知事の記者会見
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令和元年11月5日(火) 午前10時
1 知事発言
(1)愛知県学術顕彰の贈呈について
 皆さん、おはようございます。11月5日のですね、連休明けの火曜日、午前10時、定例会見を始めさせていただきます。よろしくお願いをいたします。
 愛知県学術顕彰の贈呈について発表させていただきます。
 先月9日、今年のノーベル化学賞に、名城大学大学院教授の吉野彰先生の受賞が決定をいたしました。
 2016年の大隅良典先生以来、3年ぶりの愛知県にゆかりのあるノーベル賞受賞者の決定に、大きな喜びを感じているところであります。
 吉野先生は1980年代の初頭からリチウムイオン電池の研究を始められ、1985年にはその原型を開発されたことが世界に高く評価され、この度のノーベル賞受賞につながったわけであります。
 リチウムイオン電池は、今ではスマートフォンを始めとするIT機器や自動車の電動化に欠くことのできない技術として利用され、社会の仕組みや暮らしを大きく変えた真のイノベーションと言えます。
 現在、吉野先生は名城大学大学院に研究室をお持ちになり、講義の傍ら、後進の育成・指導に従事されており、この受賞は、愛知の次世代を担う県内の研究者や若者に大きな勇気と希望を与えてくれました。
 愛知県では、本県を学術研究活動の基盤とし、ノーベル賞の受賞が決定した方に「愛知県学術顕彰」を贈呈し、その栄誉をたたえることといたしております。
 この度、吉野先生と御連絡をさせていただいて、快く御快諾をいただきましたのでですね、今回、まさに顕彰するにふさわしい方でありますので、吉野先生に愛知県学術顕彰をお贈りし、県民の皆様と共にノーベル賞受賞の喜びを分かち合い、お祝いを申し上げたいというふうに思っております。
 数学のノーベル賞といわれるフィールズ賞を受賞された森先生以来ですね、ずっと、野依先生始め、小林先生、益川先生、下村先生、赤﨑先生、天野先生、大隅先生とずっとですね、お贈りをさせていただいているところでございます。今回、この吉野先生で9人目ということですね。9人目ということでございます。
 この学術顕彰のですね、お贈りする日はですね、ノーベル賞の受賞式が12月10日と聞いておりますので、それ以降で日程の合う日、大体年明けですかね。大隅先生は年明けの2月に岡崎市で講演されたときにお贈りさせていただいておりますし、赤﨑先生、天野先生は年明けの1月の終わりぐらいにですね、これも受賞の記念式典をやったときにお贈りさせていただいておりますので、そんな形で、もちろん名城大学を中心にされると思いますので、お披露目をね、そこでということになろうかと思いますが、その日程は調整をしていきたいと思います。
 また、あわせてですね、記念品として七宝の花瓶をですね、贈らせていただいておりまして、そこの図柄は、そのノーベル賞の受賞をされたものにふさわしいといいますかね、ちなんだものということになっておりまして。大隅先生の場合はオートファジーをモチーフにしたもの、赤﨑先生、天野先生の場合は青色LEDをモチーフにしたようなそういった図柄で、特注で作りますので、また御相談をしてやっていければというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。
 
(2)「愛知スポーツフェスタ~繋げよう、アイチのチカラ~」の開催について
(https://www.pref.aichi.jp/soshiki/sports/aichi-sports-festa.html)

