知事の記者会見
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令和3年11月1日(月) 午前10時

1 知事発言
 おはようございます。11月1日月曜日午前10時の定例会見を始めさせていただきます。

(1)MaaS(マース)の社会実装に向けた実証実験の実施について
(https://www.pref.aichi.jp/soshiki/kotsu/2021maas-jisshi.html)

 まずはですね、MaaSの社会実装に向けた実証実験の実施についてでございます。お手元の資料を御覧ください。
 愛知県では、2022年秋のジブリパーク開業により、国内外から多くの来訪者が想定される名古屋東部丘陵地域を対象として、MaaSを先導的に実装する取組を2020年度から進めております。
 その一環として、必要なサービス内容やサービス提供事業者の採算性を確保する方策を検討するため、スマートフォンやタブレット端末向けの経路検索等ができるアプリケーションである「my route」(マイルート)を活用した実証実験を、12月1日の水曜日から2022年1月31日月曜日まで、2か月、実施をいたします。
 実証実験では、利用者に経路検索、混雑情報、移動手段の予約・決済、地域情報などのサービスを提供し、その結果を分析することで、社会実装に向けた課題の抽出及び解決策の検討を行います。
 まず、経路検索サービスでは、鉄道、バス、タクシーなどの公共交通に加え、マイカーやレンタカー、カーシェアなども組み合わせた様々な移動経路を提案します。特に本県ならではのサービスとして、道路渋滞の緩和に資する、パークアンドライド経路の提案を大規模イベントが行われる日の豊田スタジアムを目的地とする方に対して行います。
 次に、コロナ禍における生活様式の変化に対応したサービスとして、混雑の分散や回避に役立つ駅の混雑状況や、移動手段の予約・決済サービスを提供いたします。
 2022年秋に開業するジブリパークへの主たるアクセス手段となるリニモの藤が丘駅、愛・地球博記念公園駅、八草駅にそれぞれセンサーを設置し、リアルタイムの混雑情報を提供いたします。
 また、愛知環状鉄道の1日乗車券をデジタルチケットとして、券売機に触れずにアプリから購入できるようになります。
 最後に、地域の情報提供として、リニモ・愛知環状鉄道の沿線市や観光協会、交通事業者や商業施設などと協力し、周遊観光の促進につながる観光情報の発信や、外出を促進するようなクーポンの配信などを行います。
 スマートフォンやタブレット端末をお持ちの方であれば、アプリをダウンロードの上、会員登録することで、どなたでも無料で御利用いただけます。是非、多くの方に御登録いただいて、実証実験に御参加いただきたいと思います。
 今回の実験を通じ、混雑の分散・回避など、「新しい生活様式」にも対応した地域公共交通の実現、地域の住民や本県への来訪者の円滑かつ効率的な移動と地域経済の活性化に資するMaaSの社会実装を目指してまいります。
 ということで、言葉だけだとなかなか、集約・要約して抽象的でありますので、ちょっとなかなか分かりにくいですが、補足をいたしますと、資料を御覧いただきましてね、四角のところは、私が今申し上げたところですが、期間は2か月で、とにかく混雑の分散・回避など「新しい生活様式」に対応した、そうした実証実験をですね、MaaSを使ってやるということで。主な対象地域が、名古屋東部丘陵地域を中心とする地域で、「3」ですね。名東区、岡崎、瀬戸、春日井、豊田、日進、長久手。リニモ・愛環鉄道沿線といったところですね。
 それから、利用可能なサービス(の対象地域)としてですね、この名古屋東部丘陵地域を何で(選んだか)というのは、ここはいろんな移動手段がこういうふうにあると。電車があれば、リニモもあればですね、バスもあれば、地下鉄もある。タクシー、レンタカーもある。この地域は、リニモ沿線5市が人口90万人ということでもございます。それから万博公園もありね、トヨタ博物館とか陶磁美術館、そういったものもあると。ジブリパークが何といっても今後開業するということですね。
 利用可能サービスの、「6(1)経路検索」ということで、以下の移動手段、いわゆる公共交通、自動車、シェアサイクルなどをですね、対象とした移動経路。どれが一番最適かというのを検索できるということにして、このうちですね、12月4日の土曜日にですね、豊田スタジアムでJリーグの(名古屋)グランパスと浦和レッズの試合がありますが、ここでパークアンドライドの経路の提案を行うということでありまして、スタジアム周辺の違法駐車や道路渋滞の緩和、愛環鉄道の利用促進につなげていきたいと。多分、お客さんは相当来る。いつも大体渋滞するということなので、ということにいたします。
