分類 | 県指定 |
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種別 | 絵画 |
所在地 | 名古屋市中区 |
所有者等 | 總見寺 |
指定(登録)年 | 昭和43年(1968) |
時代 | 室町 |
一幅 絹本着色 縦113.5cm、横55cm
禅僧虎関師錬(1278~1346)の頂相と伝えられている。しかし、賛は自賛と伝えられるが大半剥落のため判読しがたい。絵の筆者不明。全身倚像の頂相で毅然として曲彔に倚り右手に警策、膝上に左手を置き、ゆるがぬその風姿に禅僧の風格がにじみ出ている。衣文は比較的力のある太目の線で簡潔に仕上げ、法衣の上に文様を散らした袈裟をまとい、やや斜め左に体を向けている。全体に宋風よりも大和絵風要素の多いものとみられる。精密な文様、色調の華やかさ等のみえる京畿の頂相の中では簡素に力を秘めた禅風を印象づける肖像画といえよう。室町初期の注目すべき傑作である。