果樹の接ぎ木法

                               【平成24年1月27日掲載】

 果樹で品種を増やす場合、挿し木で増やせるもの以外(ナシ、カキ、モモ、ウメなど)は接ぎ木をする必要があります。接ぎ木によって、既に植えてある樹をほかの品種に変えることもできます。

◇切り接ぎ

○穂木と台木の太さが同じくらいの場合  

 時期は3月下旬から4月上中旬にかけてが適期です。台木(接がれる方の木)の樹液が動き始めてからの方が、活着がいいようです。穂木は12月から1月くらいまでに採取し、ビニールでくるんで乾燥しないようにし、冷蔵庫などで保存します。
 穂木は1〜2芽つけて、第1図のように接ぎ木ナイフで切ります。このとき芽のない面側(台木と接着する側)を、よく切れるナイフを使い凸凹のないように真っ直ぐに切るのがポイントです。
 台木は地上5cmくらいの高さで切ります。次に片方の角を少し削り、皮部と木質部の境がよく見えるようにします(第2図)。その後、木質部を少しつけて約3cmほど切り下げます。穂木と台木の形成層を片側だけ密着させます。この時、穂木の削った先端と、台木の切り込みの一番末端を完全に密着させることがポイントです。その後、接ぎ木テープでしっかり固定します。この際、穂木と台木のすき間を埋めるように巻きます。
 穂木が乾かないよう、接ぎロウや溶かしたパラフィンを塗ります。接ぎロウが手に入らなければ、ビニール袋で覆っても構いません。この場合、芽が出てきた時点で袋を破ります。台木から芽が出てきたときは早めにかき取ります。    

第1図
第2図

○台木が太い場合  

 接ぎ木ナイフで台木に穂木の幅に切れ目を入れ、皮をはぎます(第3図)。「穂木と台木の太さが同じくらいの場合」と同様に調整した穂木を、奥までしっかり差し込みます。
 台木の太さに合わせて2〜3か所に接ぎます。その後、接ぎ木テープでしっかり固定しますが、台木の切り口も乾燥防止のために接ぎ木テープで巻くか、ビニールで覆うなどします。「穂木と台木の太さが同じくらいの場合」と同様に、穂木が乾かないように接ぎロウなどを塗ります。    

第3図

◇芽接ぎ

 モモ、カンキツなどで行います。時期は8月下旬から9月にかけてが適期です。先述の切り接ぎとは異なり、穂木は新梢を用いるので、前もって保存しておく手間はかかりません。新梢の芽の下側からナイフを入れ、芽を切り出します(第4図) 。台木にT字型に切り込みを入れ、皮をはぎます。その後、芽をT字に開いた台木部分に差し込み、芽の部分を出したままにして、接ぎ木テープでしっかり固定します。  

第4図

◇接ぎ木のポイント

 接ぎ木のポイントをまとめると、次のようになります。(1)接ぎ木ナイフは事前に研いで、切れを良くしておきます、(2)適期に接ぎ木します(切り接ぎの場合は、台木の樹液が活発に動いてから)、(3)接いだ後、穂木が乾かないようにします、(4)接ぎ木部分に水が入らないようにします。    


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  農林水産部農業経営課普及・営農グループ
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