 愛知スポーツフェスタ~繋げよう、アイチのチカラ~の開催について申し上げます。
 愛知県では、11月の16日・17日の土日2日間、常滑市のイオンモール常滑におきまして、オリンピック・パラリンピック等経済界協議会との共催により、スポーツ振興を目的とした体験型のイベント「愛知スポーツフェスタ~繋げよう、アイチのチカラ~」を開催いたします。
 このイベントには、県内のプロ・社会人スポーツ選手の皆様にも多数御参加いただき、県民の皆様に、ラグビー、卓球、バスケットボール、ボッチャなど様々なスポーツを選手と一緒に体験していただくことができるものとなっております。
 また、オープニングセレモニーでは、名古屋グランパスの楢﨑正剛さん、そしてプロフィギュアスケーターの鈴木明子さん、SKE48の皆さんによるトークショーも行います。
 このほか、2020年のですね、東京オリンピック・パラリンピックのホストタウンである豊橋市、稲沢市、美浜町も参加し、稲沢市が所有するギリシャ・オリンピア市で使用された聖火リレートーチの展示や、各市が交流している国の紹介などを行います。
 子供から大人まで気軽に楽しめるイベントですので、是非多くの県民の皆様に御来場いただき、様々なスポーツに親しんでいただきたいと思っております。
 詳しくはまた資料を御覧をいただければと思いますが、この豊田章男会長がですね、務められております経済界でオリンピック・パラリンピックを盛り上げる、その協議会と共催ということでございます。
 主な内容、オープニングセレモニーはこうした方々に出ていただけるということでございます。それから、プロ・社会人スポーツ選手等による競技体験コーナーは、全7競技、ラグビー、卓球、アメリカンフットボール、バスケットボール、サッカー、ボッチャ、5人制サッカーということでございます。それから、プロ・社会人のチームのPRステージも土日、こういうふうにたくさんございますので、お越しをいただければというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。
 これは全国各地区で行われておられるようでありますが、県と経済界協議会とで共催でやるというのはあんまり多くないらしいんですが、今回は我々県が主催者となり、経済界協議会と共催という形でやるということにいたしました。
 ちょうどこの時期は、ちょうど空港島のAichi Sky Expoで技能五輪の全国大会と全国アビリンピックが行われておりますので、相当にぎわうのではないかと。そちらにも応援に行った人はこちらにも顔を出していただくと、一日楽しんでいただけるというふうに思っております。
 県内のホストタウンのPRもありますが、ホストタウンはですね、名古屋市始め7市2町が登録をされているということでございまして、また来年の東京オリ・パラ、しっかりと盛り上げていきたいというふうに思っております。4月には聖火リレーもありますのでね、また大いに盛り上がるんではないかというふうに思っておりますので、よろしくお願いを申し上げたいというふうに思っております。
 
(3)台風第19号の被害に伴う長野県の災害廃棄物の本県への受入れについて
 長野県の災害、被災地の視察に行った際に小泉環境大臣の発言で、長野県の災害廃棄物の県外処理に関し、現在の富山県に加え、愛知県と三重県でも実施できる見通しになったという発言がありました。この件をちょっと補足させていただきますと、これは環境省が主導してですね、長野県の災害廃棄物については中部ブロックでの広域処理を進める中で、まずはですね、中部地方環境事務所がですね、やっているこの中部9県と政令市、産業廃棄物協会とで構成する大規模災害時廃棄物対策中部ブロック協議会というのは、中部9県と政令市と中核市、県庁所在地といったところでこういう広域連携計画を作っておりますが、長野県が被災した場合は隣県である富山県・石川県・岐阜県の3県が支援するということになっておりまして、今、その3県のいわゆる産業廃棄物協会にですね、問い合わせたところ、富山県の産業廃棄物事業者が対応できるということでありましたが、それだけでは足らないということで、愛知県・三重県にもですね、声が掛かってきて。愛知県・三重県のそれぞれの産業廃棄物協会に照会をしたところですね、愛知県・三重県でも受けるということになったということでございます。
 我々愛知県がですね、そういう処理要請がありましたので、愛知県産業廃棄物協会と調整をし、同協会の受入れの了解を得て、11月1日金曜日に、受入れ可能ですということを返答したということでございます。
 今回ああいう水害で発生をした廃棄物はですね、いろんなものが混ざっているので、一般の家庭ごみというわけにはいかないということなので、こうした民間のですね、廃棄物処理業者の皆さんに対応していただくということになっているわけでございます。
 今回のですね、愛知県での引受けはですね、中部地方環境事務所からの要請は、長野県のうちですね、千曲市、長野市じゃなく千曲市の災害廃棄物処理について愛知県に支援の要請があったということでありますので、千曲市の廃棄物を受け入れていくということになろうかと思います。
 今後、具体的にどの量をどういう形でいつから受けるかというのはこれから、今調整をしているところでございまして、協議が整い次第ですね、速やかにこれを対応をしていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いします。我々としては、しっかりと円滑にこれが、事が進むように対応していきたいと思います。
 
