21条には、一切の表現の自由は、これを保障する。検閲は、これをしてはならないとあります。表現の自由は憲法で保障されています。その表現の自由を認めないのかと。維新の会というのは憲法で保障された表現の自由を認めない方々なのかと。憲法21条を全く理解されていないのかと思わざるを得ないということだと思っております。そのことは強く申し上げたいと思います。この議論はですね、大体結論見えてますから、これ以上やっても無駄だと思いますけどね。
 そういうことでありますけれども、改めて申し上げますと、行政、役所、公的セクター、公権力ですよね、この憲法21条でいうところの。公的セクターこそですね、表現の自由は守らなければいけないのではないかということだと思います。私も思っているし、世の中の皆さんそう思っているんじゃないでしょうか。これは通説というか定説ではないですか、この21条解釈の。
 自分の気に入らない表現があってもね、表現は表現として、それを受け止めるというのが今の日本国憲法の原則ではないでしょうか。戦後民主主義の原点ではないでしょうか。改めてそのことを申し上げたいというふうに思っております。
 私からは以上です。

2 質疑応答
(1)「あいちトリエンナーレ2019」について
【質問】 「あいちトリエンナーレ2019」における「表現の不自由展・その後」は、脅迫などがあったことが中止のきっかけになったとのことですが、そのようなテロ行為によって中止に追い込まれてしまったことは残念との意見もあると思いますが、知事はどうお考えですか。       
【知事】 今、御質問されたとおりだと思っております、がですね、私の立場は、このトリエンナーレというこの芸術祭全体をですね、安全に、安心に、円滑に運営するということですから。そういうことから考えてですね、この数日間のですね、様々な電話とかメールとかね、そうしたことについてはですね、特に犯罪、テロ行為の予告まであるという状況の中でですね、正直言って、これ以上このことを続けていくことで、じゃあ収まるかということ。ますますエスカレートして、本当にそういうことになってしまうんではないか。そういうことになるとですね、それは安心安全をまずは考えるということだと思います。そういう考えで津田監督と相談をして、そういう方向に判断させていただいたということであります。

【質問】 「あいちトリエンナーレ2019」における「表現の不自由展・その後」の中止について、安全・安心のためにはテロに屈したととられてもやむを得ないということですか。
【知事】 屈したとは思っておりません。安全安心をまず第一に考えるということでございます。
 だとしたらですね、そうすると、要はあれですか、そのお金も予算も全て無尽蔵に注ぎ込んで全部鉄壁の対応をして、要は、人が入るのに全部、手荷物検査も全部やって、一人一人全部あれしてということまでやれということですか。それはね、僕は、そういうことを言う方もね、おられるかもしれないけど、それは現実問題、我々県庁は県民のためにありとあらゆる、教育、福祉から経済、産業から、公共、建設から、森羅万象の仕事をやっているわけですね。そういう中で、全てのものをこうしてという、そりゃその言われる方は、言うのはできますけれども、実際、実務としてそれを本当にそれができるのかということはね、私は非常に難しい、疑義があるというふうに思います。
 正直言って、テロ行為の予告とかですね、今日も、先ほどもちょっと紹介しましたけど、こういうまさに心ないというよりも、犯罪の予告みたいなやつをね、度々ぶつけられてですね、それで、じゃあ芸術祭も自由に入って自由に見ていただきたいということができるかということですよね。
 ですから、そういうことを踏まえてですよ、いろんな御意見はあると思いますよ、いろんな御意見はあるのは承知です。承知ですけれども、やはり安全安心にね、運営をして、そして多くの方に楽しんでいただくということが一番大事だと、我々としては。ということで、こういう判断をさせていただいたということであります。

