知事の記者会見
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令和3年1月4日(月) 午前10時
1 知事発言

(1)年頭所感
 皆様、新年明けましておめでとうございます。
 それでは、まずはですね、令和3年、2021年の年頭所感を申し上げたいと思います。
 まず、毎年ですね、1月4日仕事始め、午前9時から仕事始め式をこちらで行わせていただいておりますが。大体毎年300人とか200人ぐらいかな、来て、ここでやりますが、今年は「密」を避けるということで、仕事始め式は今年は中止ということにさせていただきました。県の職員には、私の方からですね、職員向けのポータルサイトに私の年頭の挨拶を載せさせていただいておりますので、そこを御覧をいただきたいということでさせていただいております。
 ということで、この年頭の記者会見が今年最初のですね、この年頭所感を申し上げる機会ということであります。よろしくお願いをいたします。
 それではですね、年頭の御挨拶を申し上げたいと存じます。
 県民の皆様にはですね、素晴らしい新春をお迎えいただいたということでお喜びを申し上げたいと思います。
 さて、昨年は、新型コロナウイルス感染症により、県民の皆様の生活、社会経済活動に大きな影響が生じ、県民の皆様に御協力いただきながら、感染防止と社会経済活動の両立に向けて、全力で取り組んでまいりました。
 また、そうした中でも、ジブリパークの本体工事の着手、国内最大のスタートアップ支援拠点「ステーションAi」のスタートなど、ウィズコロナ・アフターコロナを見据えつつ、愛知の未来を形作るプロジェクトを着実に進め、「愛知」を「新起動」させる1年となったと思っております。
 さて、今年2021年、令和3年であります。今年は丑(うし)年。そして、この丑年もですね、「辛丑(かのとうし)」ということで、六十干支(かんし)の38番目ということでございます。陰陽五行では「金」性の陰に当たり、「金の弟(かのと)」ということで、新しい「新」につながり、植物が枯れて新しい世代が生まれようとする状態ということで、新しいものが生まれるという状態ということでございます。
 そして、この丑年にちなんだ書き初めを今年はさせていただきました。令和辛丑歳首(れいわかのとうしさいしゅ)ということで、今年は「河中鐵牛(かちゅうてつぎゅう)」、「河中鐵牛」ということの字とさせていただきました。
 その意でございますが、この意はですね、この「河中鐵牛」は、宋史(そうし)・謝徳権伝(しゃとくけんでん)に登場する言葉でありまして、「氾濫する黄河(こうが)の水を防ぐため鐵牛を作り、河に沈めたところ、その後黄河の氾濫が無くなった」という故事にちなんでいるところでございます。
 中国では、牛は五行の「土」に当たりまして、「土は水に克(か)つ」ということから、牛は水害を防ぐというものとみなされておりまして、現在でも、治水の象徴として、水辺に鉄や銅の牛が置かれているものを見ることができるということでございます。
 また、転じて我が国に目を向けますと、「牛」がキーワードになる治水の工法といたしまして、武田信玄公が甲斐(かい)の急流・釜無(かまなし)川などの氾濫に備えるために創案されたとする「聖牛(せいぎゅう)」、聖なる牛が伝えられております。「聖牛」は、「鐵」ではなく、材木を三角錐(すい)や四角錐状に組んで、足の部分に蛇籠(じゃかご)を置いたものでございまして、川底に沈めることで、川の水勢を抑える減勢効果や川の流れを変える導流効果を期待するというものでございます。
 上部が牛の角のように見えるため「聖牛」と呼ぶというのが通説でありますが、「鐵牛」と同様に、水害を防ぐ「牛」への信仰の現れというふうに見ることもできるということでございます。
 災害を防ぎ、国を守る「鐵牛」のごとく、県民の皆様の笑顔と安全・安心を守っていきたいという意を込めての、「河中鐵牛」ということでございます。そして、水の流れや勢いをコントロールする「聖牛」のごとく、世界が時々刻々と変化する中で愛知県政を的確に導き、時代の荒波を乗り越え、愛知の輝く未来を創り上げていく、そういう1年にしていきたいというふうに思っております。
 ということで、河の中に鐵の牛を沈める「河中鐵牛」というのを、今年、丑年の年頭のこの書き初めとさせて、使わせていただきました。よろしくお願いをいたします。