 例えばですね、この3ページの上にありますように、トヨタ(自動車)本社の工場に無料で駐車していただいて、最寄りの愛環鉄道の「三河豊田(駅)」から「新豊田(駅)」まで行って、それから徒歩で行ってちょうだいということで、目的地までの経路を提案する。ちょっと相当、結構(距離が)あるような気がしますけどもね。ということなどもやるということでございます。
 それから、2点目はですね、(2)でリニモ駅構内の混雑情報ということで、藤が丘とか愛・地球博記念公園、八草の3駅を対象として、スマホが発する信号をセンサーで検知して、駅構内の混雑をリアルタイムで確認すると。今はあれでしょうけど、ジブリパークができたら、多分混雑はあるでしょうね。ということで、そこは必要かもしれませんね。
 それから、「(3)チケット購入・予約・決済」ということで、愛環鉄道の1日乗車券ですね、「愛環1dayパス」をアプリ内で購入できて、デジタルチケットとして利用することが可能になるということもあります。
 それから、4点目はですね、シェアサイクル。シェアサイクルである「カリテコバイク」の検索ですね。この4ページの上だな、「カリテコバイク」の検索・予約に対応と。
 それから、3ページの一番下ですが、新型の超小型モビリティであるトヨタC+pod(シーポッド)も検索・予約の対象ということで、そういったことも具体的にやっていきます。ということでございます。
 5ページは、「my route」というのはこういうものです、ということで、マルチモーダルルートの検索ということでございます。開発・提供元はトヨタファイナンシャルサービス株式会社ということでありまして、更に具体的にということであれば、また部局にお聞きをいただければというふうに思っております。
 これがチケットで、いろんなものを寄せ集めた感じがあって、ちょっとなかなか複雑でありますけれども、また御覧をいただき、あと、各部局にもお問合せをいただければというふうに思っております。
 パークアンドライドをね、今回やるのはですね、やはり愛知県は、自動車保有台数が全国1位でありますのでね。530万台あって、第2位の東京が440万をもう切ったかな、ということなので、もう全然多いので。ということと、やはりリニモの沿線とか、大型商業施設の周辺とか、特に豊田スタジアムで大きな試合があるときはやはり周辺が渋滞しますので、そういったことをですね、今回しっかりと検証していければということでございます。また具体的には、部局にお聞きをいただきたいと思います。

(2)~名古屋コーチン販売支援事業~コンビニエンスストア3社の新商品開発の支援について
(https://www.pref.aichi.jp/soshiki/chikusan/cocchin-conbini.html)

 続きましてですね、2点目でございます。「~名古屋コーチン販売支援事業~コンビニエンスストア3社の新商品開発の支援について」でございます。
 新型コロナウイルス感染症の影響により、名古屋コーチンの需要が減少し、県内の生産者にとって苦しい状況が続いております。名古屋コーチンはやはりですね、後で申し上げますが、通常の鶏肉より値段は3倍ぐらいしますのでね。ただ、実際にブロイラー(一般鶏肉)を飼うよりも3倍近くかかりますので、コストはかかりますのでね。という鶏でありますが、飲食店の休業とか営業時間短縮で、やはり苦しい、厳しい状況でございます。
 そこで、今年度、新たに「名古屋コーチン販売支援事業」を立ち上げて、加工販売事業者による新たな名古屋コーチン商品の開発と販売を促進し、ブランド力の向上と消費の拡大につなげるための取組を支援することといたしました。
 この度、本事業に御応募いただきました、株式会社セブン-イレブン・ジャパン、株式会社ファミリーマート、株式会社ローソンのコンビニエンスストア3社が名古屋コーチンを使用したおにぎりや丼などの新商品を開発をしていただきました。
 商品の発売時期や価格は発表資料のとおりでありまして、11月9日火曜日から、順次、中部エリアの店舗で販売が始まります。
 県民の皆様には、是非、愛知のブランド「名古屋コーチン」を食べて応援をしていただきたいと思います。
