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病害虫図鑑 モモ黒星病

ページID:0271895 掲載日:2020年4月1日更新 印刷ページ表示

1 病原菌 
 学名 Cladosporium carpophilum Thumen (糸状菌 不完全菌類)

2 被害の様子
(1)枝、葉、葉柄、果実に発生する。
(2)果実では、病斑は肩の部分に多くできる。果実の生長に伴い拡大し、径2~3mmになる。病斑の色は緑がかった黒色。病斑は浅い。病斑に小さく浅いヒビができることがある。病斑の周囲は緑色が残り、病斑をより目立たせる。病斑の多い果実は形がゆがんだり、ひび割れたりする。
(3)枝では、はじめ赤紫色の径2~3mmの丸いやや膨らみ気味の病斑ができ、その後灰褐色に色が変わるとともに大きくなる。春先になると白っぽい灰色になり、表面に小さい黒い粒ができる。
(4)葉や葉柄は、特に前年枝から直接出る托葉で発生が多い。葉柄に淡黒色のかびが出て、そこの葉がしおれ、葉が黄色くなって落葉する。

3 病原菌の生態
病原菌の生態

・感染期間は5月頃から7月頃。胞子は降雨とともに飛散したり、雨水で流されて感染する。果実では花弁が落ちて2~3週間は、感染しない。
・枝の病斑は、病斑のできた翌年に伝染源として胞子をたくさん作り、3年目にもわずかに作るが、4年目には作らなくなる。
・本菌の生育適温は18~24℃。胞子の発芽適温は18~24℃。
・潜伏日数は、果実で20~35日、葉や枝では30~40日である。

4 発生しやすい条件
・枝の越冬病斑が多く、5月中旬~6月中旬に降雨の続く場合発生が多い。

5 防除対策
・切り取ることのできる発病枝は、切り取る。
・主要な感染時期の5月上旬から6月中旬に、予防的に薬剤散布を行う。