知事の記者会見
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令和2年1月6日(月) 午前10時
1 知事発言
(1) 年頭所感
 改めまして、新年明けましておめでとうございます。年頭に当たりまして、県民の皆様に御挨拶を申し上げたいというふうに思っております。
 すみません、ちょっとネットの配信がありますので、少し先ほどの仕事始め式と、少しというか相当かぶりますけれども、少しお付き合いのほどよろしくお願いを申し上げます。
 さて、昨年はですね、全国植樹祭やラグビーワールドカップ、G20の外務大臣会合などのビッグイベントがありました。また、8月に愛知県国際展示場「Aichi Sky Expo」をオープンするなど、愛知のプレゼンスを一層高めることができた1年だと思います。また、5月にはジブリパークの基本方針を、6月には愛知県新体育館の基本計画を発表するなど、「進化する愛知」としての大きな一歩を踏み出した年でもありました。
 さて、今年はですね、ね年でございます。毎年、えとにちなんだ書き初めを行っておりますが、今年は「鼠頭牛首(そとうごしゅ)」と書かせていただきました。
 先ほど申し上げましたが、ねずみ年、えとにちなんでいろいろ、中国なり日本の故事に倣ってですね、言葉を探すんですけれども、「ねずみ」ってやはり中国でも小さくて取るに足らないものというような位置づけでですね、あんまりいい言葉がありませんでね。先ほど申し上げましたが、「窮鼠猫を噛む」とかですね、追い詰められちゃいかんなと思います。「袋の中の鼠」とかですね、「大山鳴動して鼠一匹」とかですね。あと、「頭の黒い鼠」とかですね、あんまりいい言葉がなかったんでありますが、一生懸命探しまして。
 これはですね、「鼠頭牛首」という言葉は、江戸時代初期のですね、剣豪・宮本武蔵が書き残した「五輪書(ごりんのしょ)」のこの「火(か)の巻」の一節と。五輪書はですね、地、水、火、風、そして空(くう)と五つの巻がありますが、この「火の巻」の兵法(ひょうほう)における心構えの一つとして登場しております。この中で武蔵は、「鼠(ねずみ)の頭の如(ごと)く細心の注意をしながら、ここぞというときは、俄(にわ)かに牛の首の如く大胆なれ」というふうに説いている。これぞ兵法(ひょうほう)、兵法の極意だというふうに言っているわけでございます。
 この言葉のごとくですね、細心の注意を払って、県民の皆様の声なき声に耳を傾け、様々なニーズにきめ細かく対応するとともに、グローバル化、デジタル化といった大きな流れの中で世界がダイナミックに変化する中、ここぞというときにはですね、大胆、果断にですね、積極果断に行動していきたい、そういう1年にしていきたいというふうに思います。愛知県政をダイナミックに前進させる1年にしていきたいという思いを込めて、「鼠頭牛首」というふうに書かせていただきました。よろしくお願い申し上げます。
 さて、そこでですね、まず具体的な施策としては、まずは第一の取組としてジブリパークでございます。
 いよいよ今年は「青春の丘エリア」、「ジブリの大倉庫エリア」、そして「どんどこ森エリア」の本体工事に着手をしたいと思います。2022年秋のオープンに向けて着実に整備を進め、ジブリパーク開業のインパクトを、愛知はもとより日本全国へ波及させるために、世界でただ一つの公園を造る、日本のプロジェクトとして全世界に発信をしてまいります。
 続いて、リニア大交流圏の形成であります。
 2027年度のリニア中央新幹線の開業により、首都圏・中京圏に及ぶ人口5,000万人、GDP266兆円のメガリージョン「リニア大交流圏」が形成されます。そのインパクトを最大限に生かすため、名古屋駅のスーパーターミナル化や県内の鉄道ネットワークの充実・強化、2020年度に全線開通予定の名古屋環状2号線、西知多道路などの広域幹線道路ネットワークの整備、物流の拠点となる港湾の整備など、社会インフラの整備を着実に進め、併せて中部国際空港の二本目滑走路の早期実現、これもめどを立てていきたいというふうに思っております。
 そして、産業首都あいちであります。