 ということでございまして、まず、名古屋コーチンをですね、消費拡大ということで、2020年度・2021年度と2年、去年・今年とですね、学校給食にですね、無償提供するという事業を、去年は県の事業として70トン、予算で2億1,000万を用意をいたしまして、この70トンの名古屋コーチンを県内の学校に無償提供して、学校給食の食材として使用いただいて、親子丼とか照り焼きとか、大変好評でございました。
 今年度はですね、国の農水省の直接事業になって、6月から9月まで、名古屋コーチンの肉25トンを学校給食や子ども食堂に無償提供いたしました。これは1億円ですね、25トン。
 さらに、これに加えて、今回、このコンビニ3社と協働してですね、新しい商品を開発をしていただいたということでございます。
 資料を見ていただきますと、実際の商品はですね、まず、セブン-イレブンさんはこの3種類ですね。おにぎりから焼鳥丼、ひきずり鍋といったもの。それから、2ページでございますが、ファミリーマートさんは「ごちむすび」2種類ということですね。鶏めしと鶏つくね。それから、ローソンさんは「金しゃりおにぎり」と、これはひきずり鍋風だね。それから「鶏めしおにぎりセット」ということで2種類。ということです。
 私のところにお越しいただくのは11月8日、ちょうどお昼前ということで、少しおなかがすいたときに来ていただくということでございます。実際の訪問と、試食会もやるということでございまして、これは取材をされる皆様にも用意をしてありますので、是非奮って御参加いただきたいというふうに思っております。名古屋コーチンはおいしいですよ、非常に。非常においしいですから、御賞味いただきたいと思います。
 ちなみに、資料にあります4ページ、「名古屋コーチンとは」ということですが、1905年にですね、日本で初めて実用鶏種として認定された卵肉兼用種ということで、三大地鶏の一つというふうにされております。
 尾張地方の地鶏とですね、中国のバフコーチンを掛け合わせて、海部(かいふ)兄弟さんが小牧の地で作られたということでございまして、純系の地鶏というのは、もう今や名古屋コーチンだけでありますので、そういう意味では非常に貴重だということでございます。
 ここに書いてありますように、通常のブロイラーは50日の期間、短期間で出荷されますが、名古屋コーチンは地鶏でありますので、120日から150日の長期間の飼育ということで。肉は、こくのあるうまみと締まった歯ごたえということで、そういう意味では好評でありますが、ただ、やはりどうしてもコストはかさむということでございます。
 消費先が、飲食店が8割、2割が贈答用・家庭消費ということでございます。ということなので、この飲食店が今回のコロナで非常に、休業とか時短でですね、大変厳しい状況だということで、今回こういう事業を提案いたします。
 事業としてはですね、名古屋コーチン協会に県が補助金を出して、そしてこのコンビニ3社さんに、いわゆる通常の鶏肉と名古屋コーチンとの差を補塡をして、通常の鶏肉と同じ価格でですね、提供して商品を作っていただくということでございまして。ですから、ざっくり大体通常の鶏の3倍なので、その差額は負担をしてこういう商品を作っていただいて、お試しということでございまして。予算は6,480万円で、提供量は33トンを予定をいたしております。
 多分、結構売れるんではないかと思って期待をいたしておりますので、よろしくお願いをいたします。

(3)新型コロナウイルス感染症について
(https://www.pref.aichi.jp/site/covid19-aichi/covid19-aichi.html)

 そしてですね、最後にですね、今日の感染状況は午後申し上げますが、今朝までの状況です。
 70歳以上の方の割合は3.4パーセント、(感染)経路不明は48.7パーセント。
 そして第5波の方の重症・中等症の割合は5.0パーセント。
 そして検査件数はですね、検査件数は10月24日の日曜日まで入りました。その前の週は、それも3,000件台やっておりますので、検査は、必要な方にはやっているということでございます。
