数値に現れない細かな気付きも共有
特別養護老人ホームの看護師は、利用者さまの健康管理や医療行為などの日々の業務を行っていますが、利用者さまの日常生活の細かいところまで把握されている介護職員さんからの情報はとても重要です。食事や排泄、正しい睡眠が取れているかどうかなど、私たち看護職は夜勤を行わないため、夜の様子なども介護職員さんと情報共有しています。
数値はパソコン上で共有できても、食べるのにすごく時間がかかったとか、便が出なくてトイレにこもったというようなことは数値では表せない情報です。そういったことも含めて、介護職員の方と日々コミュニケーションを取りながら情報として受け取り、利用者さまの健康管理に役立てています。
看護師は普段、4人体制で勤務していますが、全てのフロアに朝から晩まで張り付いていることはできません。利用者さまとじっくり関わることは難しい中、認知症などで落ち着かない利用者さまに対応する際、介護職員さんは落ち着くまで付き添ったり、散歩に連れて行って気分転換させてくれたりするので、本当に助かります。
特徴を捉え、個人に合わせた介護を実践
介護職員さんたちは関節が曲がっているとか、口が少ししか開けられないといったような利用者さまの特徴をすべて捉えていて、個人に合わせた介護を行います。例えば排泄に関して、足が曲がっている方のおむつをどうすれば漏れないか皆で検討し、昨日この方法で漏れてしまったから、今度は別の当て方をしてみようとか、常に利用者さまが快適に過ごせる方法を模索されている。その努力は見ていて印象的ですし、誰が関わっても大丈夫なように情報共有されているのも素晴らしいと思います。
また、利用者さまが生活に活気を持ってもらうためにレクリエーションを介護職員さんが考えてくれるのですが、そのアイデアがすごい。先日も運動会で、車椅子に座っている人でも楽しめるような競技内容のアイデアを出し合って行いました。利用者さまも職員さんたちも皆さん本当に楽しそうでした。介護職員さんは介護技術だけではなく、気持ち的にも楽しく過ごせるように普段から身近なもので簡単に楽しくできるレクリエーションを研究しているのだろうと思います。
体調の変化を見逃さない観察眼に感服
ここは特別養護老人ホームなので看取り介護も行っていて、最期のときまでここで過ごされる方もたくさんいます。食事が取れなくなってきて、何か食べたいものがありますか?という話になったとき、どうしても言葉が聞き取りにくかったりするのですが、日々一緒にいる介護職員さんだからこそ聞き取れることも多い。最期の最期、利用者さまの希望することを汲み取ることができるってすごいと感動しますし、本当にありがたいです。
利用者さまの様子がおかしいと最初に気づいてくれるのも介護職員さんです。体調が悪くなるきっかけになりそうな変化など、日常生活の中で何かおかしいというサインを見逃さない。そういう兆候を見逃さずにいてくれると、本格的に体調を崩される前に知ることができるので対応も早くできます。
そして何より、介護職員さんは利用者さまのことが大好きだというのが伝わってきます。利用者さまのためにという気持ちがとても強いです。濃厚な関わりの時間があるからだと思うのですが、生活の場での介護職員さんたちの利用者さまに対する思いやりや深い愛情は、尊いものだといつも感じています。
社会福祉法人愛知県厚生事業団 特別養護老人ホーム愛厚ホーム佐屋苑
利用者さまをはじめ、すべての皆さまとのつながりを大切にし、個々の人権や個性を尊重しながら、利用者さまが安全で安心した生活を笑顔でお過ごしいただけるよう支援を行っています。建物は2022年8月にリニューアル。緑に囲まれ、四季折々の自然を感じられる明るく機能的な空間で、穏やかな日々を過ごすことができます。

愛西市大井町浦田面268-6
TEL:0567-32-1777
URL:https://www.ai-kou.or.jp/home_saya/2012022614510649.html
いつも職員さんから声掛けしていただきうれしいです。忙しそうにしていても話しかけると親切に対応してくださいます。どんなことも話せてホッとします。
自分より大きな人を抱えているのを見て、立派だなといつも思います。
失禁してしまっても思いやりのある言葉で対応してくださり感謝しています。日中に過ごすときも細かな心配りのおかげで楽しい時間となっています。体にはくれぐれも気を付けてくださいね。
就寝前の薬を、ぬるめのお茶と少し甘い飲み物と一緒に持ってきてくれます。「慌てないで飲んでくださいね」という言葉を掛けてくれるおかげで、落ち着いてゆっくり飲むことができます。
希望に沿った対応をしてくれて感謝しています。夜に足をマッサージしてくれることも、とても満足しています。