分類 | 県指定 |
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種別 | 絵画 |
所在地 | 一宮博物館(寄託) |
所有者等 | 長隆寺 |
指定(登録)年 | 昭和33年(1958) |
時代 | 平安 |

五大尊画像
一幅 縦113.3㎝
五大明王を一幅に描き込んだもので、画面中央に不動明王、向かって右下に降三世明王、左下に軍荼利明王、左上に大威徳明王、右上に金剛夜叉明王を配置する。まず、不動明王は、右手に剣、左手に羂索を持って、瑟々座の上に結跏趺坐している。両目を大きく開き、上歯牙が下に突き出る。髪は束ねて左肩から下に垂らしており、頭頂に蓮華が描かれている。背後の炎は、迦楼羅炎となっている。五大明王を一画面にあわせて描く例は、奈良国立博物館本、岐阜県神光寺本、京都府岩屋寺本などが知られている。これらのうち、奈良国立博物館本は不動明王の顔が、安然の十九観に基づいており、本図と系統が異なっているものと思われる。図像的には、京都府岩屋寺本とほぼ一致している。本図は線描・彩色は巧みで、金泥で文様や装身具などが丁寧に描かれている。