知事の記者会見
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令和2年3月30日(月) 午前10時
1 知事発言
 今日は午前中、名古屋港管理組合議会が10時からありましたので、午後の2時からということにですね、させていただきました。定例記者会見、始めさせていただきます。

(1)県庁本庁舎における「フリーアドレス」の試行実施について
(https://www.pref.aichi.jp/soshiki/somubu-somu/free-address.html)

 今日の発表事項は1点でございます。県庁本庁舎におけます「フリーアドレス」の試行実施についてであります。
 愛知県では、昨年12月に策定をした「あいち行革プラン2020」に基づく行財政改革の取組の一環として、業務の効率化や県庁における働き方改革を推進するため、県庁本庁舎の一部の執務室におきまして、本日から、職場に個人の固定席を設けない「フリーアドレス」を試行的に実施をいたします。
 また、実施に当たっては、株式会社オカムラさんと協定を締結し、同社の協力をいただきながら、効果や課題の検証を行うこととしております。
 概要につきまして、記者発表資料の別紙の「2具体的な取組内容」を御覧ください。
 事務机の文具・書類を撤去した上で、1人用の事務机を大人数で使用する長机などに交換をし、固定席を廃止するとともに、執務室内の書類を整理することにより執務空間を確保して、打合せスペースを設置するなど、職員の働き方を変えていきます。
 この裏面を。こういうふうなあれですね、通常の机に書類があってというようなものを、大机に換えるということと、書類スペースをとって、また個人用ロッカーに換えて大机を置くということ。それから、立ち会議が可能な打合せスペースを設けると。
 裏面を見ていただきますと、期待される効果として、コミュニケーションの活性化・円滑化による方針決定の迅速化や連携強化のほか、ペーパーレス化の促進による一層の業務効率化、さらには働きやすい執務空間づくりを通じた職員のモチベーションの向上といった効果が得られるものと考えております。
 実施に当たりましては、こうした効果がきちんと得られるか、また、業務の進め方について問題がないかといったことを検証する必要があることから、今回は、県庁本庁舎の4階、総務局総務部総務課において、本日から試行的に実施することといたしました。
 今後は、今回の試行実施の取組結果を踏まえて、全庁的な展開について検討を進め、一層の業務効率化等を推進することで、県民サービスの向上につなげてまいりたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。
 また、資料を御覧をいただき、また、現場がもし見たいということであればですね、また担当課に御連絡をいただければというふうに思っておりますので、よろしくお願いします。
 資料の1ページ、参考として、国とか他の自治体でも試行的にやっております。総務省、環境省始めですね、関係のところも取組を進めているということでございます。
 要はですね、固定席を作らずに自由な席で仕事を行えるということで、職員は、登庁した際に、その日の仕事内容、相談相手等に応じて自由な席に座り、退庁時には自分の持ち物を全て片づけて退庁するということで、最近多くなっておりますIT企業のオフィスだとかですね、そういったところは大体こういうやり方が多いということではないかというふうに思っておりますが、官庁ではですね、まだ、これはこれから試行的にということになろうかと思います。
 というのは、同じ総務局の中でもですね、例えば人事とか予算みたいなところはですね、これはなかなか書類のペーパーレス化は難しいというところもありますのでですね、業務によって向き不向きがあるので、今回試行的にやって、その課題を検証して、時代的には、できるだけ広がっていくということになろうかというふうに思っております。
 一層の業務効率化、スピーディーな組織づくりなどなどにこのフリーアドレスというのは有効であることは間違いないと思いますので、どこまで広げられるかを試行的にやっていきたいというふうに思います。
 そして、組織的には、縦ラインというよりも、横のね、フラットな組織ということに向いているのではないかというふうにも思います。当然書棚を減らして自席もなくなるので、書類も減る、ペーパーレス化にもなるということだと思っており、タブレットかパソコンを持ってですね、やっていくという仕事のやり方になるんではないかというふうに思います。
 また、今回の試行に当たっては、株式会社オカムラさんの協力を得ておりまして、フリーアドレス用の長机とかロッカーといった什器(じゅうき)は同社から無償貸与を得ております。県としてはですね、個人の荷物を持ち運ぶためのオフィスバッグでありますとか、その日の座席を表示するホワイトボード、立ち会議スペースに設置する液晶モニターなどに要した費用12万円で今回は試行するということでございます。
 ちなみに、去年12月に「あいち行革プラン2020」でフリーアドレスの実施を位置づけたところですね、株式会社オカムラさんから、地方自治体におけるフリーアドレスの課題、効果等の検証を行い、取組を広めていくためにも、本県の取組に協力したいという御提案があったので、今回、こういう形で御提案をいただいているということでございます。ということでですね、引き続きしっかりと進めていきたいというふうに思います。
 この試行実施に当たって、執務室のレイアウト作成、効果、課題の検証などの手法について、この株式会社オカムラさんと協定を締結し、協力を得ながら実施することとしているところでございますので、よろしくお願いをいたします。

2 質疑応答
(1)県庁におけるトイレの整備について
【質問】 多分これ、職員のですね、仕事がやりやすいようにということだと思うんです。それもありますよね。
 歴史ある庁舎ですので、古いんでしようがないんですけれど、何とかトイレをですね、もうちょっときれいにすると職員の皆さんも一生懸命頑張っているのがよく分かるんです。もうちょっとその頑張りに応えるように、トイレも少しもうちょっと洋式が増えるとかですね、もうそろそろ力を入れてもいいんじゃないかなと思いますけど。
【知事】 はい。御指摘ありがとうございました。
 私も、庁舎はどうしてもやっぱり、一番後回しというか最後ということにね、なろうかと思いますが、ただですね、やっぱり県民の皆さんもですね、多く来られるところでもありますので、控えめにというかね、できるだけ節約してということも大事なことだとは思いますが、やはりより仕事がしやすい環境を整備していくというのはおっしゃるとおりだと思いますので、いただいた御指摘をですね、しっかり受け止めさせていただいて、またできる限りですね、やっていければというふうに思います。
 というのは、県立学校もですね、御案内のように今年度、2019年度からですね、5年計画で、これずっと言われておりましたが、トイレがですね、和式で、また、特に水洗いの湿式でね、やっぱりどうしても、尿素がたまってくさいと、臭うというような声をたくさんいただいておりまして、懸案でありまして。
 校舎自体は長寿命化をしていきますが、まずはトイレだけからでもやろうということで、この2019年度からかかっておりますので、その流れの中でね、今御指摘いただいたことも踏まえ、しっかりやっていければと思います。ちょっと検討させていただきたいと思います。ありがとうございました。

