みずみずしく育ったセルリーは香り豊かで、可食部は丸く肉厚で繊維が口に残りません。食味はまろやかで、生で食べてもスープに入れてもおいしいセルリー、うまく作りこなすのは少し難しいですが、ぜひ栽培に挑戦しましょう。
写真1 収穫間近のセルリー(写真提供、東三河農林 渥美農業改良普及課)
第1図 セルリーの作型
1 涼しい気候を好み、乾燥を嫌うので、株元にはしっかり水をやる。
2 敷きわらをすると、土のはね返りや乾燥を防ぐことができる。
3 肥料を分けて与え、肥切れさせないようにする。
定植2週間前に、10m2当たり1kgの苦土石灰を全面散布し、よく耕しておく。
定植1週間前に、たい肥を10m2当たり30kg、基肥として化成肥料を同1kg投入し、土と十分に混和する。
5月上旬〜6月上旬
・「グリーンセルリー」(露地でも作りやすい)
・「コーネル619」(栽培はやや難しいが、品質が高い)
中
(1) は種
赤玉土と腐葉土を7:3の割合で混ぜて用土を作り、育苗箱に入れる。タネをすじ状にまき、覆土はせずにかん水し、新聞紙をかける。新聞紙は発芽したら取り除く(第2図)。
第2図 育苗箱には種する
(2) 間引き
本葉1〜2枚の時期に、込み合っているところを間引く(第3図)。
第3図 間引き
(3) 鉢上げ
本葉3枚の時期に、は種床と同じ用土を用いてポリポット(3号)に鉢上げし、本葉が7〜8枚になるまで育苗する。(第4図)。
第4図 ポリポットに鉢上げする
条間150cmのうねを立ててほ場を準備する。
ポリポットから土ごと苗を取り出し、条間40cm、株間40cmの2条植えで定植する。(第5図)。
第5図 条間40cm、株間40cmで定植する
定植から15〜20日後、および40日後の2回に分けて、1u当たり一握り程度の化成肥料を与える。追肥後は敷きわらをして乾燥を防ぐ (第6図)。
第6図 乾燥を嫌うので敷きわらをする
窒素肥料が多くなりすぎないようにし、バランスのとれた肥培管理を行って病害予防につとめる。斑点病、軟腐病に注意が必要で、予防散布を中心に防除する。
害虫はハモグリバエ類、ヨトウ類などが問題になる。ほ場周辺の雑草の除去につとめ、発生初期に防除する。
定植後、60〜70日後から収穫できる。大きくなった株の、外葉から順にかき取る(第7図)。遅れると硬くなるので、なるべく若いうちに収穫する。
第7図 大株になったものから順次収穫する
写真2 収穫したセルリー(写真提供 東三河農林 渥美農業改良普及課)
農林水産部農業経営課普及・営農グループ
メール nogyo-keiei@pref.aichi.lg.jp