○こども110番の家運用要領の制定

平成16年9月17日

生総・地総発甲第116号

子供を犯罪から守るため、別記のとおりこども110番の家運用要領を制定し、平成16年9月17日から実施することとしたので、その効果的な運用に努められたい。

なお、「通学路こども110番の家」運用要領の制定(平成10年生総・地総発甲第8号)は、廃止する。

別記

こども110番の家運用要領

第1 目的

この要領は、地域安全活動における弱者保護対策の一環として、子供が緊急時に駆け込める場所を確保するためこども110番の家(以下「110番の家」という。)を指定することにより子供を犯罪から守ることを目的とする。

第2 110番の家の任務

110番の家は、子供を犯罪から守るため、次の活動を行うものとする。

(1) 子供が助けを求めて駆け込んで来たときに行う、子供の保護、警察への緊急通報及び保護者等への連絡

(2) 不審者発見時の警察への通報

(3) その他子供に対する不法行為等を認知したときの警察への通報

第3 110番の家の委嘱等

1 委嘱

警察署長(以下「署長」という。)は、その管轄区域内において、子供が通学、通園等の用に供している道路及び子供が日常的に利用している公園、広場等(以下「通学路等」という。)に面した建物(民家、商店、事務所等をいう。)の所有者、管理者又は使用者(以下「所有者等」という。)で、次の要件を全て満たしているもののうちから、必要と認められるものを110番の家として委嘱するものとする。

ア 110番の家の目的、任務等に賛同している者であること。

イ 所有者等が、通常、昼間の時間帯に所在している者であること。

ウ 地域における信望が厚く、適任と認められる者であること。

2 解嘱

署長は、110番の家として委嘱された所有者等が、前記1の要件を欠くこととなったときは、これを解嘱するものとする。

3 委嘱期間

(1) 110番の家の委嘱期間は、3年とし、再委嘱を妨げない。

(2) 前記(1)の委嘱期間の中途において、新規に委嘱された110番の家の委嘱期間の終期は、他の110番の家の委嘱期間の終期と同一とする。

4 連名委嘱

署長は、110番の家の委嘱に際しては、地区防犯協会長との連名による委嘱をすることができる。

第4 標示板の掲出

1 110番の家には、その玄関先又はその他の子供が見やすい位置に別図第1又は別図第2の標示板を掲出するものとする。

2 署長と地区防犯協会長との連名委嘱による110番の家の標示板は、別図第1又は別図第2の基準に準じて作製するものとし、事前に警察本部長(生活安全総務課長経由。以下同じ。)の承認を得るものとする。

第5 110番の家に対する支援等

1 指導

署長は、110番の家として委嘱した者に対し、第2に掲げる任務を遂行するために必要な手続、要領その他の手法を次により、具体的に指導するものとする。

ア 保護、通報等のマニュアルを作成し、110番の家に配布すること。

イ 訪問し、保護、通報等の具体的な要領を指導すること。

2 支援

(1) 署長は、地域における犯罪情勢その他の情報を提供することにより、110番の家が効果的に機能するよう支援するものとする。

(2) 署長は、立寄り、警ら等の街頭活動を活発化することにより、子供を受け入れやすい110番の家の環境作りを図るものとする。

第6 110番の家の周知活動

1 地域住民に対する周知活動

署長は、地域における会合の機会、各種広報紙の利用等により、110番の家の趣旨、場所、標示板の形状等を広報し、地域住民への周知徹底を図るものとする。

2 子供に対する指導

署長は、地区防犯協会、教育委員会、学校、PTA等と連携し、子供に対し110番の家の趣旨、場所、標示板の形状等を理解させ、子供が緊急時に避難措置できるよう具体的な指導を行うものとする。

第7 実施上の留意事項

1 110番の家の選定は、地区防犯協会長、学校、教育委員会、自治体、地域住民等と連携して行うこと。

2 110番の家の設置の趣旨は、地域住民が関係機関・自治体と一体となって自主的に子供の安全を守ることにあるので、110番の家に対し必要以上の負担をかけないように配意すること。

第8 報告

1 委嘱等の報告

署長は、110番の家を委嘱し、又は解嘱したときは、設置場所、氏名等を警察本部長に報告するものとする。

2 活動結果の報告

署長は、110番の家に関し、子供の保護、警察への緊急通報等の活動があった場合は、随時、その結果をこども110番の家活動結果(報告)(別記様式)により、警察本部長に報告するものとする。

第9 経過措置

1 この通達の施行の際、現に「通学路こども110番の家」運用要領の制定(平成10年生総・地総発甲第8号)の規定に基づいて委嘱されている通学路こども110番の家については、その委嘱期間中は、この通達の規定に基づき委嘱した110番の家とみなす。

2 この通達の施行の際、現に「通学路こども110番の家」運用要領の制定の規定に基づいて掲出されている標示板は、この通達の規定にかかわらず、当分の間、使用することができる。

3 この通達に基づき委嘱した110番の家の最初の委嘱期間の終期は、平成19年3月31日とする。

〔平24務警発甲52号平31務警発甲47号・本別記一部改正〕

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〔平24務警発甲52号令元務警発甲93号・本様式一部改正〕

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こども110番の家運用要領の制定

平成16年9月17日 生総・地総発甲第116号

(令和元年5月1日施行)

体系情報
第4編 生活安全/第1章 生活安全/第1節 地域安全活動
沿革情報
平成16年9月17日 生総・地総発甲第116号
平成24年 務警発甲第52号
平成31年 務警発甲第47号
令和元年 務警発甲第93号