 さて、続きまして、「新型コロナウイルス対策」であります。
 これまで、医療体制の充実・強化や医療従事者支援、休業協力要請などの「感染拡大防止・医療」面での対策。そして、収入減収世帯への支援、オンライン学習支援、学校のICT環境の整備などの「県民生活」への支援。そして、中小企業の資金繰り支援、新サービス・新商品の開発など「経済」面での支援ということで、三つの柱として、この新型コロナウイルス対策を作らせていただきました。引き続き、県民の皆様と一体となって、全力で取り組んでまいります。感染の拡大防止と社会経済活動の両立に、取り組んでまいります。
 そして現在も、県民の皆様には、感染防止対策の徹底に御協力をいただいております。県内の飲食店の皆様には、営業時間短縮等にも御協力をいただいておりまして、感謝を申し上げる次第であります。
 そして、引き続き、新型コロナウイルス感染症の克服に向けて、感染状況を的確に把握・分析しながら、適時適切に必要な対策を講じてまいります。県民の皆様におかれても、引き続き、御理解、御協力をお願いを申し上げる次第であります。
 続いて、「ジブリパーク」です。
 今年は、昨年7月に着工した「青春の丘」、「ジブリの大倉庫」、「どんどこ森」の三つのエリアの本体工事に加え、展示・演示工事にも着手をいたします。そして、残る「もののけの里」、「魔女の谷」の2エリアの本体工事にも着手をしてまいります。県民の皆様、そして世界中の皆様に笑顔あふれる日々をお届けできるように、2022年秋のオープンに向けて、着実に整備を進めてまいります。
 なお、年末にですね、ジブリの新作「アーヤと魔女」のですね、アニメ作品。12月30日でしたね、私も拝見をいたしました。
 ちょうどあの制作中に、あのキャラクターを、2年前の秋だな、ジブリのスタジオで見ましてね。「これ今度やるんだ」とかって、「まあ黙っておいてくださいよ」とかって言われましたけども。「へー、今度CGでやるんだ」とかって、「いや、ジブリ初めてのCGでやるんです」と宮崎吾朗さんがね、言って。アーヤという女の子と、この髪の毛を乱した魔女のね、キャラクターも見ましたけど、「へー、これが今度のキャラクターなんだ」というか。やっぱりかかるんですね、あれ、3年以上はかかるんだね、やっぱりね。いや、だからまあ、なかなかほんわかした、何というかね、楽しい映画というかアニメだったから、あれ劇場版でやったらいいと思いましたが。そういうことで、ジブリパークを着実に進めていきたいというふうに思っております。
 そして、「リニア大交流圏の形成」であります。
 2027年度のリニア中央新幹線開業により、首都圏から中京圏に及ぶ人口5,000万人、GDP272兆円の「リニア大交流圏」が形成されます。
 そのインパクトを最大限に生かすため、名古屋駅のスーパーターミナル化、鉄道ネットワークの充実・強化、西知多道路(など)の広域幹線道路ネットワークの整備、物流の拠点となる港湾の機能強化など、社会インフラの整備を着実に進めるとともに、空の玄関口となる中部国際空港の二本目滑走路の整備を始めとする機能強化に向けて取り組んでまいります。
 続いて、「産業首都あいち」です。
 愛知県が活力を維持し、我が国の発展をリードし続けるためには、変化に的確に対応し、新たな付加価値を生み出していかなければなりません。
 世界の様々な国・地域等とのネットワークを活用し、最先端の技術・サービス・人材を取り込みながら、県内のモノづくり産業と融合した、愛知独自のスタートアップ・エコシステムを推進し、新たな付加価値を創出し続ける「愛知発イノベーション」の実現を目指してまいります。
 その実現に向け、2024年度にオープン予定の「ステーションAi」の整備を着実に進めるとともに、整備が完了するまでの間、昨年1月に開設した「ステーションAi早期支援拠点」において、切れ目のない支援を実施をしてまいります。
 また、中部国際空港島を中心とする地域を、実装可能な最先端技術を丸ごと取り込んだ「世界ナンバーワンの国際観光都市」に飛躍・発展させるとともに、ステーションAiとの連携により、「最先端技術のショーケース」として、最新テクノロジーを活用した未来の都市の新しい空間、時間マネジメントの形を世界に提案する、愛知ならではのスーパーシティの実現を目指してまいります。
