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三河繊維技術センターの研究試作品を繊維製品の展示会「テックスビジョン2022ミカワ」で紹介します
あいち産業科学技術総合センター三河繊維技術センター(蒲郡市。以下「センター」という。)は、2022年11月18日(金曜日)、11月19日(土曜日)の2日間、蒲郡商工会議所(蒲郡市)で開催される三河産地の繊維製品の展示会「テックスビジョン2022ミカワ」において、研究試作品を展示します。
今回展示する試作品は、県内企業に技術支援したテニスストリングの開発品やマルチマテリアル接合技術※1で構成した無人搬送車(Automatic Guided Vehicle、AGV)などです。
これらの研究試作品に興味のある方を始め、多くの方々の御来場をお待ちしています。
1 展示会の概要
○テックスビジョン2022ミカワ
開催日時:2022年11月18日(金曜日)、11月19日(土曜日) 両日午前10時から午後4時まで
場所:蒲郡商工会議所 1階 コンベンションホール
蒲郡市港町18番23号 電話:0533-68-7171
概要:繊維総合展示会。開発製品の展示や三河産地の活性化を図るための講演会を実施。
入場料:無料
主催:テックスビジョンミカワ開催委員会
URL:https://texvision-mikawa.jp/
ブース名:あいち産業科学技術総合センター三河繊維技術センター研究試作展
2 展示内容
展示会では、以下のものを含む各種研究試作品を展示します。
(1)硬さを自在に制御したテニスストリングの開発
センターでは名古屋大学発のベンチャー企業(株式会社fff fortississimo(エフエフエフ フォルテッシシモ)(名古屋市千種区))の、硬さを自在に制御したテニスストリングの開発を支援しました。
モノフィラメント※2作製において、ベンチャー企業が有するポリマーアロイ技術※3とセンターの紡糸技術により、ストリングの耐久性を維持しつつ、硬さの制御に成功しました(2022年6月から販売中)。
(2)マルチマテリアル接合技術で構成した無人搬送車(AGV)
知の拠点あいち重点研究プロジェクトIII期※4「革新的マルチマテリアル接合による軽量・高性能モビリティの実現」の成果品。マルチマテリアル接合技術によって、CFRTP(シーエフアールティーピー)※5材料とアルミニウムを接合することで、AGV本体の骨格を構成しました。
(3)電界紡糸によるメソポーラスカーボンナノファイバー※6
紡糸液に鋳型となる添加剤を加えて電解紡糸※7し、得られたナノファイバーを高温焼成することで、導電性を有するメソポーラスカーボンを開発しました。
開発品は、高い比表面積を有し、微細な触媒を高密度、高分散に担持することができます。固体高分子形燃料電池用の触媒担体などへの応用が可能です。
(4)蒲郡の特産品をモチーフとしたジャカード織物※8
えびせんべいやマイクロトマトなどの地域の特産品を用いた柄を作成し、特産品をPRできるようなジャカード織物を作製しました。
3 問合せ先
あいち産業科学技術総合センター三河繊維技術センター製品開発室
担当:安田、浅野
蒲郡市大塚町伊賀久保109 電話:0533-59-7146
URL:https://www.aichi-inst.jp/mikawa/
4 新型コロナウイルス感染防止対策
「テックスビジョン2022ミカワ」では、愛知県が示すガイドラインに沿って、運営を行います。入場時での検温ならびに消毒の実施等を行います。
なお、緊急事態宣言の発令等により中止になる場合があります。開催に関するお知らせについては「テックスビジョン2022ミカワ」のWebページを御覧ください。
https://texvision-mikawa.jp/
「テックスビジョン2022ミカワ」の三河繊維技術センターのブースでは、新型コロナウイルス感染防止対策を以下のとおり実施します。
・発熱等(37.5℃以上)の症状がある方、又は体調が優れない方は、参加をお控えください。なお、明らかに体調不良等と認められる場合には、参加をお断りする場合があります。
・手洗いやマスク着用に御協力をお願いします。
・新型コロナウイルス感染症の拡大状況によっては、開催方法の変更や開催を中止とする場合があります。あいち産業科学技術総合センター三河繊維技術センター及び産業科学技術課のWebページでお知らせします。
https://www.aichi-inst.jp/mikawa/
https://www.pref.aichi.jp/san-kagi/
【用語説明】
※1 マルチマテリアル接合技術
金属と樹脂など特性が異なる複数の材料を、それぞれの特性を生かすために組み合わせて使う技術であり、接着・溶接・融着などがある。航空機や自動車などの軽量化、高剛性を実現するために必要な技術として、多くの開発が進められている。
※2 モノフィラメント
一本の繊維からできている合成繊維。代表的な用途は、釣糸やテニスガット、ロープや漁網、網戸などがある。
※3 ポリマーアロイ技術
複数のポリマー(プラスチック)を混合することで、新しい特性を持たせること。新しいエンジニアリングプラスチックを開発する重要な方法の一つ。
※4 知の拠点あいち重点研究プロジェクトIII期
高付加価値のモノづくりを支援する研究開発拠点「知の拠点あいち」を中核に実施している産学行政の共同研究プロジェクト。2019年度から2021年度まで実施。
※5 CFRTP
Carbon Fiber Reinforced Thermo plasticsの略で、炭素繊維と熱可塑性樹脂で構成された繊維強化プラスチック。
※6 メソポーラスカーボンナノファイバー
直径が2nmから50nmの細孔を有する多孔質なカーボンナノファイバー。
※7 電解紡糸
ポリマー溶液に高電圧を印加し、数100nmの極細繊維を得る方法。
※8 ジャカード織物
ジャカード織機(フランス人発明家のジャカールが考案した織機)を使用して製作された織物のこと。ジャカード織機は、経糸一本一本を独立に自由に上げ下げでき、カーテン等の複雑なデザインや大きな柄を織り上げることができる。
このページに関する問合せ先
あいち産業科学技術総合センター三河繊維技術センター製品開発室
担当:安田、浅野
電話:0533-59-7146