3 知事発言
(1)新型コロナウイルス感染症について
 それではですね、お手元に資料はお配りはしてありますね。ありますので、新型コロナウイルス関連ということでですね、これはまた別途追加で私からお話をさせていただければというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 まずはですね、今現時点でのですね、愛知県の状況について、御報告をさせていただきたいと思います。
 まず、これはホームページには、この会見で載っけるのか。もう載っけてあるのかな。先ほど私のツイッターではもう御報告させていただきましたのがこちらでございます。
 申し上げます。昨日、3月29日19時現在のですね、検査実施人数と陽性者の数でございまして、検査実施人数は2,795人。もう1枚が検査件数でございまして、両方御覧いただきますと、検査件数の時系列的なものを1枚の表にしておりますが、4,691件で2,795人。
 検査件数、検査人数。検査件数は、私の手元の資料、データでは日本で一番多い、全国一で一番多いということでございます。検査人数もほぼ。人数は大阪が多いかな、若干ね。ですが、東京はですね、検査件数は、これは3月27日現在だな。3,735件で人数が2,269人って直近のホームページに出てる数字ということでありますが、それに比べますと当方の方が相当多いと。件数で1,000件ぐらい多くて、人数も500人以上多いということでございます。北海道が人数で2,000人、千葉が2,200人でありますから、当方が一番。大阪が、人数が3,100人ですね。ということですけど、検査件数は一番多くて、人数もほぼほぼ一番多いという状況でございます。
 そういう中で、昨日も3人の陽性者が確認をされ、今現在167人。中国の御旅行の最初の2名除いて165。そして入院中の方は96名ということでございます。そして、一つのAクラスター、これはスポーツジムの関係でありますが、これは37。そしてBクラスターは58ということでございまして、その他が53ということで、亡くなられた方がこの他に19ということでございます。
 名古屋市内で発生しましたこの2つのクラスターにつきましては、このAの方はもうこれでですね、ほぼほぼ20日近く出ておりませんので、ほぼ収束したのではないかと思います。Bの方もですね、もう10日ぐらい出ておりませんので、ほぼほぼ終局ではないかというふうに思います。その他のところが今散発例及びその枝ということで出ておりますが、現段階では、その経路、その枝、それから関係の方は追っかけられておりますので、その方々の、今健康観察を、それぞれの保健所、保健センターで行っているということでございますので、よろしくお願いをいたします。
 そして、2枚目のところはその検査件数の推移ということでございます。
 ちなみにですね、今現段階の医療体制、今96人の入院者ということでありまして、一番多かったときが107人の方の入院者を数えておりましたので、その後、横浜のクルーズ船の方々は先週全ての方が退所されましたので、そうした意味で少し荷物が軽くなったということもありますが、今ほぼ、感染者が出ても、退院の方がおられたりして、ほぼ横ばいということでございますのでですね、現段階では何とかぎりぎり持ちこたえているということではないかというふうに思っておりまして、引き続きですね、これは注視をしていきたいというふうに思っております。
 そして、そういう意味でですね、3枚目にお手元にお配りをしておりますが、改めて申し上げます。
 3月27日のですね、金曜日の法律、特措法に基づく愛知県新型コロナウイルス感染症対策本部の時にも県民の皆様へのメッセージとして申し上げましたが、改めて少しその資料を簡略化したものとしてこういう形で作らせていただきました。
 新型コロナウイルスの集団発生防止に御協力をお願いします。クラスターの発生防止に御協力をお願いしたいということでございまして、「3つの密」を避けて行動を抑制してください。抑制した行動を取ってくださいということでございます。
 それは、換気の悪い密閉空間、そして多数が集まる密集場所、そして間近で会話や発声をする密接場面、この「3つの密」を避けて抑制した行動を取っていただきたい、行動を抑制していただきたいということでお願いができればというふうに思っております。改めて申し上げたいというふうに思います。政府が作ったものを少し簡略化して分かりやすくさせていただいたということでございますので、よろしくお願いをいたします。
 そして、県民の皆様にはこうした抑制した行動、行動を抑制していただきたいということをお願いをさせていただきたいと思いますが、あわせまして、先週ですね、申し上げさせていただきました東京へのですね、移動の自粛、不要不急の移動について、東京へは不要不急の移動は自粛をしていただきたいということを先週金曜日、まずはとりあえず週末ですね、の移動自粛をお願いしたいということを申し上げましたが、今、東京におきましても、引き続きですね、この移動自粛、外出自粛を要請しておられますので、今週におきましてもですね、引き続き東京への不要不急の移動は自粛をしていただきたい。そのことをお願いを申し上げたいというふうに思っております。
 そしてもう一つ、週末におきまして大阪におきましても、外出自粛をですね、大阪府さんが要請されておられますので、東京と併せて、大阪への不要不急の移動も自粛をしていただきたいというふうに思います。
 今週ですね、週末の東京への移動自粛を踏まえて、今週ですね、改めて東京への不要不急の移動は自粛をしていただきたい。あわせて、大阪への不要不急の移動も自粛をしていただきたい。そのことを県民の皆様にお願いを申し上げたいというふうに思います。
 それでは、東京近辺の神奈川とかですね、千葉、埼玉等々はどうするかと。これはですね、それぞれの県民の皆様に御判断をお任せしたいと思います。ただ、東京への移動自粛をお願いしているということを踏まえて御判断をいただきたいと思います。
 そして大阪ですが、大阪も、大阪府さんが外出自粛を要請しておられますので、大阪への不要不急の移動は自粛をお願いしたいということでありますが、大阪、兵庫との間は移動自粛をお互い言われておりますが、関西一円で京都とか奈良とかそういったところは、大阪府さんは外出自粛なのであれですけれども、という話にはまだなっておりませんので、そこは、まずは同じく東京への移動自粛と併せて大阪への移動自粛をお願いさせていただきますので、その近辺につきましては、また県民の皆様にですね、適切に御判断いただければというふうに思います。ということでございます。
 この東京、そして大阪への不要不急の移動の自粛をお願いするということにつきましては、当分の間、お願いをしたいというふうに思っております。そして、今週経過をいたしまして、また今週末の前にですね、改めてその状況を見て、私からまた改めて県民の皆様にアナウンスをさせていただければというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。
 いずれにいたしましても、県民の皆様には、今一度申し上げますが、この「3つの密」を避けて行動を抑制してください、抑制した行動を取ってくださいということをお願いをしたいと思います。密閉空間、密集場所、密接場面ということでございます。
 そして、あわせましてですね、先週のですね、27日の対策本部でも県民の皆様へのメッセージという形で私から申し上げさせていただきましたが、その折にですね、それぞれの県民の皆様の免疫力を高めるためにですね、十分な睡眠、それから適度な運動、それからバランスの取れた食事をとっていただいて、要は体を元気にしていただいて免疫力を高めていただきたい、そのことも併せてお願いしておりますので、どうかよろしくお願いをいたします。
 とりあえず私からは以上です。