(4)台風第19号の被災地に対する本県の支援状況について
 関連してですね、現段階で、県及び県内市町村のですね、職員の皆さんの派遣状況等々を申し上げますと、今、まずは栃木県栃木市にはですね、栃木市の災害対策本部に県職員を派遣をいたしております。それから、同じく栃木市にですね、家屋被害の認定調査について、これは県内の市町村の職員の皆さんをですね、市町村の税務、防災、建築担当の職員を中心にチームを組んで、これは今月の半ば以降までですね、半ば過ぎまで派遣をする計画ということで、今も派遣をしているところであります。
 それから長野県につきましてもですね、長野県庁に県の職員を災害対策本部に派遣をいたしているところでございます。それからですね、あわせて、今申し上げた災害廃棄物処理の応援に関する職員をですね、これは名古屋市、豊田市、豊橋市、岡崎市の職員、それからまた、廃棄物の収集運搬のですね、車両を、今言ったところに加え、豊川市、瀬戸市、春日井市、そういったところにも依頼をして、派遣を今しているところでございます。
 それに加えて、先ほど申し上げた千曲市からの災害廃棄物の受入れの要請を、受け入れるということでお答えをさせていただいているところでございます。
 それから、保健師等の派遣についても、これはとりあえず今日までですかね、公衆衛生等々で保健師の派遣につきましては、とりあえず今日までずっと派遣をしております。
 それから、被災者への県営住宅等の無償提供につきましても、これだけ受け入れることができるということで、県営住宅、それから住宅供給公社、それからそれぞれの市の住宅で受け入れることができるということは提供させていただいておりますが、今のところはその申請はないということでございます。
 また、引き続きですね、この復旧・復興支援、全力で取り組んでいきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。
 
(5)ラグビーワールドカップ2019™におけるファンゾーン(スカイホール豊田)の入場者数について
 11月2日にですね、開催都市の、試合を開催したところの最終戦にですね、記念モニュメントでこれぐらいの、ちょっと小ぶりのブロンズ像みたいなやつをいただくことでありましたが、私ども豊田スタジアムは10月12日の第4戦がですね、台風第19号で流れてしまいましたので、私どもと岩手県・釜石市がですね、流れてしまったので、そのブロンズ像というか記念品を取りに来いと、こういうことでありましたので、試合前のプレマッチファンクションで、私はワールドラグビーの代表からいただいてまいりました。また、どういう形での展示をしていくかはですね、豊田市と相談をして、うちでやってその後豊田市でやって、最後はね、豊田スタジアムに置いとくと、飾っとくということではないかなと思いますが、よく相談をしたいというふうに思っております。
 ちなみにですね、10日間のファンゾーンで延べ6万人を超えるですね、お客さんに来ていただいて、大いに盛り上がりました。豊田スタジアムでの3試合もですね、ほぼほぼ満席という状況でございました。多くの皆さんの御支援に心から感謝したいというふうに思っております。

(6)愛知県庁本庁舎公開イベントの結果について
 おととい開催いたしました本庁舎の公開イベントもですね、事故、トラブル等なく、天気もよく、大変盛り上がりました。昨年を上回る4,700人の来場がありました。多くの皆さんに県庁舎及びそのイベントですね、体験していただいたと思いまして、またこれからもよろしくお願い申し上げたいと思います。