 それから、入院状況を申し上げます。入院状況ですが、(前回は)金曜日の夕方発表なので、木曜日の夜の時点といいますか、金曜日の朝の時点の入院状況ですので、金土日と3日間ありますので、その3日間の推移を申し上げますと、前回の金曜日発表の入院者が47人でありまして、それがこの3日間で5人減って42人。コロナ確保病床以外のですね、入院者が、1人がゼロになりましたので、その下を見ていただきますと、金曜日の発表のときは、コロナ病床では46人入院が4人減って42人。病床使用率は2.4パーセントまで減っております。重症の方が、5人が1人増えて6人です。名古屋市内の入院は、15人が15人で、変わっておりません。それから愛知病院の入院も、6人が6人で、変わっておりません。ホテル入所も、30人が30人で、変わっておりません。自宅療養が、97人から20人減って77人となりました。
 これはいつぐらいからの水準か。10月か、去年の。
【感染症対策局長】 いえ、去年の7月21日が52人です。
【知事】 昨年の7月21日が52人。それ以来っていうことか。
 去年の7月は、13日か14日まで(新規陽性者数が)0、0、0と続きましたからね。それ以来ということでしょうかね。ということでございます。
 というのが入院状況でございまして、新たなクラスターの発生はありません。
 ということで、落ち着いた状況でございます。

(4)2021JリーグYBCルヴァンカップでの名古屋グランパスの優勝について
 そして最後にですね、30日土曜日ですね、コメントは出しましたが、2021JリーグのYBCルヴァンカップで名古屋グランパスが優勝いたしました。
 三大タイトルの一つであるルヴァンカップでの初優勝、心からお祝い申し上げます。
 堅い守りとスピードを生かした攻撃でね、見事栄冠を勝ち取っていただきました。強いグランパスは我々サポーターの誇りであります。これからも、サッカーを通じて愛知をね、日本のサッカーを盛り上げていただきたいと思います。
 ということで、土曜日にコメントを出させていただきました。

2 質疑応答
(1)第49回衆議院議員総選挙の結果について
【質問】 昨日、投開票のあった衆院選の結果について、知事の受け止め、所感をお聞かせください。
【知事】 昨日ですね、衆議院議員総選挙が挙行されたということでございます。
 まずはですね、定数465人、当選された方々には心からお祝いを申し上げたいというふうに思っております。
 大変激烈なね、選挙戦を戦われ、勝ち抜かれた方。特に、今回は接戦区・激戦区が多かったということもあり、そこでの勝利はですね、格別のものというふうに思います。心からお祝いを申し上げますとともにですね、やはりそれを応援していただいた皆様のね、方々への感謝の念をしっかりと胸にしていただいてね、選挙中に訴えられた公約、そうしたものを実現できるように、しっかりと取り組んでいただきたい、そういうふうに思います。まずは、候補者の皆様へのコメントがそれであります。
 そしてもう一つは、やはり、衆議院選挙は政権を担う方々をね、選ぶ選挙、政権選択の選挙でありますから、当然、政党同士のね、戦いということになります。ましてや、特に小選挙区制度導入以来ですね、やはり政党選挙の色彩が濃いというか、ほぼそうなっておりますので、今回、その政党同士がね、公約をぶつけ合いね、戦われたわけでありますし、今回、激戦も多かったということもあります。そういう中でありますが、今回、結果が出たわけでありますので、今回の選挙戦を通じて訴えられた政策・公約については、各政党、それぞれにですね、議席を得た政党の皆様は、やはりそこをしっかりとですね、この民意といいますかね、選挙結果を受け止めていただいて、その実現に向けてですね、全力で取り組んでいただきたいということを申し上げたいというふうに思っております。それが一つでありますが、その候補者の方々、そして政党の皆様には、そういった形でですね、政策を実現するために全力で取り組んでいただきたい。そのように申し上げたいというふうに思っております。
 そしてまた、今、やはり日本を取り巻く課題はね、とにかく山積をいたしております。 まず、国内でいえば、何といっても新型コロナウイルス感染症対策をですね、これまで1年半、コロナ禍の中で、我々こそが全力でやってきたところでありますが、第5波収束といってもですね、これだけ猛威を振るったウイルスがですね、消えてなくなることは、まずあり得ませんのでですね。必ず第6波は来る、リバウンドは来る。ですから、この秋冬に備えて、我々は全力で県民の命と健康を守るということで、全責任を負っておりますので、一日も気を緩めることなく、全力で取り組んでいきたい。引き続き全力で取り組んでいきたいというふうに考えております。検査・医療体制の確保、それからまたワクチン接種の加速ということだと思っております。着々と準備は進めております。