4 質疑応答
(1)新型コロナウイルス感染症について
【質問】 先ほど、今週末の大阪の移動自粛ということも新たに。
【知事】 いや、今週、今週。
【質問】 今週。
【知事】 今日から、今日から。今日からです。ですから、東京へは先週末ですね、この週末をお願いをいたしましたが、引き続き今日以降もですね、移動自粛をしていただきたい。
 そして、私が申し上げた後に、大阪府さんが先週の金曜日の午後というか遅くですかね、外出自粛ということを要請されましたので、それを踏まえて、東京、大阪へは今日からですね、改めて今日、双方への移動の自粛をですね、不要不急の移動自粛をお願いをしたいということです。
 そして、1週間たって、また週末を前にして、また改めてその時点でもう一回私から申し上げるということです。

【質問】 知事はかねてから名古屋市内の2つのクラスターが県内発生の大半で、いずれも追えているということだったんですけれども、この最近の傾向を見ると、先ほど知事もおっしゃられたように、クラスターからの新たな感染者というのが出ていない一方で、散発というか、このクラスター以外のところから感染が増え続けているかと思うんですけども、この辺について、知事は今どういう危機感をお持ちでしょうか。
【知事】 最後の「危機感」という御質問はいかがなものかというかね、ちょっと。危機感は持ってなければこういうことやっておりませんので、大変な危機感を持ってですね、対応している。そのために、まず現状を全部把握するということからやっているということは申し上げたいというふうに思っております。
 そしてですね、先ほど申し上げましたように、名古屋市内で発生したクラスター、2つの大きなクラスターをですね、収束といいますか、健康観察をして、検査をして医療に結びつけるということをですね、ずっとやってまいりました。
 そして、先ほど申し上げたように、最初のクラスターの発生からほぼ20日間出ておりません。それから、2つ目のクラスターからこれで10日間出ておりません。ということで、何とか収束に向かっているんではないかと思っております。
 というのが一つと。そして、それ以外のですね、散発例というのが出てきておりますが、この点についても、そこのものがどっから来たかというのはあれでありますが、そこの枝はですね、今現在、これは追っかけられておりますので、そういう意味ではですね、全く分からないものが市中でどんどん広がっているということではないということは事実として私ども把握をいたしております。
 最近の傾向は、やはり海外から帰国された方、海外でクルーズ船に乗られた方、そういった方が非常に増えているということかなと思っております。ただ、これは、2月末若しくは3月の半ばまでですね、海外でのクルーズ船に乗られた方で複数の方が発症されておられるということもありますので、そういった点は是非慎重に行動していただきたいというふうに思います。
 あとはですね、いろんな企業さん、職場でのものについては、それぞれの企業、職場でしっかり確認をして、濃厚接触者は全部健康観察を追っかけておりますので、そういう意味では、今現段階では経路は追っかけられているというふうに思っているところでございます。
 ただ、引き続きですね、これは危機感を持って、先ほどの質問でありますけれども、もう大変な危機感を持っておりますので、これをですね、もう毎日毎日しっかり観察をしながら追っかけてですね、検査をして、そして医療に結びつけて対応していきたいというふうに思っております。
 先ほど申し上げましたように、今現段階で入院されている方、この表にあるように96人でありまして。一番多かったとき107人でありますので、そういう意味ではですね、医療ということでもこの段階では対応ができているというふうに申し上げたいというふうに思っております。
 そして、私かねてから申し上げておりますが、この医療の、今回対応する病床はですね、感染症指定医療機関が12病院72病床ですが、入院協力機関に加え、更に今御協力をお願いしているところが広がっておりまして、トータルベースとしてですね、私の手元では大体250床ぐらいは確保できているということは申し上げられるわけでございますので、そうした形でですね、今、一つ一つしっかりとやっていきたいというふうに思います。
 そしてもう一つ、この陽性だけど不顕性、症状が出てない方、それから軽症の方、それから若しくはもう、入院されておられるけども症状も軽快というか、はっきり言って治って元気なんですけどもなかなか陰性化しない方についての一時生活施設、入所施設につきましては、県の施設で100室を確保ということでありまして、スペースは確保しておりますので、今、医療機関の皆さんとですね、この週末もずっと協議をさせていただいて、その医療機関の皆さんにですね、こういう形での条件といいますかね、いわゆる医師、看護師についてはこういう日当で夜勤はこうですよ、こういう形のものにしますよとか、そういった条件も提示をさせていただいております。
 あと、今後ですね、それを具体化するためには、必要経費がどうかとかですね、そういったことも含めて条件的にはもう提示をして、協議をして、大体それで合意をしておりますので、あとはですね、具体的にそうしたものを何人規模ぐらいでスタートをさせてですね、そしてそのときに医療スタッフがどのくらい要るかということをですね、今具体的に詰めを行っております。
 なので、例えばですね、複数箇所、3ないし4か所の県の施設をリストアップしてということを申し上げました。現にそういうことになっておりますが、例えば一つのところがですね、60とか70室あるというところをですね、空けるにしてもですね、他の利用者と併せて使うというわけにはいきませんので。そういう場合は、その1棟は全てそういった形で転用ということになりますと、そういう御希望の方お一人お二人でですね、60室70室空けるわけにはいきませんのでね、そういう意味では、一体どういうタイミングでそこに切り替えていくか。そのときにどのぐらいの医師、看護師が要るか。これは24時間体制じゃなきゃいけませんので。ということを今病院協会始め関係の皆さんと今具体的に詰めを行っております。
 ですから、もう具体的なシミュレーションやっておりますから、それが必要だということで、その施設をね、じゃあ転換してそういう形にしようということであれば、数日あれば対応できるというところまで話は出来上がってきております。
 ちなみに、藤田医大の岡崎医療センターさんがですね、128名陽性で発症しておられなかった方をですね、5陣に分けて、横浜からのクルーズ船から受けられました。その後ですね、発症された17人の方が入院搬送されましたが、その折に、一番多いときで110人、120人ぐらいおられたんですかね。そのときでも、昼間で多いときに医師、看護師でやっぱり50人から60人、夜間でも20人以上確保して対応されたという実例がありますので、そこをにらみながら。
 やはり箱だけ用意してもですね、通常の従業員の方にですね、対応しろというわけにはこれいきませんので、やはり医療スタッフが確保できないと、それを運営できませんから。そういう意味で今もう具体的な詰めを行っていると。日々日々行っているということでございます。
 もちろんそこを活用しなくてもいいということが一番いいんですけれども、どういうことになろうともですね、そこはしっかりとやっていきたいというふうに思います。
 そしてもう一つ、あわせてですが、ちなみに、今日、午前中に記者クラブさんに御連絡させていただいたかと思いますが、明日の午前のですね、退職者辞令交付式と、そして明後日4月1日の午前10時半の新規採用職員の入庁式につきましては、準備は進めてまいりましたが。ウィルあいちで、退職者270人かな、それをこう、あそこ800席ありますから、一人ずつ間空けて、今までは全員の名前を読み上げて起立をして、そしてあれしてたんですが、もう代表に辞令を出して、私が挨拶して終わりと。10分か15分で終わろうと思ってたんですが、こういう状況になりましたので。入庁式もですね、400人規模で、一人一人空けて辞令渡して宣誓やって挨拶して終わりということで15分で済ませようと思いましたが、こういう状況でありますので、この二つとも中止をしたいと思っております。そして退職者、そして新規採用職員につきましては、私の方から全員にですね、私のメッセージと、そしてビデオメッセージを作って県のホームページ等々でそれぞれの皆さんにですね、メッセージを届けたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
 以上です。