(7)豚コレラワクチン接種の実施状況について
 豚コレラのワクチンのですね、接種状況でございますが、10月25日の金曜日から接種を始め、もちろん準備をしておりましたので接種を始め、まず第1弾ですね、209農場、24万頭でございますが、これは獣医師が打たなきゃいけませんのであれですが、当初、民間の獣医師の皆さんにも御協力をということでありますが、それは2巡目からにして、まずはですね、県職員の獣医師のみで今対応いたしておりまして70人、それから大体20人ぐらいを一班としてぐるぐるやって、土日もなく今やっております。
 そしてですね、三河山間部等の、三河だけじゃないな、この春日井市、小牧市も入れてですから、山間部の養豚場については、40農場全て接種は終了をいたしておりまして、昨日現在でですね、209農場のうち112農場、進捗率53.6パーセント。接種頭数は、24万頭のうち9.3万頭まできております。
 というのは、こちらの山間部の方は規模が小さいのでですね、農場数は多いが、規模の小さいのでちょっと手間がかかってるということでございますが、もちろん全県で、知多半島も渥美半島も、もうどんどんやっておりますので、そういったところ、これから規模が大きいところが増えてくると思いますので、そういったところになると、多分頭数のピッチは上がっていくのではないかと思いまして、今月末というか、もうちょっと早く完了できるのではないかというふうに思っております。
 まずはですね、この計画どおりにですね、豚コレラワクチンの接種をですね、完了していきたいというふうに思います。
 そしてまた、1か月ぐらいたちますと、また次は生まれてきた子豚に対しての接種を第2陣、始めていかなければなりません。またそれもですね、体制を組んでしっかりとやっていきたいというふうに思っております。

(8)株式会社ジブリパークの創立について
 株式会社ジブリパークの創立について申し上げたいと思います。
 これは、11月1日金曜日にですね、株式会社ジブリパークがスタジオジブリさんと中日新聞さんで設立をされてですね、社長には中日新聞の大島社長、副社長にはスタジオジブリの中島社長、そして総合プロデューサーにはですね、スタジオジブリの宮崎吾朗常務が就任されたということ等々の人事が発表されました。
 また、株式会社ジブリパークのですね、ロゴも発表されたわけでございまして、御案内のとおりでございます。木にきのこが生えているジブリパークという図柄にですね、「となりのトトロ」の「マックロクロスケ」とですね、「もののけ姫」の「コダマ」も登場してくるということでございまして、宮崎駿監督と鈴木敏夫プロデューサーの合作ということでございますが、発表されました。
 11月1日、その金曜日に私のコメントも発表させていただいておりますが、改めて申し上げますと、この株式会社ジブリパークの創立をね、心からお祝い申し上げたいと思いますということと、何といってもですね、ジブリパーク運営の要となるこの度の会社設立は、2022年秋の開業、夢の実現に向けた大きな一歩でありまして、大変心強く思っております。株式会社ジブリパークには、お客様がわくわくしながらスタジオジブリ作品の世界観を満喫できるよう、民間ならではの創意工夫を存分に発揮した画期的な運営を期待したいと思います。愛知県も連携を密にし、世界中から多くのお客様をお迎えできるよう、万全の準備を進めてまいります。ということであります。
 ハード整備は我々県が中心になって行い、管理・運営、それから様々なグッズの開発、それの販売等々をですね、運営についてはですね、これはこの株式会社ジブリパークが中心になってやっていくという役割分担で進めていきたいというふうに思っております。
 これでですね、着々とこの2022年秋の実現に向けてですね、準備が進んでいるということでございまして、大変喜ばしいことだというふうに思います。
 建設の方もですね、先般、1か月ぐらい前に御報告をさせていただいたとおり、この基本設計は今年の春に終えて、今実施設計、詳細設計をですね、やっておりますが、そのスタジオジブリさんと日本設計に加えて、鹿島建設のですね、設計技術部隊が参画をして技術協力ということでどんどん今進んでいただいております。しっかりとですね、コスト管理もしながら、そしてもうこの段階から、設計段階から建設の準備にかかるということで、工期を守り、コスト管理をし、バリュー・エンジニアリングをね、しっかりやっていただいて、着々、着実に実現に向けていきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 私からは以上です。

