分類 | 国・重要文化財 |
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種別 | 絵画 |
所在地 | 愛知県美術館 |
所有者等 | 愛知県 |
指定(登録)年 | 昭和60年(1985) |
時代 | 江戸 安永7年(1778)~天明3年(1783) |

紙本墨画淡彩富嶽列松図(与謝蕪村筆)
一幅 29.7×138.9cm
本作品は、掛け軸としては異例な横長の画面に富士山と松林だけを水墨と淡彩で仕上げた図である。画面右に背景を薄墨で塗って白く浮き上がらせた富士山を描く。その裾野支える松並木は淡い代赭を塗った太い墨線の幹と黒々とした短線の松葉を付けた力強い表現の蕪村画独特ものである。その松並木は右のすらりとした松から大きく枝を伸ばした形態になり、さらに左に続きやがて墨色が淡くなり後退していく。蕪村晩年の横長画面作品のひとつである。与謝蕪村(1716~1783)は俳人で有名であるが、日本の文人画(南画)を自分の画として創造して大成した一人である。