愛知県の国・県指定文化財と国の登録文化財

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鵜の山ウ繁殖地(うのやまうはんしょくち)

分類 国指定
種別 天然記念物
所在地 美浜町上野間
所有者等 美浜町
指定(登録)年 昭和9年(1934)
鵜の山ウ繁殖地

鵜の山ウ繁殖地

■詳細解説

全長約80cm、翼長約130cm。体色の大部分が黒く、先の曲がった長い嘴をもつ。繁殖期は各地で異なり、産卵数は3~4個。内湾や内陸湖沼周辺の林の樹上にコロニーを形成して集団で生活し、毎日餌場に通い、水中に潜り魚類等を捕食する。カワウはかつて日本各地で繁殖していたが、埋め立てや干拓等の改変により、一時急激に個体数・繁殖地が減少した。しかし最近は個体数・繁殖地ともに回復している。近年各地でカワウによる漁業・水質汚染・土壌汚染等の問題が深刻化。鵜飼で使用される鵜は「ウミウ(Phalacrocorax capillatus)」である。
『伊勢湾と三河湾に弓状に突き出た知多半島は、なだらかな起伏をもつ低い台地状の景観をなす。谷の部分は水田に用いられ、尾根は果樹園や畑地になっている。各所に灌漑用の溜め池があり、その周辺にはアカマツやコナラを高木とする混交2次林が保存されている。この半島のほぼ中央に、現在日本で最大のカワウ集団繁殖地があり、鵜の山と呼ばれている。知多半島の鵜の山では、アカマツやコナラの2次林の上部に営巣し、毎朝そこから飛びたち、伊勢湾奥部の木曽・長良・揖斐三河川・下流域や三河湾の河口域に行って捕食する。近くの溜め池は休息場所としても利用される。』(加藤陸奥雄他監修(1995年)「日本の天然記念物」講談社.原文のまま抜粋)
当該地は国内でも代表的なカワウの繁殖地で、約9,000羽を数える。鵜の山にカワウが定着したのは、約180年ほど前といわれ、堂前池(通称鵜の池)に面した丘陵地のアカマツ林にカワウが常在し、ウの排泄物を肥料として村民は収益をあげていた。しかし、指定区域のマツが、カワウの糞のため枯れはじめ、生息に適さなくなったため、すぐ東の布土地区にも繁殖地が広がっている。
参考資料
加藤陸奥雄他監修(1995年)「日本の天然記念物」講談社.
叶内拓哉(解説)(1998年)「日本の野鳥」山と渓谷社

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