知事の記者会見
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令和元年10月16日(水) 午前10時
1 知事発言
(1)愛知県立瀬戸つばき特別支援学校開校記念式典について
(https://www.pref.aichi.jp/soshiki/tokubetsushienkyoiku/setotsubakikaikoukinen.html)

 おはようございます。10月16日水曜日でありますが、3連休、そして昨日は議会の閉会日ということでありましたので、今週の定例会見は今日ということでございますので、よろしくお願いいたします。
 愛知県立瀬戸つばき特別支援学校開校記念式典についてであります。
 本年4月、瀬戸市南山口町に、本県13校目の県立知的障害特別支援学校である「瀬戸つばき特別支援学校」が開校いたしました。今月25日金曜日に開校記念式典を開催しますので、お知らせをいたします。私も出席いたしまして、児童生徒及び関係者の方々へ挨拶を申し上げます。
 特別支援学校では、環境の変化に慣れるには時間を要する児童生徒が多いためにですね、児童生徒の皆さんが学校生活に慣れてきたこの2学期に開校記念式典を行うということにいたしております。大府もちのき特別支援学校とか、いなざわ特別支援学校のときはたしか7月ぐらいだったかなと思いますが、今回はこういう学校側の方針ということで、この時期ということでございます。式典に参加された方々には、式典の後に学校見学も行っていただきます。
 瀬戸つばき特別支援学校は、県立春日台特別支援学校の過大化による教室不足の解消のために開校しました。かねてから、尾張北東地区にですね、知的障害特別支援学校の新設を要望していただいておられました瀬戸市、尾張旭市、長久手市、そちらの皆さんのですね、御要望にお応えできたということで、保護者や地域の方々にも大変喜んでいただいております。
 現在、同校では、瀬戸の自然豊かな素晴らしい地域環境を生かしながら、児童生徒一人一人の適性に応じた教育が展開をされております。また、卒業する学年の児童生徒たちが、愛知県陶磁美術館の学芸員の指導の下、陶板を作り、中庭の壁を飾っていく活動など、地域とのつながりを大切にした特色ある取組も行っております。ちょうど愛・地球博記念公園があって、Tの字のやつでね、県立大学があって、陶磁美術館があって、その道の西側がこの瀬戸つばき特別支援学校ということでございます。
 この瀬戸つばき特別支援学校の子供たちが明るい笑顔にあふれ、また、校訓にもありますように、「元気な子、感謝する子、努力する子」に育つとともに、地域の皆様に愛され、信頼される学校となるように努めてまいりますので、より一層の御理解、御支援をお願いを申し上げたいというふうに思っております。
 3枚目が資料ということでございまして、また御覧をいただければというふうに思っております。
 これはですね、先ほど申し上げましたが、2018年5月時点で、春日台特別支援学校の児童生徒は444名、78学級となっておって、不足する教室が22教室でありました。これは、瀬戸つばき特別支援学校の開校によって、今は、春日台はですね、302名、53学級となりまして、教室不足は解消されております。大体300名ぐらいが適正ではないかと言われて、400名は非常に大きいので、これは何とかということでございます。
 あわせてですね、この三好特別支援学校もですね、356名、64教室。不足が三つでありましたが、三好特別支援学校からも一部通っていただくことになりましたので、今、この2019年度は306人で、59教室で不足教室はないということで、大体そういうことで適正化をしてきているということでございます。
 現在、この瀬戸つばき特別支援学校にはですね、249名、48学級の子供たちがですね、通ってきていただいているということでございます。スクールバスは5台を運行し、それぞれ通っていただいているということでございます。
 総事業費は43億4,200万円ということでございました。これは、県の職員用のですね、「みなみやまグランド」をですね、こちらに転用したということでございます。なかなか新たに土地を買うというのはそう簡単ではありませんのでね、これを使わせていただいたということでございます。
 駅から歩いてきている子は、リニモのね、「愛・地球博記念公園駅」からは高等部在籍の33人が歩いて、この駅を使って歩いてきていただいているというふうにお聞きをいたしております。ということでございます。
 この「つばき」というのは、瀬戸市の花である「つばき」でありますので、それを使わせていただいたと。
 去年はね、大府市の木で「もちのき」を使いまして「大府もちのき特別支援学校」。2004年、半田市につくったときは「県立ひいらぎ特別支援学校」とかね、豊橋市の場合は「くすのき特別支援学校」という形で、地域の木とか花をね、使うということでございます。
 今現在は、この瀬戸つばき特別支援学校の校区はですね、通っていただいている子供たちが春日井市34人、瀬戸市63人、尾張旭市37人、長久手市12人、豊田市の山間部からは17人と、こういうことになっておりまして、この5市を対象にさせていただいたということでございますので、よろしくお願いをいたします。
 