 それがまずコロナ対応でありますが、コロナ対応と併せて、やはり一日も早く日常を取り戻して、社会活動、経済活動を回していくということが必要でございます。ポストコロナ、アフターコロナ、ウィズコロナということで、この選挙戦、各党・各候補者も様々に政策をね、言われておりましたが、やはり当面はですね、ある程度コロナが収まってきたら、様々に、人の移動とか集まること、私は観光・集客・交流産業がコロナで直撃を受けたということをずっと申し上げておりますが、そういった産業ですね、人が移動し、集まり、そして飲食・会食をしていくといったような、そういった観光事業とかですね、交通事業とか飲食業とか、そういったところの皆様に、やはりコロナが収まってくれば、そろりそろりとですね、段階的に緩和をして、盛り上げていくということが必要ではないかと思っております。そういった面でのきめ細かな対策をね、しっかりと取っていただきたいというふうに思っております。
 そういう中で、前から申し上げておりますが、やはり海外とのですね、交流で、こちらからは海外に行っても、もうほとんど、アメリカやヨーロッパなんかはもう自宅待機はないんですが、日本に来ると2週間、ワクチンを打っていても10日ということですから、そういったものをですね、ちょっと遅れたものについては、やはり早めに、これは改善をしていただきたい。そういったことも含めて、このコロナ対策、コロナ後といいますか、一日も早く日常を取り戻すための対策をきめ細かにやっていただきたいということ。
 そしてあわせてですね、中・長期とまで言っておられませんが、やはり日本経済をしっかりと成長をさせていく、そういう戦略・政策をですね、しっかりと示して、そして実行をしていただきたいというふうに思います。
 もう明らかなんですね、やることは。日本の国内経済が何で成長しないのか。要は、人口が減少局面に入っているわけですから、そういう中で明らかに国内の投資がもう進んでいかないわけですから、それは国内にとどまらず、世界中から、国内外からですね、人を呼び込み、そして投資を呼び込んでいく、そういう施策を作っていかなければならないのでありまして、そのために、やはり規制を緩和をしてですね、民の力・民力をもっともっとぐるぐる回れるようにしていかなきゃいけないということで、やることはもうずっと前から分かっているわけでありますから、そういう面でのですね、政策をしっかりと取っていただかないと進んでいきませんね、ということですね。もう議論はいいんです。とにかく実行をしていただきたいということでございます。
 なので、我々がこれから今後やろうと、もうどんどんスタートしているのは、来年にはジブリパークがオープンいたしますし、もう世界中からですね、人も来ていただきますし、いろんな形でのですね、波及をどんどん進めて人を集める。それからまた、STATION Ai(ステーション エーアイ)も、ソフトバンクさんとも契約をいたしました。正にスタートアップの大拠点をですね、これをやる。これもグローバルに、グローバルにですね、人も呼び込み、投資も呼び込み、そして海外にもどんどん出ていくと。そして、その翌年2025年にも、これもNTTドコモさんとも契約いたしましたが、Aichi Smart Arena(アイチ スマート アリーナ)ですね。当面、アジア最大のですね、スマートアリーナとして、これもイノベーションの拠点にするという形でやってまいります。そうしたですね、国内外からどんどん人も投資も呼び込み、そしてこちらからも人を送り出す、そうしたことを丹念にどれだけやれるかということではないかというふうに思っております。
 そうした政策・戦略を、もう議論はいいんです。とにかく実行をしていただけるようにですね、申し上げていきたいというふうに思っております。
 というのが、まずは政党、そしてまた候補者の皆様へのコメントということでありますが、この(衆院選の)結果のコメントにつきましても申し上げたいと思いますが、愛知県内というよりも、日本全国の傾向ということだと思いますが、今回、一番大きな特徴は、やはり、自公といいますか、自民党の与党に対して、野党勢力がですね、立憲民主党さんが中心になって候補者を一本化をして臨むという選挙区が多かったということで、そのゆえにですね、非常に接戦・激戦になったところが多かったと。これまでの小選挙区制度はですね、民主党が下野をした、民主党が政権を失った2012年、2014、2017とですね、やはり野党がばらけたということで、自民党・与党側が漁夫の利を得たというような感じが非常に多かったわけでありますけれども、今回は野党候補が一本化をした。愛知県でもそういう選挙区がこれまでに比べれば多かったと思いますが、そういった意味では、多くの選挙区が非常に激戦・接戦になったという特徴がありました。