 今年11月には、昨年開催延期となった「ロボカップアジアパシフィック大会」をAichi Sky Expoで開催します。また、同じく開催延期となった「ワールドロボットサミット」も2021年度内に開催される予定です。愛知が誇る最先端のモノづくり技術やロボット技術を世界に発信し、愛知のロボット産業の更なる飛躍・発展につなげてまいります。
 続いて、「農林水産業の振興」です。
 昨年策定をした「食と緑の基本計画2025」に基づいて、担い手確保や生産基盤の強化、農林水産業に対する理解促進などに取り組み、「持続的に発展する農林水産業の実現」と「農林水産の恵みを共有する社会の実現」を目指してまいります。
 また、スマート農林水産業の推進、県産農林水産物のブランド力強化などの取組を通じ、愛知の農林水産業の更なる競争力の向上に取り組んでまいります。
 続いて、「人が輝くあいち」です。
 こうした取組を進め、愛知の未来を創り上げる原動力となるのが「人」であります。子供・若者・女性・高齢者・障害のある人など、全ての人が活躍する社会を実現をいたします。
 愛知県の健康福祉施策全体の方向性を示す「あいち健康福祉ビジョン2026(仮称)」を策定をし、安全・安心な暮らしを支えるサービスの一層の充実を図り、「すべての人が輝くあいち」の実現を目指します。
 また、昨年策定した「あいちオレンジタウン構想」の「第2期アクションプラン」に基づき、認知症施策の一層の推進を図るなど、高齢者を巡る様々な課題にもしっかりと対応いたします。
 2022年開校予定の西三河南部地区新設特別支援学校、2023年開校予定の知多地区聾(ろう)学校分校、2024年移転予定の岡崎特別支援学校の整備を着実に進めるなど、特別支援教育についても更なる充実を図ってまいります。
 さらに、産業界におけるデジタル人材の育成や女性の活躍促進、就職氷河期世代の就職支援を始めとした雇用対策にも、引き続き官民一体となって率先して取り組んでまいります。
 「観光あいち・魅力発信」です。
 昨年策定をした「あいち観光戦略2021-2023」に基づき、愛知県が有する歴史、産業、自然、文化など、多様な地域資源を磨き上げ、観光コンテンツとしての付加価値を高める「あいち『ツウ』リズム」を推進してまいります。
 また、ジブリパーク開業の効果を生かした国内外からの誘客や県内周遊観光の促進、Aichi Sky Expoの活用などによるMICE(マイス)の誘致・開催に取り組んでまいります。
 続いて、「文化・スポーツの振興」です。
 今年は、7月から9月にかけて東京2020オリンピック・パラリンピックが開催。愛知でも、この1月27日から第76回国民体育大会冬季大会「夢!きらリンク愛知国体」が開催されます。国体としてはですね、何といいますか、久しぶりの開催といいますか、最初の開催ということですかね、このコロナ禍の中での初めての開催になります。そして、11月にはWRC最終戦「ラリージャパン」が開催の予定。これらの大会を通じて高まった機運を、2026年アジア大会につなげてまいります。
 そして、アジア大会の会場の一つである「愛知県新体育館」は、愛知・名古屋のシンボル、世界トップクラスのアリーナとして選手の皆さんをお迎えできるよう、2025年夏のオープンに向け着実に整備を進めます。
 アニメ・映画産業の担い手育成や、最新技術を活用した新しいメディア映像表現による芸術分野の創造を図るため、愛知県立芸術大学美術学部における「メディア映像専攻」の2022年度開設に向けてしっかりと準備を進めます。
 「グローバル展開」です。
 幅広い分野でのグローバルなネットワーク作りに取り組み、既存のネットワークを最大限活用し、世界中から最先端の技術・情報・人材を取り込むことで、愛知の更なる成長を促進します。
 愛知は、東京に次いで全国で2番目に多い外国人県民がお住まいです。日本語教育の充実、安心して暮らせる環境の整備などにも積極的に取り組み、多文化共生社会を実現します。
 続いて、「安全・安心なあいち」です。
 広域的な防災活動拠点の整備、住宅・建築物の耐震化、河川・海岸堤防の整備など、引き続き防災対策にしっかりと取り組んでまいります。
 また、愛知県の昨年の交通事故死者数は、現行の交通事故統計となった昭和23年以来、最少となる154人。一昨年が156人なので、2人減って154人となったものの、依然として多くの方が交通事故の犠牲となっています。悲惨な交通事故による犠牲者を一人でも減らせるよう、引き続き、関係機関一丸となって交通事故抑止に全力で取り組んでまいります。