(2)名城大学大学院吉野彰教授の2019年ノーベル化学賞受賞について
 吉野彰先生のですね、ノーベル化学賞の受賞について、もうコメント申し上げておりますので繰り返しませんが、心からお祝いを申し上げたいというふうに思っております。
 2017年7月から名城大学大学院理工学研究科の教授に御就任をされておられます。名城大学に来られて2年余りでですね、今回ノーベル賞の受賞をされたということで、毎年候補には挙がっておられた著名な先生でありますが、また愛知ゆかりのですね、先生が受賞されたということで、喜ばしい限りでございます。
 今ですね、愛知・名古屋ゆかりのノーベル賞受賞者の顕彰施設は、名古屋市科学館におきまして今年の7月にもう工事に着工しております。地下のセミナー、何かそういう会議室というか、講演ができるようなところを少し改造してですね、これまでの7人の先生方のですね、いろんな功績だとか、こういう研究をされたんですよといったこととかを特に子供たちにね、見ていただけるようにやっておりますが、これに今回、全部に追加っていう訳にいきませんが、今回、大型映像、映像のコーナーとかいろんな追加可能なところにはですね、この吉野先生も急きょ追加をしてですね、御覧をいただけるようにしていきたいというふうに思っております。具体的にどうするかはですね、決められたハード施設はなかなかあれでできませんが、映像とかね、そういったことについては関係者とですね、相談しながら追加をしていきたいというふうに思います。
 これで愛知ゆかりの先生、ノーベル賞受賞者は8人ということで、大変有り難いことだなというふうに思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。
 これからもですね、名城大学大学院で学生をね、教えていただいている教授として、これからも大学生、大学院生ね、学生の指導育成にですね、また御尽力いただければ有り難いなというふうに思っております。
 
(3)第74回国民体育大会愛知県選手団の成績について
 昨日の議会の閉会日にも申し上げましたが、第74回国民体育大会愛知県選手団は、男女総合成績、女子総合成績、天皇杯、皇后杯それぞれ3位という、大変なですね、好成績を収めたということを御報告をさせていただきました。
 残念ながら全国障害者スポーツ大会は台風で中止になりましたが、こちら、国体の方はですね、3位・3位。申し上げましたように、茨城県で行われて、両方とも1位は茨城県、2位は東京都、3位が愛知県ということでございました。また私のところにも報告があろうかと思いますが、しっかりとこの成果をねぎらいたいというふうに思っておりますし、これからもですね、しっかりと盛り上げていきたいというふうに思います。スポーツ王国愛知をね、更に盛り上げていきたいというふうに思っております。
 
(4)台風第19号に対する本県の被災地支援状況について
(https://www.pref.aichi.jp/soshiki/saigaitaisaku/typ19haken.html