 事前にですね、各メディアの方々や各社及び各種世論調査等々でですね、言われていたことは、やはり与野党対決になって激戦・接戦になったところが、多くは事前の世調等々では野党系の方が有利ではないかというふうに言われ、見てですね、それこそ当日の出口調査の感じでもですね、当初はやはり野党系の方が相当いくんではないかというようなことをですね、各種調査、各メディアの方々も言っておられたんですが、結果はやはり、与党系というか自民党系の方々がですね、接戦区をほぼほぼ競り勝ってきたというのが結果ではないかなというふうに思いますね。
 なので、ああいう結果を見るとですね、やはり今回の結果でいえば、競り合いにはなったけれども、自民党系の皆様のですね、何といいますか、地力というか底力といいますかね、ということが、ほんの紙一重のところもあったかもしれませんが、若干上回ったと。野党系の皆様は、善戦はしたけれども、やはり最後、その地力の差で、何ていいますかね、届かなかったというところが多かったんではないかなと。ですからそれが、なかなか出口調査とか事前の世論調査等であまり、そこまではくみ取れなかったということではないのかなと思います。
 ですから、そういう結果を見るとね、やはりこの小選挙区制度を中心としたこの衆議院選挙であるとね、やはり一つは、今回のように与党系・野党系で候補者を調整して、それぞれ一本化して戦うということが、国民・有権者の皆様には、選択肢を示すという点では、やはり有意義ではなかったかというふうには思います。
 ただ、その上でですよ、その上で、やはり最後を決めたのは、与党系・自民党系の、何ていいますかね、地力が勝った。野党系が最後は競り合って負けるというふうに、届かないというのは、差は小さいように見えますが、やはりそこの差が結構大きいのでですね。要は、票が伸び切った後の最後の競り合いになりますから、そこを制するのはですね、やはり不断の努力、一票一票の積み重ね、若しくはぐっと有権者の心をつかむ、そういったキーワードといいますかね、そういった選挙運動というのが必要ではないかということではないかなというふうに思って見させていただきました。
 でありますので、この結果としては、与党が大きく勝利をしたと。事前の各種、各メディアの皆様の予想よりも大きく勝利をしたということだと思って受け止めております。なので、その点はやはり、与党側の選挙戦略の成功、それから選挙戦略のうまさといいますかね、そして、それぞれの候補者で競り合いに競り勝ったという方が多かったということは、やはりそれぞれの皆様の、与党系の候補者の地力があったということではないかということ。
 そして一方では、やはり野党系は、接戦には持ち込んだけれども、最後に競り負けたということでありますと、やはりそこが課題ですね。そこを更に地道な活動で積み上げていく努力というのと、やはり有権者の心をつかむ、もう一つ何かが必要ではなかったかということだというふうに思います。
 国会ですから、与党・野党の議論の戦わせになるわけですが、よく言われるのが、野党系の方々が批判ばかりしてということ。批判はしなきゃいけないと思うんですね、当然のことだからね。やっぱり議論に緊張感、国会に緊張感を持たせなきゃいけませんので、それは必要ですが、それに加え、やはり更に何か必要ではないのかなというのが見えるのではないかなというふうに思います。そういう課題が見えたんではないかと思って、受け止めさせていただきました。
 ただ、結果はこういう形で、与党側のですね、大きな勝利だと思っております。そういうふうに見させていただいております。野党側は、やはりあと一歩、力が足らなかったということではないかと思いますが、ただ、接戦のところがこれだけ多かったということでありますので、この後のね、国会運営とか政権運営とか政策運営といったことで、ちょっとしたことで国民の間に失望感が広がれば、あっという間にこれは逆転をするということは十分考えられますので、そういう意味でですね、やはり「勝って兜(かぶと)の緒を締めよ」ではありませんが、与党系の皆様は決して大勝したわけではないのでですね、競り勝ったというところが多かったということでありますから、やはり国会運営・政策運営は、より謙虚にやっていただき、国会では十分、岸田総理は「聞く耳を持つことが私の特徴だ」と言っておられるわけですから、与野党で真摯(しんし)な議論を積み重ねていただいてですね、建設的な議論を積み重ねていただいて、国民が望む、国民が期待をする、そうした政策をね、実現をしていただきたい。そういうふうに思っております。
