標高500bの高原に広々とした農地が広がる新城市作手地区(旧南設楽郡作手村)は昼夜の気温差が大きく、品質の高いジネンジョが育ちます。
昭和59年に作手自然薯部会が設立され、平成26年6月時点で26戸が栽培に取り組んでいます。平成15年からは愛知県農業総合試験場が育成した品種「稲武2号」(商標名:夢とろろ)を導入し、香り高く粘りが強いジネンジョとして好評を博しています。
写真1 左:生育中の様子、右:贈答向けの出荷
愛知県のジネンジョ栽培は、会社員などで定年まで勤め上げた男性が主な担い手です。さまざまな業界で長年働いた経験と高い見識に裏打ちされた談義はときにアカデミックで、栽培の手法には随所に工夫が凝らされます。毎年開催される農業大学校研修の出席者数が如実に物語るとおり、研究意欲はとどまるところを知りません。
作手自然薯部会の特徴的な取組としては、冷蔵保存による飲食店への周年供給があります。蝉しぐれを聴きながら味わう冷たいとろろそば、なんとも格別のごちそうです。
写真2 栽培の工夫
(左:中間マルチによる土壌水分のコントロール、右:波板の上で芋を発育させる方法)
写真3 冷蔵保存による周年供給(※契約先の飲食店に販売されます。)
独特の香りを楽しむために、必ず皮ごとすりおろしましょう。ひげ根は表面を火で軽くあぶって取り除きます。しっかりとだしを効かせた濃いめの味噌汁で味をととのえるのが本格派ですが、市販のめんつゆでも代用できますよ。
写真4 皮ごとすって香りを楽しむ
○贈答販売についてのお問い合わせ○
JA愛知東作手営農センター 電話 0536−37−2121
11月中旬から販売が始まります。数に限りがありますのでお早めに。
農林水産部農業経営課普及・営農グループ
メール nogyo-keiei@pref.aichi.lg.jp