 愛知県が今後も発展をし続けていくためには、変化を恐れず、時代の波を乗り越え、乗りこなし、新たな付加価値を生み出していかなければなりません。世界の様々な国・地域と連携をし、最先端の技術・サービスを取り込みながら、基幹産業である自動車産業はもちろん、航空宇宙、ロボットなどの次世代産業の集積を加速するとともに、革新的ビジネスモデル、最先端技術を持つスタートアップを起爆剤といたしまして、切れ目のないイノベーションを創出していくことで、「国際イノベーション都市」への飛躍を目指してまいります。
 そのため、名古屋市昭和区鶴舞にですね、スタートアップの中核拠点「ステーションAi」を整備し、国内外の優れたスタートアップを愛知に集積させてまいりたいと考えております。
 そして、中部国際空港島を中心とする地域では、「Aichi Sky Expo」を軸に、大規模な国際会議、国際展示会の誘致を進め、MICEを核とした国際観光都市の実現を目指すとともに、最先端の技術・サービスを積極的に導入し、イノベーションの創出拠点としてまいります。
 そして、今年10月には、「ロボカップアジアパシフィック大会」と「ワールドロボットサミット」を同時に開催をいたします。愛知が誇る最先端のモノづくり技術やロボット技術を世界に発信をし、愛知のロボット産業の更なる飛躍・発展につなげてまいります。
 そして、農林水産業の振興も重要な柱であります。
 昨年6月、天皇皇后両陛下の初めての地方行幸啓をいただきまして、愛知県森林公園をメイン会場として「第70回全国植樹祭」を開催をいたしました。その開催理念をしっかりと継承し、林業・木材産業、森林整備の推進に引き続き力を注いでまいります。木材利用が森林整備を進める、愛知らしいメッセージを出させていただいております。
 また、スマート農業・林業の推進、県産農林水産物のブランド力の強化や輸出拡大の取組を進め、愛知の農林水産業の更なる競争力の向上に取り組んでまいります。
 そして、人が輝くあいちであります。
 こうした取組を進め、愛知が飛躍するための原動力となるのが「人」であります。子供・若者・女性・高齢者・障害のある人など、全ての人が活躍する社会を実現をしてまいります。
 子供・子育てに関する総合計画「次期あいちはぐくみプラン」を策定をし、社会全体で子供・子育て家庭を応援する基盤づくりを進め、県民の皆様が安心して家庭を築き、子供を生み育てられる社会を目指してまいります。
 また、「高齢社会懇談会」での意見や提案を踏まえた新たなモデル事業を実施するとともに、認知症に理解の深いまちづくりを目指す「あいちオレンジタウン構想」を更に推し進め、高齢者をめぐる様々な課題にもしっかりと対応してまいります。
 特別支援教育についても更なる充実を図ります。今年4月には、渥美半島先端地域における長時間通学の解消を図るため、豊橋特別支援学校の分教室「潮風教室」を福江高校の空き教室を活用して、リニューアルして開校いたします。
 そして、11月には、「あいち技能五輪・アビリンピック」を昨年に続き2年連続で開催をいたします。技能の尊さと障害者への理解を一層深める機会を提供できるよう、万全の準備を進めてまいります。
 さらに、女性の活躍促進、就職氷河期世代への就職支援を始めとした雇用対策にも、引き続き官民一体となって率先して取り組みます。
 次は、観光あいち・魅力発信です。
 愛知県には、名古屋城を始めとする歴史的価値の高い城郭・城址や、東海道を始めとする歴史街道が数多くあります。11月には、清須市内に「あいち朝日遺跡ミュージアム」をオープンいたします。これらを観光資源として磨き上げ、更なる誘客促進につなげてまいります。
 さらに、外国人旅行者が安心して滞在できる受入環境の整備を引き続き進めてまいります。増加を続ける訪日外国人旅行者を愛知県にも確実に取り込んでまいります。
 文化・スポーツの振興です。
 昨年のラグビーワールドカップに続いて、今年7月、8月と東京オリンピック・パラリンピックがあり、11月には愛知・岐阜両県でWRCの最終戦「ラリージャパン」が開催されます。これらの大会を通じて高まったスポーツの盛り上がりを2026年のアジア競技大会につなげてまいりたいと思います。
