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病害虫図鑑 コガネムシ類(ダイズ)

ページID:0271818 掲載日:2020年4月1日更新 印刷ページ表示

大豆を加害するコガネムシ類は、多数知られているが、そのうち主な種類は、ヒメコガネ、マメコガネ及びドウガネブイブイである。ほかにセマダラコガネやアカビロードコガネなども加害することが知られている。

1 形態
(1)ヒメコガネ
 学名 Anomala lucens Ballion
 成虫は体長13~16mm位の楕円形で、金属光沢の緑色、青色、銅赤色など変異に富んでいる。卵は2mm程度の楕円形で乳白色から淡黄色へ変化する。幼虫は老熟すると体長30mm程度で、腹部は淡黄白色、頭部は黄褐色をしている。

(2)マメコガネ
 学名 Popillia japonica Newman
 成虫は体長9~13mm位のやや丸い菱形状で、金属光沢の緑黒色で変異はあまりない。

(3)ドウガネブイブイ
 学名 Anomala cuprea Hope
 成虫は体長20mm位の楕円形で、金属光沢の銅赤色の個体が多いが個体変異に富んでいる。幼虫は老熟すると体長35mm、頭部は黄褐色、腹部は乳白色でカブトムシの幼虫によく似ている。

2 被害の様子
 コガネムシ類の成虫が飛来してダイズの葉を食害する。コガネムシの種類によって飛来時期が違うので防除が難しくなっている。葉脈を残すように食害するため、コガネムシ類の被害であることはわかるが、成虫がいないと種の特定は難しい。主な食害時期は7月から8月で、茎葉の被害はハスモンヨトウに次いで大きく、食害量が多いと稔実が悪くなる。

3 生態
 多くのコガネムシは、成虫が野菜や果樹の葉を食害し、幼虫はイモや野菜などの根を加害するものが多い。ほとんどのコガネムシ類は年1世代で、越冬は2~3齢幼虫で行い、6月頃土中で蛹化し、6月下旬頃から成虫が出現する。成虫は一般的に食性が広く、ダイズだけでなく、各種野菜類も好んで加害する。また、幼虫はサツマイモやイチゴ育苗床への加害が多く、ゴルフ場では芝の根を加害する害虫として、難防除害虫となっている。

4 防除対策
 成虫の飛来時期に薬剤散布する以外有効な方法はない。

コガネムシ

マメコガネ