
浅井古墳群 (岩塚古墳)
浅井古墳群は、尾張平野の北部、木曽川の南岸に近接した位置にあって、かっては数十基の円墳や前方後円墳が遺存していたが、今日では20余基を残すのみである。明治以降、道路工事その他で破壊される古墳からの出土品が相継ぎ地元で保管されてきた。昭和33年(1958)~35年(1960)にかけては一宮市史編さんのため名古屋大学考古学研究室による発掘調査も行われて、主要な古墳5基を保存することとなった。毛無塚古墳、岩塚古墳、愛宕塚古墳、桃塚古墳、小塞神社古墳の5基である。古墳群からの出土品は現在一宮市博物館に保存・展示されている。これに隣接する黒岩地区には、奈良時代の古瓦類が出土する黒岩廃寺があり、この地が木曽川に沿った尾張の古代史を解明する重要な場所であることを傍証している。