 また、アジア競技大会に向けて、国際大会を開催するために必要な規模・機能を有し、愛知・名古屋のシンボルとなる「愛知県新体育館」の整備を、2025年夏のオープンを目指して着実に進めてまいります。
 グローバル展開です。
 幅広い分野でのグローバルなネットワークづくりに精力的に取り組むことで、世界中からヒト、モノ、カネ、情報を取り込むことで、愛知のプレゼンスを更に高めてまいりたいと思います。
 また、今後も増加が見込まれる外国人県民への対応として、日本語教育の充実、安心して暮らせる環境の整備などにも積極的に取り組み、多文化共生社会を実現してまいります。
 安全・安心なあいちです。
 これは全ての基本でありまして、広域的な防災活動拠点の整備や住宅・建築物の耐震化、河川・海岸堤防の整備など、引き続き防災対策にしっかりと取り組んでまいります。
 また、愛知県の昨年の交通事故死者数については、2003年から16年続いた全国ワースト1位を返上することができました。関係の皆様、行政、そして県警察、そして関係の企業、そして団体、多くの県民の皆様のお力添えをいただいたというふうに思っております。引き続きですね、この悲惨な交通事故による犠牲者を一人でも減らせるように、引き続き交通事故抑止に全力で取り組み、交通安全に取り組んでいきますので、何とぞよろしくお願いを申し上げます。
 そして、環境首都あいちでございます。
 今年は、COP10(生物多様性条約第10回締約国会議)で採択された「愛知目標」の目標年であります。これまでの取組の集大成として、1年を通じて地域全体の機運を盛り上げます。
 また、地球温暖化防止、循環型社会の形成に向けた取組と、それを支える「人づくり」にも引き続きしっかり取り組み、環境面においてもトップランナーを目指します。
 東三河の振興です。
 県政の大きな柱として、東三河地域を盛り上げます。東三河県庁を軸に、市町村、広域連合、経済団体等の連携を強化し、産業・農業の振興、魅力の創造・発信、社会インフラの整備、地域の将来を担う人づくりなどに全力で取り組みます。
 地方分権・行財政改革です。
 より一層の効果的・効率的な行財政運営を行っていくため、昨年末に「あいち行革プラン2020」を策定しました。「スピーディーでしなやかな県庁」への進化を目指し、全庁を挙げて行財政改革に取り組みます。
 2040年頃の社会経済を展望した「次期あいちビジョン」を今年の秋頃を目途に策定します。愛知の目指すべき将来像と、それを実現するための政策の方向性をしっかりと示してまいります。
 終わりにですね、これからも愛知県は、SDGsの基本理念である「誰一人取り残さない」社会の実現に向け、経済、社会、環境が調和した、活力と持続力を兼ね備えた大都市圏を目指しながら、東京一極集中にストップをかけ、日本の成長エンジンとして我が国の発展を力強くリードする存在であり続けたいと思っております。
 引き続き、「日本一元気な愛知」、「すべての人が輝く愛知」、そして「日本一住みやすい愛知」の実現を目指し、全力で取り組んでまいります。
 今年1年が、県民の皆様にとりまして素晴らしい1年となり、笑顔で毎日を送ることができるようにですね、心から祈念申し上げ、また、県民の皆様と一緒になってですね、スクラムを組んで、ONE TEAMで愛知を前進させていくことをお誓いをさせていただいて、新年の挨拶とさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 はい、ありがとうございました。ということでございまして、しっかりと取り組み、進めていきますので、よろしくお願いをいたします。

(2)愛知県地区トヨタ販売店、トヨタレンタリース店、トヨタホーム店及びトヨタ自動車株式会社との地域活性化に関する包括連携協定の締結について
(https://www.pref.aichi.jp/soshiki/kikaku/toyota.html)

 さて、それではもう1つ発表事項でございます。
 愛知県地区トヨタ販売店、トヨタレンタリース店、トヨタホーム店及びトヨタ自動車株式会社との地域活性化に関する包括連携協定の締結について、これが固まりましたので御報告をさせていただきます。
