愛知県の国・県指定文化財と国の登録文化財

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オリエンタルビル屋上観覧車(オリエンタルビルおくじょうかんらんしゃ)

分類 国・登録文化財
種別 建造物
所在地 名古屋市中区栄3-5-1
所有者等 オリエンタルビル株式会社
指定(登録)年 平成19年(2007)
時代 昭和31年(1956)

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全景

全景

■登録理由

デパートの屋上に設置。二基の三角錐状鉄骨架構の支柱間に直径10mの鉄骨製円形ホイールを取り付け、ホイール外周部に鉄骨製の4人乗ケージ9個を吊り下げる。娯楽遊戯施設の専門業者である東京の昭和鉄工株式会社が納入している。現存最古級の観覧車遺構。

登録の基準 造形の規範となっているもの

■詳細解説

観覧車のゲージ

観覧車のゲージ

昭和29年(1954)、広小路と大津通の交差点・東南部に新しいビルが建設され、オリエンタル中村百貨店が開業。百貨店の集客のため、屋上に観覧車が設置された。昭和31年(1956)には、7階建に増築されたため、屋上遊園地の観覧車も新しいものに取り替えられた。当時の屋上遊園地には、観覧車のほかに、豆自動車、ラビット、木馬などの遊具が置かれた。
観覧車は、鉄骨製アーチ形ポスト(脚間6.2m、幅2.7m、高さ6.7m)を両側に立て、その間に、鉄骨トラスの直径10mの円形ホイールを取り付け、その端に4人乗りのゲージ9個を吊り下げたもの。約4分間で1周する。観覧車の規模は、高さ12m、脚間6.2m、脚幅7.4m。ゲージは色の違いで3タイプに分けられる。
日本の観覧車は明治後期から登場しているが、オリエンタルビル屋上の観覧車は、デパート屋上の観覧車としては、最も古いものの一つとされる。平成17年(2005)7月に、営業を休止した。(瀬口哲夫)

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