- 1991年10月31日愛知県生まれ。2009年のSKE48第3期生オーディションで合格しメンバー入りを果たし、チームEのリーダーを務める。今年11月1日、SKE48を卒業。現在は、持ち前のトーク力などでバラエティなどに出演。ラジオや新聞連載などでも活躍中。
取材日:2022年10月1日
愛知県では11月11日の「介護の日」にちなみ、11月7・14・21・28日に特別番組「須田亜香里のスマイルで介護しよっ♪」(テレビ愛知)を放送しました。今回は、10月に名古屋市と碧南市で行われた番組収録の様子をお伝えするとともに、出演した須田亜香里さん達へのインタビューをお届けします。
○番組はYouTube「愛知県・介護の魅力発信チャンネル」にてご覧いただけます。
須田亜香里さんと高校生3人が最初に訪れたのは、福祉・医療のスペシャリストを育成するあいち福祉医療専門学校。介護福祉士を目指す専門学校生に教えてもらいながら、練習用の人形を使ってベッドから車いすへ移乗する体験などに挑戦しました。専門学校生も交え、介護や介護の仕事についてのディスカッションも行いました。
次に4人が向かったのは、特別養護老人ホームひまわりです。ここでは、天井のセンサーとスマートフォンをつないだ見守りシステムや、介護リフトを体感。超音波による排泄予測デバイスの紹介もあり、介護スタッフから介護業界の問題や進化などについての話も聞きました。

番組収録を振り返って

須田亜香里さん
負担を減らし、心の通う温かい介護に

専門学校での体験を通して感じたのは、基本の大切さです。介護というと、体力的にも精神的にも大変というイメージを持っていました。でもたとえば、ベッドにいらっしゃる方を車いすへ移す時に、力を入れるポイントや体の動かし方などの基本を知っていれば、腰への負担を軽くできるし、お互いにストレスの少ないスムーズな介助ができます。専門学校では、プロの仕事に求められるそうした基本の技術や知識を大切にしていることがよく分かりました。介護業界を志す若者が減っているなか、やりがいのある大切な仕事をしたいと夢に向かって学んでいる生徒の皆さんの姿も印象的でした。
基本を応用して最新技術を取り入れているのが、特別養護老人ホームひまわりだと思います。最初は、介護に機械を取り入れると、人と人との距離が遠くなるのでは?と心配でした。でも実際に介護リフトを体験してみたら、リフトを装着してくれるスタッフの優しさを感じ、移乗中もハンモックみたいに心地よくて。心の温もりから遠ざかるわけではないんだと実感しました。スタッフの方たちは自然と笑顔になっていて、人とのつながりを楽しみつつ、仕事に信念を持って取り組んでいることが伝わってきました。

長生きできる時代になり、サポートを必要とする方も増えていくと思うので、介護は誰にとってもより身近になっていくのではないでしょうか。だからこそ番組を通して、周りの人と話したり理解を深めたりする機会を持ってほしいなと思います。また、介護に関わる技術が進化していることも知ってほしいです。数年後にはもっと進んでいるかもしれません。技術の進化で、介護をする方も必要とする方も心身の負担が軽くなって、人生をもっと楽しめたら…。介護がより温かなものになっていくといいなと思います。
高校生の皆さん

ちかさん(1年生)
介護職の母が勤めている高齢者施設に何度か配膳の手伝いに行くうち、介護の仕事に興味を持つようになりました。今回、最新の介護を見てみたいと思って参加しました。
印象的だったのは、専門学校で体験した、ベッドなどから車いすに移乗するためのスライディングボードです。機能性だけでなく、コンパクトで収納しやすい実用性も兼ね備えていたからです。介護施設では、人が動くとスタッフのスマートフォンに通知が届く見守りシステムが素晴らしいと思いました。利用者さんにとっての安心を考慮しているところが印象深かったです。
これまで介護職というと力仕事というイメージがありましたが、施設には介助に役立つのはもちろん、私も使えそうな最新機器がいっぱいあることがわかりました。今回の体験を通して、介護の仕事もいいかもしれないと選択肢が広がりました。
のぞみさん(3年生)
福祉系の学校に通っています。体験を通して介護の現場をもっと深く知りたいと参加しました。
専門学校では、介護職の方の筋肉を支えるマッスルスーツに驚きました。介護が必要な方に装着する機器は見たことがありますが、介助側が身につけるタイプは初めてだったからです。また、介護施設では水洗式ポータブルトイレが印象でした。簡易式の場合は、においが残ったり、片付ける時にスタッフに排泄物を見られたりするのをいやに感じる方もいると思うんです。羞恥心を感じやすい排泄で、いやな気持ちを軽くしたのはすごい進化だと感じました。
これまで介護には、ハイテク技術を導入した機械より、人が関わる方が良いと思っていました。今回、機械を使うことで、利用者さんと過ごしたりより良い介護を考えたりする時間が増えると知り、人がすべてを行うことが必ずしも良いわけではないんだと気づきました。
りょうたさん(1年生)
ひいおばあちゃんを自宅介護していた経験はありますが、介護施設を訪ねたのは初めて。機械に興味があり、今回はハイテク機器を使った介護を体験できると聞いて参加しました。
専門学校で印象的だったのは、寝たままや座ったまま入れるお風呂です。自分で移動できない方の体の状態を考慮してうまく設計されているなと思いました。介護施設では介護リフトを体験しました。最初にリフトを見た時は、持ち上げられると不安定ではないのかなと少し不安に…。実際はがっちりとホールドされ、乗り心地がよかったです。取り外しも簡単で、介護施設には便利で誰でも操作できそうな機器が取り入れられていることが分かりました。
施設での介護は、力仕事という感じではなかったし、効率も考えられています。介護職は将来の仕事としては捉えていませんでしたが、選択肢の一つになると思います。