【質問】 もう少しすると新学期が始まりますけども、県立の高校とかで、今日、名古屋市さんの方で時差通学の話が出たんですけれども、何かそういった対策等で考えられていることがありましたら教えてください。
【知事】 これにつきまして、学校のですね、春休みが終了した後、新学期のですね、対応をどうするかということについてですね、安倍総理の28日土曜日ですね、土曜日の午後6時からの総理の会見で、これは週が明けた後に専門家の皆さんのですね、意見を聞いて今一度考えたいという発言がね、ありました。ということでありますので、我々としてはですね、そうした国の動きはしっかりと注視をして対応していきたいというふうに思っております。
 なお、現段階で私どもはですね、愛知県の場合は、小学校が4月の6日、中学校が7日、高校は6日かな。いずれにしても6、7の月火で、小中高で入学式、始業式がありますので、その準備はね、卒業式と同じようにできるだけ人数を絞り、簡素化して時間を短くして、体育館、講堂は開け放すとかね、在校生は外出てもらうとか、歌はもう校歌だけ、校歌か君が代、1曲か2曲にするとか、来賓は呼ぶなとかね、いろんなことで準備を進めるようにということで3月18日に小中へ、県立学校へは3月23日に通知を出させていただいておりまして、そしてその後、新学期については学校再開という前提でですね、準備を進めるようにということで、3月24日に通知を出しておりますが、こうした文科省のですね、といいますか、国の動きをしっかり注視しながら、適切に対応していきたいというふうに思います。
 そういう場合に、今御質問にありました名古屋市の話は、私のところにはまだ報告がありませんが、当然その中のいろんなシミュレーションでですね、時差通学ということも、これも当然念頭にあります。ただ、地域的にですね、名古屋市内のような電車通学が多いところと、少し地方でですね、そうでないところとはやはり事情が大分違うというふうに思います。ということなので、名古屋市内と名古屋市以外では少しやはり対応が違うのではないかなと思いますが、当然そういった時差通学というのは念頭にあります。
 また引き続きですね、この国の動向なんかもしっかりにらみながら、いろんなパターンを想定して、適切に対応していきたいというふうに思います。

【質問】 今日、志村けんさんがお亡くなりになったということで報道が出ていると思うんですけれども、もしどこかで接点があれば、そういったことも踏まえて、どのような印象を今回持たれたか教えてください。
【知事】 残念ながら、ちょっと志村さん御本人とは直接私はお会いをしておりません。国会議員のときも含めてですね。
 ただ、日本を代表するですね、タレントさんであられたことは間違いないと思いますし、本当に国民的な人気を博された、一世を風靡(ふうび)された、今でもですね、まさにコメディアン、タレントとしてはもう第一人者という方がですね、こういう形で本当に急に亡くなられたということは、本当に残念でならないと思います。心からお悔やみを申し上げたいというふうに思いますし、御冥福をお祈りしたいというふうに思います。
 ただ、この感染が確認されてですね、入院されて、そのままずーっと人工呼吸器をつけられてですね、大変症状も重いということは聞いておりましたのでですね、なかなか、大変厳しい状況だろうなということは思っておりましたが、こういう形で亡くなられるというのは本当に意外ということでありました。
 心から御冥福をお祈りしたいと思いますし、あわせて、今回のこの感染症はですね、やはりある程度高齢の方と持病、基礎疾患を持っておられる方にとっては大変厳しい疾病なんだということを改めて多くの皆さんにも認識していただいたんではないかと思います。ですから、やはり気を付けていくということが一番だと思います。

【質問】 大阪、東京への例の移動自粛の件なんですけれども、今週末にもう一度アナウンスされるというのは、当面自粛させていただいて、今週末にもう一度、それを続けるかどうかということをアナウンスされるということですか。
【知事】 そうですね。私は多分状況はそう変わらないのではないかと思いますが、やはり1週間、今日月曜日なので、1週間移動自粛をお願いをさせていただいて、その上で、また週末を控えてですね、改めてもう一度お声掛けをさせていただくということの方がよろしいんではないかという意味でございます。
 またその時点で御案内させていただきたいと思います。

