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「あいち産業科学技術総合センター尾張繊維技術センター研究試作展」を開催します~アクチュエータ繊維に関する研究などを展示~

ページID:0374644 掲載日:2022年2月10日更新 印刷ページ表示

  あいち産業科学技術総合センター尾張繊維技術センター(一宮市)(以下、「センター」という)では、繊維業界への技術支援の一環として、新技術に関する研究開発を実施し、企業の方々へ技術移転を行っています。
  この度、研究開発成果品や試作品の展示・紹介を行う「あいち産業科学技術総合センター尾張繊維技術センター研究試作展」を開催します。
   アクチュエータ繊維※1に関する研究や、最新の素材や独自の技術を用いて試作した織編物(おりあみもの)などを多数展示します。
   これらの研究試作品に興味のある方を始め、多くの方々の御来場をお待ちしています。

1  日時

2022年2月17日(木曜日)・18日(金曜日)  午前10時から午後5時まで
(「19th JAPAN YARN FAIR & 総合展『THE 尾州』※2」内において開催)

2  場所

一宮市総合体育館 いちい信金アリーナ
(一宮市光明寺字白山前20番地  電話:090-6356-0436(会期中のみ))

3  入場料  

   無料

4  展示内容

(1)アクチュエータ繊維に関する研究
   直鎖状低密度ポリエチレン※3やナイロンのフィラメント※4に強く撚(よ)りをかけてコイル形状にした繊維(図1)は、加熱・冷却による伸縮動作(図2)を行い、アクチュエータとして動作します。センターでは、コイル形状への連続加工や、電流が流れると発熱する糸と組み合わせた伸縮動作制御などの技術開発を行っています。
   コイル状アクチュエータ繊維は、モーターなどと比べて柔軟・軽量であることから、ロボットやアシストスーツの駆動源としての応用が期待されます。

図1
図1  コイル形状に加工した繊維

図2
図2  アクチュエータ繊維の伸縮動作の様子

(2)車椅子用レインコート
   センターでは、公益財団法人一宮地場産業ファッションデザインセンター、県立一宮特別支援学校及び繊維製品製造企業と共同で、2008年度から車椅子で生活する子供たちを対象とする福祉向け衣料開発「夢を叶える服づくり」※5に取り組んでいます。
   この取組の一環として、2014年度に開発した「歩行・車椅子用レインコート」を、2020年度から2021年度にかけて改良し、「車椅子用レインコート」を開発しました(図3)。
   このレインコートは同特別支援学校生徒による着用評価などを反映して、以下の改良を行いました。
   機能性や快適性に加えて、安全性も付与した尾州地域の企業の持つ繊維製造技術を結集した製品です。今後、着用感や機能性について更なる改良を行い、商品化していく予定です。
   ・透湿防水性に優れた生地に抗菌防臭加工処理を施す
   ・サイズ調整用に身頃および裾部分に紐形式のアジャスターを取り付ける
   ・フード部分について、ウレタンシートによる保形や、透明シートによる視界の確保で安全性を向上させる

表1 車椅子用レインコート共同開発機関・企業
機関・企業 役割
尾張繊維技術センター 製品コンセプト企画、生地設計、性能評価
公益財団法人一宮地場産業ファッションデザインセンター(一宮市) 参画者間における製品コンセプト企画・製品デザインの調整 
県立一宮特別支援学校(一宮市) ニーズ抽出、着用評価
ササキセルム株式会社(一宮市) 製品コンセプト企画、製品デザイン
株式会社サカイナゴヤ(稲沢市) 生地設計、加工
株式会社ナイガイ(一宮市) 製品デザイン、型紙作成、縫製
株式会社サンテイ(岐阜県関市)

図3
図3  車椅子用レインコート

(3)廃棄処分される羊毛を活用した再生フェルトシート
(「ジャパン・テキスタイル・コンテスト(JTC)※6 2021」優秀賞受賞作品)
  繊維製品の製造工程で発生する繊維くずは、通常は廃棄処分されています。今回、繊維製品の製造工程における廃棄物を減らして持続可能なものづくりに貢献するため、従来は廃棄処分されてきた羊毛の繊維くずを利用して再生フェルトのシートを作製しました(図4)。
   このシートには、加工により表面の光沢に色彩の変化を与えるとともに、凹凸をつけることで光の反射を変化させ、色彩の変化をさらに強調して見る角度によって印象が変化するようにしました。
  更に、裏面だけを毛羽立たせることで、表裏の外観や触感が異なるように仕上げています。また、繊維くずの色をそのまま生かすことで、再染色による環境負荷をなくしました。

