分類 | 国・重要文化財 |
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種別 | 彫刻 |
所在地 | 名古屋市東区 |
所有者等 | 長母寺 |
指定(登録)年 | 大正3年(1914年) |
時代 | 鎌倉 |
高さ116cm、桧材、寄木造(よせぎづくり)、玉眼(ぎょくがん)、彩色。
本像は無住自作と伝えられる。鎌倉時代の風潮を示す肖像彫刻、禅林にいう頂相(ちんそう)である。当時の写実的な傾向が造形芸術面にまでよく表われていることを示している。加えて、表現手法が大陸宋風の影響を受けている。曲(きょくろく)の上に跌坐(ふざ)し、法衣を前面一様に垂下させているのはその一例である。両貌には人間的な穏かさが溢れ、微笑さえうかがわれ、人間感情から超越を目標とする一般の禅僧的表現とはおよそ異なるものがあり、無住作の伝承もうなずかれる。衣文の手法は簡単で刀法も余り勢いこんでいない。