2 質疑応答
(1)ラグビーワールドカップ2019™について
【質問】 ラグビーワールドカップ2019™が終了しました。豊田市などではこの大会を後世に残していきたいという意向を示しているようですが、県としては後世に伝えていく活動などの考えはありますか。
【知事】 今回ですね、やはりこれだけラグビーワールドカップが盛り上がるというのは、まさにこういうのはうれしい想定外ということではないかと思いますが。私も、ある程度盛り上がるというかね、そこそこ盛り上がると思いましたけど、こんなに盛り上がるというのは、本当に想像以上だったと思います。
 それはやっぱり、一番のあれはね、何といっても、日本代表が予選リーグを4戦全勝でね、突破したということが一番大きいかと思いますが、それにしても、地方の球場もですね、競技場も、そして日本戦以外のですね、試合もですね、全て満席と。チケットの売行きが99パーセントというのは驚異的な数字だというふうに思います。そこまでみんな盛り上がってね、それとやっぱりラグビー、戦った後のノーサイドでね、ノーサイドの選手を観客の皆さんが全員がね、両チームを応援したということで、素晴らしいことだったかなというふうに思います。もう世界中から、世界中のラグビーファン、それからスポーツファンからも絶賛されているこの日本の対応をね、本当に誇らしく思います。
 是非ですね、今回豊田スタジアムで3試合、それからスカイホール豊田でのファンゾーンもですね、大盛り上がりでありましたので、こういう形のもの、やっぱり一回しっかりよく、また経過、経緯等々もですね、検証した上で反省すべきところは反省し、更に実際に検証した上でですね、次に、今後どうつなげていくかを、また豊田市さんだけではなくて、今回キャンプを張ったのは名古屋市でも一宮市もありますので、そういったゆかりといいますかね、関係のところとよくよく相談をしながら、どういう形で盛り上げていくかをね、しっかりやっていきたいなと思います。
 いずれにしても、愛知県のラグビー協会、選手登録するんですよね、協会にね。子供から大人までね。それこそ何ていうんですか、お年寄りといいますかね、シニアの皆さんも含めてですね、全部選手は登録するんですよ。その登録人数はやっぱり、東京都に次いでだったかな、大阪府とうちとどっちがどっちだったかな、似たようなぐらい多いんですね、確か。非常に盛んな地区であることは間違いない。大体スポーツ全般愛知県はやたら多いんですけどね。やたら多いんですが、どの競技も。東京都より多いってやつもあったけどね、大体東京都に次いで2番目ってやつが結構多いのであれなんですけど、特にその中でもラグビーはね、今回これだけ盛り上がりましたので、また是非ね、次につなげていくこと、それを関係の自治体の皆さん、それから県のラグビー協会を含めてね、よくよく相談をしていきたい。
 とにかくやっぱり裾野を広げていくということが大事だと思いますので、子供たちも含めてね、そういったラグビースクールも含め、また、いろいろな試合の観戦も含めね、PRも含め、しっかりやっていければというふうに思ってます。