【質問】 「表現の不自由展・その後」の実行委員会からは、中止をしたことに関して、これが戦後最大の検閲ではないかという批判が寄せられています。このことについて、知事の見解を教えてください。 
【知事】 3日のね、夕方ですね、夕方私が会見をして津田さんがやって、その後、「表現の不自由展・その後」の実行委員会の皆さんがね、会見をされたというのは承知をいたしております。継続を求めるということと、法的措置もね、考えるということも、最後、文書で結んでおられました。
 我々としてはですね、2日の金曜日の夜、夜中、10時過ぎに津田監督に来ていただいて話をして、津田さんが、じゃあ実行委員会の皆さんのところへ行ってきますと言って、11時過ぎにまた話をして、とにかく説明してね、御理解いただきたいということで、お願いしますね、ということでさせていただいた。翌3日もですね、3日ずっと状況を見て、午後にまた津田さんから実行委員会の皆さんにお話をしていただいて御理解を求めるよう努めております。その上でですね、気持ちは分かるんですけどね。分かるんですけど、我々としてはですね、先ほど申し上げたように安全安心を確保し、担保して、とにかく多くの皆さんに楽しんでいただくということで、今回こういう判断になった、御理解いただきたいということ。それから、今回の展示の趣旨ですね、表現の自由の在り方を多くの方に考えてもらうというそういう趣旨については、そういう思いはね、多くの方に届いたんではないですかということは、私申し上げさせていただきました。その上でね、御理解をいただければというふうに思っております。
 いろいろな話をして、先ほどもちょっとお話がありましたが、何百人、何千人といいますかね、ばしっと体制組んで、お金も無尽蔵に使ってそういうことがやれりゃ、何で準備してこなかったんだというようなことも言われたそうでありますけれども。それは我々としては、行政ですからね、おのずとやはり限界といいますかあると思います。そういう中で、様々な想定をして、SNSは止めてくれだとかですね、警備員を2人つけるだとか、また、警察ともしっかり連携をしてやっていくとか、いろんな手だてをこの間、3日のときも申し上げましたけれども、そういう準備はさせていただきました。また、始まってからもですね、電話回線などなどについてはですね、大きく増やして、部屋までとって、職員もとにかくその部屋に8人ぐらい常駐させて、次から次へと電話をとって対応する。それでもパンクしてしまう。脅迫めいて、もうとにかく電話をかけてきた方々が1分2分、5分で終わる方じゃないので、もうそこで仕事をとられてしまう。回線を忙殺されてしまう。それから一方的にどなりまくられる。名前を言えとか。名前を言う。名前を聞いたら、それをまたネットに張りつけてわっとやる。とにかく常識を越えていることですね。それに犯罪の予告、テロの予告まである。そういう中では、これ以上続けることはね、安全安心を確保することができないという思いでね、判断をいたしました。
 我々としては最善を尽くしたというふうに思っておりますのでですね、その点は、こうした皆さんにも是非御理解をいただきたいという趣旨、スタンスでございます。

【質問】 「あいちトリエンナーレ2019」について、今回、知事は、「お金は出すが、内容に関して口は出さない」というスタンスとのことですが、今後開催される予定のトリエンナーレでも同様のスタンスを続けていきますか。 
【知事】 今後ということでありますが、この展示会はまだ始まったばかりであります。10月14日まで、今日が5日で、あと70日あるんですね。70日ありますので、この70日間をね、多くの皆さんにお越しをいただき楽しんでいただくということでね、しっかり努めていきたいというふうに思っております。
 なおですね、先ほど言った「お金は出しても口は出さない」というか、分かりやすく言ったつもりでありますけれども。こういう芸術祭についてはですね、様々な企画何とかをやっていく段階、これは御案内のように芸術監督とキュレーター、うちの県の美術館にいるキュレーターと、あと、芸術監督が連れてこられるキュレーター、分野ごとにね、そういうキュレーターでこう相談しながら企画を練り上げてやっていくということで進んでいきます。そういう中で、当然、実行委員会の事務局である県にも相談があってね、こういう形でやりますよというので、だんだん具体化して煮詰めていくんですね。
 その段階の中であれなのは、予算だとか規模だとかですね、あの美術館の中でこんな、鯨みたいなやつを持ってきてこうだって、それはできませんよね、とかね。金銀財宝を持ってくるから、この企画だけでね、10億円よこせって、それもできませんよね。あと、例えばワシントン条約に触れるようなそういうものをね、持ってくる、それも駄目ですよね。そういうものなどなどいろいろやって、やれることをこう、やることを固めていくんですが、そういう中でですね、私が分かりやすく言ったのはそういうことではありますけど。そういう中で、その展示の内容、作品の内容についてですよ、行政、特に私がですよ、私がその展示の内容について知った段階で、これ駄目だから、これやめろと言うのは、それは言えませんよね、それは。それはやっぱり公権力が、これは良くてこれは駄目ということにつながるおそれが非常に濃厚ですよね、それ。ですから、そういう意味で、私は展示の内容、芸術ということについて、監督とキュレーターと作者がこう話をしていただいて練っていくという中でですね、作っていただいて、その中で県の事務局に相談があれば、こういうことについてはということについて意見は、今回の件も相当意見は言わせていただきました。私も意見は伝えました。強い希望、要望というのは幾つも申し上げました。だからといって、これは駄目ということにした途端にですね、それはまた別の議論が起きてきてしまいますよね。そういうことを私は申し上げているんです。
 ですから、こういうアート、芸術祭についてはですね、どういう表現をするか、どういう展示内容にするかというのはですね、やっぱりどこまでいってもそういう、その内容についてどうなんだということについてはね、その問題はついて回るんですよ。ついて回るんです。だから、そういうことになると、こういう芸術祭をやるのかやらないのかというその根っこの話になってきますよね。だけども、それは今ここで私が申し上げる話ではないので、私はまずはこの10月14日まであと70日間ね、これを多くの皆さんに楽しんでいただきたいということでございます。そして、多くの作品を見ていただいて、その作品を感じていただきたいということを申し上げたいなというふうに思っています。