 各社の皆様には、既に県政の幅広い分野において御協力いただいておりますが、今回、トヨタ自動車からの御提案により、県内のトヨタ販売店、これが12社、それからレンタリース店、これが2社、そしてトヨタホーム店、これが2社とですね、トヨタ自動車との間で、連名でですね、愛知の安全安心の維持や地域の活性化を目的とした包括連携協定を締結する運びとなりました。
 締結式は1月14日火曜日、県庁本庁舎6階の正庁で、トヨタ自動車執行役員の佐藤康彦様、県内のトヨタ販売店からは愛知トヨタ株式会社代表取締役会長の山口真史様、名古屋トヨペット代表取締役社長の小栗一朗様を始め代表者の皆様、そして県内のトヨタレンタリース店、トヨタホーム店の代表者の皆さんにお越しをいただいて行います。
 連携事項の内容は、記者発表資料の裏面のとおり、「防災・災害サポート」に関することを始め5項目となります。
 各項目の詳しい内容につきましては、締結式当日に御披露をいたしますが、例えば、ハイブリッド車やPHVなど電動車の試乗車を活用した災害時の給電や、その普及啓発、高齢者を始めとする地域住民への移動支援などの分野で連携・協力をいただくことにいたしております。
 今回はトヨタ自動車さんからそういう地域活性化をテーマとした包括連携協定締結の提案をいただいたというものでございまして、愛知県は、自動車保有台数は530万台で日本一。第2位の東京が441万台、第3位の埼玉県が413万台、神奈川県が402万台、大阪が378万台。これは去年の7月末現在ね。愛知県は528万台ですね、正確に言いますと。ということですけども、圧倒的に多いということでありまして、そういう意味では、そういう中でこういうトヨタ自動車、そして販売店各社、トヨタホームを含めて連携協定を結ぶということは大変意義のあることだというふうに思っております。
 その連携事項についてはですね、この資料の2ページに五つありますけど、「防災・災害サポート」に関することについては、例えば、電動車、HV、PHV、FCVの試乗車を活用した災害時の給電。災害時に、これは昨年のですね、9月の千葉県での停電のときにも、これは、トヨタ、日産、三菱から電動車を供給して給電をしたという実績がありますが、そういったのを組織的にやろうということでございます。そして、防災関連イベントにおける電動車による給電の実演・展示を示した普及啓発でありますとか、また、販売店店舗における災害時の帰宅困難者の支援、それから全国の販売店ネットワークを使った救援物資の活用、災害時のレンタカー需要対応、車を持ってますからね、それを融通していただけるということでございます。
 それから二つ目が、「移動支援・生活関連サービス」に関することでありますが、これは自動運転とかオンデマンド交通の進展を想定した実証実験、社会実装への連携・協力。それから地域における新たな移動サービス、高齢者を始めとする地域住民の移動支援等に関する連携・協力ということでございまして。これはですね、例えばもう既に、トヨタ関係の皆さんとは、豊明市がアイシン精機、スギ薬局と連携をしてですね、「チョイソコ」というデマンド型乗合送迎サービスをやっていたり、瀬戸市が菱野団地住民サービスということで、住民組織が運営しているボランティア運転手のコミュニティバスをやっていたりと、こういうことをやっておりますので、こういったことについてですね、それぞれの地域、各市町村の皆さんと連携しながら実証実験を積み重ねていければというふうに思っております。
 それから三つ目がですね、「地域住民の憩いの場や、まちの賑わい」ということでありますが、これはですね、平日の店舗スペースを活用した地域住民向けのイベントとか教室、そういったものに使っていただけたり、また、認知症に関する連携・協力といったこともやれるのではないか。
 「交通安全」はですね、交通安全サポート車の体験会など普及啓発における連携協力、また、安全運転の講習会、啓発活動、こういったものにも協力いただける。
 その他ですね、県主催イベントへのいろんな参加・協力もお願いをしていきたいというふうに思っております。
