分類 | 国・登録文化財 |
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種別 | 建造物 |
所在地 | 一宮市木曽川町黒田字宝光寺東13-2他 |
所有者等 | 一宮市 |
指定(登録)年 | 平成18年(2006) |
時代 | 大正13年(1924) |
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主屋
■登録理由
主屋(旧木曽川町会議事堂)
南北に細長い寄棟造、桟瓦葺、2階建で、正面の南に円柱を立てた玄関ポーチを構え、内部はホール、議場、控室等で構成され、ホール側上部に傍聴席を設ける。議場は吹き抜けで格天井とし、壁面は折上部まで漆喰塗とする。地方における洋風意匠の議場建築の好例。
登録の基準 | 造形の規範となっているもの |
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収蔵室(旧木曽川町役場倉庫)
議事堂の北に建つ。東西棟で切妻造、桟瓦葺の2階建倉庫で、柱や壁を鉄筋コンクリート造とし、木造のキングポストトラスを架ける。壁面は白色モルタル塗で、軒蛇腹を廻し、鉄扉付の扉口や窓に小庇を架けるなど、近代工法で伝統形式を造った好例。
登録の基準 | 造形の規範となっているもの |
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■詳細解説

収蔵室
木曽川資料館は、主屋が旧木曽川町会議事堂、収蔵室が旧木曽川町役場倉庫として使われていた建物を転用したものである。
主屋(旧木曽川町会議事堂)
主屋は、木造2階建の建物で、外壁は下見板張りである。建物の正面中央には車寄せを持つ玄関があり、そこを入ると玄関ホールを経て、現在は展示室として使われているかつての議場がある。議場は、吹き抜けで、正面には演壇がある。議場の天井は、折上格天井になっているが、天井板には当時は高価な材料であったベニヤ板が貼られている。傍聴席は、玄関ホールの上部に位置し、議場を上から見渡す位置にある。一般的に市町村議会の議場は、市町村庁舎の中に設けられるか、庁舎と連接した建物であることが多く、この建物のように庁舎とはまったく独立した建物として建てられるのは珍しい。
収蔵室(旧木曽川町役場倉庫)
収蔵室は、議事堂の北側に位置し、外観は日本の伝統的な土蔵造の形態を持ちながら、外壁を鉄筋コンクリート造としており、鉄筋コンクリート造が地方都市に普及していく過程を示す建物である。(西澤泰彦)