 なおですね、この点は、本日午後2時、警察庁が全国順位、死者数の確定値を発表するということでありますので、その後、私どもも速やかにそうした点についての所感というかコメントもですね、発表させていただきたいというふうに思っております。
 現段階では、東京がワーストということで、私どもは2年連続、辛うじて全国ワースト1位というのは脱却できたかなということではないかと思っております。
 ちなみに、東京が全国ワーストになるのは、昭和42年以来ということであります。ちなみに、その後、43年、44年が愛知、愛知で、あとはずーっと、北海道がずーっと続いて、埼玉が49年、あとはずーっと北海道で。昭和61年と平成3年が愛知になって、あとはずーっと北海道が全国ワースト。平成14年まで続き、平成15年、2003年から平成30年までですね、2018年まで16年連続、愛知が全国ワーストということでありました。一昨年が千葉ということでありましたが、そういう状況ということでございます。また今年も引き続き、交通安全にしっかり取り組んでいきます。よろしくお願いをいたします。
 続きまして、「環境首都あいち」です。
 昨年は、COP10(生物多様性条約第10回(締約国)会議)で採択をされた「愛知目標」の目標年でありました。これまでの成果やSDGsの理念を踏まえながら、「次期あいち生物多様性戦略」を策定をし、生物多様性の保全と持続可能な利用を推進してまいります。
 あわせて、地球温暖化防止や循環型社会の形成にも積極的に取り組み、環境面においてもトップランナーを目指します。
 続いて、「東三河の振興」です。
 東三河県庁を軸に、市町村、広域連合、経済団体等と連携をして、産業・農業の振興、魅力の創造・発信、社会インフラの整備、地域の将来を担う人づくりなどに全力で取り組み、「持続可能な東三河」の実現を目指します。
 続いて、「地方分権・行財政改革」です。
 より一層の効果的・効率的な行政運営を行うため、「あいち行革プラン2020」に基づいて、全庁を挙げて行財政改革に取り組みます。
 また、行政のデジタル化を始めとしたデジタルトランスフォーメーションを推進するため、昨年策定をした「あいちDX(ディーエックス)推進プラン2025」に基づき、県行政の効率化・DXの推進、データの活用、県域ICTの活用支援、デジタル人材育成に取り組んでまいります。
 最後に、昨年策定をした「あいちビジョン2030」では、2040年頃の社会経済を展望し、「暮らし・経済・環境が調和した輝くあいち~危機を乗り越え、愛知の元気を日本の活力に~」を基本目標に掲げ、「危機に強い愛知」、「すべての人が生涯輝き、活躍できる愛知」、「イノベーションを創出する愛知」、「世界から選ばれる魅力的な愛知」の実現を目指すこととしております。
 その実現に向けて、県民の皆様を始めオール愛知で一丸となって取り組んでまいりたいと思いますので、引き続き御協力をお願い申し上げます。
 今年1年が、県民の皆様にとりまして素晴らしい1年となり、笑顔で毎日を送ることができるよう、心から御祈念を申し上げまして、私の年頭の御挨拶とさせていただきます。何とぞよろしくお願いをいたします。
 ということで、少し長くなりましたが、年頭の所感を申し上げさせていただきました。
 そして、お手元の資料ですが、この書き初めの「河中鐵牛」についての意味と、書に込めた思い等々の解説を1枚にさせていただき、参考資料としてですね、「宋史・謝徳権伝」の抜粋をさせていただきました。御覧をいただければと思います。
 そして2枚目が、今年の干支(えと)について、そして過去の年頭の書、そして「聖牛」についてということでございまして、それぞれまた御覧をいただければというふうに思っております。ということが、まず第1点でございます。

(2)新型コロナウイルス感染症について
https://www.pref.aichi.jp/site/covid19-aichi/covid19-aichi.html
 続きましてですね、新型コロナウイルス感染症の状況について、お手元の資料で概要だけ御報告をいたします。なお、本日の感染者数は、午後3時40分から、また御報告をさせていただきます。
