分類 | 県指定 |
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種別 | 絵画 |
所在地 | 一宮市丹陽町 |
所有者等 | 個人 |
指定(登録)年 | 昭和29年(1954) |
時代 | 江戸 |

紙本著色浮世絵肉筆観櫻図屏風

紙本著色浮世絵肉筆観櫻図屏風
6曲1双 各147×357cm 「文政壬午卯月」箱書有り
各隻に満開の桜の下の花見の様を描く。江戸の花見の名所飛鳥山と思われる。右隻は幕を張った中に富裕町人が芸妓たちの歌舞音曲などを伴って酒宴を楽しむ様を、左隻は武家女性たちが桜花の下を逍遥する様と庶民たちの賑わいを描く。画面上半分は爛漫と咲き誇る桜木、下半分には多数の男女の華やかな風俗が繰広がる自然と人事の2つの花を上下に構成する。前景の手前に丘がありその向こうに広がる光景として表現している。図中の陶器表面に呉須文様に「文政壬午」即ち文政5年(1822)を書きつけていて、これが制作年を示すと考えられる。江戸期最後の文化の花開く化政時代の江戸庶民の遊行を多種多様な人物で造形する浮世絵の画家の肉筆画であろう。