(2)文化財の防火対策について
【質問】 沖縄県の首里城や岐阜県の白川郷で火災がありました。愛知県として文化財の防火対策の見直しや総点検などを実施することは考えていますか。
【知事】 今回の首里城のですね、火災に当たってですね、文化庁からですね、そういった文化財等々について改めて点検をしてほしいという通知があったので、県内のですね、関係市町村、それから関係のところにはですね、点検してもらいたいということを県の方からも通知、要請をさせていただいたところでありまして、現段階では、それぞれみんなチェックが、対応できているということでありますが、今回のケースをですね、やはりしっかり検証・分析をした上でですね、我々としてもやれることをしっかりやっていきたいというふうに思っております。
 それがまず第1点ということでありますが。
 それにしてもですね、首里城については今から16年17年、17年前か、内閣府の大臣政務官をやったときにですね、科学技術とかITも担当しましたが、併せて沖縄担当もやったことがありましてね。そのとき首里城も拝見をさせていただきました。あの中もですね、つぶさに拝見をさせていただいて、これはすごいもんだなと思いましたが、あれだけのものを造っておいてですね、防火対策というかスプリンクラー等々もなかったというのは、それはちょっと驚きましたね。
 やはり文化財をどういうふうに守っていくかということについてですね、やはりそこは更に手を加えてやってかなきゃいけないんじゃないかというのは今回の大きなやっぱり反省点ではないかというふうに思います。
 いずれにしても、原因分析はですね、これから。もう今大分やっておられるということだと聞いておりますけれども、そのことと併せてですね、やはり更にもっと踏み込んだ防火対策をですね、講じていかなきゃいけないということが、今回明らかになったんではないでしょうか。特に、こういう国宝級、重要文化財級のもののあれですか、9割が木造ですか、日本の場合は。当然その防火、防災というのはもう最優先に念頭に置いてやっていかなきゃいけないことだと思いますので、その点はですね、いま一度総点検をして、しっかり対応していくということだと思ってます。

(3)首里城の火災に対する支援について
【質問】 首里城の火災について、特に愛知県から沖縄県などに何らかの支援をする予定はありますか。 
【知事】 我々がやれることは何でもやってかなきゃいけないというふうに思いますけれども、まずはね、原因分析と検証と、それから再建ですよね。
 再建も、あれだけの時間がかかってたわけですよね。ただ、今回消失した首里城を造るのに、やはり戦争で焼失したものですから、結局その資料、この色がどうだったかとかですね、これがどうだったかというのを全部検証しながらやってきたという大変な御苦労があったと聞いておりますが、そういった資料、データは、これは今回残っているわけですから、あとはですね、どういう形でその予算を確保し、どういう形で資材を調達をし、どういう形で作っていくか。その事業計画をね、これは早急に、あれは国営公園なので、国が中心になって作っていただいて、それを全国のね、我々がしっかりサポートしていくということではないかというふうに思います。
 再建にかかる費用は、あれができたのが1992年ですからもう27年前なんで、当時に比べりゃそりゃもう膨大な予算がこれかかるのでしょう、きっと。ただ、それでもですね、やり切っていかなきゃいけないと思いますが、それについてはやはりしっかり国が計画を作ったものを我々がしっかり応援していくということになるというふうに思っております。それは積極的に対応していきたいというふうに思います。