 お手元の資料でありますが、まずはですね、(年代別内訳で)70歳代以上の方の割合が16.1パーセント。そして、感染経路不明の方の割合は、第3波は43.5パーセントということでございます。
 続いて、中等症・重症の方の割合は10.8パーセントということで、これはほとんど変わっておりません。
 そしてですね、3枚目、入院等の状況でございますが、入院者はですね、645人ということで、この年末年始の休み期間中も増加をいたしておりまして、645人は過去最多、過去最多ということでございます。12月28日の夜の時点がですね、603人でありましたので、603が年末年始の休みを経て645まで増えているという大変厳しい状況でございます。
 そして、ただ、重症の方は12月28日夜の時点は41人、今は38人ということでございます。
 そして、愛知病院の入院者は25人。12月28日は21人でありましたから、4人増えて25人。そして、施設入所は218人ということで、これはほぼ変わっておりません。若干の出入りといいますかね、プラス・マイナスはありますが、現段階の内訳は、名古屋の東横INN125人、豊川10人、安城83人ということでございます。
 そして、亡くなられた方は227人ということでございます。
 そしてですね、クラスターがこの年末年始、発生をいたしておりまして。それは六つ発生をいたしております。全て名古屋市内の施設でございまして、4Cが名古屋市の高齢者施設、4Dが名古屋市の職場、4Eが名古屋市の福祉施設、4Fが名古屋市の医療機関、4Gが名古屋市の高齢者施設、4Hが名古屋市の高齢者施設ということでございます。
 なお、3Yのですね、この名古屋市の医療機関のクラスターは80人ということで、過去最多ということになっておりまして、大変厳しい状況でございます。
 そしてですね、続きまして4枚目が検査件数。まだ12月20日までしか、まだ今日は4日なので、まだちょっと集計が、年末年始の分ができておりませんが、陽性率と検査件数。
 そして、5枚目が感染経路不明の方の割合ということで、御覧をいただければというふうに思っております。
 なお、そういう状況でありますが、ちなみにですね、入院が645人ということでありますが、うちですね、ちなみに名古屋市分ということで、名古屋市の方の入院は292人ということで大変厳しい状況であります。292人、うち、市外の病院に私どもの方で広域調整を掛けて入院している方が44人ということでございまして。現状では、名古屋市民の方が市内の病院に入院しているのが248人、名古屋市外の住所の方で名古屋市内の病院に入院している方が12人なので、名古屋市内の病院に入院している方は260人ということでございます。大変厳しい状況でございます。医療機関のクラスターができている。そこで、現段階でですね、相当多くの方が入院されておられるということが、やはり大きく影響しているのではないかというふうに思っております。
 ただ、一方で、全国の入院状況を見ますと、直近ですが、1月2日・3日の状況ですが、東京都が3日現在で、入院者ね、2,902人、大阪が1,027人、北海道が849人、神奈川が644人、埼玉が834人、私ども愛知が645人という状況でございます。ただ、重症者数が、私どもが38人、東京が101人、大阪169人、神奈川71人ということで、比較的重症者の方は、他の都府県に比べれば少ないかということかなというふうに思っております。
 以上が現段階の状況でありまして、いずれにいたしましても、愛知県は引き続きですね、「厳重警戒」、「厳重警戒」ということでございます。年末年始、1月11日まで、とにかく愛知県全域をですね、「厳重警戒」ということで、感染防止対策の徹底をお願いを申し上げたいというふうに思っております。
 そして、①として不要不急の行動の自粛、②県をまたぐ不要不急の移動の自粛、帰省・旅行の延期なども含めて慎重な対応をお願いを申し上げたいというふうに思っております。そして、③初詣等の行事の対策としては、分散参拝ということをお願いを申し上げまして、3密の回避、マスク着用、手指消毒、そして成人式等の対策の徹底、そして④営業時間短縮とガイドラインの徹底をお願いをいたします。そして、⑤として高齢者等への拡大防止、⑥感染防止対策の徹底、大人数の忘年会・新年会は自粛をお願いを申し上げます。感染防止対策の徹底をお願いをいたします。
 私からは以上であります。

2 質疑応答
(1)新型コロナウイルス感染症について