【質問】 「あいちトリエンナーレ2019」に関しての犯罪予告について、前回はFAXで来て、今回はメールで来たとのことですが、改めて内容について教えてください。また、同一の方が送っている可能性もありますか。  
【知事】 いや、分かりません、そんなの。
 前のファックスはですね、私の手元に置いて3日、お話しさせていただきました。一部報道機関の方、テレビカメラとか写真とかで一生懸命上から、一部見えているような方もおられたかと思いますが。こうなのだって、ファックス来たんだから分かるだろうということだったんですが、結局、ヘッダーが出ないようにして、発出先を消してですね、送ってきて、結局追っかけられない。これは警察と相談して追っかけられないということでありました。
 今回のはですね、これはまたどういう方なのかあれですけれども、メールで来ておりますから、これはもう明々白々だと思います。直ちに、警察に今朝一番で連絡してありますので、早速そこに行っているんじゃないかなと、捜査に入っているんじゃないかなと思いますけれども。先ほど申し上げましたように、かくかくしかじかです、京都アニメーションのことにも触れですね、いや本当に見るに堪えないですよ、これは。何月何日にガソリンを散布し放火、着火させますと、こう書いてあります。見るに堪えないですよ。
 先ほど申し上げたように、「私の部下青葉真司が実行した京都アニメーション放火をお楽しみいただけましたでしょうか」と、こんな発言は見るに堪えないですね、本当に。非常に残念です、こんなのが来るなんていうのは。

【質問】 「あいちトリエンナーレ2019」に関する犯罪予告について、警察に被害届は出されましたか。    
【知事】 被害届というのはですね、警察当局と協議しながら作っていくものでありまして、その段階になれば、当然しかるべき対応するということです。

【質問】 「あいちトリエンナーレ2019」について、改めて芸術監督を津田大介氏にした経緯を教えてください。
【知事】 トリエンナーレの芸術監督の選任は従来から、過去の芸術監督を含む7名の学識経験者で構成する芸術監督選考委員会が行っております。その方々がですね、この選考委員会にふさわしい人物を、選考条件をですね、三つつけて選考したと。
 トリエンナーレ2019について、これ毎回一緒なんですけど、終わって、その前回もね、2016が10月に終わって、その後、そのトリエンナーレの2か月半を総括してそうした、こういうことで評価、良かったこと、こういうことをもっとやった方が良かったとか、いろんな総括をした上でですね、年度で一旦は閉めると。その上でですね、次のトリエンナーレをやると決めれば、その段階、決めましたので、トリエンナーレ2019についてはこの選考委員会の皆さんに選考していただいて、2017年6月4日の選考委員会において、三つの理由により津田氏が芸術監督としてこの日推薦されました。推薦されたということを受けてですね、その後、2017年7月18日に開催したあいちトリエンナーレ実行委員会運営会議において津田大介氏を芸術監督として決定をしたということでございます。8月1日に芸術監督に就任をしたということでございます。
 そういう経緯を経て、選考基準を作りいろんな方を選考して、そして選考の理由をつけてですね、6月4日に選考したと。
 理由はですね、一つは、ジャーナリストで明確なコンセプトを打ち出すことができる。二つ目として、ITにも造詣が深く、様々な情報を発信することができる。三番目として、バランス感覚に優れ、いろいろなアイデア、意見を取り込んでトリエンナーレも作り上げることができるという、三つということでございます。
 私もそういう報告を受けているということでございます。

