おいしいカキをつくろう!

                                   【平成19年11月20日掲載】

 カキには、なり年(表年)と不作の年(裏年)が交互にくる性質があります。これを隔年結果といいますが、摘果やせん定、肥培管理、防除などによって木の栄養状態を改善すれば、防ぐことができます。


          属性
写真1 


第1表
 作付体系表
第1表 作付体系表

●カキの品種

 カキには甘ガキと渋ガキがあります。主な品種は第2表のとおりです。

  第2表 カキの品種
第2表 カキの品種

●定植

 定植時期は12月頃です。カキの根は乾燥に弱いので、苗木の掘り取り直後に植え付けるか、植え付け前に根を1晩水に浸します。植え穴を掘らず、盛り土にして排水をよくしましょう。

●適らい(つぼみの摘み取り)

 適期は開花10〜15日前(5月上旬頃)です。思い切って、1枝当たり1花に整理します。

●摘果

 果実1個当たり20〜25枚の葉が必要です。これを目安に、ヘタが大きく果形のよい果実を残します(第1図)。摘果は生理落果終了後、6月下旬頃から7月上旬頃までに行いましょう。

第1図 摘果の方法
    第1図 摘果の方法

●かん水・施肥

 7〜8月の乾燥期は、1週間に1度、成木1本当たり50リットルほど水をやります。乾燥防止のため、敷きわらも効果があります。
 肥料は、基肥として、11〜12月に配合肥料5kgを木のまわりに溝を掘ってすき込みます。追肥として玉肥(6月中旬)、礼肥(10月中旬)の2回、乾燥鶏ふん3kgもしくは化成肥料1kgを樹下と周辺にまいて軽くすき込みます。樹が肥えすぎると果実の風味や品質が悪くなるので、肥料の成分量にも注意しましょう(第3表)

  第3表 成木1本当たりの施肥量(単位:g)
第3表 

●収穫

 十分に熟し、品種特有の色が出てから収穫します。渋ガキを脱渋する場合には、やや早めに収穫します。

●脱渋(渋ぬき)

 渋ガキの脱渋は、アルコールを使う方法(第2図)と、炭酸ガスを使う方法(第3図)があります。少量の場合は、ヘタの部分をアルコールに浸し、新聞紙を敷いた箱にならべて密閉しておくと1週間くらいで渋ぬきができます(第2図)

第2図 アルコール脱渋
    第2図 アルコール脱渋

第3図 炭酸ガス脱渋
    第3図 炭酸ガス脱渋

●整枝・せん定

 整枝は開心自然形にして、樹高を低く保つ方が管理が楽です。せん定時期は12〜1月です。カキは枝の先端に近いところに花芽がつくので(第4図)、枝の先端を切り落とすと実が着かなくなってしまいます。込み合った枝を取り除く間引きせん定で、日当たりをよくします(第5図)

第4図 果実のなり方
    第4図 果実のなり方

第5図 せん定の方法
    第5図 せん定の方法


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  農林水産部農業経営課普及・営農グループ
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