 台風災害についてのですね、県職員の派遣状況等について、最新の状況を御報告をさせていただきます。
 昨日、議会の閉会挨拶でも申し上げましたが、私どもはですね、愛知県にはほとんど被害がなかったという報告を受けております。渥美半島、伊良湖の方で300ミリぐらい降った雨風は大丈夫だったかということでありますが、田原市でも大体、一番強い風で15メートルぐらいっていうことだったんで、農業施設、ビニールハウス等々、去年ね、台風第24号で大変な被害があって、12月議会に10億円の復旧予算を、農業施設の復旧予算を立てましたが、今回は一切なかったというふうに聞いております。浸水、床下浸水も1件もなかったということでありました。
 ただ、渥美半島の赤羽根からもうちょっと行ったところ、伊良湖岬に行く途中に太平洋岸に自転車の、太平洋のサイクリングロードがあるんですが、そこがちょっと波に洗われて一部崩れたということが1件とですね、あと、刈谷市内で60代の男性が風にあおられて転んでひじをけがしたということの報告を受けておりますが。あと、停電が若干ありましたがすぐ復旧したというふうに聞いておりますので、我々としてはですね、昨日の議会閉会日でも申し上げましたが、とにかく被災地支援に全力で取り組むということが我々の責務だと思っております。
 これまでの状況を申し上げますと、緊急消防援助隊についてはですね、名古屋市のヘリコプターのですね、小隊をですね、1隊6名派遣をしましたが、13日・14日の日曜日・月曜日で長野市に派遣しましたが、もう任務を終えて帰ってこられました。
 そして、愛知県警からはですね、宮城県に67名、10月14日月曜日から派遣をし、現地の救出・救助に当たっておりますが、これは当分の間ということでございます。それから、県職員の応援派遣につきましては、昨日から当分の間でありますが、栃木県栃木市において、災害対策本部で災害マネジメントの機能を確保するということでございます。これは事務職になろうかと思いますが、4名もう既に派遣をしております。当分の間でございます。
 それから、今、災害廃棄物処理の応援職員派遣に関する環境省からの要請が来ておりまして、これにつきましては、現在、名古屋市と中核市、豊橋市、岡崎市、豊田市の職員をどういう形で派遣するかを、今調整をしております。調整のつき次第長野県に派遣をしたいというふうに、今調整を行っております。
 それから、厚生労働省から要請があった医療チーム、DMATロジスティクスチームの派遣でございますが、これは、栃木県に派遣をしておりました5名は昨日活動を終了して帰ってきました。今は、長野県に3名、それから福島県にですね、18日から1名派遣をすることにいたしております。
 そしてですね、さらに保健師の派遣につきましてもですね、これは長野県、厚生労働省からの要請を受けまして、第1班、第2班、第3班とですね、これは県の職員と豊田市、それから豊橋市、岡崎市、田原市からですね、1名ずついただいて、3班を長野県長野市に派遣をすることで今調整をいたしております。これ、1チームの派遣はですね、6日から7日ということでございまして、これは東日本大震災でも随時入れ替わり立ち替わりといいますかね、派遣をさせていただきましたので、保健師の派遣についてもですね、住民の皆さんの健康支援という形で検討しております。
 それから、国土交通省からですね、被災者への無償で提供する県営住宅の受入可能戸数を報告してほしいということでありましたので、現時点で提供可能戸数を、直ちに入戸できるということで、33戸をですね、名古屋市内、北区の飯田公園住宅始め33戸をですね、ありますよということを申し上げております。
 それから、これは文部科学省から、被災地域の児童生徒の公立学校への受入れについても要請がありましたので、今、県内の関係機関に照会をしているというところでございます。
 ということでありますので、随時ですね、そういった形の要請が来ると思いますので、これはもう可能な限りといいますかね、とにかく速やかに、迅速に、しっかりと受けていきたいというふうに思っております。
 地理的なことがありますので、我々の支援の対象は長野県になるのかなというふうに思いますが、しっかりと取り組み、やっていきたいというふうに思っております。 私からは以上です。

2 質疑応答
(1)「あいちトリエンナーレ2019」について
【質問】 河村名古屋市長が昨日、「あいちトリエンナーレ2019」の開催費用の名古屋市負担分を支払うかどうかを検証するため、市の検証委員会を設置する考えを示しました。また、実行委員会の開催を再三求めても実現しなかったことを問題視しています。こうした名古屋市の姿勢について、県としてはどのように考えますか。
【知事】 全て手順を踏んで進めてきたことでありますから、何といいますかね、その手順に従って対応していただくということしかないのではないかというふうに思っております。日本は法治国家でありますのでね、法と手順に従ってやってきたということでありますので、それしかないというふうに思っておりますので、特にコメントがあるわけではありません。特に心配しておりませんというのが1点。
 そしてもう一つはですね、名古屋市が検証委員会を開かれる。それは世の中ね、何やっても自由ですから、それは御自由にやっていただければいいんですけれども、私ちょっと思いますのは、何を検証するのかなと。要は、この作品の中身を検証してけしからんから出さないと言われるんでしょうね、きっとね。多分ね。
 そうすると、その検証委員会と称するものはまさに検閲委員会になるんではないかと。そんな委員を受ける人いますかね。いますかね。いや、僕、受けないと思うよ、そんな人。
 じゃあ、また河村さんと一緒に抗議活動をやった、ああいう右翼団体と称する方々をみんなずらっと並べるんですかね。それも見てみたいですけどね、非常に。この日本の世の中でそういうのが存在し得るのかと。河村さんはお友達を並べるんですかね、ずらっと。いや、それは見てみたいですね、逆にね。逆に。普通の人は受けないのではないかと。
芸術作品の中身を、中身チェックして文句言う委員会の委員を受ける人います?それはちょっと違うんじゃないですかね。この中身はけしからんからお金を名古屋市は出すべきでないということを言ってくれと言って頼んでなるわけでしょう。そんな人いますかね。
 何をされるかは御自由ですから、我々としては拝見するということだけですね。
 さらにその裏返しの話ですけど、是非、名古屋市がやる検証委員会と称するものが検閲委員会とか弾圧委員会にならないようにですね、そのことだけは申し上げておきたいというふうに思っております。
 社会的な常識というのがありますのでね。ちょっと河村さんには社会的常識というのは通用しないかもしれませんけれども、ここんとこ一連の行動はもう常軌を逸しているとしか言いようがないので、あきれを通り越してですね、この人は何のためにやってるんだと。何のための政治活動をやってるんだと、何がしたいんだというふうに思わざるを得ないですね。自分の政治的なパフォーマンスのみで動いているのかと言わざるを得ないんですけれど、そういう、何といいますかね、この日本においてあり得ないような検閲委員会とか弾圧委員会にならないようなことをね、ならないということだけは切に希望したいなというふうに思います。