図4
図4  再生フェルトシート

(4)センター試作品
  保温材としてダウン素材である水鳥の羽毛を使用せず、かさ高な構造で空気層を多く含むようにすることで保温性を高めた織物(図5)は、SDGsを意識したものとなっています。
   また、サンゴをイメージした白色モール糸※7の織物に、色とりどりのモール糸を使用することでサンゴ調のデザインとした織物(図6)なども展示します。

図5
図5  保温性織物


図6
図6  サンゴ調織物

5  問合せ先

あいち産業科学技術総合センター尾張繊維技術センター
担当:山内、村井、田中、茶谷
電話:0586-45-7871
メール:owari-kikaku@aichi-inst.jp

6  新型コロナウイルス感染症防止対策

・発熱等(37.5℃以上)の症状がある方、又は体調が優れない方は、来場をお控えください。なお、当日会場にて明らかに体調不良等と認められる場合には、来場をお断りする場合があります。
・会場は、参加者同士の距離を十分に確保し、定期的に換気をします。
・手洗いやマスク着用に御協力をお願いします。また、会場入口に手指の消毒液を設置しますので、手指の消毒をお願いします。
・新型コロナウイルス感染症の拡大状況によっては、開催内容を変更する場合があります。その時は、改めてお知らせします。

参考

※1 アクチュエータ繊維
    アクチュエータとは、一般的には電気エネルギー等を直接運動エネルギーに変換して機械的な動作を行い、機器を正確に動かす駆動装置のこと。モーターもその一つ。
   一方、アクチュエータ繊維は、電気エネルギーを熱エネルギーに変換し、加熱・冷却等によって伸縮動作を行う繊維のこと。

※2 19th JAPAN YARN FAIR & 総合展『THE 尾州』
   JAPAN YARN FAIRは、日本最大級の「糸(YARN)」に特化した展示商談会で、商社、紡績、合繊メーカー、意匠撚糸メーカー、染色整理加工企業などが、機能性、意匠性に富んだ高付加価値の糸を提案し、染色整理技術や繊維関連機器を紹介。
   総合展「THE尾州」は、尾州産地に関連する様々な事業や企業、団体の活動などを紹介する総合展示会。11回目となる今回は「ジャパン・テキスタイル・コンテスト(JTC)2021優秀作品展」等の常設展示を実施。
   主催:公益財団法人一宮地場産業ファッションデザインセンター
   共催:一宮市、愛知県繊維振興協会
   特別協力:日本毛織物等工業組合連合会
   後援:中部経済産業局、愛知県、一般社団法人日本アパレル・ファッション産業協会、中部羊毛産業協会、愛知県撚糸工業組合、名古屋毛織工業協同組合、尾西毛織工業協同組合、尾北毛織工業協同組合、岐阜県毛織工業協同組合

※3 直鎖状低密度ポリエチレン
   分子が多く枝分かれした構造を持つ一般的な低密度ポリエチレンとは異なり、枝分かれ構造をあまり持たない低密度ポリエチレン。枝分かれが少ないことで、一般的な低密度ポリエチレンと比較して強度・耐熱性に優れる。

※4 フィラメント
  長い繊維からなる糸。繊維1本からなるモノフィラメント糸と、繊維を複数本束ねたマルチフィラメント糸がある。

※5 福祉向け衣料開発「夢を叶える服づくり」
   車椅子で生活する子供たちの夢を叶える衣料を開発するため、公益財団法人一宮地場産業ファッションデザインセンターのプロダクト事業として2008年度から実施している、産学行政の共同研究開発プロジェクト。これまでの主な開発品は、ブラウス・パンツ、メンズ3ピーススーツ、フォーマルスーツ、浴衣、歩行・車椅子用レインコートなど。

※6 ジャパン・テキスタイル・コンテスト(JTC)
   「次代のテキスタイル産業を担う人材の発掘・育成」をテーマに、テキスタイル(繊維製品)産業における技術力、デザイン力、マーケティング力の強化を目指して1991年から開催されている、産地活性化を目的とした人材育成事業。主催は公益財団法人一宮地場産業ファッションデザインセンター。

※7 モール糸
   糸の周りに毛羽を出した毛虫様の外観を持った糸。