【質問】 東京都と南関東3県が政府の方に「緊急事態宣言」の要請をしました。これについて、愛知県の対応はどのようにお考えでしょうか。
【知事】 もう私は、前からずっと申し上げておりますが、やはりこうしたですね、感染症対策、また、こうした病気を抑えるという対策はですね、客観的なデータと科学的な論拠・エビデンスに基づいて行うということが鉄則だということを申し上げてまいりました。
 そういうことからいたしまして、やはりこの12月、それも年末年始の状況を拝見をいたしますとね、東京及び首都圏の数値は大変厳しいというのは、誰が見ても明らかだと思います。なので、そういった形でこれを抑え込んでいくということで、東京都が中心となってですね、政府の方に「緊急事態宣言」を要請をしたということは、これは理解をできるところであります。これをどうするかは国の判断ということになろうかと思いますが、適切な判断をお願いをしたいというふうに思っております。
 その上でですね、その上で、東京なりに営業時間の短縮の更なる強化が国の方からも要請されまして、今、東京及び首都圏でその方向でですね、真剣に検討しているというふうにお聞きをいたしております。これまで午後10時だったのを午後8時というふうにされる、そして、11日までというのを、期間を延長されるという2点を中心にですね、検討されておられると聞いておりますが、この「緊急事態宣言」をどうするかは、これは国の判断ということになろうかと思いますが、この営業時間短縮について私どもも1月11日まで、私どもは午後9時までということで、愛知県全域を対象にお願いをしているところでありまして、この東京なり首都圏がどうするかということとは別にですね、私ども愛知としても、この1月11日までのこの営業時間短縮と、そしてまた「Go Toトラベル」も11日までは全国除外、それまで、12月27日までは名古屋を除外ということでありましたので、この二つをどうするかというのが、今週中には決めなきゃいけないということになっております。
 ということなので、「Go Toトラベル」はですね、国の判断で、どうされるかということだと思いますし、今の状況ではやはりあれですね、「Go Toトラベル」を適用除外を解除して、「さあどうぞ」ということには多分ならないのではないかという感じがいたしますが、そこはしっかりと注視をしていきたいというふうに思っておりますのが1点。
 そしてもう1点は、お酒を提供する飲食店・カラオケ店など、そうしたお店へのですね、営業時間短縮要請についてもですね、私ども愛知としてもですね、今の感染状況からしてですね、これが劇的にぐっと収まってくるということであれば別でありますが、昨日も185人ということでありました。なかなか厳しい状況。年末のですね、200人を超えるというのは、100人台ということで少し減ってはきておりますが、それにしてもですね、年始のお正月の状況でやはり185人というのは大変、これはなかなか本当に厳しい状況だと思っておりますので、その数値はしっかりと注視をしていきますが、1月11日までとしたこの営業時間短縮要請、時短の要請をそこで取りやめてですね、12日以降は、お酒を提供する上でどうぞ御自由にということには、なかなかならないのではないかというふうに思います。
 ということなので、これは関係者の意見、医療関係者、そしてまた経済関係者、また様々な関係の皆さんの意見もお聞きをしていきたいと思いますが、やはり1月11日までのですね、営業時間短縮の要請については、延長も視野にですね、検討をしていかざるを得ないのではないかというふうに思っております。
 その対象なり規模、エリア、そうしたものをどうするかについては、引き続き、これは関係方面の意見をお聞きしながら、慎重に検討していきたいというふうに思っております。

【質問】 今の質問に関連してなんですけれども、今のお答えを聞きますと、先ほど国の方がですね、1都3県に対して「緊急事態宣言」を出す方向で調整を始めたという報道がなされたんですけれども、その国の「緊急事態宣言」の対象に愛知も含むように求めるといったことは、県からはしないという理解でよろしいでしょうか。
【知事】 国が「緊急事態宣言」を出すというふうには聞いておりません。聞いておりません。非常に慎重だというふうに聞いております。
