取材:2020年3月13日
介護の仕事に興味を持ったのは、小学生のときに高齢者施設でボランティアをしたことがきっかけです。そのときは介護の仕事のことは知らず、ボランティアをすること自体に興味があって参加しました。行ってみたらとても楽しく、お年寄りのかたがたも楽しそうにしてくれていたので、将来はお年寄りのかたがたと関わる仕事ができたらいいなーと漠然と思いはじめました。
中学校の職場体験もデイサービスに行き、やっぱり自分は介護の仕事がやりたいと再認識しました。そこで福祉科がある高校に進学し、卒業と同時に介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー)修了の資格を取りました。高校での実習は中学の職業体験とはやはり違っていましたが、私は排泄介助に対しても「生理現象なんだから」とあまり抵抗なく、介助を終えた後の感謝の言葉や、にこやかな表情を見ると、やっぱり私はこの仕事がしたい!そう感じた高校生活でした。
高校卒業後、すぐには就職せず専門学校に進学したのですがそれは、技術よりもまずはもっと知識を身に付けたい、もっとじっくり時間をかけて深いところまで勉強したい、知識を身につけて資格を取得し、皆さまから信頼される介護職員になりたいとの思いが強かったからです。
専門学校で勉強したことで、入居者さまの変化に気づきやすくなったと思います。さらに、気づいた後もどう対応すればいいのか、学校で学んだので慌てず対応できることが、専門学校に進んで良かったと思う点で、現在の職場でも活かせております。
今、働いている法人は大手なのですが、色々な面で大手ならではの安心感があります。待遇面でもそうですが、施設が多いので、将来結婚や引っ越しなどで他の土地に行っても、そこにある同じ法人の施設で働けるかなと思い志望しました。

ユニット型の特別養護老人ホームで入居者さま10人で1ユニット。時間によって違いますが、昼間はスタッフ3人~5人で2ユニット、夜勤は1人で2ユニットを担当します。仕事の内容は基本、生活全般のサポートです。特別養護老人ホームでの仕事の魅力は、入居者さまの喜ぶ姿、笑顔を一番近くで見られるところです。お礼や労いの声をくださる方もいますし、お話しすることが難しい方もいらっしゃいますが、そういった方でも対応を工夫することで反応が変わったりすると嬉しいです。
やりがいを感じるときは、入居者さまを注意深く見ることでケアを改善して良い結果が得られたとき。他の職員とも相談しながら、入居者さまに合った介護が実践できることにやりがいを感じます。
また、私が働いている施設のオーネスト尚武では、理念である「実り在る時間」の為に入居者さまの嬉しい、楽しいに繋がる事をどんどん実行できるため、私や他のスタッフのかたがたにとって働きやすい職場になっているのだと感じます。
今、ユニットリーダーをやらせてもらっているのですが、日ごろから他の職員の話をベテラン、新人関係なく聞くように心掛けています。自分の意見を否定されていい気持ちになる人はいません。なので否定しないように、自分の意見を交えながら相手の意見を聞いて揉み込んでいくという感じです。
介護は一人ではできないため、スタッフ皆が力を合わせてチームとして入居者さまの生活を支えます。チームワークを大切にすることで、入居者さまの生活も良くなると信じて、スタッフから意見を気軽に発信してもらえるリーダーになる事も意識しています。今は介護職員で働きたい思いが強いので、このまま経験を積みながらケアマネジャーの勉強もできたらいいなと思っています。法人内の資格取得支援制度が充実しているので、チャレンジしたい気持ちに背中を押してもらえます。
中高生の皆さんの中には、介護にマイナスイメージを抱いている方がいるかもしれません。でも決してそんなことはありません。介護って誰にとっても身近なものだと思います。高齢者や障害のある方だけでなく、いつ自分や自分の大切な人が、事故や病気などで介護が必要な状態になるか分かりません。介護の仕事をしていると知識や技術が身につくので、自分の家族や大事な人が、介護が必要な状態になったとき適切なケアが行えますし、その思いや気持ちも少しは理解する事ができます。介護を学ぶことは自分の役にも立ちますし、生活に活かしていけることでもあります。

介護にマイナスイメージを持っていらっしゃる方には、ぜひ介護の現場を見てもらいたいです。明るい職場が多いと思います。私のユニットも笑顔がいっぱいですよ。介護は一人ではできません。皆が力を合わせてチームとして入居者さまの生活を支えます。チームワークが良い雰囲気を是非見に来て下さい。