【質問】 「あいちトリエンナーレ2019」の文化庁の補助金不交付決定について、国会等で論戦がされています。知事の受け止めを教えてください。  
【知事】 これは結構重い課題だと思いますしね、文化庁、文部科学省はですね、我々の手順に、手続に何か不備があった、瑕疵(かし)があったと言われていますけど、我々は瑕疵は全くないと思っておりますので、別に包み隠さず全部申し上げておりますので、そのことでですね、文部科学省の今回の対応については、争うんじゃなくただしていきたい、ただしていきたいというふうに思っておりますので、粛々とその準備を進めていくということだと思ってます。
 国会等々であれじゃないですか、我々が聞いてもね、お答えにならないんでしょうけど、国会で聞かれれば答えざるを得ないということで、徐々にその一連の経過、全貌が明らかになってくるんではないでしょうか。
 宮田文化庁長官は、私は決裁していないということを昨日言われて、何か審議官が専決した。それはしかし、専決処分のあれになっているのかどうかも含めてですね、内部に、どこまでのものどうするかって決められているんですよ。それにちゃんとのっとっているかどうかもですね、明らかにしてもらいたいというふうに思っております。
 長官に持っていくと異論を言われるから、もうやっちまえということだとしたら非常に問題だと思いますし、その手順、手続についてですね、議事録、内部文書も一切ないということなんで、これは文部科学省の文書管理規則に違反しているんですよね。これは報道でしか私は聞いておりませんが。そういったこともですね、何でこういうことが起きたのかということもですね、含めてしっかり全貌を、事実関係をね、やはり事実関係を明らかにして情報公開をしていただきたい。ブラックボックスはいけませんよね、ブラックボックスは。
 一昨年来これだけですね、役所、国、政府の各省のですね、対応が様々に問題視されてきた中ですよ、また、これだって「モリカケ」と一緒じゃないですか、これ。という話になりませんかね。私は、これが、何でこんなことが行われてきたのか、ちゃんと手順が踏まれていたのかということをですね、しっかりこれは明らかにしていただきたいなと。そのことを是非文部科学省はね、どういう手順を踏んで彼らが意思決定をして、誰が意思決定をして、どういうふうにしたかということについてはですね、明らかにしていただければいいのではないかと思います。
 漏れお伺いするところによりますとね、これも報道等々でもう出されておりますが、意思決定したのはもう8月の早い段階で、柴山前文部科学大臣が「俺が決めた」と言って政治記者にはしゃべってると。萩生田現大臣は「俺は知らない」と。「俺は被害者だ」とかいうぐらいのことを言っておられるというふうにお聞きしてますから、じゃあ誰がどうやって意思決定をしてやってきたのかということをですね、これを明らかにしていただきたい。
 萩生田さんは、何か事務方の引継ぎ説明で「こういうふうになってます」と言うから、「あ、そうかい」と言ったというふうに本人も言っておられますのでね。じゃあ柴山さんが何をどういう形で、自分で判断したのか誰かに言われたのかも含めてですね、それを明らかにしていただかなければいけないのではないかというふうに思います。我々は我々でですね、我々の手順に一切瑕疵はなかったということをですね、しっかりと説明をして、文部科学省の対応をただしていきたいというふうに思ってます。
 あれじゃないですか、国民の皆さん、そしてまた多くの芸術関係の皆さんですね、その芸術・美術のお好きな皆さんも含めて、何でこうなったのかと。一旦交付決定といいますか、採択決定されたものが何で覆るんだと、手続もなしにということは知りたいんじゃないですかね。私も知りたいですね、何が起こったか。事実関係ですよ、事実関係。まずは事実関係をしっかり明らかにしていただきたい。そして、我々には瑕疵はなかったということで、しっかりとね、正しいことを主張していくということに尽きると思っております。