 仮にですね、仮に東京などに出すとしても、御案内のように、冒頭申し上げたように、データとエビデンスに基づいてやりますから、私どもが東京及び神奈川、首都圏と同じ水準だということであればですね、それは国の検討というより前に、私どもは自分の方で、私は8月にも「緊急事態宣言」を出しましたのでね、それは検討いたしますが、現段階では、この状況は引き続き注視をしていくということではないのかなというふうに思っております。
 それはそれとして、先ほど申し上げたように、1月11日までの措置という「Go Toトラベル」と営業時間短縮要請、これについてはどうするかは、愛知県としてね、これは検討していかなければいけないということなので、様々に御意見をお聞きしながら、延長を視野に、関係方面の意見を聞きながら、慎重に検討していきたいというふうに思っております。

【質問】 県独自の「緊急事態宣言」についても、現段階では状況を注視する段階だという認識をされているということでしょうか。
【知事】 はい。そこに至るまでに様々な措置を講じて、感染を抑え込んでいきたいと思っております。それは年末に申し上げた状況と変わっておりません。何とか年明けに少し、200人台だったのが100人台ということで少し減ってきましたので、引き続き、その状況を注視をしていきたいと思います。
 ただ、要因は、やはり正月休みなので、検体数がやはり減ってきているということが影響しているんだろうとは思いますが、まあまだ今日は4日、5日、トヨタカレンダーからすれば明日までお休みなのでね。ですから、実際に会社が動き出すのは6日からというところが愛知の場合は多いかなというふうに思いますので、6日以降、6日といいますか、ですから、検体数からいくと7日以降ということになりますかね、そこの状況をですね、注視をして。
 ただ、7日、7日・8日でやって、また3連休になりますので、実際にまた企業活動なり様々な経済活動が、日常というか通常に戻ってフル回転していくのは12日以降ということでありますので、そうした状況を注視をしていきたいというふうに思っております。

【質問】 時短要請なんですけれども、愛知は午後9時までということになっていますが、今後、東京とか首都圏が午後8時までというふうになった場合は、足並みをそろえていくことになるんでしょうか。
【知事】 それもですね、先ほど申し上げたように、やはり感染状況によるんだろうと思います。
 まあ、東京の800人とか神奈川の400人前後とかという状況に比べれば、うちは100人台ということなので、そうしたことも踏まえながらですね、先ほど来申し上げておりますように、1月11日までの今やっている午後9時までの営業時間の短縮、時短要請について、12日以降どうするかということについては、その感染状況をまず踏まえながらですね、そしてその取扱いをどうするか。今言われた、時間をどうするか、それからエリアをどうするか、その期間をどうするかなどなども含めてですね、これは慎重に検討していきたい。
 ただ、11日でやっぱり全部終わって元に戻るということはなかなか難しいんではないかと思いますので、延長を視野に入れて、どういう対応にしていくかは慎重に検討していきたいというふうに思っております。

【質問】 営業時間短縮要請の件でお聞きしたいんですが、「延長を視野に」ということなんですけれども、現時点で知事は、先月18日から県全域で酒類を提供する飲食店に営業時間短縮を要請しています。現状ですね、数的にはなかなか厳しい状況が続いているんですが、営業時間短縮要請の効果についてはどのように捉えてらっしゃるのかというのを改めてお聞かせください。
【知事】 正確にですね、完全にこの午後9時までの時短をお願いをして、そのことによってこれだけの効果があったという、そういう何といいますかね、完全な因果関係というのは、今すぐにはね、端的に証明するというのはなかなか難しいのかもしれませんが、結果としてですね、年末年始のこの新規感染者の状況といった数値を三大都市圏域等々で比較をしてみますとね、やはり愛知はその中でも一番数値的には低い状況になっておりますので、そういう意味で、私は一定の効果はあったというふうに認識をいたしております。
 東京及び首都圏域が午後10時まで、北海道も午後10時まで。私ども愛知と大阪が午後9時までということでありましたので、そうした状況を見てみますと、やはりその三大都市圏域との比較でいけば、やはり数値的には一番低い水準になっておりますので、一定の効果はあったというふうに私は認識をいたしております。