 ちなみに、これまではですね、こうした包括協定はですね、地方創生に関する包括協定を先般結んだソフトバンク及びMONET Technologiesさんだとか、あと、三菱UFJ銀行を始めとした銀行、それから損保ジャパン、明治安田生命といった保険会社、東京海上日動とかね、三井住友海上火災保険とか。それから佐川急便さんのような運送会社といったところと地方創生の協定も結んでおりますが、今回、トヨタ自動車及びトヨタの販売店と連携協定を結ばせていただくということでございますので、包括的な地方創生というか、今回はまちづくり、防災・交通安全といった「まちづくり」だとか「健康・福祉の増進」に少しフォーカスした形でのですね、協定ということでありますが、引き続きいろんなことをですね、しっかり協定をしていければというふうに思っております。
 昨年台風第15号でですね、千葉県内での大規模な停電があったときに、こうした電動車が非常用電源として活躍したということも聞いておりますので、そういった面での普及啓発といったこともやっていければというふうに思います。
 そして、地域活性化に関する協定としてトヨタ自動車が都道府県と包括連携協定を締結するのは、今回が初めてということでございますので、よろしくお願いをいたします。
 私からは以上でございます。

2 質疑応答
(1) リニア中央新幹線について
【質問】 ちょっと去年の年末のお話になってしまうんですが、リニアの件で、JR東海の社長が年度内の静岡工区の着工は難しいという御認識と、あとは27年度の開業についてもちょっと厳しくなってきたというような御認識をお話しされてるんですけれども、そのことについて知事の御所感があればお願いいたします。
【知事】 直接JRさんから聞いているわけではないのでですね、正確にお答えができるかどうかとは思いますが、私もそういう発言を、報道でですね、拝見をしたということでございます。
 いずれ、近いうちに状況等々についてお話があるんではないかというふうに思っておりますので、それを待ちたいというふうに思っておりますが、昨年来からのですね、昨年の春以降からのいろんな動き等々で、私も昨年春、3月ぐらい、3月末にですね、JRさんからそういう、今静岡県との協議、調整状況というのをお話をお伺いをし、その後ですね、関係者と連絡をとり、そしてまた静岡県、川勝知事にもですね、それは話を、折り合いをつけてほしいと。沿線9都府県は2027年度東京-名古屋開通、そしてその後の大阪への延伸を遅滞なく速やかに進めるということはですね、もう総意だと。そしてまた日本のイノベーションのために不可欠だということをですね、申し上げさせていただいております。解決できないことはないと思うということを私申し上げておりますので、そういった方向でですね、また引き続き協議、話合いが精力的に行われてですね、よりよい解決方法を見いだしていただきたい、そういうふうに思っております。そのことは、私は今現段階でもそういう状況について私の立場が変わるということではありません。そういうことを切に望みたい。
 そして、去年の夏以降、国の方がですね、国土交通省が話のね、テーブルに入ってきて、そして10月には三者の協議会もできたのでですね、やはり新幹線事業でありますから、新幹線事業はですね、国が整備計画、事業計画を作って、そして鉄道事業者にそれを、この事業をやりなさいということで指示をするという制度でありますから、やはりこれは一静岡県とJR東海という話になりません。日本全体の話でありますから、日本の交通政策の大きな観点からですね、国がやはり前面に立って間をとってですね、話をまとめるということが必要だというふうに思っております。引き続きしっかりとやってもらいたい。そのことを強く申し上げたいというふうに思ってます。

(2)愛知県地区トヨタ販売店、トヨタレンタリース店、トヨタホーム店及びトヨタ自動車株式会社との地域活性化に関する包括連携協定の締結について
【質問】 先ほどの発表事項のトヨタの包括連携協定のことで分かっていれば教えていただきたいんですが。
 電気自動車ですとか、あとレンタカーのお話がありましたけども、大体規模感とかっていうのは、特にどれくらいの台数とかっていうお話っていうのは、特に出ているんでしょうか。