(4)大学入試における英語民間試験の導入延期について
【質問】 2020年度から始まる大学入学共通テストで活用される予定だった英語民間試験について、政府が土壇場になって導入の見送りを決めました。県内の高校生にも戸惑いが生じていると思いますが、知事の所感を教えてください。 
【知事】 これ、11月1日からですね、受験生一人一人が、今の2年生がですね、来年度に受けるというそのIDですね、登録をすることが始まるというその日にですね、朝、中止を発表したということであります。その連休明けということでありますので、まだ県内のですね、学校関係者、教育関係者の意見を今ちょうど聞いているところでありますので、まだ手元に、私のところにその集約といったものはありませんが、大体おおむね、報道されてるとおりということではないでしょうか。
 ということなので、我々としてはですね、やはり一番大事なのは、一番大事なのは、試験を受ける高校生、受験生ですからね。その試験を受ける高校生、受験生の目線でですね、分かりやすく透明で、そして何といっても公正・公平なやり方をですね、やっぱり模索をしていただかなければいけないということだと思っております。
 センター試験に代わるですね、新しい試験も、これまた50万人が受験する試験ですからね、ですから、透明性。透明であって、その公正であって公平だというやり方をですね、やはりしっかり模索をしていかなければいかんということだと思います。
 これが2020年度は中止、延期ということでありますが、2024年度、4年後にはということを発表されておりますが、是非ですね、その検討に当たっては、何といっても受験生、まさに受験生ファーストでですね、検討してもらい、分かりやすくて公正で公平な在り方をね、是非示していただきたいというふうに思っております。
 そういう観点からするとですね、今回のこの民間事業者、6団体7事業者ですか、に委ねるというやり方が本当によかったかということはですね、これは厳しく評価、評価というかね、検証されなければならないんではないかというふうに思います。
 もう全ての報道のね、皆さんがいろいろ報道されておられるとおりだと思いますが、今は正直言って、これ、東京一極集中の話とも私は絡んでくると思いますけどね。私いつも全国知事会でも何年も前から申し上げてますが、東京に18歳、要するに高校卒業して大学生が東京の大学に10万人行くんですよ、毎年。毎年ですよ。東京都から他県に2万5,000人で、東京都は、大学生だけで7万5,000人純増になるわけ、純増に。愛知県はせいぜい、だから5,000人弱ぐらいなんですね、増えるっていっても。
 3万8,000人の高校生が、大学に行って1万1,000人ぐらい出てって、1万5、6,000人入ってくるので、4万3,000人ぐらいが愛知県の大学生なんですけどね、今、大体ざっくりした感じでいきますと。東京都は10万人ですからね、毎年ニューカマーが。
 そういう意味で、そういったところに結局予備校、塾といったですね、受験産業ができ、そこに当然東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、首都圏はみんな通えますから、その首都圏に巨大なそういう大学を頂点にした、大学、高校、中学、今中高一貫も含めてですね、こういうヒエラルキーなりシステムができ、そこに予備校、塾というのはできる。
 全ての子供たちに能力に応じていろんな可能性が、お品書きがうわっとあるということを本当につらつら見るとですね、確かに民間のそういう予備校、塾の事業者の皆さんのね、お力を借りる、お力、活力を使っていくというのは大変僕は大事なことだし、相当高い能力があるので、それはある意味で模索するですね、一つの方向ではあるかなとは思いますが、それをやった途端にですね、やっぱりまた東京一極集中ということの色合いが出ちゃうんですよね。もうとにかく教育の世界でいくと、やはり「東京」と「その他」のようなね、雰囲気があるわけですよ。
 そういう中で今回のこの英語のですね、大学受験を民間試験に委ねるということが、本当にそこまで考えていたのかということをですね、申し上げて。今回、大学受験の英語の試験ということであれば、それは愛知・名古屋でもね、大阪でも、三大都市圏であればある程度の、無理なく同じようなレベルの試験がですね、受けられるということだったのかもしれませんけれども、日本は47都道府県あるわけですから、それぞれのやはり地方の高校生がですね、住んでるところ、その通ってるところでですね、その条件で差ができる、最初、スタート台から違ってくるというのは、私はですね、できるだけそれはその差を埋めていくと。完全に埋まらないにしてもですよ、埋めていくということが、本来公共が考える上においてはあるべき姿ではないかというふうに思います。
 そういう観点からするとですね、私は、今回のことについて、やはり公正・公平性ということを念頭に置いてですね、受験生ファースト、高校生ファーストということでですね、一から考え直していただきたいなというふうに思っております。