 ただそれは、どのぐらいのどういう効果が、因果関係があるかということについては、なかなかすぐ、こうだというのを証明するというのはなかなか簡単ではないかと思いますが、一定の効果はあったと認識をいたしております。
 それと、この厳しい状況が続いている中で、じゃあ1月11日までとしているこの時短要請をそこで打ち切るといいますかね、そこでやめてしまうというのは、なかなか今の状況では難しいかなというふうには思っておりますので。したがって、先ほど来申し上げておりますように、延長を視野に入れてですね、関係方面の意見を聞きながら、その時間をどうするか、それからエリアをどうするか、それから協力をしていただいた際のですね、協力金をどうするか、それからその延長の期間をどうするかということは、慎重に検討していきたいというふうに思っております。
 それと、今、その中の要素として、冒頭の資料でも申し上げましたが、現段階での入院者数が645人。年末年始に入る前が603人、28日がね、603人でありましたので、そこからですね、42人増えているということで、入院者が。確かに名古屋市内にクラスターがあって、そこが40何人といいますかね、80人の大きなクラスターになっているということがやはり相当、相当これは影響しているのは事実でありますが。ということであるとしてもですね、やはり入院者過去最多というのはなかなか厳しい状況ではないかというふうに思っておりますので、そうした面も踏まえれば、やはり延長を視野に入れて、慎重に検討をしていきたいというふうに考えております。

3 知事発言
(1)高病原性鳥インフルエンザへの対応について
 それではですね、最後に私からもう1点だけ、鳥インフルエンザについてですね、所見を申し上げます。
 御案内のように、西日本からずーっとですね、この鳥インフルエンザが、いわゆる野鳥等での発生でいえば新潟とか北海道も出ておりますが、基本的には西日本の方からですね、家きんでの発生が確認をされ、これまでにですね、14県34事例の家きんでの発生が確認され、直ちに殺処分がされているということでございます。
 これまでに最大の殺処分が行われたということでございまして、そしてその中で滋賀まで来たのが、1月2日にお隣の岐阜県の美濃加茂市で採卵鶏のですね、養鶏場においての国内34例目となる高病原性の鳥インフルエンザの発生というのが確認をされ、6.8万羽の殺処分が今なされているということをお聞きをいたしております。
 そして、今回の発生農場から10キロ圏内は搬出制限区域になりまして、そこは美濃加茂の南でありますので、犬山市、そして扶桑町の一部が含まれると。ということなので、この犬山市内に消毒ポイントを設置し、畜産関係車両の消毒を実施をいたしております。直ちに実施をいたしております。
 そして、この搬出制限区域内、半径10キロの圏内に、本県の家きん飼養施設が二つ、2施設ありまして。ただ、2施設といっても4羽。1羽と3羽。いわゆる愛玩鶏をですね、飼っていると。いわゆる鶏を飼っているのは届け出てちょうだいということになっておりますので、その4羽ということになっておりまして。これは別に、食べるためとか卵を採るためでも何でもないので、移動する訳がありませんので、一応搬出制限ということになっております。
 いずれにしてもですね、愛知県内の家きん飼養農場に対しましては、異常の有無の確認、消毒の徹底、異常がある場合の早期通報についても改めて注意喚起をしたところでございまして、引き続き、事態を注視をしていきたいというふうに思っております。
 なお、愛知県でこの鳥インフルエンザ、高病原性の鳥インフルエンザが家きん農場で発生したのはちょうど10年前ですね。平成23年、2011年の1月、2月、ちょうど私が知事に就任したときに、豊橋、新城で発生をして以来、愛知県内では発生をしておりません。
 ちなみに、4年前にですね、東山動物園において飼っていた鳥がですね、あれ白鳥だったかな、確かね、が発生をして、残念ながら殺処分ということになったということはありますが。家きん農場ではこの10年間発生しておりませんが、私どもは年末年始を含めて、今、体制をしっかりと整えて、状況を注視をして、ウォッチをさせていただいているということでございます。
 以上です。
 今年も何とぞよろしくお願いします。ありがとうございました。