【質問】 二つの都市の状況についてはどのように受け止めていらっしゃいますでしょうか。
【知事】 我々もですね、大変多くの感染確認者を出しておりますし、今もですね、96人の方が入院されておられるということで、これは大変厳しい状況、毎日毎日、日々ですね、やっているのは事実でありますが、やはり東京と大阪の場合はぐーっとここのところですね、感染確認の方が増えてきているのでですね、これは急速に感染者の方が増えていきますと、その医療の対応がですね、なかなか追いつかないという場面がね、現場現場であるんだろうと思うんですね。そういう意味で、これは大変なことだなというふうに思ってですね、受け止めさせていただいております。
 私どもは、2月の後半から3月の前半は大変苦労しました。苦労しまして、やはり特にクルーズ船からの関係者でですね、陽性者128人と入院転送9人で137名を私どもが引き受け、全て医療施設、入所施設でですね、受けたわけでありまして、そこに医療スタッフが相当取られました。
 その後、また名古屋市のクラスターが二つも、大きなクラスターで、二つ足して90人を超えるという大きなクラスターなので、それを受けてですね、もう3月半ばまで、大変厳しい状況、日々綱渡りとまでいきませんが、このペースで増えていったらね、やっぱり入院者が100人を超えたときに、このペースで増えていったらあるところでは大変な事態になるなということも念頭に置きながらね、厚生労働省の幹部とも日々連絡を取ってやってきました。
 その後、正直言って、入院者が若干減ったということもありですね、何とかうちは持ちこたえておりますが、そういう経験からいたしますと、東京と大阪の状況は大変深刻な状況ではないかというふうに拝察をいたします。
 これはですね、そうはいっても、すぐにね、100点満点の答えが出てくるということはありませんので、とにかくそういった多くの方をまずは検査をして、そして必要な方を医療に結びつけていくということをですね、毎日毎日、毎日毎日丹念に丹念にやっていくということに尽きるんだろうというふうに思っております。我々もしっかりとそういった点をですね、念頭に置いて、丹念に丹念にやっていきたいというふうに思います。

【質問】 先ほどの入庁式中止の件なんですけど、こういう状況ですのでということでありますけど、改めて、どういう状況なのかということを踏まえて今回中止と判断されたのかという点を教えていただけますか。
【知事】 私はですね、この愛知の状況は、冒頭申し上げましたようにですね、感染の確認者の方は大変多い状況でありますが、現段階では入院患者さんというのはですね、一番多かったときよりも10人以上も少ないということもありまして、そして、陽性確認された方もですね、それも全て追っかけられているということで、そういうことも踏まえますとね、何とか持ちこたえているということではないかというふうに思います。
 ただですね、一方で、やはり先ほどの御質問にあったように、お答えも申し上げましたが、東京と大阪がですね、これだけ厳しい深刻な状況になっているということで、ある意味で、この東名阪の三大都市圏というのは東海道新幹線でですね、1時間40分、2時間半、名古屋-大阪50分ですから、そういう意味では、もう密接不可分にですね、経済的には結びついている。そういう状況の中で、もろもろ総合的に考えればですね、今回は、それぞれの皆さんの人生の節目のね、大変大事なときでありまして、愛知だけ考えれば、私はね、これはああいう形で、800人の椅子の中でね、半分以下にして、もう10分、15分で、私の挨拶だけで、あとは新入職員の宣誓一つでですね、終わりということであれば可能ではないかというふうにも思いましたが、こういう状況でありますので、全体をトータルで考えた場合は、今回は見送った方がいいというふうに思って、見送るということにいたしました。

【質問】 今お話にあった東京、大阪への移動自粛に関連しまして、外出自粛が出されているということが判断の基準になったように思いますけども、今後、他のですね、自治体でもこういった外出自粛を出したところに関しては、今回のような移動自粛を出すことがあり得るのでしょうか。
【知事】 まあそれはケース・バイ・ケースだと思います。特に東京、大阪というやっぱり二大都市ですから、そして特に東京、首都圏の場合は、東京及びその首都圏のですね、周辺の1都4県の知事さんでね、テレビ会議までやられて、お互いの移動自粛を申し合わせられております。ということなので、それを踏まえて、先週末にですね、不要不急の移動自粛、東京への移動自粛をお願いをしたということです。
 そしてまた、あわせて大阪の方もですね、大阪府さんも週末、外出自粛されましたので、そういう意味では、それを受けてまた移動自粛させていただくということです。
 あとはですね、今後については、ケース・バイ・ケースで考えていくということではないかというふうに思います。
 そして、私どものですね、この愛知がどうするかということ、今後ですけども、これは見通せませんが、もし仮にですね、仮に新しいステージになったといったようなことでですね、対応が必要だということになれば、これは先週の金曜日、岐阜の古田知事とも電話で話をしたんです、ちょうど昼間。話がしたいということでありましたので、電話で話をさせていただいて、その場合は、あまりにもやはりこの愛知、岐阜、三重というのは非常に近いので、やはり愛知県企業又は名古屋の経済圏域ということもありますので、もし仮に私どもがですね、そういった形での判断があった場合は、この愛知、岐阜、三重、3県はですね、しっかり連携して足並みをそろえてやっていこうということは、古田さんとは確認をさせていただいております。
 そういう意味では、いつでも連絡が取れるように今準備はしておりますが、現段階は、まだそれぞれの御判断ではないかというふうに思っております。今後、しっかり状況を見ながら対応していきたいと思います。

【質問】 今のお話にちょっとあったんですけども、三重県の知事さんがですね、愛知を含む8都道府県への移動自粛を出されてますけど、これもそれぞれの判断の上ということなのでしょうが、受け止めとしてはいかがでしょうか。
【知事】 ということだと思います。
 先週の金曜日ですね、岐阜の古田知事は、岐阜でもクラスターが、合唱団とスポーツジムのクラスターが発生したということで、岐阜県さんでも不要不急の外出自粛でしたかね、移動自粛でしたかね、もされておられますよね。ですから、それはそれでそれぞれの県の御判断ではないかというふうに思っております。
 ただ、我々、この愛知としてですね、そういう判断が、仮にそういうことであったときはですね、やはり経済圏域は一つなので、やはりそこはしっかり連携をして、足並みをそろえていきましょうということを古田知事さんとは話をさせていただき、何とか合意というか確認をさせていただいています。

【質問】 今のお話は、外出自粛とか往来を想定したようなものなんでしょうか。
【知事】 まあそういうことでしょうね。
 ですから、ステージが大きく動けばということだと思います。現段階では、先ほど申し上げましたようにですね、愛知県内の場合はですね、感染者の方については全て追っかけられているということなので、そこは十分注視をしながらやっていきたい。
 そして、現段階では、県民の皆様には「3つの密」を避けてね、行動を抑制していただきたい、抑制した行動を取っていただきたいということをお願いしたいというふうに思ってます。