【質問】 「あいちトリエンナーレ2019」の文化庁の補助金不交付決定について、文化庁にただすということですが、法廷でただす準備をされているこということですか。
【知事】 様々なやり方を準備しております。

【質問】 「あいちトリエンナーレ2019」の文化庁の補助金不交付決定について、提訴以外のやり方もありますか。
【知事】 いろんな手順はあるんじゃないかというふうに思いますが、最終的には、私当初から申し上げておりますように、やはり日本は法治国家でありますから、最後は裁判でやるということになるんでしょうと思ってます。
 ただ、やっぱりその資料を集めないかんのでね、きちっと。資料を集めて、きちっと我々の手順、手続に何ら瑕疵はなかった。一方で、この文部科学省のやり方はですね、これまでの前例、そして他の25件、今年度うちも入れて26件ですか、25件採択決定されたものは全てそのまま4月に全額払われているのに、何で我々だけがこうなるのか、そして、他にもちゃんとそういう手順を踏んだのかということについてもしっかりと、その資料を集めてね、そろえて、そして彼らの説明をね、聞きたいというふうに思ってます。

【質問】 「あいちトリエンナーレ2019」について、文化庁の補助金が不交付となり、名古屋市の負担金が不払になるとどうなりますか。
【知事】 いや、そういうことになりませんので、考えておりません。

【質問】 「あいちトリエンナーレ2019」の文化庁の補助金不交付決定について、文化庁にはどのような形で手続に瑕疵はなかったと訴えていきますか。 
【知事】 我々の手順に瑕疵はなく、その文化庁の、文部科学省の手順に問題があるということを申し上げて、それは補助金不交付を撤回していただくということになるということです。そうなります。自信があります。

【質問】 「あいちトリエンナーレ2019」の文化庁の補助金不交付決定について、文化庁に県の手続に瑕疵はなかったと訴えるに当たり、実行委員会運営会議や名古屋市に意見を聞くことはありますか。
【知事】 実行委員会の運営会議はですね、年度がもう始まる前、3月にやって、2019年度の事業計画と予算については、全会一致、満場一致で議決をいただいておりますので、その事業計画と予算に基づいて今年度ずーっと、粛々とやってまいりましたので、2018年度、2017年度も、年度途中にそういった形で開いてはおりませんので、開く案件がないということだけなんですね。
 河村さんが開け開けって言っておられてもですね、河村さん自分の自己主張をしたいだけが見え見えなので、河村さんの政治パフォーマンスのためにお付き合いする必要はない。ただそれだけなんです。
 もう十分やってるじゃないですか、いろんなところで。挙げ句県の施設にまで乗り込んできてね、県の敷地、施設の中でまでね、ヘイトまがいのスピーチをやられたので、あきれてというか、厳重にこれはもうたださなきゃいけないと思っておりますけどもね。絶対謝罪してもらわないかんというふうに思いますが、開く必要がないということなんで。
 今回の文化庁に対する、その対応についても、これ、採択決定いただいている予算をまた復元させていただくということだけなので、それを実行委員会にかける、新たな意思決定をしていただくという必要は全くないんではないでしょうか。ただ単に淡々とやっていくということだけであります。

【質問】 「あいちトリエンナーレ2019」に関連して、表現の自由に関する「あいち宣言」の採択について進捗状況を教えてください。  
【知事】 この間申し上げたようにこれからであります。「あいちトリエンナーレのあり方検討委員会」にワーキンググループをつくりましてね、そこでやはりその素案を書かれた作家、アーティストの皆さん、それからまたキュレーターの皆さん、それから検討委員会のね、有識者、学者の皆さん、さらにまた有識者の皆さんをお呼びしてですね、意見を聞いて、更に練り上げていきたいというふうに思っておりますので、これからしっかり作業していきたいということです。