【知事】 いや、特に出ておりません。
 まずは協定を結んで、そしていろんな実証実験とかですね、そういう、電動車をそういった給電に使うという、我々防災のいろいろなイベントとか含めてですね、地域地域で、県主催のものもあればそれぞれの各市が主催のやつはしょっちゅう、全県でね、やっておりますから、そういったところにできるだけその地元のこういう販売店の皆さんが、みんな持ってますからね、試乗車を。そういったものを提供していただいて、きめ細かくやっていくということではないかというふうに思います。あとは個別個別にそういうイベント、プロジェクトごとにやっていくということだと思います。
 その上で、もちろんいざというときには一斉に提供していただけるということになるかと思いますが、またそれは、具体的な進め方はまたしっかりと積み上げていきたいというふうに思います。

(3)今後の県政運営について
【質問】 それともう1点だけよろしいでしょうか。
 先ほど、仕事始め式の中で、知事が今年で10年目だというようなお話をされてたんですけども、10年ということで、一つ節目かなというふうには思うんですけれども、更に10年というわけではないんですが、これからの新しい時代に関してはその次の段階だとは思うんですけども、どういうふうに県政をやっていきたいなというふうにお考えでしょうか。
【知事】 先ほどの仕事始め式でも申し上げたかと思いますが、2010年代というのはですね、2000年代の後半に起きたリーマンショック、それから大震災、それから様々な災害、特に2010年代を通して、風水害も含めて大変災害の多い、地震も含めて多い10年だったかと思います。
 そういう意味では、日本はですね、非常に苦難の、試練の10年だったかなというふうに思いますが、その折に我々愛知としてはいろいろな仕掛けをし、今はそれが功を奏してですね、愛知県経済はV字回復を遂げて、経済総生産は大阪を抜き去ってですね、全国第2位となり、更に日本をね、支えていく活力の源だというふうに思っておりますが。更にこの2010年代に、昨年までいろんな仕掛けたものがですね、これからの10年で大きく花開いていくということになると思います。それをしっかりとですね、花が開き、そして実がついたもの、なったものをしっかり刈り取って、また次世代につなげていく。そういう10年にしていきたいというふうに思います。
 そこが一番あれなのは、一つはやはりリニア中央新幹線をね、予定どおりしっかりと開業させていくこと。あわせて、中部国際空港エリアを更に活性化し、二本目滑走路をやっていくこと。リニア関連でですね、名古屋駅の大改造も含めて様々な投資をですね、しっかりと進めていくということ。それから2026年にはアジア大会、東京オリンピックの後の最大のスポーツプロジェクトになりますね、オリンピックと同規模ですからね、今アジア大会。それをしっかりやっていくということ。それから、その前、2022年秋にはですね、ジブリパークの第1期オープンということですので、目標とすべき、ポイントとなるプロジェクトが次から次へとありますので、引き続きそうした面をですね、しっかりやっていくということだと思っております。
 それから、2010年代を通して日本経済がデジタル化とグローバル化の波に洗われてきたのはもう御案内のとおりでありますから、それを乗りこなしていくという意味でですね、「ステーションAi」のですね、このプロジェクトももう突貫工事でやっていくということで、これも、今日本国内でそういうプロジェクトをやっているところはうち以外ありませんのでですね、全力でやり、そうした時代の波をしっかりとつかまえていきたいというふうに思っております。
 そういう今後10年、とにかく引き続き、この2010年代にいろんなまいた種が花開き、そして実となり、それを刈り取って、そして更にまた未来に向けて投資をしていく、チャレンジをしていく、そういう10年にしていきたい。いろんな仕掛けはもう十二分に仕掛けてきたというふうに思っておりますので、それを着実に実現、実行していくと、そういう10年だというふうに思っております。

(4)リニア中央新幹線について
