
- 1971年生まれ。兵庫県出身。2002年「仮面ライダー龍騎」にて仮面ライダーゾルダ役で俳優デビュー。2007年から2022年まで歌謡コーラスグループ・純烈として活動し、NHK紅白歌合戦5年連続出場。卒業後は旅番組のロケで全国を飛び回り、地元の人たちと触れ合うレポーターを中心に、情報番組のコメンテーター・俳優など幅広く活動中。2026年に初のソロライブを開催予定。

- 1993年生まれ。愛知県出身。名古屋市を中心に活動するアイドルグループ「dela」の元キャプテン(2012~2021の約9年間活動)で、現在はソロとしてもライブ出演中。タレント、歌手、女優、モデルとしてマルチな活動を見せ、東海地方を中心にテレビ、ラジオ、CM、雑誌などに多数出演中。
取材日:2025年9月4日
愛知県では11月11日の「介護の日」にちなみ、特別番組「あいち介護の日2025 いい日いい日 介護の日」を11月1・2・8・9日に名古屋テレビで放送しました。番組では、介護への理解を深め、介護の仕事の魅力をより多くの方々に知っていただこうと、今年は「介護DX(デジタルトランスフォーメーション)」をテーマに取り上げました。江南市内の高校と一宮市内の介護施設での番組収録に臨んだ出演者へのインタビューをお届けします。
◎番組はYouTube「愛知県・介護の魅力発信チャンネル」にてご覧いただけます。
タレントの小田井涼平さんと沢井里奈さんが最初に訪れたのは、愛知県立古知野高等学校の福祉科。3年生の実習に参加し、高校生たちと一緒に介護ロボットなどデジタル機器を使ってみました。授業では、介護記録を音声入力できるAIアプリ「ハナスト」、見守り支援システム「眠りスキャン」、移動用リフト「スカイリフト」を体験。グループワークの輪に入って、使い方や効果の説明を聞き、機器を実際に操作し、介護される側も体感しました。また、高校生たちに、介護・福祉に興味を持ったきっかけや介護業界がデジタル化されることへの期待について話を聞きました。
その後、一宮市の社会福祉法人貞徳会 特別養護老人ホームガーデンハウス今伊勢へ。施設長の榊原瑞恵さんから施設の特徴をうかがった後、利用者の方々とストレッチをしてふれあいました。次に、介護職員の方々に介護記録入力アプリ「キズナ」、「眠りスキャン」、「スカイリフト」を現場で活用する様子を見せてもらい、導入してどのように便利になったのか、介護業界が今後どうなってほしいかをインタビュー。DX によって進化していく介護の未来について思いめぐらせました。
番組収録を振り返って

小田井涼平さん
人手不足解消や役割分担につながる「介護DX」に期待
高校生たちは、家族がおじいちゃん・おばあちゃんの介護をしていたり、介護施設で働いていたりといった身近でリアルな経験を通して介護・福祉に興味を持ち、それぞれ明確な目標を掲げていて素晴らしい!と思いました。早い時期から学ぶと将来的にプラスに働くことをよく分かっています。こうした福祉科が公立高校に設けられているのはまさに“時代”ですね。高齢化が進む社会の要請に応え、貴重な人材を地域に還元する役割を担っています。介護・福祉業界は、キラキラした目で将来を語る若者たちをまっすぐ伸ばしてほしい。希望や夢を持ち続けられる環境であることに期待したいです。
ひとつ考えたのは、介護は興味を持つ一部の人だけが学ぶのでなく、みんなが習得する必須科目にしたらどうだろうということ。たとえば、高校あるいは中学校で介護の授業と実習を一定期間行うのです。そこから興味を持ち、仕事にしたいという人が出てくるかもしれません。そうでなくても介護の知識は役立つ時がきっと来ます。家族の介護だったり、災害時だったり…。みんなに知識があれば互いに助け合えると思いますね。
今回のテーマ「介護DX」は、ハード面だけでなくソフト面も進化していると感じました。体験した機器は全体のほんの一部でしょうけど、複雑な手順は必要なく、操作しやすいものでした。従来のツールをデジタル化する切り替えのタイミングでは、大変なこともあるかもしれませんが、中途半端よりも一気に導入する方が結果的によいように思います。今やどの業界も人手不足は避けて通れません。作業はデジタル技術に頼って、マネジメントや自立支援は人が行う。そんな役割分担が必要ではないかと考えます。
これから介護業界で活躍したいという人たちは、ICTやAIなどの活用も見据えつつ、人とのコミュニケーションも大切にしてほしいですね。もし悩みや困り事があったら一人で抱え込まず、周りに助けを求めていいと思います。日頃から積極的に話をして、よりよい人間関係を築いていってほしい。それが仕事の楽しさにもつながるのではないでしょうか。
沢井里奈さん
DXで利用者さんのさらなるQOL向上へ
高校では生徒の皆さんがそれぞれの思いを語ってくれた姿が印象的でした。具体的な夢を描いていて素晴らしいなと感じます。実習では実際に介護の現場に導入されている機器を使っており、リアルな学びを得られることを実感しました。
特別養護老人ホームはまずロビーに薪ストーブを備えるホテルのような施設環境に驚きました。介護職員の方々はとにかく笑顔で楽しく働いている様子で、利用者さんの名前を呼んで声かけし、利用者さんもそれに応えていて、互いの信頼感が伝わってきました。介護業界といえばキツいとか大変といったイメージを持ちがちですが、こちらでは介護をするというより、利用者さんとの時間を楽しみ、日常に彩りを添えているという印象を受けました。
施設で活用されているデジタル機器は、介護される方の日常生活をそれまで通りに近い形でサポートでき、それがQOL(Quality of Life:生活や生命の質を意味し、健康状態だけでなく、自分らしい生活や満足感を重視する概念)の向上につながっているのだと思いました。「介護DX」は現場で必要なもので、今後はもっと普及し、日常に溶け込んでいくのではないでしょうか。高校3年生の生徒さんが、在学期間中にも機器はどんどん変化していると話していたことから、5年後10年後はさらに進化が加速化するかもしれません。日常になくてはならない、ともに歩んで寄り添ってくれる存在になるように思います。
介護の現場は、こうした技術を活用しつつも、相手を第一に考え、真心や思いやりでサポートする、温かい世界。だからこそ、利用者さんから介護職員さんが信頼されているのだと思います。そんな介護業界にチャレンジしたいと考えている方は、明るく温かい未来に向けて一歩踏み出してみてはいかがでしょう。




