ページの先頭です
メニューの終端です。
農業試験場構内風景

愛知県農業総合試験場

TEL:0561-62-0085
FAX:0561-63-0815


研究報告34号の目次へ戻る

内在性ウイルス遺伝子ev-21 をマーカーに用いた
PCR法による名古屋種の羽性判定

中村明弘・野田賢治・宮川博充・水野_一郎・梅澤吉孝
摘要:本試験では、特産鶏名古屋種の羽性が、遅羽性()遺伝子に連鎖する内在性ウイルス遺伝子ev-21 をマーカーに用いたPCR(Polymerase chain reaction)法によって判別できるか検討した。形態上速羽性と遅羽性に判定された名古屋種と羽性が完全に固定された白色レグホーン種(速羽系統と遅羽系統)から血液を採取し、鋳型となるゲノムDNAを抽出した。 PCR反応は、ev-21 の3'末端側のLTR(long terminal repeat)を検出するプライマーセットを用いて行った。反応終了後、増幅されたDNA断片を2%アガロースゲルで電気泳動し、その大きさを確認した。その結果、速羽性と判定された名古屋種と速羽性の白色レグホーン種では、雌雄のサンプルともに396bpの位置に明瞭なDNAバンドが検出された。一方、遅羽性と判定された名古屋種と遅羽性の白色レグホーン種では、396bpのDNAバンドのほかにev-21 に由来する341bpのDNAバンドが雌雄ともに検出された。これらの結果から、名古屋種の羽性がev-21 をマーカーに用いたPCR法によって容易に判別できることが明らかになった。よって、本試験で用いた羽性判定技術は名古屋種の羽性を固定する際に利用できることが示唆された。

キーワード:名古屋種、内在性ウイルス遺伝子ev-21、PCR、速羽性、遅羽性
全文ダウンロード PDFファイル
77kb


試験場のトップへ
試験場のトップページへ戻る