【質問】 先ほど質問にありましたリニアの関連なんですけれども、仮にですね、このまま工事が依然として進まない場合ですね、改めて川勝知事にお会いになって何かお話しするとか、そういったことは予定されているんでしょうか。
【知事】 いや、先ほど申し上げたようにですね、年末のJRさんのですね、会見については、私も報道ベースでしか存じ上げませんので、また近いうちにですね、お話をいただけるということのようでありますので、状況を含めてね。そのお話を聞いた上でですね、またどういうことがやれるのかということを含めて、また必要があればね、必要があればまたお話をしていくこと、これはやぶさかではありません。とにかく一日も早い着工とですね、東京-名古屋のね、予定どおりの開業、これを関係方面に強く求めていきたいというふうに思っております。
 というのも、リニアは先ほど申し上げたように国が整備計画を作り事業者に指示をするという事業でありますし、それに基づいて、東京-名古屋間のルートでですね、もう工事着工しているわけでありますから、山梨側も長野側も。今更そのルートを変えるということは、これは現実的ではありませんのでですね、これで様々な手立てをしながら御了解をいただいて進めていくということだと私どもは思っております。それを是非ですね、関係方面に御理解をいただきたいというふうに思っております。

【質問】 ちょっと細かいとこなんですけども、JR側から近くお話がいただけるようだという話でしたけども、これは金子社長がこちらに来られて、今月中、1月ぐらいに知事にお話があるということでしょうか。
【知事】 まあ新年の挨拶も含めてだろうと思いますけど、近々来て、何か状況報告があるようでございますので、その話をお聞きしたいなというふうに思っております。もちろん名古屋駅のかいわいの用地確保もね、どんどんどんどん今進んでおりますから、それも含めた関連の事業なんかも話をするということにはなろうかと思いますが、いずれにしても、そういう新年の挨拶も含めてお話がお聞かせいただけるというふうに思ってます。

(5)仕事納め式及び仕事始め式について
【質問】 今朝仕事始め式があったんですけれど、愛知県内の自治体で、今年から働き方改革などを理由に、年末の仕事納め式とか年始の始め式をやめるっていう動きが強まってるっていうのを聞きまして、愛知県庁としてはこれからも続けていかれるということなのかというのと、あとは、毎年書き初めを知事が披露されてますが、知事にとって仕事始め式っていうのはどういう場であるかっていうのを教えていただけますでしょうか。
【知事】 働き改革でね、そういった儀式というか式典、できるだけ簡素にしていこう、合理化していこうということ、これは流れだと思います。県庁は仕事納め式はもう20年ぐらい前にやめてるのか。大分前だよね。
 ということなんで、仕事納めのときは、私が臨時の局長会議を開いて40人ぐらい寄せて、年末年始の休みはしっかりとってリフレッシュして、健康に気をつけてまた新年会いましょうねと、こういう話をして終わり。
 仕事始め式はですね、これも本庁にいるいわゆる管理職以上の職員があそこで300人ぐらいかね、ということでありますし、あとは県庁のこの本庁舎だけでなく、出先機関も含めて全部挨拶が庁内放送で流れておりますので、これは一つのね、今回1月6日ですが、通常1月4日仕事始めのときの午前9時、これはね、やっぱりここから、今日から元気よくね、スタートしていきましょうということでありますので、これはせいぜい私がしゃべっても15分もなかったな、15分ですから、まあそれはそうにぎにぎしいあれではないと思いますので、十分簡素ではないかと思うので、これは引き続きやっていきたいと思いますし、この書き初めは、年頭なのでこれは引き続きやっていければかなと。これでえとにちなんだやつとすると、最初の年はやってないんで9回目か。ということですね。ですから、あと3回で一回りするということになりますけれども、いずれにしても、こういう形でやっていければというふうに思っております。
 ということでよかったかね。はい、いいですか。

(6)外国人の日本語学習を支援する新組織に関する一部報道について
