分類 | 県指定 |
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種別 | 工芸 |
所在地 | 知立市八橋町 |
所有者等 | 無量寿寺 |
指定(登録)年 | 昭和38年(1963) |
時代 | 江戸 |
総高133㎝
江戸時代煎茶が一部文人墨客のものから庶民階級にまで普及したのは売茶高遊外、八橋売茶方巌などの力が大いにあずかっている。特に売茶方巌は高遊外の跡を慕って煎茶の法を修め、江戸にくだって下谷に茶店を開き売茶を業としたが、晩年に三河国八橋山無量寿寺に住んで八橋売茶と呼ばれ、文政2年2月5日に69才でなくなった。
この笈は彼の愛用品と伝えて、無量寿寺蔵の売茶方巌画像にも見え、これをになって全国各地を遊歴、即席で茶を点じたことは信じてまちがいないであろう。笈は竹を網代編みにし、外に桐板を用い、金具やつるを使用してある。長方形なものを3段に分け、各段に茶道具を収納する仕組みになっている。背負板の中央に「長光斉花押」の作者名があるが、作者の経歴はつまびらかでない。