【質問】 今週末、東京への移動自粛の件ですけれども、新幹線の乗客なんかを見てもある程度メッセージが届いているのかなというふうな気がしますが、改めて知事がこの週末の県民の様子というのをどういうふうに受け止められていますか。
【知事】 特にあれですね、私が金曜日、週末に東京への移動自粛ということをお願いさせていただいたということもあったのかどうかあれですけれども、土曜日ですね、特に土曜日の午前中とかが、お昼のですね、新幹線、名古屋駅の状況というのは各テレビ局、新聞等々、報道の皆さんがね、しっかり取材をしていただいた、私もそれを拝見しました。相当ですね、そういった意味では、不要不急の移動の自粛というのはですね、多くの皆さんにメッセージとしては届いているのかなというふうに思っております。
 どうしてもという場合、特にこの時期ですから、進学とか転勤だとか就職、いろんなことで4月1日から多くの方がですね、動く時期なので、そうした方々、やむを得ないという場合は多々あろうかと思いますが、それ以外の方々については、不要不急の移動については、それぞれ念頭に置いていただいて適切に対応していただいているんではないかというふうに思っております。
 その点は引き続きですね、お願いをしていきたいと思いますし、県内においてもやはり抑制した行動を取っていただきたい、行動を抑制していただきたい、そのことをお願いしたいなというふうに思います。

【質問】 クラスターで、その他の部分で、院内感染というようなものがちらほらと見えてきているんですけれど、県としての受け止めと、また、病院に向けての対策というようなものは何か考えていたんでしょうか。
【知事】 これはですね、幾つかの複数の病院で、いわゆる患者さん同士の感染が確認されたり、そこの医療スタッフですね、看護師さんに感染が確認されたりということが複数のところで起きているのは、私ども把握をいたしております。
 やはり医療機関の中についてはですね、当然、陽性の方が通る動線とそうでない動線をきちっと分けてですね、対応していただくということを引き続きですね、厳正にやっていただくということをね、これは私が言うまでもなく、もう医療の専門家の皆さんが一番よくお分かりなので、それをきちっとやっていただくということをお願いをしたいというふうに思っております。
 そして、そういう医療機関におきましては、そういった形で陽性の方が確認されますと、その方々に接触した方も含めて、1人出ると何十人の方がですね、医師、看護師、そういうスタッフの皆さんが自宅待機という形になりますのでね。そうなりますと、そこの医療機能がぐっとダウンしてしまいますので、そういった意味ではですね、是非また引き続き緊張感を持って、そういう医療機関こそ一番ですね、そういった感染について気を付けて対応していただきたいということをお願いしたいと思います。
 そして、そういう場合、そういう機関は新たに、この陽性が確認された方、患者さんというのを引き受けられないと思いますし、通常の医療機能もですね、少し外来を受けられないということにつながってしまいますので、そういった意味での病院のバックアップ、医療のバックアップというのは、これは私ども今全力でやっております。そこは、その地域がへこんだ穴にならないようにですね、しっかり対応していきたいと思いますし、現にそれは対応できているということは申し上げたいと思います。

【質問】 仮の話で恐縮なんですけれど、今、東京と大阪、特に東京がですね、爆発的に患者数が増加している中で、病院の方のベッド数が足りないんじゃないかという報道が一部でありますが、もし東京からですね、受入れの要望がされた場合、愛知県としてはそこは考えてらっしゃいますか。
【知事】 仮の話、仮定の話は、ちょっとお答えは控えたいと思います。
 私どもは、現に2月にですね、2月の前半、2月の10日過ぎですかね、厚労省の方から話があり、クルーズ船の乗船者、そしてクルー、スタッフの皆さんを下船させるに当たって、検査をして相当な陽性者が出る。その方々を神奈川、東京のですね、首都圏の病院、医療機関では、その何百人という方は受けられないということでありましたので、私どもはですね、ちょっと距離はありましたが、藤田医大岡崎医療センターで200人、国からは200人と言われました。ですから、それを受けてくれということなんで、これはもうお断りするという選択肢はないということで受けさせていただきました。ただ、その受けた段階ではですね、愛知県内でまだ陽性患者さんを、確認して入院されていたのはまだ2人とか3人という段階でありました。
 というのは、中国・武漢からの旅行者の方は、もう2月の上旬にはお二人とも全快して退院しておりますので、初めて県内の方が入院されたのは2月14日ですからね。ハワイ帰りの、旅行された御夫婦の方が入ったのが2月の14、15でありますから。その段階ではね、私どもがお引受けはできましたけども、今現段階でですね、そういう形で私どもがお引受けできるかということになりますとですね、それはなかなか容易ではないというところが率直なところであります。
 ただ、その仮定の話については、私はお答えはしない方がいいといいますか、お答えはしないということでございます。

【質問】 三重の移動自粛の関係で、岐阜の古田知事と話されたということだったと思うんですけど、三重の鈴木知事とは特にそういう話はされてないんでしょうか。
【知事】 いや、その三重の関係では話してませんよ。先週金曜日ですから。金曜日に僕が、金曜日の朝9時にね、前の日の夜に政府の対策本部を作ったので、県の対策本部をやりますよという話で、そこでメッセージを発するということで、古田さんから、いや愛知県が何か大きく方針を変えるのかなと。もし変えるんだったら、我々も一緒に足並みをそろえるということで、よくよく御連絡くださいねと、こういう話を昼、電話で話をいたしましたね、ちょうどお昼どきに。
 そのときに古田さんがね、三重県の鈴木さんともよく、もし仮にそういうことがあった場合は、3県でね、足並みそろえてやっていきましょうねと、こういう話をしておりますので、よろしくということだったので、それはおっしゃるとおりですねということなので。
 それはもう完全な名古屋経済圏の通勤圏ですもんね。そこは木曽川といいますかね、川で切れるわけがありませんので、そういう意味ではしっかり連携しながらやっていくということを、金曜日に古田さんとはお話ししたということであります。
 ただ、その金曜日に岐阜県さんもですね、クラスターが確認できたので、県内の移動自粛なのか外出自粛かどちらかそうされたと。今日、三重県さんはね、そういうふうにされたということなので、それはそれぞれの県でお考えいただくということではないかというふうに思います。

