愛知県の国・県指定文化財と国の登録文化財

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明治村川崎銀行本店(めいじむらかわさきぎんこうほんてん)

分類 国・登録文化財
種別 建造物
所在地 犬山市内山1(明治村)
所有者等 財団法人 明治村
指定(登録)年 平成16年(2004)
時代 昭和2年(1927)

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全景

全景

■登録理由

RC造3階建銀行建築の正面左角部を部分保存。設計は矢部又吉。1階は花崗岩切石整層積で基壇に扱い、2階と3階を通してコリント式角柱を付ける。出入口はドリス式円柱がエンタブレチュアを支え、行章入のメダイオンを飾る。近代都市建築の外観意匠を示す。

登録の基準 造形の規範となっているもの

■詳細解説

出入口

出入口

この建物は、東京日本橋のシンボルとして永い間人々に親しまれてきた川崎銀行本店の正面左端の外壁部分である。川崎銀行は、江戸時代、水戸藩の勘定方をつとめた川崎八右衛門が明治13年(1880)に設立した銀行で、明治中頃には有力銀行の一つに数えられた。昭和2年(1927)、川崎第百銀行、昭和11年(1936)、第百銀行と改称し、昭和18年(1943)三菱銀行と合併した。
当建物はルネッサンス様式を基調としており、当時の銀行建築の中でも規模が大きく、構造は鉄筋コンクリート(一部鉄骨)造、外壁は御影石積で地上3階地下1階建、間口38m、高さ20mの堂々たる建築であった。関東大震災以前の大正10年(1921)に起工され、実に6年間の工期を費やして昭和2年(1927)に竣工した。三層に構成されるデザインは一階を基壇として取扱い、二階と三階はコリント式の角柱が通され一体とされるが、二階窓枠に円弧形ペディメントを加えるなど開口部の意匠を違え、外観にリズムを持たせている。また出入口にはドリス式円柱が両脇に建ち、軒上部に紋章が飾られる。
設計者の矢部又吉(1869~1927)は、ドイツのベルリン工科大学で建築を学び、帰国後多くの銀行建築を設計したが、この川崎銀行本店はわが国における本格的な石造建築の代表作品といえる。
なお、当建物は昭和61年(1986)新社屋建設のため解体されたが、新しく建替えられた社屋にも中央玄関部分や柱部分などに当初の石材が保存再利用されている。(石川新太郎)

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