愛知県の国・県指定文化財と国の登録文化財

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尾関家住宅主屋・土蔵(おぜきけじゅうたくしゅおく・どぞう)

分類 国・登録文化財
種別 建造物
所在地 犬山市白山平2
所有者等 個人
指定(登録)年 平成11年(1999)
時代 天保14(1843)年頃

※ 別ウインドウで開きます

主屋南側正面

主屋南側正面

■登録理由

主屋

犬山焼を復興した窯元の屋敷。犬山藩の御用瓦師時代に大火の出火元となったために現在地に移転した時のもの。東西棟、瓦葺切妻屋根、平入の2階建で、東側に土間をとり、西側南に床棚付き8畳ほか3室を並べ、北に仏間、納戸などを配する。

登録の基準 国土の歴史的景観に寄与しているもの
土蔵

主屋の北西方に建つ南北棟、瓦葺切妻屋根、平入の2階建土蔵。桁行4間、梁間2間の規模で、東面に1間分の庇を差掛けて蔵前をとり、南端で主屋仏間北側の縁側につなげる。南面は下見板張りに改装されているが、開口の少ない閉鎖的な造りになる。

登録の基準 国土の歴史的景観に寄与しているもの

■詳細解説

手前の主屋の屋根越に蔵を見る

手前の主屋の屋根越に蔵を見る

主屋

余坂で犬山城御用瓦師を営んでいた尾関家は、天保13年(1842)大火の火元となったため、現在地に移転させられ、間もなく建てられたのが現在の主屋である。慶応2年(1866)年「尾関作十郎信業(ノブナリ)」は瓦製造の傍ら、犬山の伝統技法である赤絵の手法を用いて桜、紅葉を描いた磁器の制作に成功し、犬山焼を復興した。主屋は桟瓦葺(さんがわらぶき)、切妻屋根(きりづまやね)、平入(ひらいり)の2階建で、東側に間口2間、奥行6間半の大きな土間をとり、南側奥から床棚付き8畳ほか2室とその南側に半間の縁を配し、北側に仏間、納戸などを配し、土間沿いに台所など3室を配している。2階は現在倉庫としているが、明治期には養蚕(ようさん)を行っていたと言う。御用瓦師の家として土間を大きくとり、2階窓の内法(うちのり)部分上下に長押を付けるなどの特色がある。

土蔵

主屋の北西方に東向きに建つ、切妻造、桟瓦葺、平入の2階建土蔵。間口4間、奥行2間、東面に1間分の庇を差掛けて蔵前をとり、南端で主屋仏間北側の縁側につなげる。南面は下見板張りに改装されているが、開口部の少ない閉鎖的な造りになる。(長谷川良夫)

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