【質問】 「あいちトリエンナーレ2019」について、抗議のほか脅迫や犯罪予告も届いていて、警察には相談しているとのことですが、今後、県としてどのようなスタンスを取りますか。   
【知事】 我々、とにかくこのトリエンナーレのね、芸術祭の趣旨を説明をするということだけですね。説明をする、説明して御理解いただくということに尽きます。
 ですから、こういう犯罪の予告といったようなものは、これはもう犯罪行為なんで論外ですから、これは警察当局に直ちに連絡をして、しっかり対応していただくということに尽きます。

【質問】 「あいちトリエンナーレ2019」の「表現の不自由展・その後」が安全のため3日で中止になりましたが、表現の自由を巡って津田芸術監督も表現の自由を後退させる事例を作ってしまったと発言をされています。芸術祭で展示したものが抗議や脅迫によって中止せざるを得ないという、現代の表現の自由を巡る社会状況について知事としてどう考えますか。   
【知事】 私はですね、やはり表現の自由、先ほど来申し上げてる、今日の会見で申し上げているのは、憲法21条そのものだと思っておりまして。これは戦後の民主主義のですね、根幹をなすものだというふうに思っております。ですから、これはしっかりとね、これは尊重されるそういう世の中、社会であり続けなければいけないという思いがあります。そういう意味でですね、今回の展示というのはですね、いろんな御意見があるということではありますけれども、それはそういうことだろうなと思いますが、私はですね、それはもう率直に、それぞれのいろんな方の御意見はですね、受け止めるという思いでね、やってきました。
 作品の中身についてもですね、私もいろんな意見がありますけれども、私がその作品の中身に、これはこうでこうでと言えばですね、それはやはり別の話というか、その憲法21条の話になってしまいますのでね。ですから、それはもう、それは言わない、控えようということでやってまいりました。自分は一私人ではありませんのでね。ですから、そういうスタンスでやってきました。皆さんにこの芸術作品をですね、見ていただいて、いいと思う人、いかんと思う人、いろんな御意見をね、言っていただく。それがやはり表現の自由、憲法21条、それから日本の民主主義の根幹だと思っております。
 なのでですね、今回こういう形で、安全安心を確保するということでですね、こういう対応をさせていただきましたが、こうしたことも含めてですよ、こうしたことも含めて、多くの国民の皆さんにですね、表現の自由、それから憲法21条、それから日本の民主主義がどうあるべきかということを考えていただきたいというふうに思っております。

