愛知県の国・県指定文化財と国の登録文化財

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祐福寺勅使門(ゆうふくじちょくしもん)

分類 県指定
種別 建造物
所在地 東郷町
所有者等 祐福寺
指定(登録)年 平成2年(1990)
時代 室町 大永8年(1528)
正面

正面

■指定理由

祐福寺は、浄土宗西山禅林寺派に属し、建久2年(1191)の創建と伝える古刹である。
勅使門は、後奈良天皇の勅使を迎えるために造営されたものであり、扉には、菊花紋が付けられている。地方には勅使門の類例が少なく、保存状態もよいことから貴重な遺構となっている。

■詳細解説

寺は、浄土宗西山禅林寺派に属し、建久2年(1191)に創建したと伝えられ、嘉慶2年(1388)達智上人によって堂宇が整えられた。室町時代の大永8年(1528)後奈良天皇より勅願寺たる旨の綸旨(りんじ)を賜り、このときに勅使左中将経広卿を迎えるために、この門が造られたという。勅使門とは、勅使が参向する時に勅使の通行に使われる門のことをいうのである。その後、棟札から天保15年(1844)に左右の築地塀と共に修理が施されていることがわかる。境内は広大で、勅使門、本堂、阿弥陀堂、庫裡などが並び建ち浄土宗伽藍を構えている。
この門は、こけら葺の形式をとる。柱は2本の丸柱を立て、上部を頭貫位置に虹梁を貫いて連結し、直交するように、女梁(肘木)と男梁(腕木)をいれる。柱は虹梁より上部では柱径を細めて束状に立ち上げ、その上に円形の大斗(だいと)と三斗組(みつどぐみ)を組んで棟木を支えている。戸口には両開き桟唐戸がつられ、扉には菊花紋がつけられている。この門は、柱で直接に棟木を支え、柱の上部を細くして束状に造り、虹梁と斗きょうの形式などに室町時代の建築的特色がみられる。また、勅使門は四脚門に次ぐ格式が高い門とされ、地方には極めて少なく、保存状態も良く貴重である。(沢田多喜二)

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