分類 | 国・重要文化財 |
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種別 | 工芸 |
所在地 | 名古屋市博物館 |
所有者等 | 名古屋市 |
指定(登録)年 | 昭和61年(1986) |
時代 | 鎌倉後期 |

古瀬戸黄釉魚波文瓶
高36.1㎝ 口径9.3㎝ 胴径26.2㎝ 底径12.0㎝
中世において唯一の施釉陶器が生産された瀬戸窯の作品である。中国製青白磁の梅瓶を手本とした瓶子の中でも最大のもので、堂々たる形姿や、入念な線彫り・型押しによる文様など数多い古瀬戸のなかでも秀抜な作調を示している。器面には、頸部に蓮弁状の押印文様がめぐり、櫛目条線を隔てて肩部に左回りに3尾の追い回しの魚文が描かれている。この魚文を腰部の三重の円剣先押印文との間を青海波の線彫り文で埋め尽くしていて、豪快な図柄構成となっている。
本作品は、明治23(1890)年、岩手県一関市花泉町老松の「王壇」と呼ばれる長さ45.2m、幅19.4m、高さ3mの塚から出土した蔵骨器との伝承がある。