【質問】 県内での移動自粛なんですが、先週の対策本部会議では今のところお考えはないということでしたが、これは変わりなしでしょうか。
【知事】 ですから、自粛とまでいう状況というかね、そういうことではありませんが。「3つの密」を避けて行動を抑制していただきたいということで、それは十分気を付けて行動を抑制していただきたい、抑制した行動を取っていただきたいということを申し上げているわけでございます。やはり現在の状況と、やはり科学的な論拠に基づいた上でですね、正確にこれは判断をしてお呼び掛けをしなければいけないというふうに思っておりますので、そういったことだということを御理解をいただければというふうに思います。

(2)リニア中央新幹線静岡工区について
【質問】 リニア関連で静岡工区の工事に関して、国交省で今、有識者会議を設置しようとしている動きがあるんですけど、なかなか難航しているということであります。知事の耳にも入ったと思うんですけど、どういうふうに感じてらっしゃるのでしょうか。
【知事】 私のところには特にあれですね、それぞれJR東海さんも国交省さんもね、静岡県さんも記者会見されたり、いろんなことされておられて、それが報道ベースで流れてきますので、それを私もお聞きするだけということでありますが。
 とにかく国が科学的な論拠をもって第三者のですね、委員会を作って、それを分析、検証したいということでありますので、それは国交省、国のですね、進め方をね、しっかり注視をしていきたいというふうに思っております。
 いずれにしてもですね、やはり物事全てそうですけれども、大井川の水問題にしても、科学的な論拠をもってですね、データをもって、やはりしっかり議論しなけりゃいけないのではないかというふうに思います。なので、その委員のメンバー、人選について私がとやかく言う立場にありませんが、国の方でこういう形でこういう面での専門家の学者さんなんだと、専門家の方なんだということを言っておられるんであれば、それはそれで、私はそういう委員会を早く立ち上げてね、やっていただければいいのではないか。もし静岡県さんがそれは異論があるということであれば、この人はこういうことで違うのではないかと。じゃあ、こういう方はどうですかという提案をされたらいかがではないかと思います。
 ちょっと公募というのはですね、公募というのは、この第三者委員会の人選にはなじまないと思います。ちょっと違う。ちょっとというか、大分というか、全然違うのではないかというふうに思います。公募って別に専門家の方でなくてもいいわけですよね。そういう方を入れるというのは、何のために入れられるのかと。私から見ると、本当に、何か時間稼ぎか引き延ばしをしようとされておられるのかというふうにしか取れないというふうに思います。それは是非やめていただきたい、そういうやり方はやめていただきたい。そのことは静岡県民の方はね、望んでいないというふうに思いますよ。私が聞いている限りは、そんなの誰も言ってませんよというふうに私のところには、静岡県の方からそういう声は入ってきております。
 やはり科学的な論拠に基づいてちゃんと大井川の水が大丈夫なんだということをですよ、検証できるというふうに聞いておりますので、それを検証していただいた上で、どうするかということをね、早く議論を前に進めていただきたい、そのことを強く申し上げたいというふうに思っております。

【質問】 今、公募には反対だというお話でしたけれど。
【知事】 反対というか、要はなじまないと思いますし、要は科学的に、専門家の皆さんを入れて第三者委員会でその科学的な論拠に基づいて議論して検証しましょうということなので、公募という形でね、あれされるというのは全く違うんじゃないかというふうに思いますね。そういったやり方は是非やめていただきたいというふうに思います。

【質問】 元国交省側の人間が入ってくるというところに静岡がちょっと疑義を唱えているという部分があると思うんですけども。
【知事】 だとしたら、そういう学者さん、そういう専門家の方を、こういう方はどうですかってですね、そういう推薦されればいいんじゃないでしょうかね。
【質問】 それは静岡県が対応して。
【知事】 と思いますけど。それを受けるかどうかはまた、その議論はあるかもしれませんけど、やはり専門家で議論しようとしておられるのでね。だから、専門家の方を御推薦されればいいんじゃないでしょうかと思いますよ。