【質問】 「あいちトリエンナーレ2019」について、津田芸術監督がツイッターで言及されていますが、今回の展示の費用はどれくらいで、どのように処理される予定ですか。   
【知事】 これはですね、昨日ちょうど午前中にですね、ちょっと津田さんとも相談をして。いろんな御意見はあると思うんですが、どうもネットとかでですね、この展示に10億円使った、10億円使った、10億円使ったって、またレッテル張りのようなですね、ことがぼんぼん流れてるんですね。それはもうためにする議論しかないんですね。何でこれを、あんな小っちゃな展示で、見に来てもいない人がね、何でこれ10億円だ、10億円だって、税金だとかっていって言われるから、まあちょっとね、それに対応するのもと思いましたけど。事実をね、ファクトをね、きちんと示させていただくという意味で、この今回の「表現の不自由展・その後」に使われた費用は420万円ですよと。全体が大体予算的には12億円かな。ですけれども、これ420万円ですので。
 寄附金とか協賛金をね、相当いただいておりますので、そうした方々のお申出などもありますのでね。その420万円はそうした方々の、民間からの寄附でね、これは賄っていきましょうということで昨日津田さんとも話をして、そういう形で津田さんから、ネットですけどね、ちょっと発信をさせていただいたということです。そういうふうにしていければというふうに思います。
 そうしなきゃいけないとかそういうことではなくて、あまりにもこれで10億円、これで10億円という、何ていうんでしょう、本当に何か誤った情報のレッテル貼りで、見に来てもいない人がね。あの規模で10億円かかるわけがないじゃないですか。にもかかわらず、10億円だ、税金だ、とんでもないとかいうことばっかりを言い立てられてるので、それは違いますね、ということを分かりやすく言うためにといいますかね。それでも言われるでしょう。いやそんな話じゃないんだ、何だかんだ、この建物使ってるじゃないか、事務局が何だかんだとか言われますけど、それはまあ何があっても言うんでしょ、それは。だけど、我々としては、そういう事実でないことをね、言い立てられて、何かもうどんどんどんどんレッテル貼りされていく、印象操作どころじゃないですよね。事実でないことを決めつけてね、だからけしからんというのをね、一方的にもう洪水のように流していく。それも特定の方がですよ、特定の方が。僕はそういう世の中なのかと今はと。だから、そういう人たちに対してやはりブロックする意味でね、分かりやすくするということで、この点についてはじゃあ税金は使いませんよということをメッセージとしてね、出すということです。それ以上でも、以下でもありません。まあそれ以上意味はありません。
 そういう方々からやっぱりブロックしておかないと、もうとにかく特定の方がばんばか出しますからね、洪水のように。10億円だ、税金だ、10億円だって、よう書かれるなと思うけど、まあそれはしようがないですよね、それは。それがしたくてしようがないんでしょ、その人々は。だから、そういうことからね、ブロックするためにも、遮断するためにもね、そういう全く事実でない、根拠のない議論から遮断するためにも、そういうことも申し上げたということです。

【質問】 「あいちトリエンナーレ2019」について、「表現の不自由展・その後」の中止に抗議をする意味で、「表現の不自由展・その後」とは別の韓国人の作家が、作品展示を取りやめる意向を示されています。知事は承知していますか。また受け止めもお願いします。 
【知事】 こうした報道がされたというのは聞いておりますのとですね、また、このお二人といいますか、両アーティストからそういった申入れがあったという報告を受けております。ただ、そうした理由とかそういった御意見、御主張は今確認中でありまして。
 今後の対応については、津田監督も含めてですね、もちろんこのアーティストの方々としっかりと相談をして決めていきたいというふうに思ってます。

【質問】 「あいちトリエンナーレ2019」について、「表現の不自由展・その後」の中止に抗議するという意味で展示の一部について撤退等の動きがあることは残念だと思いますが、知事はどのように思いますか。   
【知事】 今回我々の方に話が来てるのはこの両アーティストでありますから、よくよく話合いをしていきたいというふうに思っております。それ以上のことは、今、何ていうんですかね、仮定で物を言うのは控えたいと思います。

【質問】 「あいちトリエンナーレ2019」について、今回は意見を市民、県民に意見を投げ掛けるような催しだと思います。今回はSNSを通してあることないことが広がってしまったこともあるとのことですが、今後県などが同じような催し、イベントをする場合に対策等はありますか。    
【知事】 我々はですね、いろんな行事、イベント、PRですね、施策のPRとか普及啓発とか、いろんな形でですね、各部局、行政目的に照らしてね、やっております。ですから、そのそれぞれのですね、行政目的なり、市民ニーズ、県民ニーズに基づいてですね、いろんな事業をやり、それを周知して、よく知っていただきたい。それからまたその趣旨をね、広めていきたいということでやっておりますので、そういった点についてはこれからもですね、それぞれの時代、状況に合わせて適切に、そしてまたできるだけ、我々も限られた財源でやってますから、有効にですね、やっていけるようにやっていきたいと思います。
 その折に、やはり市民ニーズ、そして市民の皆さんの声というのはしっかりお聞きしてやっていくということだと思っております。ちょっと抽象的な一般的なことしか申し上げられませんが、引き続き県民ニーズ、市民ニーズに応え、そして市民県民の皆さんの意見をしっかり受け止めながら、できるだけ有効、かつ限られた財源ですから、効率的にね、やっていくということだと思っております。

