分類 | 国・重要文化財 |
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種別 | 彫刻 |
所在地 | 名古屋市守山区 |
所有者等 | 龍泉寺 |
指定(登録)年 | 大正3年(1914年) |
時代 | 鎌倉 |

木造地蔵菩薩立像
高さ68cm、桧材、一木造(いちぼくづくり)、彩色。
形式は普通にみられる右手に錫杖(しゃくじょう)、左手に宝珠(ほうじゅ)を持つ延命地蔵である。背面に「嘉元元年卯歳 長母大円無住刻作」の刻銘がある。
長母寺開山無住和尚の自作という。たしかに作風や手法に稚拙さを免れ難い地方作といえる。しかし刻銘にはいささか疑点がある。即ち無住の寂年(じゃくねん)が正和元年(1312)で、嘉元元年(1303)はそれより9年前だから異存はない。しかし彼の字は一円であり、大円国師と諡(おくりな)されたのは遥か後年の天文15年(1546)であることから疑問となる。これは万徳寺縁起や本朝高僧伝により明らかである。刻銘は追刻かも知れない。