(3)新型コロナウイルス感染症について
【質問】 2点お伺いします。今回、政府が緊急事態宣言をしていない中でですね、自治体の首長さんが各地でそういった県民にいろんな自粛を呼び掛けたりしているような状況になってますが、政府が緊急事態宣言をある程度の段階でしなくてはいけないのかどうなのか。そこの知事のお考えをまずお伺いしたいと思います。
 あともう1点なんですけれども、午前中、県議の方の事務所か何かにお勤めか何かの職員の方がコロナの感染が確認されたという、一部報道が出ていたんですけれども、この県議の方、普通に県議会の方の最終日とかも出席していたようなんですが、何か今後、例えば議場の消毒などについてお考えなのかどうなのか教えてください。
【知事】 まず、前段のですね、政府の緊急事態宣言ということでありますが、これはですね、特措法、法律に基づいた要件がありますので、感染の拡大状況とその経済へ与える状況ですかね、そこを踏まえて政府で適切に判断をするということだと思っておりますので、その状況を見守りたいというふうに思いますが、なかなかそう簡単なことではないというふうに思います。移動を止めるということはね、やってやれないことはないんでしょうけども、そのことによる副作用といいますかね、やはり経済全体を一旦遮断をしてしまうわけでありますから、そのことがどこまで大きな影響になるのかということはですね、私はよくよく考えなければいけないことではないかなというふうに思いますのでですね、その点は十分注視をしていきたいというふうに思います。
 私はね、皆さんよく緊急事態宣言とか何とかっていうのは、そのことよりもね、よりもというか、そのことで全てが、何か物事が解決するということではないんですよね。ないんですよ。ましてや諸外国のようにですね、強権をもって移動を止めるということは、日本はできない法律の仕立てですよね。あくまでも要請ですよね。ですから、それは、私はですね、何かそのことで全ての問題が解決するということでは全くないということは申し上げなきゃいけないんだろうというふうに思います。
 マスコミ報道等々の皆さんは、そういうふうにした方が非常に報道しやすいのかあれなのか知りませんけど、どうもそちらの方にそちらの方にという、何か二者択一的なね、ことに持っていこうとされておられるので、私は非常に違和感を持って受け止めております。
 それよりも前に、一番大事なことは、これ病気なので、感染症でありますから、その感染された方、陽性と分かった方、病気になられた方をきちっと検査で調べて確認をして、医療につなげることができるかどうか。そこのところなんですよ、一番大事なのは。
 ですから、あえて申し上げますが、緊急事態宣言にいくより前にですね、3月19日の真夜中にですね、厚労省の専門家会合の後に、「医療体制の整備について」という通知をね、厚労省が出しております。そこで、何を言っているかというと、とにかく感染者、患者さんが大きく増えたときに、今は指定感染症ですから、かかった方は全員入院してもらうという形でやっておりますが、それを切り替えて、重症、重度の方に医療を特化をして、軽症なり無症状、不顕性の方はですね、自宅療養なり、そういう宿泊施設とかに入ってもらって、医療はそういう重度の方にするんだと。その場合には、各都道府県に調整本部を作ってそういう仕分、トリアージをするんだということになってるんですね。そこなんですよ、まず一番大事なのは。
 緊急事態宣言という、何かいかめしい名前をするのじゃなくてね、本当に医療が確保できますか、そこなんです。そのステージなんですよ。これは県単位になってますから、いつどのタイミングでどういう形でそこを判断するのかということですね。そこをまずよく考えてやるということではないでしょうか。そこが一番ポイントですよ。
 私、何でこんなことを言うかというと、2009年のときに新型インフルエンザ対策を陣頭指揮でやった者としてね、2009年、厚生労働省におりましたから。厚労副大臣で、僕は責任者で陣頭指揮やりましたから。
 5月の連休明けの、5月の8か9にですね、関西大倉中・高で100人の集団感染が出てですよ、こんなふうになって、それで厚労省の講堂、派遣村で開けたやつをもう一回開けて、厚労省内から300人、職員かき集めてですね、水際作戦とかずっとやりましたけど、結局6月になっても感染が広がって。6月19日ですよ、厚労省が通知を出して、もう重症者に特化しますと。軽症、軽度の方はもう自宅療養なりそうした形で対応してもらいたいということで切り替えたのは、もうそれなんで、そこなんです一番のポイントは。緊急事態宣言とかそういう話ではありません。その前に、そのステージがいつ来るのかということだと思っております。
 そういう観点からすると、私ども愛知県はですね、今現段階で、先ほど申し上げたように検査件数は4,600件を超えてですね、検査人数も2,800人になり、そして病床数は250床確保して、もっと増やせますよ。確保して、今96人の入所床者だと。一番多かったときよりも、一番多かったとき107人なので11人減ってるということなので、私どもとしては、今現段階では、厳しい状況ではありますけれども持ちこたえられているというふうに思います。
 そういうことからするとですね、やはり急激に感染者が増えておられる東京、大阪というのは大変厳しい。私、深刻な状況ではないかというふうに拝察をいたします。そこをどういうふうに支えていけるのか。今、厚労省はもう必死になってその対応を作っておられるんだろうと思いますけどね、そこは是非対応していただきたい。そのことを申し上げたいというふうに思っております。それが1点です。
 あともう一つ、各県単位でいろんなことを言われます。それはもうそれぞれの県の御判断ではないでしょうか。私は、今の愛知県の医療の体制、検査の体制、そして経済状況、全体の状況を見て、一番適切な対応を判断していくということに尽きるというふうに思っております。いろんな準備は全てやってきております。そのことは申し上げたいと思います。
 そしてもう1一つ、これについてですね、2点目のあれでありますけれどもですね、これは個人情報に関することでありますので、本来お答えは控えたいということであると思いますが、もう、これは殊、やはり公職者に関わることということでもありますし、県庁及び県議会のですね、消毒が必要なのかどうかということにも関わりますので、あえて申し上げます。
 昨日ですね、一昨日か、28日、一昨日だな。一昨日、陽性が確認された瀬戸市在住の男性の方が、とある県議の方のですね、事務所のスタッフであったということであります。そして、その方と接触をしたのが3月の23日ということを確認をしております。そして、その2日後、3月25日が議会の閉会日でありました。
 御本人、そしてあと、これはですね、その管轄の保健所で、今その方も濃厚接触者ということで健康観察をしております。2週間のね、14日間の健康観察をしておりますが、その保健所のこの判断ということでありますが、通常はやっぱり2日ではですね症状は出ないということでありますので、その3月25日の段階でですね、多くの方に感染しているという可能性はほぼないというか、ほとんどないという見解をいただいております、その保健所から。
 ということでありますので、そして今本人もですね、一切症状は出ておりません。おりませんので、今、健康観察を続けているということでありますから、状況は見ていきたいというふうに思っております。そういう場合にはですね、状況を注視をしていくということだと思います。
 それから、議会はもう閉じておりますから、もうしばらく誰も使いませんので。といいますか、控室はぽちぽち来るかもしれませんが、ほぼほぼ来られませんので、そういう意味では、健康観察中なので、そこを消毒措置というようなことは必要ないというふうに今は判断をいたしております。
 今現段階も健康観察をし、特に異常が出ていることではありません。そのことは申し上げておきたいというふうに思っております。事実関係としてね。ということです。

【質問】 今の知事の話を聞いていますと、今、指定感染症ですので、必ず陽性になったら、病院の中入らなきゃいけないんですが、今の話を聞きますとこれ以上の感染者数が広がると、症状が軽い方については自宅で療養してもらうという、その辺をどこが判断するのかという時期に来ているとおっしゃっているように思うんですけど、それでよろしいですか。
【知事】 それは、3月19日の政府の専門家会合が夜発表された、その後の真夜中、多分未明というか日を越えたと思いますが、厚生労働省の通知にそう書いてあります。感染拡大して、医療機関で全ての陽性者の方に対応できなかった場合は、重症者、重度の方に特化をして、軽症の方、不顕性の方、そういった方は自宅療養かそれに代わる宿泊施設等々で対応するということを切り替えてもらいたいというふうに書いてありますので、そのときに、その判断は都道府県単位で行うと、都道府県知事が行うということと、その患者さん一人一人の仕分は、その調整本部というのを作ってそこでやってくれと、医療の専門家を入れてね、というふうになっておりますので、その準備はもう、調整本部は、先週の3月24日火曜日に立ち上げておりますので、そういう意味では、その準備はしてあるということでございます。
 今現段階は、愛知県はそういう段階にはなっていないということは申し上げたい。ただ、急激に感染者が増えているところはですね、私は、医療機関に入り切らないという、そういう段階になったときには、そういう判断は、それは新型インフルエンザ、2009年のときもそういうふうにしましたので、それはそういうことがいずれ来るのではないかというふうに思っておりますし、そういうふうに、そういった状況をしっかり注視をしていきたいというふうに思ってます。