(5)中部国際空港の二本目滑走路について
【質問】 先日、中部国際空港株式会社から上半期の利用状況が発表され、旅客数、発着回数とも過去最高の数字でした。冬ダイヤについても国際線は過去最高の便数が決まっていて、発着回数は堅調に伸びている感じで、二本目滑走路の必要性にも直結する数字かと思います。今後、名古屋港の浚渫(しゅんせつ)土砂の処分場計画と並行した二本目滑走路建設を国に引き続き要望していくと思いますが、改めて知事の考えを教えてください。
【知事】 中部国際空港のですね、発着回数と、そして旅客数がですね、今年度上半期は順調に推移してきたということは大変喜ばしいことだと思っております。この冬ダイヤ、下半期もですね、同じようにですね、順調に伸びていただいて、何とかですね、この今年度、2019年度でですね、内々というか、目標とする1,350万人はですね、何とかクリアをできないかなと私も思っているところでございます。去年が1,236万人なんでね、それを更に100万人以上上回るということでありますけれども、何とか達成ができるのではないかとも思いますし、達成してもらいたいなというふうにも思っております。それをですね、やはりしっかりと我々はサポートしていきたいと思います。
 我々いろんなところでですね、やはり海外へのエアポートセールスもずっと地道に、着実にやってきましたし、関係方面にですね、ずっと働きかけてきた中部国際空港、それからまた経済界、そして我々、官民挙げてですね、中部国際空港を盛り上げようということでやってきた、その成果だというふうに思っております。
 また、9月20日にはLCCターミナルもね、完成いたしました。さらに、これはLCCの比率が中部国際空港はまだまだ低いので、まだ20パーセントいってませんのでね、15、16パーセントだな、今のところ、足元は。関西国際空港は45、46パーセントですよね。成田国際空港で32、33かな、34、35パーセントだな。ということなので、そういう意味でいきますとまだまだ伸びしろがあると思いますので、是非ですね、そういった形で旅客数、それからまた発着回数も伸びていってですね、二本目の滑走路に向けて着実に前進をしていきたいというふうに思っております。
 それとあわせて、今年度、今、当面ですね、中部国際空港の沖合といいますか、そこに名古屋港の浚渫(しゅんせつ)土砂の処分場を建設するということで、今中部地方整備局と漁業者との話合いがもう始まっておりますので、それを我々はしっかりとサポートしていきたい。その上でですね、その浚渫(しゅんせつ)土砂の処分場で作る土地を二本目の滑走路に活用していきたいということを私は当初から申し上げておりますので、そういったことでですね、着実に前進をしていきたいというふうに思っております。

【質問】 名古屋港の浚渫(しゅんせつ)土砂処分場の計画について、環境アセスメントは着実に進んでおり、漁業補償交渉もこれから本格化し、県も漁業振興策を打ち出されると思います。今後、二本目滑走路の具体的なスキーム作りにおいて、スケジュール感やイメージなどはありますか  
【知事】 いやいや、それは、まずはもういろんな協議、話合いを実務でやってますから、それを、話を詰めていくと。詰めていって妥結をするというところに是非持っていきたいというふうに思っております。
 まずは、一つ一つ仕掛けたものを形にしていくということだと思ってます。

【質問】 中部国際空港の二本目滑走路建設のスキーム作りはまだ先ということですか。
【知事】 いや、もうスキーム作りはそう難しくないと思いますよ。やると決めれば幾らでも、やり方なんか幾らでもあるので。
 スキーム作りというか、そりゃ日本全国の空港を作ってきた対応のやり方というのは、いろんなやり方がこうそれぞれあるわけですね、御案内のように。中部国際空港は、最初から民間主導の、民間活力を中心とした空港作りということで、株式会社でやると。関西国際空港もそうですね。関西国際空港も株式会社でやるということでやってきましたが、中部国際空港の方がより民間色が強いというスキームでやってきた。
 1期目の工事をやったスキームがありますので、基本的にはそこは一つの前例ということになるんでしょうけれども、二本目となるとそういうまた別の要素も入ってくるかもしれませんので、それはそれでやはりどういう形で、それはスキームってのは結局、要は資金の調達をどうするかということになりますからね。それをどこがどういう形で負担をして、国の負担、それから地元県市の負担、それから経済界の負担、空港会社の負担、それをどういうふうにやるんですかということなんですが、もうやると決めればですね、全体的な事業費をはじいて、それをどういうふうに割り振っていくのかということを詰めていくということになろうかと思います。なので、とにかくまずはですね、今やっていることですね、名古屋港の浚渫土砂処分場への対応をしっかり詰めていくということ、それから、我々は併せて空港需要を伸ばしていくということ、そうして今の一本目の滑走路だけではですね、この需要をこなし切れないというふうに持っていって、さて、じゃあ二本目へというふうにね、早く持っていきたいというふうに思ってます。