【質問】 県庁の新組織として、日本語教育のセンターというのが報道で出ていましたが、愛知県庁としてはどういうふうな外国人の日本語教育に取り組んでいきたいという思いを教えてください。
【知事】 外国人材のですね、外国人の特に子供たちを中心とした日本語教育については、これは私自身もいつもいつもいろんなところで申し上げますが、非常に思いがありましてね。
 というのは、今から20年ぐらい、20年前だな、20年前、うちの子供がまだ小学生のときにですね、私は西三河地域なので、子供たちが通う小学校にはですね、外国人、まあブラジル人ですね、日系ブラジル人の子供たちがいっぱいいたんですね。いっぱいいた。保育園にもいっぱいいるし、低学年もいっぱいいる。だんだん高学年になると数が減っていってですね、中学校には当時はほとんど行っていない。これは一体何なんだといったら、結局日本語についていけないと。しゃべるのはできる。しかし、日本の学校はですね、ペーパーテストは全部日本語で読み書きをしないとですね、点数にならない。それはあまりにも、それはひどいじゃないかと。学校出てない子供たちがですよ、大人になって生きていける、何かのことで生きていけるんだろうけど、やっぱりおのずとね、選択肢は限られてきますからね。そういう意味では、そういう社会はいけないんじゃないかという思いで、ずっと当時文部省にももっとやれとかいうことを大分激しく言った覚えがありますけどね。
 というのは、アメリカはやっぱりマイノリティのための英語教育を無料、無償でやっているわけですよ、その人のレベルに応じて。ところが、世界第二の経済大国、当時ね、言われてた日本が、日本に働きに来て日本の企業、地域に貢献している子供たちを日本語の教育で面倒が見れないと、そんなことがあるかということを申し上げてまいりました。
 なので、私が知事になってから、この日本語だけ教える日本語適用教員さんを、290人だったやつをですね、全県で今、今年度602人まで増やして、倍以上に増やしてですよ、あと、NGOやNPOでは、大体80ぐらいのNPOの皆さんに、大人も子供の地域での日本語教育に年間、あれは1,500万円ぐらいだったかな、確か、補助をね、出してやっております。
 そういったことはずっとやってきてますが、更にきめ細かくきめ細かくね、やっていくためにそういった連携・連絡組織のポイント、要となるようなものも作っていければいいのかなというふうに思っております。これから新年度に向けてという話ですので、更に中身を積み上げてね、組み立てていきたいというふうに思っております。
 それと、だんだん言語が多言語化しているのもあるんですよね。前はやっぱり日系ブラジル人の方が圧倒的だったので、ブラポル語ですな、ブラポル語をやっている方をあれしていく。今はですね、非常に多言語化してきているので、そういう意味で多言語対応ということをですね、やっぱりやってかなきゃいかん。そういうニーズもどんどん変わってきますから、改めてそういった連携・連絡組織の要、ポイントとなるものをね、作っていくというのは大事なことだというふうに思っております。
 
3 知事発言
(1)台風第19号の被災地に対する本県の支援状況について
 一つだけちょっと。災害対応でさっき言えばよかったんだけど、ちょっと流れが。1点だけ災害対応で、年明けからのもので動きがあったのを少し申し上げます。
 一つはですね、長野県への派遣ということで、市町村からはですね、6人を派遣しているのを、この1月6日から幸田町が派遣をし、1月14日から半田市が派遣をする。8人今月中に派遣になります。これは今年度中、3月末までね。
 愛知県の県の職員としてはね、土木職を3人既に長野県に派遣をし、農業土木職も1人。ですから4人派遣をしております。
 それから、この1月1日からですね、宮城県に1人。これは、中小企業グループ補助金業務に1人。じゃない、2人だな。2人だ。宮城県に2人。この1月1日から3月末まで。それから、神奈川県にですね、林学職を1名、この1月から派遣をいたしております。
 具体的には、また部局に聞いてください。
 ということで、引き続き被災地の応援はしっかりやっていきたいというふうに思っております。
 以上です。ありがとうございました。