安全安心に過ごせるケアを、介護職員と相談して決定
通所リハビリテーション施設には、言語聴覚士や理学療法士のような“リハビリ職(リハ職)”がいて、利用者さん一人ひとりがどのような体の状態なのかを専門的に評価しています。ちなみに、僕たち言語聴覚士は話したり食べたりする機能のリハビリを中心に扱うんですよ。リハ職が評価した内容は、介護職のスタッフに伝え、利用者さんが安全安心に過ごせるようなケアの仕方を一緒に考えます。介護職員は、リハ職があまり知らない利用者さんの普段の様子も見ているので、例えば「食事中にむせる」といった情報も提供してくれ、それも踏まえてどうするかを相談するんです。
リハビリのプログラムを作る場合、「できるADL(日常生活動作。生活する上で最低限必要な食事・更衣・移動・排泄・入浴などの基本的な行動のこと)」と「しているADL」の2種類があって、この2つの差を埋めていこうというのが基本的な考え方です。利用者さんはできることをどんどんやって、能力と行動を一致させることが大切なんです。例えば、リハビリでは排泄を“できる”けど、普段は自分で“していない”という状況なら、普段からするように努めます。この普段の「している」「していない」を知るためには、介護職との連携が欠かせません。
本音を引き出せるのは、相手を思い、信頼関係を築いているから
だから、介護職員が利用者さんをしっかり見てくれていると、詳しい情報を得られて助かりますね。例えば、利用者のAさんとBさんは仲が良いと教えてもらった時は、席の配置を工夫してコミュニケーションの量を増やしたこともあります。認知症の利用者さんのケースでは、手持ち無沙汰になると髪の毛を抜くことに気づいてくれました。介護職員が見つけてくれたからこそ、声をかけるなどの対応ができるわけです。
また、介護職の人は本音を引き出すのが上手いと感じます。僕らには遠慮するからなのか、あまり話をしてくれない利用者さんもいらっしゃるのですが、介護職員には本音を言ったり、時には悩みを相談したり。接する時間が長いこともありますが、やはり信頼関係を築けるよう気を配っているからではないでしょうか。利用者さんの気持ちを一番に考えている方たちだと感じますね。
介護職は「大変」というイメージを変えていってほしい
日頃から、介護は「技術」だと思っているんです。介護職の人は僕らができないことをしている。しかも、手際よく、きれいに。オムツ交換一つをとっても本当に技術を持っていると感じますね。
ただ、一般には介護職というと「大変」というイメージが先行してしまっています。「楽しい」とか「やりがいがある」面がなかなか伝わっていないのが現状です。もちろん、大変なこともあると思いますが、ずっと心に残るような良いことがあるから仕事を続けているのではないでしょうか。介護の仕事は、利用者さんの人生の最終的なあり方に影響を与えるもの。難しくもやりがいのある仕事を、介護士さん自身が発信して、もっと広く知ってもらえればいいなと思います。
医療法人御幸会 デイケアローズ
医療法人御幸会が運営する通所リハビリテーション施設「デイケアローズ」では、言語聴覚士、理学療法士、作業療法士が専門分野の強みを活かし、利用者様の自己実現を支援するチームとして業務に取り組みます。お一人おひとりに応じた個別機能訓練を行い、「卒業できるデイケア」を目指しています。また、医療法人御幸会は、野村胃腸科での医療経験を活かし、医療と介護が連携したサービスを提供できるよう、平成15年(2003年)に設立。デイサービスセンター、居宅介護支援事業所、住宅型有料老人ホーム、デイケアを展開しています。

いつも親切にしていただき、ありがたいです。お風呂でも手が届かないところは洗ってくれます。
ココはほんとにいい人ばっかりだね。来たくないと思ったことは一度もないくらい、来ることが楽しみだよ。
お仕事、本当に大変だと思いますが、いつも皆さん笑顔で頑張ってみえてすごいなぁと思います。ほんとにありがとうございます。
ここの職員さんは、いい人だよ。