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平成29年度第1回愛知県道徳教育推進会議
平成29年度第1回愛知県道徳教育推進会議を開催しました。
開催目的は、本県の学校における道徳教育をより効果的に推進するとともに、道徳教育の充実・推進に向けて、県民全体で取り組む気運を醸成することです。
今回の会議では、平成29年度の協議題「『特別の教科 道徳』の実施を見据えた道徳教育の充実」について、多方面からの御意見・御助言をいただきました。その内容を報告いたします。
推進会議の概要
平成29年度第1回愛知県道徳教育推進会議協議の概要(議事録)
日時:平成29年5月26日(金曜日)10時00分~12時00分
1 開会
2 愛知県教育委員会あいさつ(義務教育課主幹)
3 委員等紹介
4 議長・副議長選出
5 議長・副議長あいさつ
6 議事
【報告事項】
(1) 平成28年度愛知県道徳教育推進会議の取組について
(2) 平成29年度愛知県道徳教育推進会議の協議題について
【協議事項】 (質問は「○」 回答は「→」 意見は「・」)
(1) 協議内容
「子どもを捉え、よさを伸ばす道徳教育の在り方について」
・ 道徳の授業は、考え議論すれば終わるものではないと思う。生活に戻ったときに、きちんと生かされることが一番大事である。評価の在り方についても、迷っている。本校の子供たちは、自分の意見を述べたり、発表したりすることが弱いので、話し合う力や表現力を定着させていきたい。また、生活の中で生きていくような授業展開をしていきたい。まずは授業を中心に取り組んでいきたいと思う。
・ コミュニケーション力を育むために「交話(こうわ)」(考えを広げたり深めたり、気付きの質を高めたりするとともに、仲間と関わることで、コミュニケーション力を伸ばす話合い活動)を中心に取り組んでいる。話合いによる学び合いができるようになり、親和的な学び合いが見られるようになってきた。道徳の授業の中で行っていることが、次の活動へ生かされるのを味わわせていきたい。そして、子供自身も、自分の成長を感じられるようにしていきたい。
・ 今まで取り組んできた道徳教育が否定されるものではない。これまでの取組と何ら変わりはない。本校では、スタンダードな指導方法の定着に向けて取り組んでいる。中学校の現場では、「ライン」に伴ういじめが深刻である。開かれた学校の視点を生かしながら生徒の健全性に目を向けた取組をしたい。また、市内の他校の研究授業に足を運び、互いに勉強しようと取り組んでおり、市全体への取組を意識している。さらに、日常の生活の中で生かしていくことが大事であり、それが行事や進路に向けても大事なものになると考えている。
・ 評価について、ルーブリック評価を取り入れてはどうかという話が出ている。本校の生徒は、地域の祭りに参加し、地域との結び付きが強い。昨年度まで「関わり合い」と「生徒が創る」という研究をしてきた。様々な行事の運営を生徒に任せている。授業の中での話合いや問題解決学習を中心に行ってきたので、その研究を続けながら、いろいろな価値観を見つけさせたい。
○ 研究テーマは、どのように県から指示しているのか。それぞれの学校がバラバラだが、報告の際は、研究テーマを変えなければならないか。それぞれの学校で異なると、行き着くところが違ってきてしまうのではないか。
→ 一昨年から、授業の方法、評価、道徳教育全体を通した取組をお願いしている。各学校それぞれの研究のテーマもあるので、それぞれの学校の指導や評価とともに、県の進めていく全体のテーマに沿った取組をしていただいていると判断している。各学校では、これまでの研究の流れを尊重し、最後のまとめで、県のテーマを念頭に置いていただきながら、報告をいただければと考えている。
・ 昨年度は、評価だったが、道徳の評価はネガティブなところを捉えるのではなくて、よいところを見つけて伸ばすという方針がよいと思う。個人内評価という点から、意味をはっきりさせた「よさ」が入っていると考える。
・ 県のテーマは当然、研究に位置付けられているので、報告の際も困ることはない。県としての大テーマということで考えている。
・ 道徳教育の何をもって、よさと捉えるのか。誰が捉えるのか。教師か子供か。県のテーマは大きいが、核心をついたよいものだと考える。
・ 資料P.4で「道徳科を学校教育全体で行う要となるよう・・・」とある。学校経営の中で、どう道徳教育を捉えていくかという点が課題になってくる。
・ 他教科を含めて、カリキュラムマネジメントをどう工夫して、どのように取り組んでいくとよいかということを考えて進めていくと、学校全体で取り組む方向性が見えてくるのではないか。
・ 「要」とあるが、実践力が最終的に求められている。評価の面では、道徳の授業の中での評価と、その子全体の評価は同じなのか。道徳の授業の中では、どういうところを見なければいけないのかがわかるとよい。
・ 道徳の授業と実践は、やはり違うと思う。各学校の実情があってテーマがいろいろ出てくるという先ほどまでの議論は、よい議論だと思う。今、現場でやれることが一番大事だと思う。
・ 道徳の公開授業が増えたが、見に行く気がしないのが現実である。親は、道徳以外の授業が見たいと思っている。また、親の道徳の授業に対する評価は、低いと感じている。どのように授業を見てよいのかがわからないので、どういう目標をもってやっているのかを伝えてもらえれば、親も興味をもって見に行くと思う。
・ 学校教育の道徳は、家庭や地域に広げないと学校単体では充実しない。道徳の授業に興味をもった保護者や地域の方を、学校教育のメンバーに引き込むことができれば、実践した意味があると思う。
・ 自分の子供が授業でどういう発言をしているか、また、それに対して友達がどう意見しているかを親としてどう考えるか、このように親を巻き込んだ授業展開が期待されると思った。道徳をPRするのによい視点を与えてもらった。
・ 道徳の公開授業をしたが、学校全体で、チャレンジ週間など生活に生かすことをしなかった。実践週間として家庭におろしていけばよかったと思う。そうすれば、家庭からのメッセージを学校に返してもらうことができたかもしれない。
・ 評価について、明らかにすべき点は、道徳の時間の評価でよいのかということ。行為の評価だと行動の記録や総合所見になってしまう。大きなテーマをもとに各学校で実態に合わせて進めていくのはよいと思う。この学校はこれが売りというものを前面に出していくと更によいと思う。道徳的実践ができる場を学校で意図してやっていくと、それが行為につながっていくのではないか。
・ テーマについては、幅もありながらそれを核にした学校づくりにどう生かしていくかということでよいのではないか。
・ 基本は、「仲良くしよう」「席を譲ろう」とは言うが、一方で、子供たちの、どうしてそうしなければいけないのかという思いを扱うことが大事である。大きなテーマが目標だが、その中で何が大事なのかを示すために副題があると思う。
・ 小6の女子に、「道徳は面白いですか」と質問した。すると、「道徳は難しいけれど、いろいろ意見が言えるから面白い」と言っていた。道徳は、いろいろな観点から議論するので、どこを落としどころにするかが難しい。また、答えを一つにまとめればよいというものでもない。研究推進校を中心に実践に取り組んでいただいて、私たちも勉強させていただきたいと思う。
(2) 平成29年度愛知県道徳教育推進会議の計画について
・ 全会一致で承認
7 連絡・依頼事項
8 閉会の挨拶(義務教育課課長補佐)
9 閉会