分類 | 県指定 |
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種別 | 工芸 |
所在地 | 名古屋市南区 |
所有者等 | 笠覆寺 |
指定(登録)年 | 昭和33年(1958) |
時代 | 室町 |
観音像 高さ6.3㎝(台座共)
六稜式厨子 高さ17㎝
六稜花形笠の上部に方形台、さらに宝珠をのせ、各稜下端には瓔珞を垂下させてあったあとがある。笠上面には瑞花文様を、六角筒各面上部には仏坐像を刻し、下部には金剛柵を、又台座蓮弁には葉脈を打出してある。その中間部分にそれも5面にそれぞれ「奉納経王一国三□聖、当年本月吉□、三十番神、羅刹天、常□之住□一明」の刻銘がある。
古甕は四耳壺で径33㎝、高さ56㎝、一部欠損し、他の部も断片的であるが、これ等をつぎ合せて原形に復してある。これらは文化11年(1814)西門建立の際発掘されたもので青銅像は小像ながら十一画観音像であることも珍らしく、その作風は鎌倉期に属するものと思われる。
六稜式厨子は、いわゆる経筒様式、表面随所に錆を付属せしめている為に、銘文の大部分が判読できないし、年号なども見出えない。全体は様式上、室町期に入っての作かと思われる。
発掘当時の状況や、これを奉祀して民衆参詣の姿などを、彩画した二慨が存している。筆者は猿猴庵の名で知られる画工高力種信で、あわせて貴重な資料である。
他に、彫刻、木造十一面観音菩薩立像、昭和33.3.29指定のものがある。