 また、野党の方はですね、やはり国会に緊張感を持たせなきゃいけませんので、しっかりと問題点を正していく、そういう論戦をね、その能力を磨いて、巨大与党に挑んでいくという意気込みはね、失わずに、頑張ってやっていただきたい。そしてまた、何が今回競り負け、足らなかったかということを真摯に反省した上で、地力を付ける努力をね、していただくということではないかというふうに思っております。
 いずれにしてもですね、もう一度申し上げますが、465人、当選された皆様には、心からお祝いを申し上げたいというふうに思っております。そして、頂いた民意をしっかりと受け止めてですね、選挙中に公約をした、また訴えた政策の実現にまい進・努力をしていただくようにお願いをしたい。それから、各政党の皆様には、あわせてですね、選挙中に公約されたこと、訴えられたことを実現されるように、まい進・努力をしていただきたい。心からそういうふうに望むものでございます。
 ちょっと長くなりましたが、私の所感と、何といいますかね、ちょっと第三者的になったかもしれませんけれども、まあ第三者ですからね、第三者的ではありますが、私の所感と、各政党及び候補者、当選者ですね、の方々に望むことを申し上げさせていただきました。

(2)MaaS(マース)の社会実装に向けた実証実験の実施について
【質問】 MaaSの社会実装に向けた実証実験に関して、意味合いというか、意味付けに関してお伺いします。これは、国の方でもMaaSの実現化に向けて取り組んでいるので、県としてもという意味合いが強いのか、それとも、コロナ対策としての意味合いが強いのか、意味合い・意味付けとしてはどちらでしょうか。
【知事】 コロナ対策というよりも、やはりMaaSですね。
 もともとこれは、私どもは去年からMaaSですね、Mobility as a Service(モビリティ アズ ア サービス)ということで、移動のですね、サービス化。新たな車社会で、車だけではなくて、特に名古屋東部丘陵地域は、鉄軌道もあるわけですね。地下鉄、リニモ、愛環鉄道、バス、タクシー、レンタカー、また自転車など、様々な移動手段があって、そして新たな新興住宅地でもありですね、また、イオンやイケアといった大規模商業施設もあり、また、万博公園、それから陶磁美術館、それからトヨタ博物館などの、そうした集客施設といったようなものもある。そういったいろんな要素がある所で、この最適なモビリティを目指そうよと。車で、ただただマイカーで1人1台乗っていくんではなくて、いろんな乗り合わせの要素といいますかね、連携があるんではないか。パーク・アンド・ライドもその一つでありますしね。それで、渋滞の緩和もその一つであります。
 そういう中で、このコロナ禍ということでありますので、できるだけ接触を避けるという意味合いもそれに加えて、今回は混雑回避、それから非接触でのチケットの取得といったようなこと、検索・予約、そうしたことを組み合わせてやっていくということでございます。
 まずは、やはりMaaSですね、Mobility as a Service、移動のサービス化、移動の最適化。車を中心としながらもですね、という実証実験を、去年から、2020年度から(検討している)。ですから、実際にこれを企画したのは2019年なので、コロナ禍になる前にこの企画をしておりますから、そういったことをメインとして、それにコロナが加わったので、より混雑回避だ、非接触だというような形の要素を加えて、今回、今年度ね、12月・1月というふうに実証実験をさせていただき、また、それで浮かび上がってきた課題をまた私どもがしっかりと分析・検証してね、次に生かしていければ、そういうふうに思っております。
 ですから、これまで自動運転とこのMaaSを組み合わせてやってきました。今回も、自動運転もね、一部組み合わせて、これはモリコロパークにおいて実施している自動運転の実証実験との連携もね、予定をしているということでありますから、自動運転とも結び合わせて、そういったこともやっていければというふうに思っています。