【質問】 「あいちトリエンナーレ2019」が閉幕し、様々なレガシーや電凸(でんとつ)のマニュアルなどが残ったと話される方が多くいました。知事はトリエンナーレが残した課題は何で、それに対する教訓として残せるものはありますか。 
【知事】 今回は4回目でありますのでですね、回を重ねてきたので、現代アート、現代芸術がですね、今の社会、世の中に対する訴えかけるものを、この106の企画が本当にたくさん訴えかけていただいたんではないかというふうに思います。
 これまで以上にですね、中身の濃い、内容の濃い、そういう内容だったんではないかというふうに思っております。「表現の不自由展・その後」を除いてね、除いた残りの105の企画も、本当に見応えのある内容だったんではないか。それを多くの方に御覧をいただいたということは大変良かったんではないかと思います。それが一つ。
 そしてですね、全体の、「表現の不自由展・その後」というのはほんの、106のうちのほんの一部でしかなかったんですけれども、そのことについてですね、これだけ多くの議論が沸き起こった。そしてまた、我々が想定している以上のですね、こういったことがね、様々起こったということは、今の日本の社会のですね、何ていいますかね、状況を如実に示したんではないか。
 私は何度も申し上げましたが、表現の自由というのは憲法の基本的人権の中でも相対的にというか非常に、非常に重い基本的人権なんですね。まさに基本的人権の根っこにあるような、人が人であるために必要なですね、根っこにある人権、ベースにある人権だというふうに思います。
 それがいとも簡単にですね、こういった形でですね、何ていいますかね、妨害されていく、押し潰されようとしている。そういう今の日本の社会の状況をですね、如実に表したんではないかというふうに思います。
 それともう一つ、ネット社会でですね、まさにネットでこの抗議のマニュアルがですね、共有されて、みんな異口同音に同じことをやって、電凸という形で行政機能を麻痺させていくというようなことがですね、どんどん起こる。これを「あいちトリエンナーレのあり方検証委員会」ではソフトテロというふうに言われましたが、そういったことが直ちに起こってしまうということも表したと。まさに自分の意見と違うものをですね、攻撃して黙らせる、潰す、そういったことがですね、まかり通ってしまう。まさに日本もですね、何ていいますかね、分断社会がここまで来ているのかということを如実に表したということではないかというふうに思います。
 ただ、私はそうであってはいけないというふうに思いますのでね、やはり意見の異なる人、立場の違う人も、意見は違ってもそれは相手の立場を尊重して物を言う、議論をしてそして物事を決めていく。まさに戦後日本の民主主義の原点をですね、もう一度見詰め直して、分断をあおるんではなくてですよ、分断をあおるんではなくて、むしろ融和をしていく。もう一度ですね、かつてのその何ていいますかね、お互いがお互いを尊重し支え合って助け合っていこうじゃないかという、そういう戦後日本の民主主義のね、原点にもう一回立ち返って融和を図っていく、そういうですね、社会をつくっていかなきゃいけない。そういう社会を目指そうよということをね、改めて、このトリエンナーレのこの75日間の状況だったからこそですね、多くの皆さんにね、呼び掛け、お声掛けをね、していきたいなというふうに思っております。
 本当にあれですね、残念だったのは、政治家という立場の人たちがですね、分断をあおって、分断をあおってですね、自分の政治勢力を維持しよう、拡大しようとされる方がおられるというのは、何ともですね、何とも浅ましくて嫌な雰囲気だったかなというふうに思います。何で立場の違う人、意見の違う人を尊重して、それでも私はこの意見だと、あなたの意見がこうなのはおかしいじゃないかといって何で議論で言わないのか。
 そういう問答無用でですね、それもやってはいけない手段、行動にまで立ってですね、分断をあおって、それでもって政治的立場を得ようとするという何とも浅ましい姿を見せられたのは非常に残念だったなと。だから、それはしっかり指摘をしてですね、分断ではない、やはり融和をする。むしろ社会をみんなでね、もう一回統合していこうというようなね、活動、運動、そうしたものをね、是非やっていきたいなというふうに改めて思っております。

(2) 台風第19号について
【質問】 台風第19号について、県内の産業関係への被害、影響について情報はありますか。 
【知事】 県内の企業さんの関係については、これも主立ったところは全てヒアリングをさせていただいておりますが、基本的には、一番大きいのは、やはりサプライチェーンが全国に張りめぐらされている、やはりトヨタ自動車及びグループ企業だと思いますが、今のところはですね、もちろんその関連のサプライヤーで被災を受けたところはあるというふうには聞いておりますが、今のところは、そのラインが止まるというようなことまではないということなので、それぞれのところで対応はできているというふうにお聞きはいたしております。
 県内のその産業活動等々にですね、支障が出るということまでには至っていないというふうに聞いております。