碧南鮮紅五寸にんじん


 碧南鮮紅五寸にんじんは、愛知県内各地から導入したニンジンをもとに、自然交雑と選抜によって碧南地域に適した品種として作りあげられました。晩生で収量が多く、根色が濃い紅色で、色上がりが優れるなどの特徴があります。

写真 碧南鮮紅五寸にんじん
写真 碧南鮮紅五寸にんじん

1 ほ場準備

 排水の良いほ場を選びます。堆肥などを使っての土作りは大切ですが、栽培の直前に入れると岐根などの原因となるため、前作に施用します。
 基肥は与えないか、ごく少なくします。これは肥料障害を避けるためと、碧南鮮紅五寸にんじんは吸肥力が強いため、葉ばかり生育することを防ぐためです。
 夏の高温乾燥期に種をまくので、畝は幅が広い方が乾燥しないため、適しています。畝130〜140cmほどの平畝を作ります。


第1表 施肥事例  (kg/10m2

肥料名 全量 基肥 追肥 施用時期


IB化成S1号(10−10−10) 0.2 0.2 地力に合わせて施用
人参化成(9−5−6) 0.4 0.4 1回目の間引き後
JA有機S556(5−5−6) 0.4 0.4 2回目の間引き後
人参配合(5−5−10) 1.0 1.0 3回目の間引き後

・産地では専用肥料を使っているので、成分量を参考に施肥設計をしてください。


2 種まき

 種は10平方メートル当たり20ミリリットル準備します。幅140cmの畝の場合、4条でまきます。覆土は厚さ5〜8mmとし、鎮圧して種と土を密着させて、乾燥を防ぎます。
 種まき後は高温乾燥を避けるため、敷きわらをします。

第1図 作型
第1図 作型

3 間引き

 種をまく量が多いので、間引きは大切な作業です。最終的に株間が6〜7cmになるよう、3回に分けて間引きをします。
 1回目の間引きは本葉2〜3枚のころ、密植している場所を2〜3cm間隔になるようにします。2回目は本葉4〜5枚のころ、最後に本葉6〜7枚のころ、株間が6〜7cmになるように間引きをします。

第2図 間引きと、緑化防止のための土寄せ
第2図 間引きと、緑化防止のための土寄せ

4 土寄せ

 根の上部が地上に露出し、光が当たると緑化しますので、これを防ぐために土寄せをします。最後の間引きが終わった後と本葉12枚のころに、株元に土を寄せます。


5 追肥

 間引きの後を目安に追肥します。


6 収穫

 晩生の品種のため、収穫は年が明けてからになります。収穫期間が長く、3月まで新鮮なニンジンを収穫できます。


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  農林水産部農業経営課普及・営農グループ
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