分類 | 国・登録文化財 |
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種別 | 建造物 |
所在地 | 名古屋市中区錦3-6-15先 |
所有者等 | 名古屋テレビ塔株式会社 |
指定(登録)年 | 平成17年(2005) |
時代 | 昭和29年(1954) |
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全景
■登録理由
市中心部の久屋大通公園に位置する。142m高の鉄骨トラスに38m高のアンテナを載せる。展望台等を兼ねる建屋はカーテンウォール構造で築き、鉄骨とRC造交差アーチで支える。名古屋の戦後復興のシンボルで、テレビ放送用集約電波鉄塔としては日本最古。
登録の基準 | 国土の歴史的景観に寄与しているもの |
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■詳細解説
昭和29年(1954)6月、日本で初めてのテレビ放送用集約電波塔が、名古屋市の中心部にある久屋大通公園に出現した。官民が共同出資して設立された会社が建設をした。
この電波塔は、142mの高さの鉄骨トラスに38mの高さのアンテナを載せたもの。総高は180mで、竣工当時、日本一の高さで話題をよんだ。
名古屋テレビ塔は四角溝桁式自立鉄塔で、塔脚部は脚を開いた形になっている。これは地下鉄が真下を通過する計画に対応したため。
テレビ塔は、アングルとフラットプレートを組合せて、リベットやボルトで留めて、組み上げたものだが、重心を低くするため、鉄筋コンクリート造の構造物(交差アーチ)を塔脚部に取付けている。
地上90mのところに展望台、その上に展望バルコン(スカイバルコニー)を設け、腰部には休憩サロンや売店などを収容する3層の建物をとりつける。但し、展望バルコンは昭和43年(1968)の増築。
設計は内藤多仲が担当したが、その後、彼は大阪通天閣(1955年、約100m)、さっぽろテレビ塔(1957年、約147m)、東京タワー(1958年、約333m)などを設計している。(瀬口哲夫)