【質問】 あいちトリエンナーレ2019」について、有名人がSNSで発信した結果、騒動が広がったと思いますが、その結果、矢面に立たされた知事としてSNSについてどう考えますか。    
【知事】 いや、特定のどなたかが言ってどうのこうというふうには私は思っておりませんので。今、この世の中、いいか悪いかというのはあれですけれども、誰が何を言われても自由なんで。法に触れちゃいけませんけどね。法に触れちゃいけませんけれども、それはどういう御発言をされるか、特に民間の方がですね、それぞれの御主張される、それは法に触れてはいけませんし、公序良俗に反してはいけませんけれども、それは御自由。それはもちろん責任が、だから、どういう発言をしたかというのは残りますから、責任が発生しますけれども、それは、先ほど申し上げた河村さんがね、市長として、公権力者としてですよ、こういう発言をされるとは全く次元が違うんではないでしょうか。ですから、特にコメントはありません。

【質問】 「あいちトリエンナーレ2019」の「表現の不自由展・その後」の中止に対する抗議活動の中で、県や実行委員会による検閲が行われたというような主張をされている方もいますが、どう考えますか。     
【知事】 いろんな御意見はおありかと思いますけれども、この不自由展の実行委員会の皆さんにね、2日金曜日の夜、夜中ですが津田監督と相談して、津田監督からお話をしていただき、3日の昼も津田監督が話をしていただいて、御理解をいただきたいということを申し上げて、その上で、夕方5時から私が会見をし、その後、6時過ぎから津田監督が会見をし、その後、8時ぐらいからでしたかね、また実行委員会の皆さんが会見をして、その中には、これは非常に残念だということと、引き続き続行、継続を要求するということと、最後、法的手段もね、検討したいということでありました。我々としては、今回の様々な対応について最善を尽くしたというふうに思っております。
 そういう中で、これ以上ですね、続けることで、安全安心の確保、それからですね、円滑に運営していくと、多くの皆さんに楽しんでいただくという趣旨からしてですね、これ以上はこの点については難しいという判断に至ったと。津田監督と相談してですね、そういう判断に至ったということなので、その点については是非御理解をいただきたいということでございます。ということを今お願いをしているということでございます。

【質問】 「あいちトリエンナーレ2019」について、最初のFAXでの脅迫は展示を中止しないとガソリン携行缶を持っていくという話でしたが、今回来たメールでは何か要求されていますか。  
【知事】 これはですね、どうもその何かいろいろ書いてあるんですけど、ちょっと、何を書いてあるかちょっと意味がよく分からない内容になっているんです。ただ、冒頭にそういうことがあるのと、何月何日にガソリンをまきますよというのは書いてあるんです。何が言いたいかは、これよく分かりません。
 ですから、そういうことなのかなということですけど。しかし、それを、いや、取るに足らないことだなんていうことにはなりませんのでね、これね。ですから警察にすぐ、直ちに連絡しているということであります。内容はよく分かりません。

【質問】 「あいちトリエンナーレ2019」について、津田芸術監督の話でも当初から様々な意見があることは想定して準備はしていたとのことですが、これほどのテロ予告のようなものは想定を越えたということですか。  
【知事】 先ほど来申し上げておりますようにですね、様々な御意見が来るだろうということもあってですね、そういう意味では、我々としてはしっかり対応するということでですね、いろいろ我々から御意見は申し上げました。例えば、写真撮影は御遠慮願おうとかね、個人が見るだけにしてもらおうとかいう話でしたけど、実行委員会の皆さんは、写真撮ってもらうことが意義があるんだとかね、いうことなんで。SNSの発信は止めてくれって、結局しかし、SNSでみんなどんどん流す、流してどんどん拡散してということ、誰もあれ聞きませんでしたけれども。とにかくそれをやって、あとは、いろんな方が来て混乱してもいけないので警備員は2人つけるとかね、いろんなことをやって。あと、警察としっかり連絡するとか、あと、そういうツイッターとかフェイスブックとかそういったところにはそういった不適切な内容があれば、すぐそれはね、取ってくださいとかね、いろんなことをお願いをしました。だから、そういうことはしっかりやって。あと、我々としても電話回線も、そして部屋も作り、そして人も増やして対応したということなんですが、犯罪予告、テロ予告のようなものがね、来るということはね、それは想定しませんよね。我々行政というのはやはり性善説でやってますから。そういう意味で、そこんところを含めてね、総合的に勘案してこうした判断をさせていただいたということであります