取材:2019年4月23日
子どもが1歳で、育休から復帰してまだ1か月くらいです。私がちょうど育休から復帰するタイミングで、施設内に職員向けの託児所ができました。今は、他の保育園と施設内託児所を併用していますが、託児所に子どもを預けると、「同じ場所にいる」という安心感があるため、今後は託児所を利用しようと思っています。この託児所は職員向けの保育施設のため利用料金も安く、年末年始以外休みも無いので、本当に助かります。
大学で福祉を学び、就職して約7年。ここでしか働いたことが無いので、他の施設のことは分かりませんが、私より上の世代の職員の方は結婚後も仕事は続けるものの、妊娠すると辞めてしまう方が多かったように思います。でも最近は育休後に復帰される方が増えてきました。そして主人も同じ法人で働いていて復帰を応援してくれていることから、私も仕事と子育てを両立できるかな?と思うようになりました。
福祉の道を目指したのは小学校2年生のときの出来事がきっかけでした。学校のボランティア活動でデイサービスに行き、歌を歌ったらお年寄りの方がすごく喜んでくださって、自分もこんなに人を喜ばせることができるんだと感動したことを覚えています。そのころは福祉や介護について分かっていませんでしたが、こういう場所で将来働きたいという思いはありました。

高校生になって進路を考える際、福祉を専門に学べる大学があることを知り、小学生のころに抱いた思いを実現するために進学を決めました。進学後、高齢者の施設か障害者の施設かで就職先に迷っていた際、この施設の先輩との出会いがあり、ここで働こうと選びました。
就職して最初の2、3年は時間に追われ、仕事をこなすのに精一杯でした。その後経験を積み、工夫を重ねることで少しずつ利用者さんと座っておしゃべりしたり、お散歩したりといった時間を一緒に過ごせるようになりました。そうしてだんだん、この仕事に就いて良かったと感じられる瞬間が増えてきたように思います。利用者さんの話に耳を傾ける、そんな何気ないひとときが私にとってやりがいを感じられる時間です。
介護職は子育て中のお母さんにとって、とても働きやすい職種だと思います。働く時間を選択ができることが多く、私も今は子育て支援制度を利用し、夜勤の無い6時間勤務にしてもらっています。それに、介護職は出産でキャリアが途切れたとしても復帰しやすい職業でもあるからです。私は同じ施設で育休から復帰しましたが、例えば出産後、子育てが落ち着いてから、別の施設に転職するにしても、経験があれば即戦力として働くことができると思います。

そして私の場合は職場に託児所ができたので子どもが1歳で育休から復帰しましたが、周りには子どもが2歳まで育休を取っている方が多かったので、自分のキャリアというより子どものことを考えて葛藤がありました。同じように子どもが小さいと復帰を不安に思う方もいらっしゃると思います。でも自分に関して言えば、育休中ずっと家で子どもと2人きりでいると、とても幸せなのですが息が詰まることもありました。離れている時間をつくることで気分転換にもなりますし、離れている時間がある分、会える時間が尊いものだと感じられるようになりました。
最後に介護の仕事を続けてきて良かったと思うことは、仕事を通して感情をコントロールとまではいきませんが、落ち着いて!と自分に言い聞かせることができるようになったことです。これは育児にも役立つと気付きました。介護の経験は子育てにも活きる、そんな面からも子育て中のお母さんたちにも介護職はお勧めです。